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公開番号
2024156482
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-06
出願番号
2023070983
出願日
2023-04-24
発明の名称
シールド掘進機及び土砂採取方法
出願人
大成建設株式会社
代理人
弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類
E21D
9/093 20060101AFI20241029BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約
【課題】チャンバ内から掘削土砂を容易に採取できるシールド掘進機及び土砂採取方法を提案する。
【解決手段】シールド掘進機1は、カッタヘッド2の後方に設けられる隔壁3を有する。隔壁3には、チャンバ4内の土砂6を採取する土砂取込口3aが設けられる。土砂取込口3aには、これを開放または遮断するバルブ10が備わる。バルブ10には土砂取り込み器20が接続されている。土砂取り込み器20は、バルブ10に対して着脱可能な土砂取込筒21と、土砂取込筒21内に摺動可能に配置されたピストン22とを有する。バルブ10を開放させることで土砂取込口3aから土砂取込筒21内に土砂6を進入させ、ピストン22を後退させることによって土砂取込筒21内に土砂が取り込まれる構成とした。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
カッタヘッドと、前記カッタヘッドの後方に設けられる隔壁とを有するシールド掘進機であって、
前記隔壁に設けられ、チャンバ内の土砂を採取するための土砂取込口と、
前記土砂取込口に設けられ、前記土砂取込口を開放または遮断するバルブと、
前記バルブに接続された土砂取り込み器と、を備え、
前記土砂取り込み器は、前記バルブに対して着脱可能に設けられた土砂取込筒と、前記土砂取込筒内に摺動可能に配置されたピストンと、を有しており、
前記バルブを開放させることにより、前記土砂取込口から前記土砂取込筒内に土砂を進入させ、前記ピストンを後退させることによって前記土砂取込筒内に土砂が取り込まれることを特徴とするシールド掘進機。
続きを表示(約 810 文字)
【請求項2】
前記土砂取込筒は直管であることを特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機。
【請求項3】
前記土砂取り込み器は、
前記ピストンを駆動するための駆動機構と、
前記ピストンの摺動量を検出する検出手段と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機。
【請求項4】
前記バルブは、ナイフゲートバルブまたはスライドゲートバルブであることを特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機。
【請求項5】
前記土砂取込筒は、ヒンジを介して前記バルブに取り付けられており、前記ヒンジによる回動によって前記バルブに対して着脱可能となっていることを特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のシールド掘進機における土砂採取方法であって、
前記バルブを開放し、前記土砂取込筒に土砂を取り込む土砂取込工程と、
前記土砂取込工程により前記土砂取込筒に土砂を取り込んだ状態で、前記バルブを遮断するバルブ遮断工程と、
前記バルブを遮断した状態で、前記バルブから前記土砂取込筒を離脱し、前記土砂取込筒から土砂を回収する回収工程と、を備えていることを特徴とする土砂採取方法。
【請求項7】
前記土砂取込工程は、土砂の取り込み時に前記ピストンを後退させるピストン後退工程を備えることを特徴とする請求項6に記載の土砂採取方法。
【請求項8】
前記バルブ遮断工程は、前記バルブを遮断した状態で前記ピストンをさらに後退させる減圧工程を備えることを特徴とする請求項6に記載の土砂採取方法。
【請求項9】
前記土砂取込工程は、前記土砂取込口内に前記ピストンを予め進入させて待機させることを特徴とする請求項6に記載の土砂採取方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘進機及び土砂採取方法に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、土砂を採取する技術に関連して特許文献1,2に開示されたものが知られている。特許文献1は、シールドトンネルの周辺地盤の土質試料を採取するための土質試料採取治具であり、グラウト孔が設けられたシールドトンネル周辺の地盤から、そのグラウト孔を利用して不攪乱の土質試料を採取するものである。
また、特許文献2は、シールド掘進機のチャンバから排出された含水土砂等を処理する含水土砂処理装置であり、含水土砂改質剤を含有する液体を、加圧された気体を介して含水土砂に添加することにより、チャンバから排出された含水土砂等を処理するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-29017号公報
特開2022-1696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、シールド掘進機によるシールド工法では、チャンバ内の掘削土砂の塑性流動化状況を適宜測定する必要がある。シールド工法の現場では、スクリューコンベアから排出された排出土を用いて土砂性状の適否を触手試験やスランプ試験、テーブルフロー試験、ベーンせん断試験、乾燥密度試験等を行うことにより判断している。このため、チャンバ内の土砂によるリアルタイムの情報を得ることができなかった。
本発明は、前記した課題を解決し、チャンバ内から掘削土砂を容易に採取できるシールド掘進機及び土砂採取方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための本発明のシールド掘進機は、カッタヘッドと、前記カッタヘッドの後方に設けられる隔壁とを有する。シールド掘進機は、前記隔壁に設けられ、チャンバ内の土砂を採取するための土砂取込口と、前記土砂取込口に設けられ、前記土砂取込口を開放または遮断するバルブと、前記バルブに接続された土砂取り込み器と、を備える。前記土砂取り込み器は、前記バルブに対して着脱可能に設けられた土砂取込筒と、前記土砂取込筒内に摺動可能に配置されたピストンと、を有しており、前記バルブを開放させることにより、前記土砂取込口から前記土砂取込筒内に土砂を進入させ、前記ピストンを後退させることによって前記土砂取込筒内に土砂が取り込まれることを特徴とする。
本発明では、チャンバ内の土圧を利用して土砂取込筒内に土砂を取り込むことができるので、チャンバ内の土圧変動を抑制するとともに土砂取込筒内への土砂の噴出を抑制しながら土砂を採取できる。土砂取込筒内に採取した土砂は、土砂取込筒をバルブから離脱することにより容易に回収できる。
また、前記土砂取込筒は直管であることが好ましい。この構成では、土砂取込筒が分岐部分を有しないので、分岐部分をピストンが通過するときに生じるおそれのあるピストンシールの傷付きを防止できる。また、土砂取込筒が分岐部分を有しないので、ピストンのスムーズな摺動を実現できる。
また、前記土砂取り込み器は、前記ピストンを駆動するための駆動機構と、前記ピストンの摺動量を検出する検出手段と、を備えていることが好ましい。このような構成において、土砂取込筒内に土砂を取り込む際に駆動機構によりピストンを後退させると、土砂取込筒内の圧力変化を抑制できるので、土砂の取り込みをスムーズに行うことができる。
また、土砂を取り込んだ後にバルブを遮断した状態で駆動機構によりピストンをさらに後退させると、土砂取込筒内を減圧できる。これにより、バルブから土砂取込筒を離脱した際に生じるおそれのある土砂の噴発を未然に防止できる。
さらに、検出手段によりピストンの摺動量(移動量)を的確に捉えることができるので、必要な土砂を確実に回収できる。
また、前記バルブは、ナイフゲートバルブまたはスライドゲートバルブであることが好ましい。この構成によれば、土砂取込口と土砂取込筒との連通状態または遮断状態をバルブにより確実に維持できる。
また、前記土砂取込筒は、ヒンジを介して前記バルブに取り付けられており、前記ヒンジによる回動によって前記バルブに対して着脱可能に取り付けられていることが好ましい。このような構成において、バルブから土砂取込筒が離脱するように土砂取込筒を回動させると、バルブに接続されていた土砂取込筒の開口端部が開いた状態になる。したがって、土砂取込筒内に採取された土砂の回収が容易になる。また、土砂の回収後に、バルブに土砂取込筒が取着されるように土砂取込筒を回動させると、土砂取込筒の開口端部がバルブに接続されて閉じられた状態になる。したがって、バルブに対する土砂取込筒の取り付けも容易になる。
【0006】
前記課題を解決するための本発明の土砂採取方法は、前記バルブを開放し、前記土砂取込筒に土砂を取り込む土砂取込工程と、前記土砂取込工程により前記土砂取込筒に土砂を取り込んだ状態で、前記バルブを遮断するバルブ遮断工程と、前記バルブを遮断した状態で、前記バルブから前記土砂取込筒を離脱し、前記土砂取込筒から土砂を回収する回収工程と、を備えている。
本発明では、チャンバ内の土圧を利用して土砂取込筒内に土砂を取り込むことができるので、チャンバ内の土圧変動を抑制するとともに土砂取込筒内への土砂の噴出を抑制しながら土砂を採取できる。土砂取込筒内に採取した土砂は、土砂取込筒をバルブから離脱することにより容易に回収できる。
また、前記土砂取込工程は、土砂の取り込み時に前記ピストンを後退させるピストン後退工程を備えることが好ましい。土砂取り込み時にピストンを後退させると、土砂取込筒内の圧力変化を抑制できるので、土砂の取り込みをスムーズに行うことができる。
また、前記バルブ遮断工程は、前記バルブを遮断した状態で前記ピストンをさらに後退させる減圧工程を備えることが好ましい。土砂を取り込んだ後にバルブを遮断した状態でピストンをさらに後退させると、土砂取込筒内が減圧するので、バルブから土砂取込筒を離脱した際に生じるおそれのある土砂の噴発を未然に防止できる。
また、前記土砂取込工程は、前記土砂取込口内に前記ピストンを予め進入させて待機させることが好ましい。土砂取り込み時に土砂取込口内にピストンを待機させると、土砂取込筒内の圧力変化を抑制できるので、土砂の取り込みをスムーズに行うことができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明のシールド掘進機及び土砂採取方法によれば、測定現場に対する搬入作業及び搬出作業が行いやすく、機器の配置作業等を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の第1実施形態に係るシールド掘進機の概要を示す側断面図である。
本発明の第1実施形態に係るシールド掘進機の土砂取込口にバルブを介して設けられた土砂取り込み器を示す拡大斜視図である。
本発明の第1実施形態に係るシールド掘進機の土砂取込口にバルブを介して設けられた土砂取り込み器を示す側断面図である。
本発明の第1実施形態に係るシールド掘進機の土砂取込口にピストンを待機させた状態を示す側断面図である。
本発明の第1実施形態に係るシールド掘進機において土砂取り込み時にバルブを開いた状態を示す側断面図である。
本発明の第1実施形態に係るシールド掘進機において土砂取り込み後にバルブを閉じて土砂取込筒内を減圧した際の様子を示す側断面図である。
本発明の第1実施形態に係るシールド掘進機においてバルブに対して土砂取込筒を開いた状態を示す側断面図である。
本発明の第2実施形態に係るシールド掘進機の土砂取込口にバルブを介して設けられた土砂取り込み器を示す側断面図である。
本発明の第2実施形態に係るシールド掘進機の土砂取込口にピストンを待機させた状態を示す側断面図である。
本発明の第2実施形態に係るシールド掘進機において土砂取り込み時にバルブを開いた状態を示す側断面図である。
本発明の第2実施形態に係るシールド掘進機において土砂取り込み後にバルブを閉じて土砂取込筒内を減圧した際の様子を示す側断面図である。
本発明の第2実施形態に係るシールド掘進機においてバルブに対して土砂取込筒を開いた状態を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明のシールド掘進機及び土砂採取方法について適宜図面を参照して詳細に説明する。以下の説明において、シールド掘進機及び土砂採取方法について「前後」「左右」「上下」を言うときは図1,図2等に示す方向を基準とするが、シールド掘進機の使用方法(設置方向)を限定する趣旨ではない。また、各実施形態では、泥土圧式シールド工法によるシールドトンネル工事において、土砂を採取する場合について説明する。各実施形態において、共通する部分には共通の符合を付し、重複する説明は省略する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係るシールド掘進機の概要を示す側断面図である。本実施形態のシールド掘進機1は、図1に示すように、前端に設けられたカッタヘッド(カッタースポーク)2とその後方に設けられた隔壁3とを備えており、カッタヘッド2と隔壁3との間にチャンバ4が形成されている。カッタヘッド2には、複数のカッタビット2aが固定されている。また、シールド掘進機1の内部には、チャンバ4内の掘削土である土砂6(泥土)を排出するためのスクリューコンベア5が設けられている。スクリューコンベア5は、隔壁3を貫通して、チャンバ4に接続されている。また、シールド掘進機1に推力を与えるシールドジャッキ8が設けられているとともに、カッタヘッド2に回転力を付与するモータ7が設けられている。
(【0011】以降は省略されています)
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