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公開番号2024129528
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023038808
出願日2023-03-13
発明の名称熱管理システム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H01M 10/633 20140101AFI20240919BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】多方弁の切り替えに起因して電力変換器の過熱を招き、電力変換器の動作制限が発動するという事態を回避又は抑制する。
【解決手段】熱管理システムは、ラジエータと、ラジエータ及び電力変換器を通過する熱媒体の第1循環回路と、バッテリを通過する熱媒体の第2循環回路と、第1循環回路及び第2循環回路の両者が接続された多方弁と、多方弁の動作を制御する制御装置と、を備えてもよい。多方弁は、第1循環回路と第2循環回路とが一連に接続された循環経路を形成する第1接続モードと、第1循環回路と第2循環回路とが個別に循環経路を形成する第2接続モードとの間で切り替え可能であってもよい。制御装置では、電力変換器を通過する熱媒体の温度が閾値温度未満でないとき、及び/又は、車速がゼロ又は閾値速度以上でないときに、多方弁の第1接続モードから第2接続モードへの切り替えが禁止されていてもよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
走行用のモータに電力を供給するバッテリと、前記モータと前記バッテリとの間に設けられた電力変換器とを備える車両のための熱管理システムであって、
ラジエータと
前記ラジエータ及び前記電力変換器を通過する熱媒体の第1循環回路と、
前記バッテリを通過する熱媒体の第2循環回路と、
前記第1循環回路及び前記第2循環回路の両者が接続された多方弁と、
前記多方弁の動作を制御する制御装置と、
を備え、
前記多方弁は、前記第1循環回路と前記第2循環回路とが一連に接続された循環経路を形成する第1接続モードと、前記第1循環回路と前記第2循環回路とが個別に循環経路を形成する第2接続モードとの間で切り替え可能であり、
前記制御装置では、前記電力変換器内を通過する前記熱媒体の温度が閾値温度未満でないとき、及び/又は、車速がゼロ又は閾値速度以上でないときに、前記多方弁の前記第1接続モードから前記第2接続モードへの切り替えが禁止されている、
熱管理システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、熱管理システムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に、車両用の熱管理システムが記載されている。この熱管理システムは、ラジエータ及び電力変換器を通過する循環回路(以降、第1循環回路と称する)と、バッテリを通過する熱媒体の循環回路(以降、第2循環回路と称する)とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-154844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したような熱管理システムでは、多方弁を介して、第1循環回路と第2循環回路とを互いに接続することができる。このような構成によると、多方弁を切り替えることによって、第1循環回路と第2循環回路とが一連に接続された循環経路を形成するように、それら二つの循環経路を互いに接続することができる(第1接続モード)。あるいは、第1循環回路と第2循環回路とが個別に循環経路を形成するように、それら二つの循環経路をそれぞれ接続することができる(第2接続モード)。しかしながら、第1接続モードから第2接続モードへ切り替えられた場合、一時的に第1循環回路を流れる熱媒体の流量が減少して、電力変換器に対する冷却能力が不足するおそれがある。特に、電力変換器の高負荷時に上記の切り替えが行われると、電力変換器の温度が過剰に上昇してしまい、電力変換器の動作制限が発動するおそれがある。本明細書は、このような問題を回避又は抑制し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、走行用のモータに電力を供給するバッテリと、前記モータと前記バッテリとの間に設けられた電力変換器とを備える車両のための熱管理システムを開示する。前記熱管理システムは、ラジエータと、前記ラジエータ及び前記電力変換器を通過する熱媒体の第1循環回路と、前記バッテリを通過する熱媒体の第2循環回路と、前記第1循環回路及び前記第2循環回路の両者が接続された多方弁と、前記多方弁の動作を制御する制御装置と、を備えてもよい。前記多方弁は、前記第1循環回路と前記第2循環回路とが一連に接続された循環経路を形成する第1接続モードと、前記第1循環回路と前記第2循環回路とが個別に循環経路を形成する第2接続モードとの間で切り替え可能であってもよい。前記制御装置では、前記電力変換器を通過する前記熱媒体の温度が閾値温度未満でないとき、及び/又は、車速がゼロ又は閾値速度以上でないときに、前記多方弁の前記第1接続モードから前記第2接続モードへの切り替えが禁止されていてもよい。
【0006】
電力変換器を通過する熱媒体の温度が閾値温度以上のときは、電力変換器の温度がいくらか程度上昇しただけでも、電力変換器の動作制限が発動するおそれがある。また、車速が閾値速度未満のときは、電力変換器に対する負荷が比較的に高いことから、電力変換器の温度が上昇しやすい。よって、電力変換器の動作制限が発動しやすい状況といえる。これらを考慮して、上記した熱変換システムでは、電力変換器を通過する熱媒体の温度が閾値温度未満でないとき、及び/又は、車速がゼロ又は閾値速度以上でないときに、多方弁の第1接続モードから第2接続モードへの切り替えが禁止されている。このような構成によると、多方弁の切り替えに起因して電力変換器の過熱を招き、電力変換器の動作制限が発動するという事態を回避又は抑制することができる。その一方で、車速がゼロのときについては、多方弁の切り替えが許容されている。これにより、例えば渋滞などにより長時間に亘って車速が閾値速度未満に維持される場合でも、車両が一時的に停止したタイミングで、即ち、電力変換器の発熱が一時的に中断又は減少するタイミングで、多方弁の切り替えを実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
熱管理システムの構成を示す図であって、図1(A)は多方弁が第1接続モードである状態を示し、図1(B)は多方弁が第2接続モードである状態を示す。
制御装置による多方弁の第1接続モードから第2接続モードへの切り替え処理を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0008】
図1、図2を参照して、実施例の熱管理システム10について説明する。熱管理システム10は、車両に搭載される。車両は、電動車両であり、走行用モータ(不図示)と、バッテリ26と、電力変換器16、18を備える。バッテリ26は、走行用モータに電力を供給する。電力変換器16、18は、走行用モータとバッテリ26との間に設けられている。電力変換器16、18は、第1電力変換器16と、第2電力変換器18とを含む。第2電力変換器18は、いわゆるインバータを含む。第2電力変換器18は、走行用モータとバッテリ26との間に配置されており、直流電力と交流電力(ここでは三相交流電力)との間で電力変換を行う。第1電力変換器16は、いわゆるDC-DCコンバータを含む。第1電力変換器16は、第2電力変換器18とバッテリ26との間に配置されており、直流電力間で電力変換(即ち昇降圧)を行う。加えて、又は代えて、第1電力変換器16は、交流充電器を含んでもよく、外部から供給される交流電力を直流電力に変換して、バッテリ26へ供給するものであってもよい。
【0009】
熱管理システム10は、例えば冷却水といった熱媒体を循環させることで、車両に設けられた発熱機器の冷却を行う。ここでの発熱機器とは、走行用モータ、第1電力変換器16及び第2電力変換器18、バッテリ26等が挙げられる。
【0010】
図1に示すように、熱管理システム10は、複数の熱交換器14、20、24と、第1循環回路12と、第2循環回路22と、多方弁28と、制御装置30とを備える。複数の熱交換器14、20、24は、ラジエータ14と、オイルクーラ20と、チラー24とを含む。ラジエータ14及びオイルクーラ20は、第1循環回路12に配置されており、チラー24は、第2循環回路22に配置されている。なお、図示省略されているが、熱管理システム10には、例えば空調用のヒートポンプ回路といった他の循環回路も設けられている。
(【0011】以降は省略されています)

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