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公開番号2024119815
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-03
出願番号2024079446,2020552752
出願日2024-05-15,2019-03-29
発明の名称腫瘍を処置する方法
出願人ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー,BRISTOL-MYERS SQUIBB COMPANY
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 39/395 20060101AFI20240827BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】非小細胞肺癌に由来する腫瘍に罹患している対象の処置に使用する組成物を提供する。
【解決手段】非小細胞肺癌に由来する腫瘍に罹患している対象の処置において、細胞傷害性Tリンパ球抗原-4に特異的に結合する抗体もしくはその抗原結合部分と併用するための、プログラム細胞死-1(PD-1)受容体に特異的に結合し、PD-1活性を阻害する抗体もしくはその抗原結合部分またはプログラム細胞死-リガンド1に特異的に結合し、PD-1活性を阻害する抗体もしくはその抗原結合部分を含む組成物であって、ここで、該腫瘍が、検査された遺伝子の1メガベースあたり少なくとも約10個の変異の腫瘍遺伝子変異量状態を有する、組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
非小細胞肺癌(NSCLC)に由来する腫瘍に罹患している対象の処置において、細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に特異的に結合する抗体もしくはその抗原結合部分(“抗CTLA-4抗体”)と併用するための、プログラム細胞死-1(PD-1)受容体に特異的に結合し、PD-1活性を阻害する抗体もしくはその抗原結合部分(“抗PD-1抗体”)またはプログラム細胞死-リガンド1(PD-L1)に特異的に結合し、PD-1活性を阻害する抗体もしくはその抗原結合部分(“抗PD-L1抗体”)を含む組成物であって、ここで、該腫瘍が、検査された遺伝子の1メガベースあたり少なくとも約10個の変異の腫瘍遺伝子変異量(TMB)状態を有する、組成物。
続きを表示(約 3,100 文字)【請求項2】
投与前に対象から得られた生物学的サンプルのTMB状態が測定されることをさらに含む、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
TMB状態が、腫瘍中の核酸を配列決定し、配列決定された核酸中のゲノム改変を同定することによって決定される、請求項1または2記載の組成物。
【請求項4】
ゲノム改変が、
(i)1以上の体細胞変異;
(ii)1以上の非同義変異;
(iii)1以上のミスセンス変異;
(iv)塩基対置換、塩基対挿入、塩基対欠失、コピー数変化(CNA)、遺伝子再配列およびそれらの組合せからなる群より選択される1以上の改変;または
(v)(i)から(iv)のいずれかの組合せ
を含む、請求項3記載の組成物。
【請求項5】
腫瘍のTMB状態が、FOUNDATIONONE(登録商標) CDX
(商標)
アッセイによって測定した、検査されたゲノムの1メガベースあたり少なくとも約10個の変異、少なくとも約11個の変異、少なくとも約12個の変異、少なくとも約13個の変異、少なくとも約14個の変異、少なくとも約15個の変異、少なくとも約16個の変異、少なくとも約17個の変異、少なくとも約18個の変異、少なくとも約19個の変異、少なくとも約20個の変異、少なくとも約21個の変異、少なくとも約22個の変異、少なくとも約23個の変異、少なくとも約24個の変異、少なくとも約25個の変異、少なくとも約26個の変異、少なくとも約27個の変異、少なくとも約28個の変異、少なくとも約29個の変異または少なくとも約30個の変異を含む、請求項1から4のいずれか一項記載の組成物。
【請求項6】
生物学的サンプルが、腫瘍組織生検、液体生検、血液、血清、血漿、exoRNA、循環腫瘍細胞、ctDNA、cfDNAまたはそれらの何れかの組合せを含む、請求項2から5のいずれか一項記載の組成物。
【請求項7】
TMB状態が、
(i)ゲノムシークエンシング、
(ii)エクソームシークエンシング、
(iii)ゲノムプロファイリング、または
(iv)(i)から(iii)のいずれかの組み合わせ
により決定される、請求項1から6のいずれか一項記載の組成物。
【請求項8】
ゲノムプロファイルが、ABL1、BRAF、CHEK1、FANCC、GATA3、JAK2、MITF、PDCD1LG2(PD-L2)、RBM10、STAT4、ABL2、BRCA1、CHEK2、FANCD2、GATA4、JAK3、MLH1、PDGFRA、RET、STK11、ACVR1B、BRCA2、CIC、FANCE、GATA6、JUN、MPL、PDGFRB、RICTOR、SUFU、AKT1、BRD4、CREBBP、FANCF、GID4(C17orf 39)、KAT6A(MYST3)、MRE11A、PDK1、RNF43、SYK、AKT2、BRIP1、CRKL、FANCG、GLl1、KDM5A、MSH2、PIK3C2B、ROS1、TAF1、AKT3、BTG1、CRLF2、FANCL、GNA11、KDM5C、MSH6、PIK3CA、RPTOR、TBX3、ALK、BTK、CSF1R、FAS、GNA13、KDM6A、MTOR、PIK3CB、RUNX1、TERC、AMER1(FAM123B)、C11orf30(EMSY)、CTCF、FAT1、GNAQ、KDR、MUTYH、PIK3CG、RUNX1T1、TERT(プロモーターのみ)、APC、CARD11、CTNNA1、FBXW7、GNAS、KEAP1、MYC、PIK3R1、SDHA、TET2、AR、CBFB、CTNN B1、FGF10、GPR124、KEL、MYCL(MYC L1)、PIK3R2、SDHB、TGFBR2、ARAF、CBL、CUL3、FGF14、GRIN2A、KIT、MYCN、PLCG2、SDHC、TNFAIP3、ARFRP1、CCND1、CYLD、FGF19、GRM3、KLHL6、MYD88、PMS2、SDHD、TNFRSF14、ARID1A、CCND2、DAXX、FGF23、GSK3B、KMT2A(MLL)、NF1、POLD1、SETD2、TOP1、ARID1B、CCND3、DDR2、FGF3、H3F3A、KMT2C(MLL3)、NF2、POLE、SF3B1、TOP2A、ARID2、CCNE1、DICER1、FGF4、HGF、KMT2D(MLL2)、NFE2L2、PPP2R1A、SLIT2、TP53、ASXL1、CD274(PD-L1)、DNMT3A、FGF6、HNF1A、KRAS、NFKBIA、PRDM1、SMAD2、TSC1、ATM、CD79A、DOT1L、FGFR1、HRAS、LMO1、NKX2-1、PREX2、SMAD3、TSC2、ATR、CD79B、EGFR、FGFR2、HSD3B1、LRP1B、NOTCH1、PRKAR1A、SMAD4、TSHR、ATRX、CDC73、EP300、FGFR3、HSP90AA1、LYN、NOTCH2、PRKCI、SMARCA4、U2AF1、AURKA、CDH1、EPHA3、FGFR4、IDH1、LZTR1、NOTCH3、PRKDC、SMARCB1、VEGFA、AURKB、CDK12、EPHA5、FH、IDH2、MAGI2、NPM1、PRSS8、SMO、VHL、AXIN1、CDK4、EPHA7、FLCN、IGF1R、MAP2K1(MEK1)、NRAS、PTCH1、SNCAIP、WISP3、AXL、CDK6、EPHB1、FLT1、IGF2、MAP2K2(MEK2)、NSD1、PTEN、SOCS1、WT1、BAP1、CDK8、ERBB2、FLT3、IKBKE、MAP2K4、NTRK1、PTPN11、SOX10、XPO1、BARD1、CDKN1A、ERBB3、FLT4、IKZF1、MAP3K1、NTRK2、QKI、SOX2、ZBTB2、BCL2、CDKN1B、ERBB4、FOXL2、IL7R、MCL1、NTRK3、RAC1、SOX9、ZNF217、BCL2L1、CDKN2A、ERG、FOXP1、INHBA、MDM2、NUP93、RAD50、SPEN、ZNF703、BCL2L2、CDKN2B、ERRFl1、FRS2、INPP4B、MDM4、PAK3、RAD51、SPOP、BCL6、CDKN2C、ESR1、FUBP1、IRF2、MED12、PALB2、RAF1、SPTA1、BCOR、CEBPA、EZH2、GABRA6、IRF4、MEF2B、PARK2、RANBP2、SRC、BCORL1、CHD2、FAM46C、GATA1、IRS2、MEN1、PAX5、RARA、STAG2、BLM、CHD4、FANCA、GATA2、JAK1、MET、PBRM1、RB1、STAT3およびそれらの組合せからなる群より選択される1以上の遺伝子を含む、請求項7記載の組成物。
【請求項9】
TMB状態がFOUNDATIONONE(登録商標) CDX
(商標)
アッセイによって測定される、請求項1から8のいずれか一項記載の組成物。
【請求項10】
ETV4、TMPRSS2、ETV5、BCR、ETV1、ETV6およびMYBの1以上のゲノム改変が同定されることをさらに含む、請求項1から9のいずれか一項記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、非小細胞肺癌(NSCLC)に由来する腫瘍に罹患している対象を免疫療法を用いて処置する方法を提供する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
発明の背景
ヒト癌は多数の遺伝的および後成的変化を保有し、免疫系により認識可能となる可能性のあるネオ抗原を産生する(Sjoblom et al., Science (2006) 314(5797):268-274)。TおよびBリンパ球からなる適応免疫系は、広い能力および多様な腫瘍抗原に応答するための精巧な特異性を備えた強力な抗癌能を有する。さらに、免疫系は、相当な柔軟性および記憶成分を示す。適応免疫系の全ての特質の利用の成功は、全ての癌処置モダリティの中で、免疫療法を独特のものとする。
【0003】
最近まで、癌免疫療法は、活性化エフェクター細胞の養子移入、適切な抗原に対する免疫化またはサイトカインなどの非特異的免疫刺激因子の提供により、抗腫瘍免疫応答を増強する試みに相当労力が絞られていた。しかしながら、過去10年間における、特定の免疫チェックポイント経路阻害剤を開発するための集中的な努力が、癌を処置するための新たな免疫療法アプローチを提供し始めており、それには、プログラム細胞死-1(PD-1)受容体に特異的に結合し、PD-1/PD-1リガンド経路を阻害するニボルマブおよびペムブロリズマブ(以前はランブロリズマブ;USAN Council Statement, (2013))などの抗体の開発(Topalian et al., 2012a, b; Topalian et al., 2014; Hamid et al., 2013; Hamid and Carvajal, 2013; McDermott and Atkins, 2013)が含まれる。
【0004】
PD-1は、活性化されたT細胞およびB細胞によって発現され、免疫抑制に介在する、重要な免疫チェックポイント受容体である。PD-1は、CD28、CTLA-4、ICOS、PD-1およびBTLAを含むCD28受容体ファミリーのメンバーである。PD-1の2つの細胞表面糖タンパク質リガンドである、プログラム細胞死リガンド-1(PD-L1)およびプログラム細胞死リガンド-2(PD-L2)が同定されており、それらは、抗原提示細胞上ならびに多くのヒト癌で発現され、PD-1への結合により、T細胞活性化およびサイトカイン分泌を下方制御することが示されている。PD-1/PD-L1相互作用の阻害は、前臨床モデルにおける強力な抗腫瘍活性を媒介し(米国特許第8,008,449号および同第7,943,743号)、癌を処置するためのPD-1/PD-L1相互作用の抗体阻害剤の使用は、臨床治験に入っている(Brahmer et al., 2010; Topalian et al., 2012a; Topalian et al., 2014; Hamid et al., 2013; Brahmer et al., 2012; Flies et al., 2011; Pardoll, 2012; Hamid and Carvajal, 2013)。
【0005】
ニボルマブ(以前は、5C4、BMS-936558、MDX-1106またはONO-4538と称された)は、PD-1リガンド(PD-L1およびPD-L2)との相互作用を選択的に阻止し、それにより抗腫瘍T細胞機能の下方制御を阻止する、完全ヒトIgG4(S228P)PD-1免疫チェックポイント阻害剤抗体である(米国特許第8,008,449号;Wang et al., 2014)。ニボルマブは、腎細胞癌腫(腎腺癌腫または副腎腫)、黒色腫、および非小細胞肺癌(NSCLC)を含む種々の進行固形腫瘍における活性が示されている(Topalian et al., 2012a; Topalian et al., 2014; Drake et al., 2013; WO 2013/173223)。
【0006】
免疫系および免疫療法に対する応答は複雑である。さらに、抗がん剤は患者の特徴に応じて効果が異なり得る。したがって、特定の抗がん剤に応答しやすい患者を特定し、それによってがんと診断された患者の臨床結果を改善するような標的治療戦略が必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
発明の概要
本発明の特定の面は、非小細胞肺癌(NSCLC)由来の腫瘍に罹患している対象を処置するための方法であって、治療的有効量の(a)プログラム細胞死-1(PD-1)受容体に特異的に結合し、PD-1活性を阻害する抗体またはその抗原結合部分(“抗PD-1抗体”)またはプログラム細胞死-リガンド1(PD-L1)に特異的に結合し、PD-1活性を阻害する抗体もしくはその抗原結合部分(“抗PD-L1抗体”)および(b)細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に特異的に結合する抗体もしくはその抗原結合部分(“抗CTLA-4抗体”)を対象に投与することを含み、ここで、該腫瘍が、検査された遺伝子の1メガベースあたり少なくとも約10個の変異の腫瘍遺伝子変異量(TMB)状態を有する、方法を提供する。ある態様において、該方法は、投与前に対象から得られた生物学的サンプルのTMB状態を測定することをさらに含む。
【0008】
本発明のある面は、非小細胞肺癌(NSCLC)由来の腫瘍に罹患しており、(a)抗PD-1抗体または抗PD-L1抗体および(b)抗CLTA-4抗体の併用療法に適している対象を同定する方法であって、該対象の生物学的サンプルのTMB状態を測定することを含み、ここで、TMB状態は、検査されたゲノムの1メガベースあたり少なくとも約10個の変異を含み、該対象は、併用療法に適していると同定される、方法を提供する。ある態様において、本方法はさらに、抗PD-1抗体および抗CTLA-4抗体の治療的有効量を対象に投与することを含む。
【0009】
ある態様において、TMB状態は、腫瘍内の核酸を配列決定し、配列決定された核酸中のゲノム改変を同定することによって決定される。ある態様において、ゲノム改変は、1以上の体細胞性変異を含む。ある態様において、ゲノム改変は、1以上の非同義変異を含む。ある態様において、ゲノム改変は、1以上のミスセンス変異を含む。ある態様において、ゲノム改変は、塩基対置換、塩基対挿入、塩基対欠失、コピー数変化(CNA)、遺伝子再配列およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1以上の改変を含む。
【0010】
ある態様において、腫瘍のTMB状態は、FOUNDATIONONE(登録商標) CDX
(商標)
アッセイによって測定した、検査されたゲノムの1メガベースあたり少なくとも約10個の変異、少なくとも約11個の変異、少なくとも約12個の変異、少なくとも約13個の変異、少なくとも約14個の変異、少なくとも約15個の変異、少なくとも約16個の変異、少なくとも約17個の変異、少なくとも約18個の変異、少なくとも約19個の変異、少なくとも約20個の変異、少なくとも約21個の変異、少なくとも約22個の変異、少なくとも約23個の変異、少なくとも約24個の変異、少なくとも約25個の変異、少なくとも約26個の変異、少なくとも約27個の変異、少なくとも約28個の変異、少なくとも約29個の変異または少なくとも約30個の変異を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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