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公開番号2024122502
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-09
出願番号2023030069
出願日2023-02-28
発明の名称固液相境界算出方法、固液相境界算出装置、固液相境界算出システム、プログラム
出願人住友金属鉱山株式会社
代理人個人,個人
主分類G16C 20/60 20190101AFI20240902BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】固液相境界を算出できる固液相境界算出方法の提供。
【解決手段】第1物質および第2物質の状態図とした場合に、第1物質から最も近い安定構造物質の候補である第1安定構造物質について、第2物質による置換量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第1エネルギー変化曲線と、第2物質から最も近い安定構造物質の候補である第2安定構造物質について、第1物質による置換量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第2エネルギー変化曲線と、を算出する固相エネルギー曲線算出工程と、
液相について、第1物質および第2物質の含有量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第3エネルギー変化曲線を算出する液相エネルギー曲線算出工程と、
第1エネルギー変化曲線、第2エネルギー変化曲線、および第3エネルギー変化曲線から、固液相境界を算出する固液相境界算出工程と、を含む固液相境界算出方法。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1物質および第2物質の状態図とした場合に、前記第1物質から最も近い安定構造物質の候補である第1安定構造物質について、前記第2物質による置換量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第1エネルギー変化曲線と、前記第2物質から最も近い安定構造物質の候補である第2安定構造物質について、前記第1物質による置換量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第2エネルギー変化曲線と、を算出する固相エネルギー曲線算出工程と、
液相について、前記第1物質および前記第2物質の含有量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第3エネルギー変化曲線を算出する液相エネルギー曲線算出工程と、
前記第1エネルギー変化曲線、前記第2エネルギー変化曲線、および前記第3エネルギー変化曲線から、固液相境界を算出する固液相境界算出工程と、を含む、固液相境界算出方法。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記固相エネルギー曲線算出工程は、
遺伝的アルゴリズムを用いた第一原理計算により、前記第1物質と前記第2物質とを両端とする凸包を作成する凸包作成工程と、
前記凸包を用いて、前記第1安定構造物質および前記第2安定構造物質をそれぞれ抽出する抽出工程と、
前記第1安定構造物質について、前記第2物質による置換量を変化させた際の自由エネルギー変化を示す前記第1エネルギー変化曲線を算出する第1エネルギー変化曲線算出工程と、
前記第2安定構造物質について、前記第1物質による置換量を変化させた際の自由エネルギー変化を示す前記第2エネルギー変化曲線を算出する第2エネルギー変化曲線算出工程と、を含む、請求項1に記載の固液相境界算出方法。
【請求項3】
第1物質および第2物質の状態図とした場合に、前記第1物質から最も近い安定構造物質の候補である第1安定構造物質について、前記第2物質による置換量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第1エネルギー変化曲線と、前記第2物質から最も近い安定構造物質の候補である第2安定構造物質について、前記第1物質による置換量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第2エネルギー変化曲線と、を算出する固相エネルギー曲線算出部と、
液相について、前記第1物質および前記第2物質の含有量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第3エネルギー変化曲線を算出する液相エネルギー曲線算出部と、
前記第1エネルギー変化曲線、前記第2エネルギー変化曲線、および前記第3エネルギー変化曲線から、固液相境界を算出する固液相境界算出部と、を含む、固液相境界算出装置。
【請求項4】
前記固相エネルギー曲線算出部は、
遺伝的アルゴリズムを用いた第一原理計算により、前記第1物質と前記第2物質とを両端とする凸包を作成する凸包作成部と、
前記凸包を用いて、前記第1安定構造物質および前記第2安定構造物質をそれぞれ抽出する抽出部と、
前記第1安定構造物質について、前記第2物質による置換量を変化させた際の自由エネルギー変化を示す前記第1エネルギー変化曲線を算出する第1エネルギー変化曲線算出部と、
前記第2安定構造物質について、前記第1物質による置換量を変化させた際の自由エネルギー変化を示す前記第2エネルギー変化曲線を算出する第2エネルギー変化曲線算出部と、を含む、請求項3に記載の固液相境界算出装置。
【請求項5】
過去に算出した固液相境界、または過去に作成した状態図を保存する保存部と、
ユーザーが指定した条件に基づいて、前記保存部が保存している前記固液相境界または前記状態図のうち、類似したデータを提示するデータ提示部と、をさらに有する、請求項3または請求項4に記載の固液相境界算出装置。
【請求項6】
第1物質および第2物質の状態図とした場合に、前記第1物質から最も近い安定構造物質の候補である第1安定構造物質について、前記第2物質による置換量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第1エネルギー変化曲線と、前記第2物質から最も近い安定構造物質の候補である第2安定構造物質について、前記第1物質による置換量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第2エネルギー変化曲線と、を算出する固相エネルギー曲線算出部と、
液相について、前記第1物質および前記第2物質の含有量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第3エネルギー変化曲線を算出する液相エネルギー曲線算出部と、
前記第1エネルギー変化曲線、前記第2エネルギー変化曲線、および前記第3エネルギー変化曲線から、固液相境界を算出する固液相境界算出部と、を含む、固液相境界算出システム。
【請求項7】
前記固相エネルギー曲線算出部は、
遺伝的アルゴリズムを用いた第一原理計算により、前記第1物質と前記第2物質とを両端とする凸包を作成する凸包作成部と、
前記凸包を用いて、前記第1安定構造物質および前記第2安定構造物質をそれぞれ抽出する抽出部と、
前記第1安定構造物質について、前記第2物質による置換量を変化させた際の自由エネルギー変化を示す前記第1エネルギー変化曲線を算出する第1エネルギー変化曲線算出部と、
前記第2安定構造物質について、前記第1物質による置換量を変化させた際の自由エネルギー変化を示す前記第2エネルギー変化曲線を算出する第2エネルギー変化曲線算出部と、を含む、請求項6に記載の固液相境界算出システム。
【請求項8】
コンピュータを、
第1物質および第2物質の状態図とした場合に、前記第1物質から最も近い安定構造物質の候補である第1安定構造物質について、前記第2物質による置換量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第1エネルギー変化曲線と、前記第2物質から最も近い安定構造物質の候補である第2安定構造物質について、前記第1物質による置換量を変化させた場合の自由エネルギー変化である第2エネルギー変化曲線と、を算出する固相エネルギー曲線算出部と、
液相について、前記第1物質および前記第2物質の含有量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第3エネルギー変化曲線を算出する液相エネルギー曲線算出部と、
前記第1エネルギー変化曲線、前記第2エネルギー変化曲線、および前記第3エネルギー変化曲線から、固液相境界を算出する固液相境界算出部として機能させる、プログラム。
【請求項9】
前記固相エネルギー曲線算出部は、
遺伝的アルゴリズムを用いた第一原理計算により、前記第1物質と前記第2物質とを両端とする凸包を作成する凸包作成部と、
前記凸包を用いて、前記第1安定構造物質および前記第2安定構造物質をそれぞれ抽出する抽出部と、
前記第1安定構造物質について、前記第2物質による置換量を変化させた際の自由エネルギー変化を示す前記第1エネルギー変化曲線を算出する第1エネルギー変化曲線算出部と、
前記第2安定構造物質について、前記第1物質による置換量を変化させた際の自由エネルギー変化を示す前記第2エネルギー変化曲線を算出する第2エネルギー変化曲線算出部と、を含む、請求項8に記載のプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固液相境界算出方法、固液相境界算出装置、固液相境界算出システム、プログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
2種類以上の元素を含有する物質についての固相と液相の相境界である、固液相境界は、例えば該物質について各種用途に用いることの可否等を判断する上で重要な情報となっている。
【0003】
固液相境界は、該物質についての状態図から判定することが可能である。図1に示すある物質Aと物質Bの2元状態図を例にとると、温度Tにおける固液相境界は、物質Bのモル比がそれぞれX1%、X2%、X3%、X4%であることがわかる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
田中功、世古敦人、弓削是貴、小山幸典、大場史康、松永克志、まてりあ 48, 299-302 (2009).
A. van de Walle and M. Asta, Modelling and Simulation in Materials Science and Engineering, 10, 521 (2002).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
状態図から固液相境界を読み取ることが可能である。しかし、対象となる物質についての状態図が既に得られているとは限らない。そのような場合、固液相境界は不明であるため、該物質の組成を変化させ、固液相境界を実験等により算出する必要が生じるという問題があった。
【0006】
そこで上記従来技術が有する問題に鑑み、本発明の一側面では、固液相境界を算出できる固液相境界算出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明の一態様によれば、
第1物質および第2物質の状態図とした場合に、前記第1物質から最も近い安定構造物質の候補である第1安定構造物質について、前記第2物質による置換量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第1エネルギー変化曲線と、前記第2物質から最も近い安定構造物質の候補である第2安定構造物質について、前記第1物質による置換量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第2エネルギー変化曲線と、を算出する固相エネルギー曲線算出工程と、
液相について、前記第1物質および前記第2物質の含有量を変化させた場合の自由エネルギー変化を示す第3エネルギー変化曲線を算出する液相エネルギー曲線算出工程と、
前記第1エネルギー変化曲線、前記第2エネルギー変化曲線、および前記第3エネルギー変化曲線から、固液相境界を算出する固液相境界算出工程と、を含む、固液相境界算出方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、固液相境界を算出できる固液相境界算出方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、状態図の一例である。
図2は、本開示の一態様に係る固液相境界算出方法のフローチャートである。
図3は、固相エネルギー曲線算出工程のフローチャートである。
図4は、凸包のイメージ図である。
図5は、固液相境界算出工程における操作の説明図である。
図6は、本開示の一態様に係る固液相境界算出装置のハードウェア構成図である。
図7は、本開示の一態様に係る固液相境界算出装置の機能を示すブロック図である。
図8は、本開示の一態様に係る固液相境界算出装置の固相エネルギー曲線算出部の構成の説明図である。
図9は、本開示の一態様に係る固液相境界算出システムの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の一実施形態(以下「本実施形態」と記す)に係る固液相境界算出方法、固液相境界算出装置、固液相境界システム、プログラムの具体例を、以下に図面を参照しながら説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
[固液相境界算出方法]
本実施形態の固液相境界算出方法は、図2に示したフローチャート20に沿って実施でき、以下の固相エネルギー曲線算出工程(S21)と、液相エネルギー曲線算出工程(S22)と、固液相境界算出工程(S23)と、を含むことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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