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公開番号
2024131227
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023041357
出願日
2023-03-15
発明の名称
保護装置
出願人
オムロン株式会社
代理人
個人
主分類
H02H
3/087 20060101AFI20240920BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】複数のトランジスタを有する給電路におけるトランジスタの個々の短絡故障を容易に検知することができる。
【解決手段】保護装置(2)は、負荷(3)に電力を供給し、直列に接続された複数のトランジスタ(M11,M12,…)を有する少なくとも1つの給電路(PL1~PLn)と、給電路(PL1~PLn)に流れる電流が所定値以上であるときにトランジスタ(M11,M12,…)をOFFすることにより給電路(PL1~PLn)を遮断する遮断制御部(41)と、ON状態のトランジスタ(M11,M12,…)を異なるタイミングでOFFさせること、およびOFF状態のトランジスタ(M11,M12,…)を異なるタイミングでONさせることの少なくともいずれか一方を行い、トランジスタ(M11,M12,…)の出力側の電圧に基づいてトランジスタ(M11,M12,…)の短絡故障を検知する故障検知部(42)と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
負荷に電力を供給し、直列に接続された複数のトランジスタを有する少なくとも1つの給電路と、
前記給電路に流れる電流が所定値以上であるときに前記トランジスタをOFFすることにより前記給電路を遮断する遮断部と、
ON状態の前記トランジスタを異なるタイミングでOFFさせること、およびOFF状態の前記トランジスタを異なるタイミングでONさせることの少なくともいずれか一方を行い、前記トランジスタの出力側の電圧に基づいて前記トランジスタの短絡故障を検知する検知部と、を備える保護装置。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記負荷は、複数設けられ、
前記給電路は、複数の前記負荷ごとに設けられ、
各給電路の初段に設けられる前記トランジスタである初段トランジスタは、各給電路に共通に設けられ、
前記検知部は、ON状態の前記初段トランジスタからOFFさせること、およびOFF状態の前記初段トランジスタからONさせることの少なくともいずれか一方を行なう請求項1に記載の保護装置。
【請求項3】
負荷に電力を供給し、直列に接続された複数のトランジスタを有する少なくとも1つの給電路と、
前記給電路に流れる電流が所定値以上であるときに前記トランジスタをOFFすることにより前記給電路を遮断する遮断部と、
ON状態の前記トランジスタを異なるタイミングでOFFさせること、およびOFF状態の前記トランジスタを異なるタイミングでONさせることを行い、前記電流に基づいて前記トランジスタの短絡故障を検知する検知部と、を備える保護装置。
【請求項4】
前記負荷は、複数設けられ、
前記給電路は、複数の前記負荷ごとに設けられ、
各給電路の初段に設けられる前記トランジスタである初段トランジスタは、各給電路に共通に設けられ、
前記検知部は、ON状態の前記初段トランジスタからOFFさせること、およびOFF状態の前記初段トランジスタからONさせることを行なう請求項3に記載の保護装置。
【請求項5】
前記検知部は、前記トランジスタの入出力端の間に流れる電流に基づいて前記トランジスタの短絡故障を検知する請求項3に記載の保護装置。
【請求項6】
前記短絡故障が検知されたことを前記給電路ごとに報知する報知部をさらに備える請求項1から5のいずれか1項に記載の保護装置。
【請求項7】
前記短絡故障が検知されたことを前記給電路ごとに外部機器に送信する送信部をさらに備える請求項1から5のいずれか1項に記載の保護装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、給電路をトランジスタにより遮断する保護装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
給電路における過電流や短絡などが検知されると、給電路をトランジスタで遮断する保護装置が知られている。例えば、特許文献1には、モータを停止させるとき、制御ユニットが、電流検出部からの信号を検出し、モータに電力を供給する給電路に設けられたFETが短絡故障を起こしているか否かをチェックする。FETが正常であれば所定時間の間に主回路に電流が流れることはないが、FETが短絡故障を起こしていると所定時間の間にFETに電流が流れるので、その電流を検出することによりFETの短絡故障を検知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-147375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような保護装置では、1つのFETについてのみ短絡故障を検知するため、容易に短絡故障を検知することができる。しかしながら、直列に接続された2つのFETの短絡故障を個々に検知することは容易ではない。
【0005】
例えば、第1のFETおよび第2のFETについて、第1のFETおよび第2のFETがともにOFFしている場合、または第1のFETおよび第2のFETのいずれか一方がOFFし、他方がONしている場合、電流が検出されると、OFFしているトランジスタが短絡故障していることがわかる。しかしながら、第1のFETおよび第2のFETがともにONしている場合は、それぞれが短絡故障しているか否かを判断することができない。
【0006】
本発明の一態様は、複数のトランジスタを有する給電路におけるトランジスタの個々の短絡故障を容易に検知することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の態様1に係る保護装置は、負荷に電力を供給し、直列に接続された複数のトランジスタを有する少なくとも1つの給電路と、前記給電路に流れる電流が所定値以上であるときに前記トランジスタをOFFすることにより前記給電路を遮断する遮断部と、ON状態の前記トランジスタを異なるタイミングでOFFさせること、およびOFF状態の前記トランジスタを異なるタイミングでONさせることの少なくともいずれか一方を行い、前記トランジスタの出力側の電圧に基づいて前記トランジスタの短絡故障を検知する検知部と、を備える。
【0008】
上記の構成によれば、例えば、給電路における初段トランジスタをON状態からOFFさせるときに初段トランジスタの出力側で電圧が検出されると、当該トランジスタがOFFしていない、すなわち当該トランジスタに短絡故障が生じていることがわかる。また、給電路における初段のトランジスタをOFF状態からONさせるときに、他のトランジスタをONさせていないにも関わらず他のトランジスタの出力側で電圧が検出されると、他のトランジスタに短絡故障が生じていることがわかる。また、電圧に基づいてトランジスタの短絡故障を検知することにより、負荷に電流を流していない状態でも短絡故障の検知を行なうことができる。
【0009】
本発明の態様2に係る保護装置は、上記態様1において、前記負荷は、複数設けられ、前記給電路が、複数の前記負荷ごとに設けられ、各給電路の初段に設けられる前記トランジスタである初段トランジスタが、各給電路に共通に設けられ、前記検知部が、ON状態の前記初段トランジスタからOFFさせること、およびOFF状態の前記初段トランジスタからONさせることの少なくともいずれか一方を行なってもよい。
【0010】
上記の構成によれば、初段トランジスタをON状態からOFFさせるときに給電路において初段トランジスタの出力側で電圧が検出されると、初段トランジスタに短絡故障が生じていることがわかる。また、初段トランジスタをOFF状態からONさせるときに給電路において初段トランジスタ以外のトランジスタの出力側で電圧が検出されると、初段トランジスタ以外のトランジスタに短絡故障が生じていることがわかる。これにより、初段トランジスタを各給電路について共通化しても、トランジスタの短絡故障の検知が可能になる。したがって、トランジスタの総数を減少させることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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