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公開番号2024127471
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023036646
出願日2023-03-09
発明の名称熱管理システム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類B60L 58/25 20190101AFI20240912BHJP(車両一般)
要約【課題】蓄電装置の熱が取られることを防止しつつ、電気機器の駆動装置から発生する熱の有効利用を可能する。
【解決手段】熱管理システムは、流路170b,130b,130a,170aと、バッテリ173と、トランスアクスル133と、LTラジエータ122と、チラー160と、五方弁180,190とを備える。各流路において、熱媒体が流通可能である。五方弁180,190は、流路170b,130b,130a,170aの間の接続状態を切り替え可能に構成されている。流路170bが流路130b,130a,170aから切り離されて独立しており、流路130bが流路130a,170aに接続され、かつ、流路130aが流路170aに接続された回路を基準連通パターンとする。五方弁180,190は、基準連通パターンを形成する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
電気機器に搭載される熱管理システムであって、
熱媒体が流通可能な第１流路、第２流路、第３流路および第４流路と、
前記第１流路の前記熱媒体と熱交換を行う蓄電装置と、
前記第２流路の前記熱媒体と熱交換を行い、駆動力を発生可能な駆動装置と、
前記第３流路に設けられたラジエータと、
前記第４流路に設けられたチラー装置と、
前記第１流路、前記第２流路、前記第３流路、および前記第４流路の間の接続状態を切り替え可能な切替装置とを備え、
前記第１流路が前記第２流路、前記第３流路および前記第４流路から切り離されて独立しており、前記第２流路が前記第３流路および前記第４流路に接続され、かつ、前記第３流路が前記第４流路に接続された回路を切替回路とすると、
前記切替装置は、前記切替回路を形成する、熱管理システム。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
前記電気機器は、電動車両である、請求項１に記載の熱管理システム。
【請求項３】
前記切替装置は、前記蓄電装置に電流が流れることによって実施される前記蓄電装置の昇温時に前記切替回路を形成する、請求項２に記載の熱管理システム。
【請求項４】
前記蓄電装置は、前記電動車両の走行システムの起動後に昇温される、請求項３に記載の熱管理システム。
【請求項５】
前記蓄電装置は、前記電動車両の外部の充電設備から供給される充電電力によって充電される外部充電が可能に構成されており、
前記外部充電の開始時には前記蓄電装置の温度が所定温度以上になるように前記蓄電装置が昇温される、請求項３に記載の熱管理システム。
【請求項６】
開閉可能に構成され、前記ラジエータから前記電動車両の外部への放熱量を調整するように構成されたグリルシャッタをさらに備え、
前記グリルシャッタは、前記切替回路が形成されているときに閉状態にある、請求項２から請求項５のいずれか１項に記載の熱管理システム。
【請求項７】
前記駆動装置の温度に関連する温度を検出する温度センサをさらに備え、
前記温度センサの検出値が基準値を超過すると、前記切替回路が形成される、請求項６に記載の熱管理システム。
【請求項８】
前記温度センサの検出値が、前記基準値よりも高いしきい値を超過すると、前記グリルシャッタは、前記閉状態から開状態に切り替えられる、請求項７に記載の熱管理システム。
【請求項９】
前記チラー装置を介して熱交換可能に形成されるとともに前記電動車両の車室を暖房する暖房回路をさらに備え、
前記車室の暖房が要求された場合に、前記駆動装置からの熱は、前記切替回路が形成された状態で前記暖房回路が駆動されることによって前記チラー装置を介して前記暖房回路に供給される、請求項２に記載の熱管理システム。
【請求項１０】
前記蓄電装置の温度を検出する第１温度センサと、
前記第２流路の前記熱媒体の温度を検出する第２温度センサとをさらに備え、
前記切替回路が形成された状態における前記昇温時に前記第２温度センサの検出値が前記第１温度センサの検出値を超過すると、前記第１流路が前記第２流路に接続されるように前記切替装置が切り替えられる、請求項３に記載の熱管理システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、熱管理システムに関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
特開２０１０－２７２３９５号公報（特許文献１）は、電動車両を開示する。電動車両は、蓄電装置（バッテリ）と、インバータと、モータとを備える。蓄電装置は、インバータに接続されている。モータは、インバータに接続されており、電動車両の駆動力を発生する。蓄電装置の電流は、インバータのスイッチング制御により制御される。これにより、蓄電装置の内部抵抗における電力損失に起因して蓄電装置から熱が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１０－２７２３９５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
電動車両などの電気機器に搭載される熱管理システムは、熱媒体が流通する複数の流路と、蓄電装置と、駆動装置（モータおよびインバータ）と、ラジエータと、チラー装置と、切り替え装置（例えば、切り替え弁）とを含み得る。蓄電装置、駆動装置、ラジエータ、およびチラー装置の各々は、互いに異なる流路に設けられている。切り替え装置は、各流路の間の接続状態を切り替える。
【０００５】
切り替え装置が適切に切り替えられないと、蓄電装置の熱が他の流路の熱媒体により取られる可能性がある。加えて、電動車両において、駆動装置から発生される熱を有効に活用することが重要である。
【０００６】
本開示は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、蓄電装置の熱が取られることを防止しつつ、電気機器の駆動装置から発生する熱の有効利用を可能するための熱管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本開示の熱管理システムは、電気機器に搭載される。この熱管理システムは、第１流路、第２流路、第３流路および第４流路と、蓄電装置と、駆動装置と、ラジエータと、チラー装置と、切替装置とを備える。第１流路、第２流路、第３流路および第４流路の各々において、熱媒体が流通可能である。蓄電装置は、第１流路の熱媒体と熱交換を行う。駆動装置は、第２流路の熱媒体と熱交換を行い、駆動力を発生可能に構成される。ラジエータは、第３流路に設けられている。チラー装置は、第４流路に設けられている。切替装置は、第１流路、第２流路、第３流路、および第４流路の間の接続状態を切り替え可能に構成されている。第１流路が第２流路、第３流路および第４流路から切り離されて独立しており、第２流路が第３流路および第４流路に接続され、かつ、第３流路が第４流路に接続された回路を切替回路とする。切替装置は、切替回路を形成する。
【０００８】
上記の構成とすることにより、第１流路が独立しているため、蓄電装置の熱が第２流路、第３流路および第４流路の熱媒体に取られることを防止することができる。さらに、駆動装置から発生した熱を第２流路、第３流路および第４流路の熱媒体に蓄えておくことができる。したがって、蓄電装置の熱が取られることを防止しつつ、電動車両の駆動装置から発生する熱の有効利用を可能とすることができる。
【０００９】
好ましくは、電気機器は、電動車両である。
好ましくは、切替装置は、蓄電装置に電流が流れることによって実施される蓄電装置の昇温時に切替回路を形成する。
【００１０】
上記の構成とすることにより、第１流路が第２流路、第３流路および第４流路から切り離されている間に蓄電装置の昇温（自己昇温）が実施される。これにより、自己昇温により蓄電装置から発生した熱が熱媒体を介して第２流路、第３流路および第４流路に伝達されることが防止される。その結果、昇温時に蓄電装置の熱が取られることを防止することができる。したがって、昇温を効果的に実行することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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