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公開番号2024127097
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023035984
出願日2023-03-08
発明の名称モータ
出願人オムロン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類H02P 31/00 20060101AFI20240912BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】モータに関連する外部装置への安定した電力供給を実現する。
【解決手段】外部のドライバから動力線を介して電力が供給されるモータであって、ドライバから動力線を介して、モータ内部の巻線部に電力が入力される電力入力部と、ドライバからモータに供給された電力の一部を、動力線又は巻線部で抽出する抽出部と、抽出部により抽出された電力を外部装置に供給する供給部と、を備え、抽出部は、動力線又は巻線部を流れるモータの駆動電流の周波数範囲のうち最大周波数を超える所定共振周波数を有する共振回路と、共振回路と接続され、動力線又は巻線部における電力の一部が入力されるように配置されたトランス構造と、を有する。
【選択図】図3A
特許請求の範囲【請求項1】
外部のドライバから動力線を介して電力が供給されるモータであって、
前記ドライバから前記動力線を介して、モータ内部の巻線部に電力が入力される電力入力部と、
前記ドライバから前記モータに供給された電力の一部を、前記動力線又は前記巻線部で抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された電力を外部装置に供給する供給部と、
を備え、
前記抽出部は、
前記動力線又は前記巻線部を流れる前記モータの駆動電流の周波数範囲のうち最大周波数を超える所定共振周波数を有する共振回路と、
前記共振回路と接続され、前記動力線又は前記巻線部における電力の一部が入力されるように配置されたトランス構造と、
を有する、モータ。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記電力入力部には、前記ドライバから、前記モータの駆動電流に、前記所定共振周波数又は該所定共振周波数の近傍の周波数を有する電力供給用電流が重畳された電流が入力される、
請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記電力供給用電流は、前記モータの駆動電流におけるd軸電流又はq軸電流の少なくとも一方であって、該電力供給用電流は前記所定共振周波数で時間経過とともに変動する電流である、
請求項2に記載のモータ。
【請求項4】
前記共振回路は、LC回路による直列共振回路であって、
前記直列共振回路は、前記トランス構造の一次側コイル又は二次側コイルに直列に接続され、又は、該直列共振回路のコンデンサ成分又はインダクタンス成分の何れかは、該一次側コイル又は該二次側コイルに対して並列に接続され、
前記抽出部は、前記動力線又は前記巻線部に対して並列に接続される、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載のモータ。
【請求項5】
前記共振回路は、LC回路による並列共振回路であって、
前記並列共振回路は、前記トランス構造の一次側コイル又は二次側コイルに対して並列に接続され、又は、該並列共振回路のコンデンサ成分又はインダクタンス成分の何れかは、該一次側コイル又は該二次側コイルに直列に接続され、
前記抽出部は、前記動力線又は前記巻線部に対して直列に接続される、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載のモータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
様々な目的で負荷を駆動するためのモータにとって、その制御を正確に実行するためにはモータの状態を把握する必要であり、一般にはエンコーダ等の検出装置が利用されている。エンコーダを駆動するためには電力を供給しなければならないが、一般には、サーボシステム(例えば、ドライバ)等とエンコーダとをケーブルで結び、そのケーブルを介して電力供給を行う場合がある。別法として、特許文献1では、サーボシステム側と無線通信を行うエンコーダに対して、その電力を外部から無線で供給する構成が開示されている。
【0003】
また、エンコーダへの電力供給に関する他の形態として、特許文献2には、モータの巻線部に供給された電力の一部を抽出し、それをエンコーダに供給する構成が開示されている。当該構成により、エンコーダへの電力供給のためのケーブル配線を行うことなく、その電力供給が安定的に実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-297389号公報
国際公開第2022/186199号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
モータに取り付けられるエンコーダで消費される電力は、モータでの消費電力と比べると小さいものの、駆動するモータの状態を常にモニターする必要があるため、安定した電力供給が求められる。有線ケーブルでエンコーダとモータのドライバをつなぐことで電力供給を行うのが一般であるが、その場合、モータの動力線に加えて、エンコーダに関するケーブルを配線する必要があり、配線の作業負荷の増加やケーブルに起因するコスト増加等が生じ得る。
【0006】
また、モータ駆動のためにその巻線部に供給された電力の一部をエンコーダに供給する技術についても従来から提案はされているが、この場合、結果として、巻線部への供給電力の一部がモータ駆動に利用できなくなるため、その電力の抽出結果によっては、モータ駆動に好ましくない影響を及ぼすおそれがある。エンコーダで消費される電力は、モータでの消費電力と比べると小さいとはいえ、その消費タイミングが重複したり極めて近いタイミングとなったりすると、電力抽出の結果、モータに対して適切なタイミングで駆動電力を供給できなくなり得る。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、エンコーダ等のような、モータに関連する外部装置への安定した電力供給を実現する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面に係るモータは、外部のドライバから動力線を介して電力が供給されるモータであって、前記ドライバから前記動力線を介して、モータ内部の巻線部に電力が入力される電力入力部と、前記ドライバから前記モータに供給された電力の一部を、前記動
力線又は前記巻線部で抽出する抽出部と、前記抽出部により抽出された電力を外部装置に供給する供給部と、を備える。上記モータは、単相の交流モータでもよく三相の交流モータでもよい。また、モータの巻線部でのコイルの結線態様は、いわゆるデルタ結線でもよくスター結線(もしくはY結線)でもよい。また、モータのステータに対する巻線部のコイルの巻き方については、分布巻きでも集中巻きでもよい。すなわち、本発明のモータにおいて、巻線部の具体的な形成については、特段に制限する意図は無い。
【0009】
そして、上記モータにおいて、前記抽出部は、前記動力線又は前記巻線部を流れる前記モータの駆動電流の周波数範囲のうち最大周波数を超える所定共振周波数を有する共振回路と、前記共振回路と接続され、前記動力線又は前記巻線部における電力の一部が入力されるように配置されたトランス構造と、を有する。ここで、トランス構造は、巻線部を流れる交流電流の一部がその一次コイル側に入力されるようにモータ内に形成される。トランス構造は、単巻型の変圧器、複巻型の変圧器のいずれでもよい。なお、単巻型の変圧器の場合、二次コイルは、一次コイルの一部を両者で共有する部分のコイルをいう。一般に、モータのステータコアにコイルが巻かれている場合、そのコイルエンドには、一定の高さのコイルがステータコアから飛び出した状態になるため、そのコイルエンドにある巻線部に対して、トランス構造を形成することもできる。別法としては、ステータコアにコイルが巻かれる空間に、トランス構造の二次コイルも一緒に巻くようにしてもよい。
【0010】
そして、トランス構造の二次コイルからは、一次コイルを流れる交流電流およびトランス構造による巻線比(一次コイルの巻線数に対する二次コイルの巻線数の比)に応じた交流電流が抽出される。そして、供給部が抽出された交流電流を整流して外部装置に供給する。なお、供給部は、必要に応じて、整流後の電圧を、外部装置の駆動に適した電圧に変圧しても構わない。また、供給部は、整流後の電力を二次電池に蓄電しておくことで、外部装置に、より安定した電力供給を行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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