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公開番号
2024120696
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-05
出願番号
2023027684
出願日
2023-02-24
発明の名称
色情報推定プログラムおよび色情報推定装置
出願人
株式会社ニデック
代理人
個人
,
個人
主分類
D06P
5/00 20060101AFI20240829BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約
【課題】染色された樹脂体の色情報を安定して計測することが可能な染色システムを提供する。
【解決手段】制御装置は、樹脂体の目的の色を設定する。次いで、制御装置は、少なくとも、設定された目的の色を基準とした規定を色データが満たすことを条件として、データベースに記憶された複数のジョブデータの中から、条件が合致するジョブデータである近似データを複数検索する。制御装置は、検索された複数の近似データに基づいて、基体に印刷されるインクの量と、対応する量のインクが印刷された基体が用いられることで染色される樹脂体の色データの相関関係を示す推定式を生成する。制御装置は、生成された推定式を用いて、樹脂体を目的の色に染色するために基体に印刷することが必要なインクの量、および、基体にインクを予定量印刷した場合に染色される樹脂体の色の少なくともいずれかを、色情報として推定する。
【選択図】図11
特許請求の範囲
【請求項1】
染料が含有されたインクを印刷装置によって基体に印刷する印刷工程と、
インクが印刷された基体に樹脂体を対向させた状態で、インクに含有された染料を前記樹脂体に転写する転写工程と、
染料が転写された樹脂体を加熱することで、前記樹脂体に前記染料を定着させる染料定着工程と、
を含む樹脂体の染色工程における色に関する情報である色情報を推定する色情報推定装置によって実行される色情報推定プログラムであって、
過去に実施された染色工程において基体に印刷されたインクの量のデータであるインク量データと、前記基体によって染色された樹脂体について計測された色データのセットを含むジョブデータが、データベースに複数記憶されており、
前記色情報推定プログラムが前記色推定装置の制御部によって実行されることで、
樹脂体の目的の色を設定する目的色設定ステップと、
少なくとも、設定された前記目的の色を基準とした規定を色データが満たすことを条件として、前記データベースに記憶された複数のジョブデータの中から、条件が合致するジョブデータである近似データを複数検索する近似データ検索ステップと、
前記近似データ検索ステップにおいて検索された前記複数の近似データに基づいて、基体に印刷されるインクの量と、前記基体によって染色される樹脂体の色データの相関関係を示す推定式を生成する推定式生成ステップと、
前記推定式生成ステップにおいて生成された前記推定式を用いて、樹脂体を目的の色に染色するために基体に印刷することが必要なインクの量、および、基体にインクを予定量印刷した場合に染色される樹脂体の色の少なくともいずれかを、前記色情報として推定する色情報推定ステップと、
を前記色情報推定装置に実行させることを特徴とする色情報推定プログラム。
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【請求項2】
請求項1に記載の色情報推定プログラムであって、
樹脂体への染料の定着不良が生じていないと判断された染色工程のジョブデータであり、且つ、使用したインクの種類および量の少なくともいずれかが互いに異なる複数のジョブデータを含む仮推定用ジョブデータに基づいて、基体に印刷されるインクの量と、前記基体によって染色される樹脂体の色データの相関関係を示す仮推定式を生成する仮推定式生成ステップがさらに実行され、
前記推定式生成ステップでは、前記仮推定式と前記複数の近似データに基づいて、前記推定式が生成されることを特徴とする色情報推定プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載の色情報推定プログラムであって、
前記複数の仮推定用ジョブデータには、染料が転写されていない樹脂体に対して前記染料定着工程と同様の加熱が行われた結果のジョブデータが含まれることを特徴とする色情報推定プログラム。
【請求項4】
請求項2に記載の色情報推定プログラムであって、
前記仮推定式生成ステップでは、複数種類の樹脂体の素材毎に、同一の素材についての前記仮推定用ジョブデータに基づいて前記仮推定式が生成され、
前記推定式生成ステップでは、前記色情報を推定する対象の素材についての前記仮推定式と前記複数の近似データに基づいて、前記推定式が生成されることを特徴とする色情報推定プログラム。
【請求項5】
請求項2に記載の色情報推定プログラムであって、
複数の前記仮推定用ジョブデータの各々を取得するために必要な染色工程のパラメータを自動設定する仮推定用工程設定ステップがさらに実行されることを特徴とする色情報推定プログラム。
【請求項6】
請求項2に記載の色情報推定プログラムであって、
複数の前記仮推定用ジョブデータには、複数色のインク毎に、単色のインクが用いられて染色工程が行われることで取得されるジョブデータが含まれていることを特徴とする色情報推定プログラム。
【請求項7】
請求項1に記載の色情報推定プログラムであって、
前記データベースには、各々の前記ジョブデータが作成される際に染色された樹脂体の素材が識別可能な状態で、複数の前記ジョブデータが記憶されており、
前記近似データ検索ステップでは、指定された樹脂体の素材と同一の素材についてのジョブデータであることを条件として、前記近似データが複数検索されることを特徴とする色情報推定プログラム。
【請求項8】
染料が含有されたインクを印刷装置によって基体に印刷する印刷工程と、
インクが印刷された基体に樹脂体を対向させた状態で、インクに含有された染料を前記樹脂体に転写する転写工程と、
染料が転写された樹脂体を加熱することで、前記樹脂体に前記染料を定着させる染料定着工程と、
を含む樹脂体の染色工程における色に関する情報である色情報を推定する色情報推定装置であって、
過去に実施された染色工程において基体に印刷されたインクの量のデータであるインク量データと、前記基体によって染色された樹脂体について計測された色データのセットを含むジョブデータが、データベースに複数記憶されており、
前記色推定装置の制御部は、
樹脂体の目的の色を設定する目的色設定ステップと、
少なくとも、設定された前記目的の色を基準とした規定を色データが満たすことを条件として、前記データベースに記憶された複数のジョブデータの中から、条件が合致するジョブデータである近似データを複数検索する近似データ検索ステップと、
前記近似データ検索ステップにおいて検索された前記複数の近似データに基づいて、基体に印刷されるインクの量と、前記基体によって染色される樹脂体の色データの相関関係を示す推定式を生成する推定式生成ステップと、
前記推定式生成ステップにおいて生成された前記推定式を用いて、樹脂体を目的の色に染色するために基体に印刷することが必要なインクの量、および、基体にインクを予定量印刷した場合に染色される樹脂体の色の少なくともいずれかを、前記色情報として推定する色情報推定ステップと、
を実行することを特徴とする色情報推定装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、樹脂体を染色する染色工程において、色に関する情報を推定するための色情報推定プログラムおよび色情報推定装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
プラスチックレンズ等の樹脂体を染色するための種々の技術が提案されている。例えば、浸染法と言われる染色方法では、樹脂体を染色液の中に浸漬することで樹脂体が染色される。しかし、浸染法では、作業環境を良好にすることが難しく、また、一部の樹脂体(例えば高屈折率のレンズ等)を染色するのが困難である。
【0003】
そこで、染料を樹脂体の表面に転写し、染料が付着した樹脂体を加熱することで樹脂体を染色する技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載の染色方法では、昇華性の染料が、インクジェットプリンタによって基体に塗布(印刷)される。次いで、真空中で樹脂体と基体が配置された状態で、基体に塗布された昇華性の染料が昇華されることで、染料が樹脂体に転写される。次いで、樹脂体が加熱されることで、染料が樹脂体に定着する。なお、気相転写法によって昇華性の染料を樹脂体に転写し、樹脂体を染色する方法を、気相転写染色法という。
【0004】
また、予定されている色を適切に樹脂体に染色することを目的とした技術も提案されている。例えば、特許文献2に記載の染色システムは、決定された吐出量の染料(インク)が使用されることで実際に染色された樹脂体の色を計測する。次いで、染色システムは、計測された色と、予定されていた色に基づいて、以後に決定される染料の吐出量を補正することで、以後に染色される樹脂体の色を予定されている色に近づけることを目指している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-127722号公報
特開2021-021183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、印刷装置の個体差、染色システムの設置環境、樹脂体を加熱する加熱手段の個体差等に応じて、染色された樹脂体の色が予定されていた色とならない場合がある。さらに、染色する樹脂体の色を変えるためには、使用するインクの量(例えば、単位面積当たりに吐出するインクの総量、および、複数種類のインクの混合量等)を変化させる必要がある。使用するインクの量が変化すると、染色工程における各種条件(例えば、染料を樹脂体に加熱定着させる際の温度の上昇具合等)が変化する結果、樹脂体の染色の程度が変化してしまう場合もある。特に気相転写染色法では、昇華性の染料が含有されたインクが用いられる。従って、染料を加熱定着させる際の温度の上昇具合が変化すると、染料が再昇華する程度も変化してしまう。よって、気相転写染色法を採用する際に、樹脂体を目的の色に染色するために必要なインクの量、および、インクを予定量印刷した場合に染色される樹脂体の色の少なくともいずれか(以下、「色情報」という)を正確に推定することは、従来の技術では困難であった。
【0007】
本開示の典型的な目的は、気相転写染色法によって樹脂体を染色する際の色に関する情報を、より正確に推定することが可能な色情報推定プログラムおよび色情報推定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示における典型的な実施形態が提供する色情報推定プログラムは、染料が含有されたインクを印刷装置によって基体に印刷する印刷工程と、インクが印刷された基体に樹脂体を対向させた状態で、インクに含有された染料を前記樹脂体に転写する転写工程と、
染料が転写された樹脂体を加熱することで、前記樹脂体に前記染料を定着させる染料定着工程と、を含む樹脂体の染色工程における色に関する情報である色情報を推定する色情報推定装置によって実行される色情報推定プログラムであって、過去に実施された染色工程において基体に印刷されたインクの量のデータであるインク量データと、前記基体によって染色された樹脂体について計測された色データのセットを含むジョブデータが、データベースに複数記憶されており、前記色情報推定プログラムが前記色推定装置の制御部によって実行されることで、樹脂体の目的の色を設定する目的色設定ステップと、少なくとも、設定された前記目的の色を基準とした規定を色データが満たすことを条件として、前記データベースに記憶された複数のジョブデータの中から、条件が合致するジョブデータである近似データを複数検索する近似データ検索ステップと、前記近似データ検索ステップにおいて検索された前記複数の近似データに基づいて、基体に印刷されるインクの量と、前記基体によって染色される樹脂体の色データの相関関係を示す推定式を生成する推定式生成ステップと、前記推定式生成ステップにおいて生成された前記推定式を用いて、樹脂体を目的の色に染色するために基体に印刷することが必要なインクの量、および、基体にインクを予定量印刷した場合に染色される樹脂体の色の少なくともいずれかを、前記色情報として推定する色情報推定ステップと、を前記色情報推定装置に実行させる。
【0009】
本開示における典型的な実施形態が提供する色情報推定装置は、染料が含有されたインクを印刷装置によって基体に印刷する印刷工程と、インクが印刷された基体に樹脂体を対向させた状態で、インクに含有された染料を前記樹脂体に転写する転写工程と、染料が転写された樹脂体を加熱することで、前記樹脂体に前記染料を定着させる染料定着工程と、を含む樹脂体の染色工程における色に関する情報である色情報を推定する色情報推定装置であって、過去に実施された染色工程において基体に印刷されたインクの量のデータであるインク量データと、前記基体によって染色された樹脂体について計測された色データのセットを含むジョブデータが、データベースに複数記憶されており、前記色推定装置の制御部は、樹脂体の目的の色を設定する目的色設定ステップと、少なくとも、設定された前記目的の色を基準とした規定を色データが満たすことを条件として、前記データベースに記憶された複数のジョブデータの中から、条件が合致するジョブデータである近似データを複数検索する近似データ検索ステップと、前記近似データ検索ステップにおいて検索された前記複数の近似データに基づいて、基体に印刷されるインクの量と、前記基体によって染色される樹脂体の色データの相関関係を示す推定式を生成する推定式生成ステップと、前記推定式生成ステップにおいて生成された前記推定式を用いて、樹脂体を目的の色に染色するために基体に印刷することが必要なインクの量、および、基体にインクを予定量印刷した場合に染色される樹脂体の色の少なくともいずれかを、前記色情報として推定する色情報推定ステップと、を実行する。
【0010】
本開示に係る色情報推定プログラムおよび色情報推定装置によると、気相転写染色法によって樹脂体を染色する際の色に関する情報が、より正確に推定され易くなる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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