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公開番号2024135040
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023045532
出願日2023-03-22
発明の名称繊維強化樹脂成形体
出願人フクビ化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C08J 5/24 20060101AFI20240927BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、良好な曲げ強度および曲げ弾性率を維持しつつ、優れた加工性を有する繊維強化樹脂成形体を提供する。
【解決手段】繊維強化樹脂成形体は、エポキシ樹脂とエポキシ希釈剤と硬化剤とを含む樹脂組成物に、強化繊維を含浸させ、硬化させた繊維強化樹脂成形体であり、前記樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂と前記エポキシ希釈剤との合計100質量部に対して、前記エポキシ樹脂を30質量部以上80質量部以下、前記エポキシ希釈剤を20質量部以上70質量部以下含み、前記硬化剤として酸無水物を含み、粘度が1000mPa・s以下であり、かつ、ガラス転移温度Tgが110℃以下であり、前記エポキシ希釈剤がグリシジル基間の主鎖を構成する炭素原子と酸素原子の総数が7以上の2官能のグリシジル系化合物を含むか、および/または、前記酸無水物が主鎖の炭素原子数が7以上のポリ酸ポリ無水物を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エポキシ樹脂とエポキシ希釈剤と硬化剤とを含む樹脂組成物に、強化繊維を含浸させ、硬化させた繊維強化樹脂成形体であり、
前記樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂と前記エポキシ希釈剤との合計100質量部に対して、前記エポキシ樹脂を30質量部以上80質量部以下、前記エポキシ希釈剤を20質量部以上70質量部以下含み、前記硬化剤として酸無水物を含み、粘度が1000mPa・s以下であり、かつ、ガラス転移温度Tgが110℃以下であり、
前記エポキシ希釈剤がグリシジル基間の主鎖を構成する炭素原子と酸素原子の総数が7以上の2官能のグリシジル系化合物を含むか、および/または、前記酸無水物が主鎖の炭素原子数が7以上のポリ酸ポリ無水物を含む、繊維強化樹脂成形体。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記エポキシ樹脂と前記エポキシ希釈剤の合計のエポキシ当量に対する前記酸無水物の水酸基当量の比が、0.8~1.1である、請求項1に記載の繊維強化樹脂成形体。
【請求項3】
曲げ弾性率が130GPa以上であり、かつ曲げ強度が1000MPa以上である、請求項1または2に記載の繊維強化樹脂成形体。
【請求項4】
建築材料である、請求項1または2に記載の繊維強化樹脂成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特に建築材料として用いられる繊維強化樹脂成形体に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
繊維強化樹脂複合材は、軽量、高強度、かつ高剛性を有するため、スポーツ、レジャー用途から、車両や航空機、建築、土木等の産業用途まで、幅広い用途を有する。このような繊維強化樹脂複合材の成形体(以下「繊維強化樹脂成形体」ともいう。)は、金型を用いて成形される。例えば、このような繊維強化樹脂成形体の一例として、特許文献1には、難燃性を有するとともに、良好な成形性を有する繊維強化樹脂成形体が記載されている。
【0003】
一方、建築材料の分野では、建築物の壁または天井の下地には、アルミニウム製または鋼板製の下地材が用いられている。下地材を用いたビル等の天井下地構造では、例えば、上階の床スラブから吊りボルトが吊り下げられ、ハンガーを介して吊りボルトと野縁受けが取り付けられている。さらに、野縁受けの室内側(すなわち上階とは逆側となる下側)には、天井板を固定する野縁が固定されている。また、天井下地構造には、天井の剛性を上げるために、ブレース等も固定されている。このような、野縁受けと野縁またはこれらとブレースは、通常、ビスを用いて固定される。なお、建築分野では、優れた機能が付与された様々な天井構造が開発されている。例えば、特許文献2には、建物の上階の床から下階へ伝搬する床衝撃音を低減することができる天井構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-158205号公報
特許第6504966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、高層ビル等の天井下地構造全体において、軽量化が求められている。具体的には、天井構造における、野縁受け、野縁、天井板、ブレース等の下地材の軽量化が求められている。
【0006】
上記事情から、比較的軽量である繊維強化樹脂成形体を、アルミニウム製の下地材に替えて、天井構造等の下地材として用いることを検討した。しかしながら、繊維強化樹脂製の下地材同士を、または繊維強化樹脂製の下地材とアルミニウム製の下地材とをビス打ちによって固定すると、下地材に亀裂やササクレが発生してしまう。このように、繊維強化樹脂製の下地材は、加工性に問題を有することが分かった。一方で、繊維強化樹脂製の下地材をアルミニウム製の下地材の代替材料として使用する場合には、良好な曲げ物性を有することも求められる。
【0007】
そこで、本発明は、良好な曲げ強度および曲げ弾性率を維持しつつ、優れた加工性を有する繊維強化樹脂成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は以下の好適な態様を包含する。
【0009】
本発明に係る繊維強化樹脂成形体は、エポキシ樹脂とエポキシ希釈剤と硬化剤とを含む樹脂組成物に、強化繊維を含浸させ、硬化させた繊維強化樹脂成形体であり、
前記樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂と前記エポキシ希釈剤との合計100質量部に対して、前記エポキシ樹脂を30質量部以上80質量部以下、前記エポキシ希釈剤を20質量部以上70質量部以下含み、前記硬化剤として酸無水物を含み、粘度が1000mPa・s以下であり、かつ、ガラス転移温度Tgが110℃以下であり、
前記エポキシ希釈剤がグリシジル基間の主鎖を構成する炭素原子と酸素原子の総数が7以上の2官能のグリシジル系化合物を含むか、および/または、前記酸無水物が主鎖の炭素原子数が7以上のポリ酸ポリ無水物を含む。
【0010】
上記繊維強化樹脂成形体において、前記エポキシ樹脂と前記エポキシ希釈剤の合計のエポキシ当量に対する前記酸無水物の水酸基当量の比が、0.8~1.1であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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