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公開番号
2024130046
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023039537
出願日
2023-03-14
発明の名称
合成壁構造
出願人
大成建設株式会社
代理人
園田・小林弁理士法人
主分類
E02D
29/045 20060101AFI20240920BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】剛性、強度を高めて山留壁の変形を抑制しつつ、近接する他の構造物の沈下を抑制可能な、合成壁構造を提供する。
【解決手段】山留壁11に沿わせて地下外壁12が設けられる合成壁構造であって、地下中間階と地下最下階との間において、地下外壁12Aと山留壁11が山留壁11の芯材13に設けられたスタッドコネクタ50で一体化され、地下中間階より上方においては、芯材13にはスタッドコネクタ50は設けられておらず、地下外壁12Bと山留壁11は一体化されていない、合成壁構造を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
山留壁に沿わせて地下外壁が設けられる合成壁構造であって、
地下中間階と地下最下階との間において、前記地下外壁と前記山留壁が当該山留壁の芯材に設けられたスタッドコネクタで一体化され、
前記地下中間階より上方においては、前記芯材には前記スタッドコネクタは設けられておらず、前記地下外壁と前記山留壁は一体化されていない
ことを特徴とする合成壁構造。
続きを表示(約 190 文字)
【請求項2】
前記地下外壁の内部には、複数の壁横筋を囲うようにせん断補強筋が閉鎖型状に配筋された外周内部梁が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の合成壁構造。
【請求項3】
前記地下外壁は、基礎杭に埋設される構真柱の表面に設けるスタッドコネクタ、及び耐圧版を介して前記基礎杭と連結されていることを特徴とする請求項1または2に記載の合成壁構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、山留壁に沿わせて地下外壁が設けられる合成壁構造に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、地下階等の地下躯体を備える建築構造物を施工する場合においては、ソイルミキシングウォール等の山留壁を構築し、周囲の土圧、水圧を受け止め、地盤の崩落を防止することが、広く行われている。従来、山留壁は、建築構造物の施工後には不要となるため、撤去されるか、使用されない状態で埋設されていた。しかし、このような山留壁に対して、スタッドコネクタ等で、山留壁に沿って設けられる地下外壁を一体化させて合成壁を形成することで、山留壁を地下の壁の一部として利用することが行われている。このようにすると、地下外壁の厚さを低減して、地下の空間を広くすることができる。
【0003】
このような構造として、特許文献1には、山留壁の内側の地盤中に施工された構真柱で支持された本設の床梁を山留壁支保工として利用しながら、地下躯体を上階から下階へと順次構築して行くに当たり、地下躯体の外壁用立下り壁と山留壁の芯材をスタッドコネクタで一体化することで、外壁用立下り壁で山留壁の変形を防止しつつ地盤の掘削を行う構成が記載されている。
また、特許文献2には、山留壁として鉄骨を芯材とするソイルミキシングウォールを採用し、山留壁の上部前面側に鉄筋コンクリート壁を一体に設けて本設の合成壁とし、山留壁の下端部に他の部分よりも富調合のソイルセメントによる根固め部を形成する構成が記載されている。山留壁と鉄筋コンクリート壁とは、芯材に植設した多数のスタッド等のシヤキーにより構造的に一体化して合成壁とされている。
また、特許文献3には、複数のソイルセメント柱とそれぞれのソイルセメント柱の内部に立設された芯材からなるソイルセメント柱列壁と、芯材にスタッド等のシェアーコネクタによって接合された後打ちコンクリート壁と、を備える構成が記載されている。
【0004】
このように、特許文献1~3においては、地下外壁と山留壁とを、スタッドコネクタ等により一体化させることで、合成壁の剛性、強度を高め、外方からの土圧、水圧に抵抗し、山留壁の変形を抑制することができる。
しかし、特許文献1~3に記載された構造においては、地下外壁は上下方向の全体にわたって、山留壁と一体化されている。このため、地下の上層階においても、地下外壁の荷重は山留壁に伝達する。すると、地下の上層階において、山留壁が沈下するように作用し、当該構造物に近接するように他の構造物が設けられている場合には、この山留壁の沈下に伴って、近接する構造物へも沈下の影響が及ぶ可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-252290号公報
特開2005-120781号公報
特開2004-162350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、剛性、強度を高めて山留壁の変形を抑制しつつ、近接する他の構造物の沈下を抑制可能な、合成壁構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の合成壁構造は、山留壁に沿わせて地下外壁が設けられる合成壁構造であって、地下中間階と地下最下階との間において、前記地下外壁と前記山留壁が当該山留壁の芯材に設けられたスタッドコネクタで一体化され、前記地下中間階より上方においては、前記芯材には前記スタッドコネクタは設けられておらず、前記地下外壁と前記山留壁は一体化されていないことを特徴とする。
このような構成によれば、地下中間階より上方では、芯材にはスタッドコネクタは設けられておらず、地下外壁と山留壁は一体化されていない。つまり地下中間階よりも上方において、地下外壁と山留壁とは非接合状態であり、地下外壁の荷重は山留壁には作用しない状態となっている。このため、例えば地下中間階より上方においても地下外壁と山留壁が一体化されている場合と比べると、少なくとも地下中間階より上方においては、山留壁に作用する軸力が低減され、結果として、山留壁の沈下と、これに伴う近接する構造物の沈下と、を抑制することができる。
また、上記のような構成においては、地下中間階と地下最下階との間において、地下外壁と山留壁とが、当該山留壁の芯材に設けられたスタッドコネクタで一体化されているため、合成壁の剛性、強度を高めることができる。これにより、土圧、水圧が高くなる地下の下側において、山留壁の変形を抑制することができる。
このようにして、剛性、強度を高めて山留壁の変形を抑制しつつ、近接する他の構造物の沈下を抑制可能な、合成壁構造を提供することができる。
【0008】
本発明の一態様においては、前記地下外壁の内部には、複数の壁横筋を囲うようにせん断補強筋が閉鎖型状に配筋された外周内部梁が形成されている。
このような構成によれば、山留壁と一体化された地下外壁の内部に、外周内部梁が設けられることで、地下外壁の外側に梁部を設けることなく、外周内部梁によって、地下階の床梁を支持することができる。したがって、地下階の内部スペースを狭めるのを抑えることができる。
【0009】
また、本発明の別の態様においては、前記地下外壁は、基礎杭に埋設される構真柱の表面に設けるスタッドコネクタ、及び耐圧版を介して前記基礎杭と連結されている。
このような構成によれば、地下外壁が、基礎杭に埋設される構真柱の表面に設けるスタッドコネクタ、及び耐圧版を介して、基礎杭と連結されることにより、合成壁が耐圧版を介して基礎杭と一体化されている。よって、合成壁に作用する外荷重が、構真柱の表面に設けられるスタッドコネクタ、及び耐圧版を介して基礎杭へ伝達される。その結果、合成壁構造を構成する山留壁の変形を抑制しつつ、近接する他の構造物の沈下を抑制することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、剛性、強度を高めて山留壁の変形を抑制しつつ、近接する他の構造物の沈下を抑制可能な、合成壁構造を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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