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公開番号2024118762
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-02
出願番号2023025227
出願日2023-02-21
発明の名称X線厚み測定装置
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人弁理士法人iX
主分類G01B 15/02 20060101AFI20240826BHJP(測定;試験)
要約【課題】校正時間の短縮と校正精度の信頼性の向上とを図ることができるX線厚み測定装置を提供する。
【解決手段】X線厚み測定装置は、X線発生器と、X線発生器から照射されたX線が入射し、入射したX線の強度に応じた検出信号を出力するX線検出部と、X線発生器とX線検出部との間に設けられ、複数の基準板と、複数の基準板のそれぞれに対して設けられ、X線発生器から照射されたX線が透過する位置に、基準板を移動可能な第1の移動部とを有する校正装置と、校正装置に設けられた第1の加速度センサと、X線発生器、X線検出部、第1の移動部、および第1の加速度センサに電気的に接続され、X線検出部から出力された検出信号の値と、測定対象物の厚みとの関係を規定する検量線のデータと、複数の基準板のそれぞれの厚みのデータとが格納されたコントローラとを備えている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
X線を照射可能なX線発生器と、
前記X線発生器から照射された前記X線が入射し、入射した前記X線の強度に応じた検出信号を出力可能なX線検出部と、
前記X線発生器と、前記X線検出部と、の間に設けられ、複数の基準板と、前記複数の基準板のそれぞれに対して設けられ、前記X線発生器から照射された前記X線が透過する位置に、前記基準板を移動可能な第1の移動部と、を有する校正装置と、
前記校正装置に設けられた第1の加速度センサと、
前記X線発生器、前記X線検出部、前記第1の移動部、および前記第1の加速度センサに電気的に接続され、前記X線検出部から出力された検出信号の値と、測定対象物の厚みとの関係を規定する検量線のデータと、前記複数の基準板のそれぞれの厚みのデータと、が格納されたコントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記基準板を透過したX線が前記X線検出部に入射することで、前記X線検出部から出力された検出信号の値と、前記X線が透過した前記基準板の厚みのデータと、を用いて前記検量線のデータを校正可能であり、
前記第1の加速度センサから出力された検出信号の値と、予め求められた第1の閾値と、に基づいて、前記X線が透過する位置にある前記基準板の振動が収束したと判定した場合には、前記検量線のデータの校正を開始するX線厚み測定装置。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記コントローラは、前記検量線のデータの校正の開始後に、前記X線が透過する位置にある前記基準板の振動が増加したと判定した場合には、前記検量線のデータの校正を中止する請求項1記載のX線厚み測定装置。
【請求項3】
前記X線発生器、前記X線検出部、および前記校正装置が設けられるフレームと、
前記X線発生器、前記X線検出部、および前記フレームの少なくともいずれかに設けられ、前記コントローラと電気的に接続された第2の加速度センサと、
をさらに備え、
前記コントローラは、前記第2の加速度センサから出力された検出信号の値と、予め求められた第2の閾値と、に基づいて、前記X線厚み測定装置に所定の大きさの外部振動が加えられたと判定した場合には、前記検量線のデータの校正を開始しない、または、前記検量線のデータの校正を中止する請求項1または2に記載のX線厚み測定装置。
【請求項4】
前記校正装置は、前記X線を遮蔽可能な遮蔽板と、前記X線が透過する位置に、前記遮蔽板を移動可能な第2の移動部と、
をさらに備え、
前記コントローラは、前記X線厚み測定装置に所定の大きさの前記外部振動が加えられたと判定した場合には、前記第2の移動部を制御して、前記X線が透過する位置に、前記遮蔽板を移動させる請求項3記載のX線厚み測定装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記X線厚み測定装置に所定の大きさの前記外部振動が加えられたと判定した場合には、前記X線発生器からの前記X線の照射を停止させる請求項3記載のX線厚み測定装置。
【請求項6】
前記校正装置に設けられた温度センサをさらに備え、
前記コントローラは、前記温度センサからの検出信号の値に基づいて、前記複数の基準板のそれぞれの厚みのデータを補正する請求項1または2に記載のX線厚み測定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、X線厚み測定装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、24時間稼働している鉄や非鉄などの圧延ラインにおいて、圧延された板材の厚みをオンラインで測定するX線厚み測定装置がある。この様なX線厚み測定装置は、測定対象である板材にX線を照射するX線発生器と、板材を透過することで減衰したX線を検出するX線検出部とを備えている。
【0003】
ここで、X線検出部からの検出信号の値と、板材の厚みとの関係は非線形となる。そのため、X線厚み測定装置のコントローラには、X線検出部からの検出信号の値と、板材の厚みとの関係を規定する検量線のデータが予め格納されている。しかしながら、X線検出部からの検出信号の値は、外乱要因などによって変動する場合がある。そのため、X線厚み測定装置には、検量線を校正するために校正装置が設けられている。
【0004】
校正装置には、複数の基準板が設けられている。検量線の校正を行う際には、X線発生器から照射されたX線が透過する位置に、基準板を適宜選択して移動させる。この場合、X線が透過する位置に、厚みが異なる基準板を適宜選択して重ね合わせれば、検量線の複数の点を校正することができる。
【0005】
ところが、基準板を移動させると基準板が振動する。基準板が振動していると、基準板におけるX線の透過長が変化するので、校正精度の信頼性が低下することになる。そのため、一般的には、基準板の振動が収束することが予想される時間(見込み時間)の経過後に、校正を行う様にしている。
【0006】
しかしながら、基準板の振動が収束するまでの時間は、基準板の厚み(質量)により変化する。例えば、厚みの厚い(質量の大きい)基準板の振動が収束するまでの時間は、厚みの薄い(質量の小さい)基準板の振動が収束するまでの時間よりも長くなる。この場合、厚みの厚い基準板の振動が収束するまでの時間を用いて校正を行うと、校正時間が長くなる。厚みの薄い基準板の振動が収束するまでの時間を用いて校正を行うと、校正精度の信頼性が低下するおそれがある。
そこで、校正時間の短縮と、校正精度の信頼性の向上とを図ることができるX線厚み測定装置の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平4-198708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、校正時間の短縮と、校正精度の信頼性の向上とを図ることができるX線厚み測定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態に係るX線厚み測定装置は、X線を照射可能なX線発生器と、前記X線発生器から照射された前記X線が入射し、入射した前記X線の強度に応じた検出信号を出力可能なX線検出部と、前記X線発生器と、前記X線検出部と、の間に設けられ、複数の基準板と、前記複数の基準板のそれぞれに対して設けられ、前記X線発生器から照射された前記X線が透過する位置に、前記基準板を移動可能な第1の移動部と、を有する校正装置と、前記校正装置に設けられた第1の加速度センサと、前記X線発生器、前記X線検出部、前記第1の移動部、および前記第1の加速度センサに電気的に接続され、前記X線検出部から出力された検出信号の値と、測定対象物の厚みとの関係を規定する検量線のデータと、前記複数の基準板のそれぞれの厚みのデータと、が格納されたコントローラと、を備えている。前記コントローラは、前記基準板を透過したX線が前記X線検出部に入射することで、前記X線検出部から出力された検出信号の値と、前記X線が透過した前記基準板の厚みのデータと、を用いて前記検量線のデータを校正可能であり、前記第1の加速度センサから出力された検出信号の値と、予め求められた第1の閾値と、に基づいて、前記X線が透過する位置にある前記基準板の振動が収束したと判定した場合には、前記検量線のデータの校正を開始する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施の形態に係るX線厚み測定装置のブロック図である。
校正装置の外観を例示するための模式斜視図である。
図2における校正装置のA-A線方向の模式断面図である。
移動部の動作を例示するための模式斜視図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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