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公開番号
2024122242
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-09
出願番号
2023029683
出願日
2023-02-28
発明の名称
交流機とその設計方法、製造方法および設計支援装置
出願人
国立大学法人京都大学
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
H02K
3/12 20060101AFI20240902BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】トルクリップルを低減させた上で平均トルクを増大させることが可能な構造の交流機を提供する。
【解決手段】交流機は、回転子22と、回転子22に対向して周方向に配列された複数のスロット21を有する固定子20と、複数のスロット21に巻き付けられた複数相の巻線とを備える。複数のスロット21の各々に収納される複数相のうち任意の第1相の巻線の数は、周方向に周期的に変化する。周期ごとの第1相の巻線の数の分布は、基本波成分と第3高調波成分とを主成分とするフーリエ級数によって近似される。その分布の近似曲線は、基本波である正弦関数の正の半周期と第3高調波とを、正弦関数のピーク値付近でその値が増強されかつ正弦関数のゼロ値付近でその値が相殺されるような位相関係で重畳した形状である。
【選択図】図19
特許請求の範囲
【請求項1】
回転子と、
前記回転子に対向して周方向に配列された複数のスロットを有する固定子と、
前記複数のスロットに巻き付けられた複数相の巻線とを備え、
前記複数のスロットの各々に収納される前記複数相のうち任意の第1相の巻線の数は、前記周方向に周期的に変化し、
周期ごとの前記第1相の巻線の数の分布は、基本波成分と第3高調波成分とを主成分とするフーリエ級数によって近似され、前記分布の近似曲線は、基本波である正弦関数の正の半周期と第3高調波とを、前記正弦関数のピーク値付近で前記正弦関数の値が増強されかつ前記正弦関数のゼロ値付近で前記正弦関数の値が相殺されるような位相関係で重畳した形状である、交流機。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
前記第1相の任意の2本の巻線が前記第1相の巻線の数の分布の共通する周期内に含まれる場合に前記2本の巻線は同一方向に電流を流し、互いに隣り合う周期に含まれる場合に前記2本の巻線は互いに逆方向に電流を流すように、前記第1相の巻線が配置される、請求項1に記載の交流機。
【請求項3】
前記交流機は、3相N極の交流機であり、
前記複数のスロットの各々に収納される前記第1相の巻線の数は、機械角で360°/Nの周期で前記周方向に周期的に変化し、
前記複数のスロットの各々に収納される第2相の巻線の分布は、前記複数のスロットの各々に収納される前記第1相の巻線の分布を、前記周方向に機械角度の絶対値で240°/Nだけシフトした分布であり、
前記複数のスロットの各々に収納される第3相の巻線の分布は、前記第1相の巻線の分布を、前記第2相の巻線の場合と逆方向に機械角度の絶対値で240°/Nだけシフトした分布である、請求項2に記載の交流機。
【請求項4】
同一のスロットには、少なくとも2つの相の巻線が配置される、請求項1~3のいずれか1項に記載の交流機。
【請求項5】
交流機の設計方法であって、
コンピュータが、前記交流機の固定子の磁極周期で周方向に変化する第1周期関数の絶対値を、前記第1周期関数の絶対値に応じたパルス幅を有するパルス関数で近似し、前記パルス関数がオンパルスになる領域を巻線配置領域に決定するステップを備え、
前記第1周期関数は、基本波である正弦関数と第3高調波とを、前記正弦関数のピーク値付近で前記正弦関数の値が増強されかつ前記正弦関数のゼロ値付近で前記正弦関数の値が相殺されるような位相関係で重畳した関数であり、
前記設計方法は、さらに、
決定した前記巻線配置領域に等間隔に微小断面積の巻線を多数配置するステップと、
前記コンピュータが、各前記巻線の断面積を拡大し、隣接する巻線同士が重なっている場合または前記固定子の周方向の長さのうち前記巻線が配置されている部分の割合が所定比率を超えた場合に、最近接している巻線同士を合成することにより巻線集合体としての新たな巻線を生成するステップとを備え、
前記巻線集合体は、合成された複数の巻線の総本数を有し、合成された複数の巻線の断面積の総和を有する巻線であり、第1巻線および第2巻線を合成することは、前記第1巻線と前記第2巻線との間に合成された巻線を配置することを含み、さらに、
前記コンピュータが、各前記巻線の断面積を拡大した結果として得られた前記巻線集合体の個数が所望の個数に到達したとき、各前記巻線集合体の配置位置を、各前記巻線集合体を収納するスロットの配置位置に決定するステップとを備える、交流機の設計方法。
【請求項6】
前記第1巻線および前記第2巻線を合成することは、前記第1巻線から前記第2巻線までを、前記第1巻線の断面積と前記第2巻線の断面積との逆比に内分した位置に合成された巻線を配置することを含む、請求項5に記載の交流機の設計方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載の交流機の設計方法に従って決定されたスロットの配置位置に前記スロットを形成することにより、固定子を製造するステップと、
回転子を製造するステップとを備える、交流機の製造方法。
【請求項8】
交流機の設計支援装置であって、
前記交流機の固定子の磁極周期で周方向に変化する第1周期関数の絶対値を、前記第1周期関数の絶対値に応じたパルス幅を有するパルス関数で近似し、前記パルス関数がオンパルスになる領域を巻線配置領域に決定する巻線配置領域決定部を備え、
前記第1周期関数は、基本波である正弦関数と第3高調波とを、前記正弦関数のピーク値付近で前記正弦関数の値が増強されかつ前記正弦関数のゼロ値付近で前記正弦関数の値が相殺されるような位相関係で重畳した関数であり、
前記設計支援装置は、さらに、
決定した前記巻線配置領域に等間隔に微小断面積の巻線を多数配置する微小巻線配置部と、
各前記巻線の断面積を拡大し、隣接する巻線同士が重なっている場合または前記固定子の周方向の長さのうち前記巻線が配置されている部分の割合が所定比率を超えた場合に、最近接している巻線同士を合成することにより巻線集合体としての新たな巻線を生成する巻線合成部とを備え、
前記巻線集合体は、合成された複数の巻線の総本数を有し、合成された複数の巻線の断面積の総和を有する巻線であり、第1巻線および第2巻線を合成することは、前記第1巻線と前記第2巻線との間に合成された巻線を配置することを含み、
前記巻線合成部は、各前記巻線の断面積を拡大した結果として得られた前記巻線集合体の個数が所望の個数に到達したとき、各前記巻線集合体の配置位置を、各前記巻線集合体を収納するスロットの配置位置に決定する、設計支援装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、永久磁石同期機および誘導機などの交流機と、その設計方法、製造方法および設計支援装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
温室効果ガスの排出削減のために、全世界の電力消費量の半数近くを占める回転機の効率向上が急務となっている。
【0003】
回転機単体の高効率化を実現するための設計法は、これまで種々提案されている。たとえば、非特許文献1,2は、広く普及している基本的な構造モデルから出発し、固定子のスロットの周方向幅などの寸法を変数として細かく調節することで最適化を行う方法を開示する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
細川他3名、「永久磁石モータの効率最適化設計に関する一手法―GA・SAを用いた最適化設計手法―」、電気学会論文誌D(産業応用部門誌)、vol.121、No.2、2001年、pp.171-177
大西他1名、「有限要素法と最適化手法を併用したIPMモータの設計法の検討”」、電気学会論文誌D(産業応用部門誌)、vol.121、No.3、2001年、pp.397-402
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の非特許文献1,2のような寸法最適化は、交流機の初期形状のトポロジーに依存するために大幅な性能向上は期待し難い。たとえば、固定子スロットなどの構造に関しては、統一的な議論が困難なため設計者によって最適と考える構造が異なっている場合がある。
【0006】
本開示は、上記の背景を考慮してなされたものであり、その目的の一つは、固定子スロットに関して設計者に依存せずに一意に最適構造の決定が可能な交流機の設計方法を提供することである。本開示の他の目的の一つは、上記の設計方法に従って設計することにより、トルクリップルを低減させた上で平均トルクを増大させることが可能な構造の交流機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態の交流機の設計方法は、第1~第4ステップを備える。第1ステップでは、コンピュータが、交流機の固定子の磁極周期で周方向に変化する第1周期関数の絶対値を、その第1周期関数の絶対値に応じたパルス幅を有するパルス関数で近似し、パルス関数がオンパルスになる領域を巻線配置領域に決定する。ここで、第1周期関数は、基本波である正弦関数と第3高調波とを、正弦関数のピーク値付近で上記正弦関数の値が増強されかつ上記正弦関数のゼロ値付近で上記正弦関数の値が相殺されるような位相関係で重畳した関数である。第2ステップでは、コンピュータが、決定した巻線配置領域に等間隔に微小断面積の巻線を多数配置する。第3ステップでは、コンピュータが、各巻線の断面積を拡大し、隣接する巻線同士が重なっている場合または固定子の周方向の長さのうち巻線が配置されている部分の割合が所定比率を超えた場合に、最近接している巻線同士を合成することにより巻線集合体として新たな巻線を生成する。ここで、巻線集合体は、合成された複数の巻線の総本数を有し、合成された複数の巻線の断面積の総和を有する巻線である。第1巻線および第2巻線を合成することは、第1巻線と第2巻線との間に合成された巻線を配置することを含む。第4ステップでは、コンピュータが、各巻線の断面積を拡大した結果として得られた巻線集合体の個数が所望の個数に到達したとき、各巻線集合体の配置位置を、各巻線集合体を収納するスロットの配置位置に決定する。
【0008】
一実施形態の交流機は、回転子と、回転子に対向して周方向に配列された複数のスロットを有する固定子と、複数のスロットに巻き付けられた複数相の巻線とを備える。複数のスロットの各々に収納される上記複数相のうち任意の第1相の巻線の数は、周方向に周期的に変化する。周期ごとの前記第1相の巻線の数の分布は、基本波成分と第3高調波成分とを主成分とするフーリエ級数によって近似される。その分布の近似曲線は、基本波である正弦関数の正の半周期と第3高調波とを、正弦関数のピーク値付近で上記正弦関数の値が増強されかつ上記正弦関数のゼロ値付近で上記正弦関数の値が相殺されるような位相関係で重畳した形状である。
【発明の効果】
【0009】
上記の設計方法によれば、固定子スロットの構造を、理想的な正弦波の電磁界特性をできるだけ維持した上で、設計者に依存せずに一意に決定できる。上記の交流機によれば、トルクリップルを低減させた上で平均トルクを増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示で取り扱う回転機の構造の模式図である。
線電流近似モデルを作成するための手順を示すフローチャートである。
PWMの変調波および搬送波の具体例を示す図である。
図3の例において、各巻線配置領域に巻線を均等配置したときの、各領域の巻線本数を示す図である。
スロット構造の設計手順を示すフローチャートである。
巻数a1かつ断面積S1の巻線と、巻線a2かつ断面積S2の巻線とを合成する方法を説明するための図である。
スロット構造の具体的一例を示す図である。
図7のスロットSL1~SL6にそれぞれ配置される巻線の本数と、各スロットの周方向の幅と径方向の厚みとを、表形式で示す図である。
トルク-回転速度平面上でのモータの要求仕様を示す図である。
比較例として設計した25kW級永久磁石同期モータの諸元を表形式で示す図である。
設計した比較例の永久磁石同期モータの断面図を示す図である。
図11の比較例の永久磁石同期モータにおいて、最大出力点について得られたトルク特性の解析結果を示す図である。
自己組織化法1によって設計した25kW級永久磁石同期モータの断面図を示す図である。
図13において固定子スロットごとの各相巻数割合を示す図である。
図13および図14に示す構造の永久磁石同期モータにおいて、最大出力点について得られたトルク特性の解析結果を示す図である。
図15に対応する典型的な磁束密度ベクトル図である。
平均トルク向上法の原理を説明するための図である。
自己組織化設計法2を実行する前のU相、V相、W相の線電流近似モデルによる電流分布を示す図である。
自己組織化法2によって設計した25kW級永久磁石同期モータの断面図を示す図である。
図19において固定子スロットごとの各相巻数割合を示す図である。
図19および図20に示す構造の永久磁石同期モータにおいて、最大出力点について得られたトルク特性の解析結果を示す図である。
交流機の製造方法の一例を示すフローチャートである。
図2、図5で示される設計手順を実行するためのコンピュータの構成例を示すブロック図である。
設計支援装置としてのコンピュータの機能を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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