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公開番号2024123964
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031817
出願日2023-03-02
発明の名称空気分離装置及び空気分離方法
出願人大陽日酸株式会社
代理人個人,個人
主分類F25J 3/04 20060101AFI20240905BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】空気分離装置の減量運転中に、原料空気温度の上昇に伴って前処理吸着器が過負荷状態となることを予防できる空気分離装置を提供する。
【解決手段】この空気分離装置1は、製品窒素ガス流量検出器22、前処理吸着器12へのガス導入経路の温度検出器51、温度検出器51で検出した温度から発生可能な最大製品窒素ガス流量を演算する演算器52、原料空気圧縮機11に設けられて製品窒素ガス圧力検出器20で検出した圧力測定値に基づいて原料空気圧縮機11の吐出流量を制御するガイドベーン24、及び、製品窒素ガス流量検出器22の計測値が演算器52で演算した最大製品窒素ガス流量よりも大きくなった場合、製品窒素ガス流量制御弁25に製品窒素ガス流量制御弁25に製品窒素ガス流量を演算器52で演算した最大製品窒素ガス流量に調節するよう指示する製品窒素ガス流量指示調節計53を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
原料空気を圧縮する原料空気圧縮機と、前記原料空気圧縮機で圧縮した原料空気中の不純物を除去する前処理吸着器と、前記前処理吸着器で不純物を除去した原料空気を冷却する主熱交換器と、前記主熱交換器で冷却した原料空気を精留して製品窒素ガスを分離する精留塔と、前記精留塔で分離した製品窒素ガスを前記主熱交換器で原料空気と熱交換させて昇温後に導出する製品窒素ガス導出経路と、を有する空気分離装置において、
前記前処理吸着器へのガス導入経路の温度を検出する温度検出器と、
前記温度検出器で検出した温度から発生可能な最大製品窒素ガス流量を演算する演算器と、
前記製品窒素ガス導出経路に設けられ、前記製品窒素ガス導出経路における圧力を検出する製品窒素ガス圧力検出器と、
前記製品窒素ガス導出経路に設けられ、製品窒素ガスの流量を検出する製品窒素ガス流量検出器と、
前記製品窒素ガス導出経路に設けられ、前記製品窒素ガス流量検出器で検出された流量に基づいて製品窒素ガスの流量を変更するように制御される製品窒素ガス流量制御弁と、
前記原料空気圧縮機に設けられ、前記製品窒素ガス圧力検出器で検出した圧力測定値に基づいて当該原料空気圧縮機の吐出流量を制御するガイドベーンと、
前記製品窒素ガス流量検出器の計測値が前記演算器で演算した最大製品窒素ガス流量よりも大きくなった場合、前記製品窒素ガス流量制御弁に製品窒素ガス流量を当該演算器で演算した最大製品窒素ガス流量に調節するよう指示する製品窒素ガス流量指示調節計と、を備えることを特徴とする空気分離装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記製品窒素ガス導出経路における前記製品窒素ガス圧力検出器より後段位置に設けられ、製品窒素ガスを圧縮する製品窒素ガス圧縮機をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の空気分離装置。
【請求項3】
前記精留塔は、単精留または複数の単精留であることを特徴とする請求項1記載の空気分離装置。
【請求項4】
前記ガイドベーンは、インバータまたは調節弁であることを特徴とする請求項1記載の空気分離装置。
【請求項5】
前記前処理吸着器から導出されたガスの流量を検出する前処理吸着器流量検出器をさらに備え、
前記ガイドベーンは、前記前処理吸着器流量検出器で検出されたガスの流量に基づいて前記原料空気圧縮機の吐出流量を制御することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の空気分離装置。
【請求項6】
原料空気を圧縮する原料空気圧縮機と、前記原料空気圧縮機で圧縮した原料空気中の不純物を除去する前処理吸着器と、前記前処理吸着器で不純物を除去した原料空気を冷却する主熱交換器と、前記主熱交換器で冷却した原料空気を精留して製品窒素ガスを分離する精留塔と、前記精留塔で分離した製品窒素ガスを前記主熱交換器で原料空気と熱交換させて昇温後に導出する製品窒素ガス導出経路と、前記製品窒素ガス導出経路に設けられて製品窒素ガスの流量を変更するように制御される製品窒素ガス流量制御弁と、を備えた空気分離装置を用いて、原料空気から製品窒素ガスを分離させる空気分離方法であって、
前記製品窒素ガス導出経路から導出する製品窒素ガスの流量変化に伴う当該製品窒素ガス導出経路の圧力変化を検出することと、
検出した前記製品窒素ガス導出経路の圧力変化に基づいて製品窒素ガスを所定の圧力に保つように前記原料空気圧縮機の吐出流量を制御することと、
前記前処理吸着器へのガス導入経路の温度を検出することと、
検出された前記ガス導入経路の温度から前記空気分離装置で発生可能な最大製品窒素ガス流量を演算し流量設定値として出力することと、
出力された前記流量設定値によって製品窒素ガスの流量を制限するよう前記製品窒素ガス流量制御弁を制御することで、製品窒素ガスの圧力を上昇させ、それにより前記前処理吸着器の空気処理量を減ずることで当該前処理吸着器が過負荷となることを回避することと、を含むことを特徴とする空気分離方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空気分離装置及び空気分離方法に関し、詳しくは、精留塔を使用して原料空気の精留分離を行い、製品窒素ガスを製造する空気分離装置の構成及びその装置を用いての空気分離方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、単精留塔を使用して、原料空気から製品窒素ガスを分離・製造する空気分離装置においては、求められる製品窒素ガスの流量が定格の流量よりも低下した場合、いわゆる減量運転が行われ、製品窒素ガス流量を需要に合わせて低減させるために原料空気流量を減少させていた。その結果、原料空気圧縮機から製品窒素取り出し口間の圧力損失が減少し、製品窒素ガス圧力が上昇してしまう。これによって、動力の改善が求められており、それを改善した空気分離装置およびその制御方法が開示されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載の空気分離装置およびその制御方法では、求められる製品窒素ガスの流量が減少した場合、原料空気流量を減少させるとともに、製品窒素ガス圧力が所定の圧力となるよう、原料空気の圧力(原料空気圧縮機の吐出圧力)を調整(特に低減)する。特許文献1に記載の空気分離装置によれば、製品窒素ガスの流量が減少しても、原料空気に対し最適な原料空気の流量と圧力とを得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4091388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の原料空気圧縮機およびその制御方法では次の課題が残り、さらなる改善が求められている。
【0006】
すなわち、所定の圧力まで昇圧された原料空気は、アフタークーラーで冷却水によって冷却され、前処理吸着器に導入されて、内部の水蒸気や二酸化炭素等が吸着除去される。原料空気に含まれる水蒸気量は、アフタークーラー出口の原料空気温度によって決定される。例えば、アフタークーラー出口の原料空気温度が40℃であれば、その温度における飽和水蒸気が原料空気に含まれることになる。原料空気温度が上昇すると、原料空気に含まれる水蒸気の量が相対的に増加し、前処理吸着器で水蒸気を吸着除去する吸着剤の負荷が増加する。そして、空気分離装置では、前処理吸着器の吸着剤に負荷が超過した状態で長時間運転を続けると、前処理吸着器の吸着剤で吸着できる水分量が超過(過負荷状態)となり、除去されるべき水分が前処理吸着器を通過して下流の熱交換器を閉塞させてしまうため、運転が継続できなくなってしまう。また、前処理吸着器の二酸化炭素を吸着する吸着剤層は、吸湿してしまうと加熱による再生が出来なくなり交換が必要となってしまう。
【0007】
そこで本発明は、空気分離装置において、減量運転中に、原料空気温度の上昇に伴って前処理吸着器が過負荷状態となることを予防できる空気分離装置及び空気分離方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の空気分離装置は、原料空気を圧縮する原料空気圧縮機と、前記原料空気圧縮機で圧縮した原料空気中の不純物を除去する前処理吸着器と、前記前処理吸着器で不純物を除去した原料空気を冷却する主熱交換器と、前記主熱交換器で冷却した原料空気を精留して製品窒素ガスを分離する精留塔と、前記精留塔で分離した製品窒素ガスを前記主熱交換器で原料空気と熱交換させて昇温後に導出する製品窒素ガス導出経路と、を有する空気分離装置において、前記前処理吸着器へのガス導入経路の温度を検出する温度検出器と、前記温度検出器で検出した温度から発生可能な最大製品窒素ガス流量を演算する演算器と、前記製品窒素ガス導出経路に設けられ、前記製品窒素ガス導出経路における圧力を検出する製品窒素ガス圧力検出器と、前記製品窒素ガス導出経路に設けられ、製品窒素ガスの流量を検出する製品窒素ガス流量検出器と、前記製品窒素ガス導出経路に設けられ、前記製品窒素ガス流量検出器で検出された流量に基づいて製品窒素ガスの流量を変更するように制御される製品窒素ガス流量制御弁と、前記原料空気圧縮機に設けられ、前記製品窒素ガス圧力検出器で検出した圧力測定値に基づいて当該原料空気圧縮機の吐出流量を制御するガイドベーンと、前記製品窒素ガス流量検出器の計測値が前記演算器で演算した最大製品窒素ガス流量よりも大きくなった場合、前記製品窒素ガス流量制御弁に製品窒素ガス流量を当該演算器で演算した最大製品窒素ガス流量に調節するよう指示する製品窒素ガス流量指示調節計と、を備えることを特徴としている。
【0009】
さらに、本発明の空気分離装置においては、前記製品窒素ガス導出経路における前記製品窒素ガス圧力検出器より後段位置に設けられ、製品窒素ガスを圧縮する製品窒素ガス圧縮機をさらに備えていることが好ましい。
【0010】
さらに、本発明の空気分離装置においては、前記精留塔は、単精留または複数の単精留であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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