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公開番号2024110953
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-16
出願番号2024015041
出願日2024-02-02
発明の名称金属酸化合物含有液
出願人三井金属鉱業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C01G 33/00 20060101AFI20240808BHJP(無機化学)
要約【課題】多様な基材、特にプラスチックフィルム基材に対する成膜性、又は密着性に優れた金属酸化合物含有液を提供する。
【解決手段】本発明の金属酸化合物含有液は、Nb、Ta、Ti、Mo、W、Zr、Hf、Si、希土類元素からなる群より選ばれる1種以上の金属酸化合物と、樹脂と、溶媒と、を有し、動的光散乱法を用いた粒子径分布測定による粒子径D50が1000nm以下である。また、本発明の金属酸化合物含有液は、Nb、Ta、Ti、Mo、W、Zr、Hf、Si、希土類元素からなる群より選ばれる1種以上の金属酸化合物と、樹脂と、溶媒と、を有し、波長550nm~700nm領域における透過率の最大値が70%T以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Nb、Ta、Ti、Mo、W、Zr、Hf、Si、希土類元素からなる群より選ばれる1種以上の金属酸化合物と、
樹脂と、
溶媒と、
を有し、
動的光散乱法を用いた粒子径分布測定による粒子径D50が1000nm以下であることを特徴とする金属酸化合物含有液。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
Nb、Ta、Ti、Mo、W、Zr、Hf、Si、希土類元素からなる群より選ばれる1種以上の金属酸化合物と、
樹脂と、
溶媒と、
を有し、
波長550nm~700nm領域における透過率の最大値が70%T以上であることを特徴とする金属酸化合物含有液。
【請求項3】
前記樹脂が、アニオン性水溶性樹脂、およびまたは、ノニオン性水溶性樹脂であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の金属酸化合物含有液。
【請求項4】
前記樹脂が、アクリルポリマー、ウレタンポリマー、スチレンポリマー、オレフィンポリマー、アミドポリマー、シロキサンポリマー、エポキシポリマー、塩化ビニルポリマー、酢酸ビニルポリマーからなる群より選ばれる水溶性ホモポリマー、およびまたは、これら2種以上のポリマーからなる水溶性コポリマーを1種以上含むことを特徴とする請求項3に記載の金属酸化合物含有液。
【請求項5】
前記金属酸化合物含有液中の金属酸含有量がメタル換算で0.1質量%以上50質量%以下であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の金属酸化合物含有液。
【請求項6】
前記金属酸化合物含有液中の樹脂含有量が0.1質量%以上60質量%以下であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の金属酸化合物含有液。
【請求項7】
前記溶媒は水であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の金属酸化合物含有液。
【請求項8】
前記金属酸化合物含有液のpHが7超であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の金属酸化合物含有液。
【請求項9】
アンモニアをさらに含有することを特徴とする請求項1、又は2に記載の金属酸化合物含有液。
【請求項10】
有機窒素化合物、およびまたは、過酸化水素をさらに含有することを特徴とする請求項1、又は2に記載の金属酸化合物含有液。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属酸化合物含有液に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ケイ素(Si)、希土類元素等のレアメタルや半金属元素を含有するコーティング剤は、基材の表面に塗布し、薄膜を形成することにより、用途に応じた機能を付与することができる。例えば、酸化ニオブは、高い屈折率及び誘電率を有していることから、半導体材料、表面保護剤、反射防止剤、屈折率調整剤、触媒等として、用いられている。各種部品の表面に酸化ニオブを含有する薄膜を形成するには、特許文献1に開示されたような、ニオブ酸化合物からなる微粒子が分散媒に分散したニオブ酸水溶液がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開2022/138539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたようなニオブ酸水溶液は、部品の表面の素材によって、基材の表面に均一な薄膜を形成できたとしても、基材との密着性が不十分となり、剥離しやすいものが見られた。特に、基材がPET等のプラスチックフィルムに対する成膜性や、密着性に課題があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みて、多様な基材、特にプラスチックフィルム基材に対する成膜性、又は密着性に優れた金属酸化合物含有液を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた本発明の金属酸化合物含有液は、Nb、Ta、Ti、Mo、W、Zr、Hf、Si、希土類元素からなる群より選ばれる1種以上の金属酸化合物と、樹脂と、溶媒と、を有し、動的光散乱法を用いた粒子径分布測定による粒子径D50が1000nm以下であることを特徴とする。
本発明の金属酸化合物含有液は、Nb、Ta、Ti、Mo、W、Zr、Hf、Si、希土類元素からなる群より選ばれる1種以上の金属酸化合物と、樹脂と、溶媒と、を有し、動的光散乱法を用いた粒子径分布測定による粒子径D50が1000nm以下であることにより、多様な基材、特にプラスチックフィルム基材に対する成膜性、又は密着性に優れる。
【0007】
本発明の金属酸化合物含有液中の金属酸化合物は、Nb、Ta、Ti、Mo、W、Zr、Hf、Si、希土類元素からなる群より選ばれる1種以上の金属原子、又は半金属原子と酸素原子とが含有液中で多段縮合化したポリ金属酸多核錯体イオンとして溶液中に存在するものと推測する。さらに、当該金属酸化合物は、これらの金属酸化物と、リチウム等のアルカリ金属とイオン結合した状態のイオンとして当該含有液中に存在するものも含む。なお、本明細書において、Siの酸化合物は、特段の説明がない限り、金属酸化合物として説明する。
【0008】
また、本発明の金属酸化合物含有液は、樹脂と溶媒とを有する。樹脂が、金属酸化合物と均一に相溶し、基材に対して、付着する働きをすることにより、多様な基材、例えばプラスチックフィルム基材に対する成膜性、密着性が向上する。当該金属酸化合物含有液に含まれる樹脂として、ポリオレフィン系化合物、ポリビニル系化合物等が挙げられる。なお、本発明の金属酸化合物含有液に含まれる樹脂については、さらに後述する。
【0009】
さらに、動的光散乱法を用いた粒子径分布測定において、本発明の金属酸化合物含有液中の粒子の粒子径D50が1000nm以下であると、基材への成膜性が良好である観点で好ましい。また、当該金属酸化合物含有液中の粒子の粒子径(D50)がより小径であると、経時変化が少ないため安定し、また成膜時における被覆されていない箇所のない良好な塗膜形成や、十分な被膜重量を確保できる観点から好ましい。当該金属酸化合物含有液中の粒子の粒子径(D50)が、900nm以下であるとより好ましく、800nm以下であるとさらに好ましく、700nm以下であると特に好ましく、また600nm以下であるとより好ましく、また500nm以下であるとさらに好ましく、また400nm以下であると特に好ましく、さらに300nm以下であるとより好ましく、さらに200nm以下であるとさらに好ましく、さらに100nm以下であると特に好ましく、加えて80nm以下であるとより好ましく、加えて50nm以下であるとさらに好ましく、加えて30nm以下であると特に好ましく、さらに加えて20nm以下であるとより好ましく、さらに加えて10nm以下であるとさらに好ましく、さらに加えて5nm以下であると特に好ましく、3nm以下であると最も好ましい。このように、本発明の金属酸化合物含有液中の粒子の粒子径(D50)が、動的光散乱法を用いて測定した結果、粒子の粒子径(D50)が1000nm以下である状態の液を、本発明の「金属酸化合物含有液」とする。
【0010】
ここで、動的光散乱法とは、懸濁溶液などの溶液にレーザ光などの光を照射することにより、ブラウン運動する粒子群からの光散乱強度を測定し、その強度の時間的変動から粒子径と分布を求める方法である。具体的には、粒度分布の評価方法は、ゼータ電位・粒径・分子量測定システム(大塚電子株式会社製:ELSZ-2000ZS)を用いて、JIS Z 8828:2019「粒子径解析-動的光散乱法」に準拠して実施する。なお、測定直前に測定対象である溶液中の埃等を除去するため、2μm孔径のフィルタで当該溶液を濾過し、超音波洗浄機(アズワン社製:VS-100III)にて28kHz、3分間の超音波処理を実施する。なお、粒子径(D50)は、積算分布曲線の50%積算値を示す粒子径であるメジアン径(D50)をいう。また、本明細書において、特段の説明がない限り、「粒子径(D50)」は、生成された直後に液温25℃に調整した本発明の金属酸化合物含有液中の粒子の粒子径(D50)を示す「初期粒子径D50」、及び室温25℃に設定した恒温器内で、本発明の金属酸化合物含有液が生成された日から20日間静置した後の金属酸化合物含有液中の粒子の粒子径(D50)を示す「経時粒子径D50」の両方を含むものである。
(【0011】以降は省略されています)

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