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公開番号
2024123849
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-12
出願番号
2023031599
出願日
2023-03-02
発明の名称
異常ネルンスト効果素子及びその製造方法、並びに熱電変換デバイス
出願人
三菱ケミカル株式会社
,
国立大学法人 東京大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H10N
15/20 20230101AFI20240905BHJP()
要約
【課題】従来とは異なる焼結条件及び焼結プログラムにより、従来よりも大きな異常ネルンスト効果を得ると共に、形状加工がし易く、より安価に製造することが可能な異常ネルンスト効果素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】異常ネルンスト効果素子1は、Co、Mn、Gaを含有した結晶粒を有する焼結体2を含み、結晶粒の平均粒径が8~30μmであることを特徴とする。焼結体2は、Co
2
MnGaの結晶粒を含み、その結晶粒がホイスラー構造を持つ。焼結体2は、Co、Mn、Gaを含有する粉末又はその圧粉成形体を焼結して作製し、700~1075℃の焼結温度で放電プラズマ焼結法を用いて焼結する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
Co、Mn、Gaを含有した結晶粒を有する焼結体を含み、
前記結晶粒の平均粒径が8~30μmであることを特徴とする異常ネルンスト効果素子。
続きを表示(約 470 文字)
【請求項2】
前記焼結体は、Co
2
MnGaの結晶粒を含むことを特徴とする請求項1に記載の異常ネルンスト効果素子。
【請求項3】
前記結晶粒がホイスラー構造を持つことを特徴とする請求項1に記載の異常ネルンスト効果素子。
【請求項4】
前記結晶粒の粒径の標準偏差が1~10μmであることを特徴とする請求項1に記載の異常ネルンスト効果素子。
【請求項5】
Co、Mn、Gaを含有する粉末又はその圧粉成形体を焼結した焼結体を作製する工程を含み、
前記工程において、700~1075℃の焼結温度で放電プラズマ焼結法を用いて焼結することを特徴とする異常ネルンスト効果素子の製造方法。
【請求項6】
請求項1~4の何れか一項に記載の異常ネルンスト効果素子を用いて、熱電変換を行うことを特徴とする熱電変換デバイス。
【請求項7】
異常ネルンスト係数が50℃以下において8μV/K以上であることを特徴とする請求項6に記載の熱電変換デバイス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、異常ネルンスト効果素子及びその製造方法、並びに熱電変換デバイスに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、異常ネルンスト効果(Anomalous Nernst effect)により起電力を生じる異常ネルンスト効果素子を用いた熱電変換デバイスが提案されている(例えば、下記特許文献1,2を参照。)。異常ネルンスト効果とは、磁性体に熱流を流して温度差が生じたときに、磁化方向と温度勾配の双方に直交する方向に電圧が生じる現象である。
【0003】
同じく温度勾配によって電圧を発生させる熱電変換デバイスとして、ゼーベック効果(Seebeck effect)を利用したものがよく知られている。ゼーベック効果では、温度勾配と同じ方向に電圧が生じることから、熱電変換デバイスが複雑な3次元構造となり、大面積化やフィルム化が困難である。また、毒性や希少性の高い材料が用いられており、脆弱で振動に弱く、さらに製造コストが高いという課題がある。
【0004】
一方、異常ネルンスト効果では、温度勾配に直交する方向に電圧が生じることから、この異常ネルンスト効果を用いた熱電変換デバイスでは、熱源に沿うように展開することができ、大面積化及びフィルム化に有利である。更に、廉価で毒性が少なく、且つ耐久性の高い材料を選択することができる。
【0005】
異常ネルンスト効果を示す物質は、Co
2
MnGa、Fe
3
Ga、Fe
3
Al、Mn
3
Ge、Mn
3
Sn、Mn
2
Ga、MnGe、Co、Fe、Co/Ni films、Nd
2
Mo
2
O
7
、Pt/Fe multilayer、L1-FePtなど様々な物質で報告されている。これらの中で、現在、最も高い異常ネルンスト係数を有するものはCo
2
MnGaであり、既報で最高データは6.75-8μV/Kである。なお、これらの値は単結晶のデータである。
【0006】
異常ネルンスト材料を評価する指標は、異常ネルンスト係数と無次元性能指数ZTとPower Factorの3つである。異常ネルンスト係数は、異常ネルンスト効果を評価する最も重要な指標であり、温度差1K当たりの熱起電力を意味している。
【0007】
無次元性能指数ZTは、熱を電気に変換する際の変換効率に対応する。Power Factorは、温度差1K当たりの発電量になり、発電応用の際に重要な指標になる。本願では、異常ネルンスト係数と無次元性能指数ZTで材料の評価を行っている。
【0008】
異常ネルンスト係数S
ANE
は、下記式(1)で表される。
S
ANE
=ρ
yy
α
yx
-σ
yx
ρ
yy
S
SE
…(1)
ρ
yy
:縦抵抗
α
yx
:横熱電係数
σ
yx
:ホール伝導度
S
SE
:ゼーベック係数
【0009】
なお、横熱電係数α
yx
は、下記式(2)で表される。
α
yx
=-(π
2
/3)・{(k
B
2
T)/e}(∂σ
yx
/∂ε)(モットの式) …(2)
但し、∂σ
yx
/∂εはフェルミ準位での値である。
k
B
:ボルツマン定数
ε:エネルギー
e:電荷素量
T:絶対温度
【0010】
無次元性能指数ZTは、下記式(3)で表される。
ZT=(S
ANE
2
・σ
xx
/κ
yy
)・T={S
ANE
2
/(ρ
xx
・κ
yy
)}・T …(3)
σ
xx
:電気伝導率
κ
yy
:熱伝導率
ρ
xx
:電気抵抗率
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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