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公開番号2024132112
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042773
出願日2023-03-17
発明の名称カムフォロア軸受
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類F16C 33/58 20060101AFI20240920BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】製造コストおよび組込みコストの高騰を防ぎつつ、摺動に対する耐カジリ性および耐摩耗性を向上し、使用期間の延長が可能なカムフォロア軸受を提供する。
【解決手段】カムフォロア軸受100は、スタッド10と、外輪20と、ころ30と、外輪20の側方に位置する側板40とを備える。スタッド10、外輪20、側板40のうち少なくともいずれかは、スタッド10の中心線AXが延びるA方向について他の少なくともいずれかと対向する部分を含む。上記対向する部分は、A方向に直交するR方向に対して傾斜角を有する傾斜面11a,20a1,20a2,40aを有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内方部材と、前記内方部材の外方に位置する外方部材と、前記内方部材と前記外方部材との間に介在する転動体と、前記外方部材の側方に位置する側板とを備え、
前記内方部材、前記外方部材および前記側板のうち少なくともいずれかは、前記内方部材の中心線が延びる軸方向について他の少なくともいずれかと対向する部分を含み、
前記対向する部分は、前記軸方向に直交する径方向に対して傾斜角を有する傾斜面を有する、カムフォロア軸受。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記内方部材は前記対向する部分を含み、
前記内方部材は、前記軸方向について前記側板とともに前記外方部材を挟むようにフランジ部を有し、
前記内方部材の前記傾斜面は、前記フランジ部に形成されている、請求項1に記載のカムフォロア軸受。
【請求項3】
前記内方部材、前記外方部材、前記側板は前記対向する部分を含み、
前記内方部材の前記傾斜面は、前記外方部材と対向する第1傾斜面であり、
前記外方部材の前記傾斜面は、前記第1傾斜面および前記側板と対向する第2傾斜面であり、
前記側板の前記傾斜面は、前記第2傾斜面と対向する第3傾斜面であり、
前記第2傾斜面の前記傾斜角である第2傾斜角よりも、前記第1傾斜面の前記傾斜角である第1傾斜角は大きく、
前記第2傾斜角よりも、前記第3傾斜面の前記傾斜角である第3傾斜角は大きい、請求項1に記載のカムフォロア軸受。
【請求項4】
前記第1傾斜角をθ1、前記第2傾斜角をθ2、前記第3傾斜角をθ3とすれば、
(数1)θ1≧θ2+0.15°・・・・・・(1)
(数2)θ3≧θ2+0.15°・・・・・・(2)
が成立する、請求項3に記載のカムフォロア軸受。
【請求項5】
前記傾斜面は、研削仕上げ面またはラップ仕上げ面である、請求項1または2に記載のカムフォロア軸受。
【請求項6】
前記傾斜面の算術平均粗さRaは0.25μm以下である、請求項1または2に記載のカムフォロア軸受。
【請求項7】
前記傾斜面は、前記軸方向についての端面と連なっており、
前記軸方向についての前記端面から前記軸方向に離れるにつれて、前記中心線から前記傾斜面までの前記径方向の距離が単調変化する、請求項1または2に記載のカムフォロア軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カムフォロア軸受に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
一般産業機械、自動車等において、カムフォロア軸受が用いられる。カムフォロア軸受は、ガイドローラ等として用いられる場合が多い。
【0003】
カムフォロア軸受は、たとえば内方部材と、外方部材と、転動体と、側板とで構成されている。カムフォロア軸受は、使用時に荷重を受けると内方部材がたわむ。すると内方部材の延在方向が相手側部材の表面に対して傾いた状態となる。これにより、外方部材および転動体には意図せずスラスト方向の荷重が発生する。このスラスト方向の荷重を以降においては「誘起スラスト」と記載する。
【0004】
誘起スラストにより、内方部材の一部であるたとえばフランジの側面または側板の側面に、外方部材の側面または転動体の端面が接触しながら動く現象が起こる。この現象を以降においては「摺動」と記載する。
【0005】
外方部材の側面は旋削加工による形成部が多いため、摺動が起こる際には他の部材と線接触しやすい。このため極端に潤滑状態が悪くなると、摺動により、外方部材の側面にはカジリおよび摩耗が起こり得る。カジリおよび摩耗による損傷を防ぐ観点から、たとえば実開昭57-98352号公報(特許文献1)および特開2018-168871号公報(特許文献2)の技術が提案されている。特許文献1では摺動が起こる部分にスラストワッシャが配置される。特許文献2では摺動が起こる部分にスラスト軸受が配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
実開昭57-98352号公報
特開2018-168871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1および特許文献2のようにスラストワッシャまたはスラスト軸受が配置されれば、外方部材の側面のカジリおよび摩耗を抑制できる。しかしスラストワッシャまたはスラスト軸受を設けることにより、部品の点数が多くなる。このためカムフォロア軸受の製造コストが高騰する。また特に小径カムフォロア軸受において、スラストワッシャの組込性が低下する。つまりスラストワッシャの組込みが困難になるため、スラストワッシャの組込み工程のコストが高騰する。
【0008】
本発明は上記の課題に鑑みなされたものである。その目的は、製造コストおよび組込みコストの高騰を防ぎつつ、摺動に対する耐カジリ性および耐摩耗性を向上し、使用期間の延長が可能なカムフォロア軸受を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に従ったカムフォロア軸受は、内方部材と、内方部材の外方に位置する外方部材と、内方部材と外方部材との間に介在する転動体と、外方部材の側方に位置する側板とを備える。内方部材、外方部材および側板のうち少なくともいずれかは、内方部材の中心線が延びる軸方向について他の少なくともいずれかと対向する部分を含む。上記対向する部分は、軸方向に直交する径方向に対して傾斜角を有する傾斜面を有する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、製造コストおよび組込みコストの高騰を防ぎつつ、摺動に対する耐カジリ性および耐摩耗性を向上し、使用期間の延長が可能なカムフォロア軸受を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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