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公開番号2024113560
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-22
出願番号2023018635
出願日2023-02-09
発明の名称電気コネクタ
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類H01R 13/533 20060101AFI20240815BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】簡素な構成で、容易に、衝突時の他部材との干渉を抑制するとともに、剛性および強度を高めて損傷を防止することが可能な電気コネクタの構造を提供する。
【解決手段】車両に搭載され、所定の剛性を有するブレーキブースター15と近接して配置されたPCU10に、PCU10とブレーキブースター15との間に敷設される電線13を電気的に接続して固定する電気コネクタ1において、外殻を形成して電線13の一方の端部13aを覆うカバー2に、PCU10に取り付けられた状態でブレーキブースター15に対向する対向部3の一部の表面3aをブレーキブースター15から遠ざかる方向に傾斜させた傾斜部4と、傾斜部4とブレーキブースター15とが衝突または干渉した場合に傾斜部4が受ける荷重に対抗して傾斜部4を補強する補強リブ6と、を形成する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
車両に搭載されるものであり、所定の剛性を有する剛性部材と近接して配置された電装機器に、少なくとも一部が前記電装機器と前記剛性部材との間に敷設される電線を電気的に接続して固定する電気コネクタであって、
外殻を形成するとともに、前記電線の一方の端部、および、前記端部と前記電装機器との接続部分を覆うカバーを備え、
前記カバーは、
前記電装機器に取り付けられた状態で前記剛性部材に対向する対向部と、
前記対向部の少なくとも一部の表面が前記剛性部材から遠ざかる方向に傾斜した傾斜部と、
前記車両の衝突時に前記傾斜部と前記剛性部材とが衝突または干渉した場合に前記傾斜部が受ける荷重に対抗して前記傾斜部を補強する補強部と、を有している
ことを特徴とする電気コネクタ。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電気コネクタであって、
前記カバーは、前記カバーの骨格を構成して前記カバーの強度を確保する骨格部を有しており、
前記補強部は、前記傾斜部および前記骨格部のそれぞれに連結されて前記傾斜部を補強する補強リブである
ことを特徴とする電気コネクタ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電気コネクタであって、
前記端部は、前記電装機器と前記剛性部材との間で前記電線を覆っており、
前記カバーは、前記対向部と前記電装機器との間で、前記対向部に連結され、前記対向部と前記剛性部材とが衝突または干渉した場合に前記対向部が受ける荷重に対抗して前記電線を保護する保護壁を有している
ことを特徴とする電気コネクタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、車両に搭載される電装機器に、電線やケーブルを接続して固定する電気コネクタの構造に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両の衝突時に、電力制御ユニットの後方上部に設けられた電気配線用のコネクタを保護することを目的とした電気機器の車載構造が記載されている。この特許文献1に記載された電気機器の車載構造では、フロントコンパートメント内で、走行用モータを収容しているトランスアクスルの上部に、パワーコントロールユニット(PCU)が固定されている。PCUの上部には、電力線やワイヤーハーネスをPCUに接続するための電気コネクタが取り付けられている。また、PCUの後方に、カウルパネルが配置されている。そして、PCUの上部で、電気コネクタの後方に、プロテクタが設けられている。プロテクタは、車両が衝突してPCUが後退した場合にカウルパネルに接触し、電気コネクタを保護するように構成されている。
【0003】
なお、特許文献2には、ロック係止部と電線とが干渉することを防止し、電線の損傷およびロック係止部の作動不良等を抑制することを目的としたレバー式コネクタが記載されている。この特許文献2に記載されたレバー式コネクタは、コネクタハウジングに取り付けられたカバー、コネクタハウジングに回転自在に取り付けられたレバー、および、カバーに設けられたロック係止部を備えている。ロック係止部は、レバーが待機位置からロック位置に回転する過程でレバーに押圧されてカバーの内側にたわむ。また、ロック係止部は、レバーがロック位置まで達すると、たわんだ状態から復帰してレバーをロックする。そして、カバーの内面には、格子状の補強リブが設けられている。
【0004】
また、特許文献3には、フード内部への浸水を抑制することを目的とした電気コネクタが記載されている。この特許文献3に記載された電気コネクタは、相手コネクタのフードにはめ合わされるハウジング、および、ハウジングに保持されるコンタクトを備えている。そして、ハウジングには、傾斜角度が90°を超える傾斜面が形成されている。傾斜面は、ハウジングに付着した水を、傾斜面に沿って下方に流すように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-111982号公報
特開2007-115443号公報
特開2017-228502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1に記載されているように、従来、車両に搭載されるPCUや電子制御ユニット(ECU)は、例えばトランスアクスルやモータの筐体と別体構造であった。それに対して、近来、PCUやECUとトランスアクスルまたはモータとを一体化して、中間の接続部品などを廃止した、いわゆる“機電一体構造”のユニットまたはモジュールが開発されている。そのような“機電一体構造”のユニットでは、例えば、図1に示すように、従来の別体構造におけるパワーコントロールユニット(PCU)100と比較して、パワーコントロールユニット(PCU)101の鉛直方向(図1の上下方向)における高さが低くなる。PCU100,101の後方(図1の右側)には、例えば、ブレーキブースター102が配置されている。そのため、車両の前方(図1の左側)で衝突が起こると、従来の別体構造では、PCU100の後面103や、PCU100とトランスアクスル104とを連結しているブラケット(図示せず)と、ブレーキブースター102とが干渉する。この場合、PCU100の後面103やブラケットは、相対的に剛性が高い部分あるいは部材であるので、衝突時に、ブレーキブースター102と干渉してもダメージは小さかった。一方、“機電一体構造”のユニットでは、衝突時に、PCU101の上面105に設けられた電気コネクタ106と、ブレーキブースター102とが干渉してしまう可能性がある。電気コネクタ106は、構造上、PCU100,101の本体と比較して、剛性が低い部材である。また、電気コネクタ106とPCU101との接続部分も、高い強度を確保することは容易ではない。そのため、“機電一体構造”のユニットでは、衝突時に、電気コネクタ106が損傷してしまい、活電部が露出してしまったり、短絡が生じてしまったりするおそれがある。なお、ブレーキブースター102の位置は、ブレーキペダル(図示せず)の位置によって決まるので、衝突時の干渉を回避するために、ブレーキブースター102の位置を変更することも容易ではない。また、特許文献1に記載されているようなプロテクタ等を設けると、その分、部品点数が増えてしまい、構成が煩雑になってしまう。
【0007】
この発明は、上記のような技術的課題に着目して考え出されたものであり、部品点数を増やすことなく、かつ、簡素な構成で、衝突時の他部材との干渉を抑制するとともに、剛性および強度を高めて損傷を防止することが可能な電気コネクタの構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、この発明は、車両に搭載されるものであり、所定の剛性を有する剛性部材と近接して配置された電装機器に、少なくとも一部が前記電装機器と前記剛性部材との間に敷設される電線を電気的に接続して固定する電気コネクタであって、外殻を形成するとともに、前記電線の一方の端部、および、前記端部と前記電装機器との接続部分を覆うカバーを備え、前記カバーは、前記電装機器に取り付けられた状態で前記剛性部材に対向する対向部と、前記対向部の少なくとも一部の表面が前記剛性部材から遠ざかる方向に傾斜した傾斜部と、前記車両の衝突時に前記傾斜部と前記剛性部材とが衝突または干渉した場合に前記傾斜部が受ける荷重に対抗して前記傾斜部を補強する補強部と、を有していることを特徴とするものである。
【0009】
また、この発明における前記カバーは、前記カバーの骨格を構成して前記カバーの強度を確保する骨格部を有しており、前記補強部は、前記傾斜部および前記骨格部のそれぞれに連結されて前記傾斜部を補強する補強リブであってもよい。
【0010】
そして、この発明における前記対向部は、前記電装機器と前記剛性部材との間で前記電線を覆っており、前記カバーは、前記対向部と前記電装機器との間で、前記対向部に連結され、前記対向部と前記剛性部材とが衝突または干渉した場合に前記対向部が受ける荷重に対抗して前記電線を保護する保護壁を有していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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