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公開番号
2025001418
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-08
出願番号
2023101003
出願日
2023-06-20
発明の名称
非晶質前駆体粉末、非晶質前駆体粉末を成型した成型体、非晶質前駆体粉末の製造方法、焼結成型体の製造方法、および、粉末の製造方法
出願人
DOWAエレクトロニクス株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C01B
25/45 20060101AFI20241225BHJP(無機化学)
要約
【課題】非晶質の前駆体粉末を成型した後、焼結して得られる焼結成型体として、空隙率の低い焼結成型体を得ることができる、非晶質の前駆体粉末とその製造方法を提供する。
【解決手段】リチウム、アルミニウム、ゲルマニウム、リンを含み、各原子のモル比率が、比例式Li:Al:Ge:P=(1+x+z):x:(2-x):(3+y)で表記され、前記比例式中のx、y、zが、0.0<x≦1.0、0.1≦y≦0.8、0.2≦y/z≦0.8である非晶質前駆体粉末を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
リチウム、アルミニウム、ゲルマニウム、リンを含む、非晶質前駆体粉末であって、
リチウム、アルミニウム、ゲルマニウム、リンの各原子のモル比率が、比例式Li:Al:Ge:P=(1+x+z):x:(2-x):(3+y)で表記され、
前記比例式中のx、y、zが、0.0<x≦1.0、0.1≦y≦0.8、0.2≦y/z≦0.8である非晶質前駆体粉末。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記yの値が、0.1≦y≦0.5である、請求項1に記載の非晶質前駆体粉末。
【請求項3】
前記非晶質前駆体粉末10gを、大気雰囲気下において600℃で120分間熱処理した粉末をXRD測定した場合、NASICON型結晶構造を主相として有することが確認される、請求項1または2に記載の非晶質前駆体粉末。
【請求項4】
前記zの値が、0.125≦z≦2.0である、請求項1または2に記載の非晶質前駆体粉末。
【請求項5】
請求項1または2に記載の非晶質前駆体粉末を成型した成型体。
【請求項6】
大気雰囲気下において600℃で120分間熱処理することにより、NASICON型結晶構造を主相として有している粉末になる非晶質前駆体粉末の製造方法であって、
リチウム、アルミニウム、ゲルマニウムおよびリンを含有するスラリーを得る工程と、
前記スラリーを300℃以上500℃以下で焼成して非晶質前駆体粉末を得る焼成工程と、を有し、
前記スラリー中において、リチウム、アルミニウム、ゲルマニウム、リンの各原子のモル比率が、比例式Li:Al:Ge:P=(1+x+z):x:(2-x):(3+y)で表記され、
前記比例式中のx、y、zが、0.0<x≦1.0、0.1≦y≦0.8、0.2≦y/z≦0.8を満たすように前記スラリーを調製する、非晶質前駆体粉末の製造方法。
【請求項7】
前記スラリーを得る工程は、ゲルマニウムを含有する水溶液と、リチウム、アルミニウム、リンを含有する水溶液とを混合する工程を有する、請求項6に記載の非晶質前駆体粉末の製造方法。
【請求項8】
前記リチウム、アルミニウム、リンを含有する水溶液のpH値はpH1以上pH5.5以下である、請求項7に記載の非晶質前駆体粉末の製造方法。
【請求項9】
前記スラリーのpH値はpH1以上pH6.5以下である、請求項6または7に記載の非晶質前駆体粉末の製造方法。
【請求項10】
請求項6または7に記載の非晶質前駆体粉末の製造方法にて製造した粉末を、圧縮成型後に焼成する工程によってNASICON型結晶構造を主相として有する焼結成型体を製造する、焼結成型体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、非晶質前駆体粉末、非晶質前駆体粉末を成型した成型体、非晶質前駆体粉末の製造方法、焼結成型体の製造方法、および、粉末の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
全固体電池の固体電解質の材料として、イオン伝導度が高いNASICON型結晶構造を有する固体電解質粉末が用いられている。そして、NASICON型結晶構造を有する固体電解質である酸化物系リチウムイオン伝導体の1つとして、LAGP(=Li
1+x
Al
x
Ge
2-x
(PO
4
)
3
で表記され、0<x≦1.0である)が知られている。
一方、粉体状の電極活物質の粒子表面へ、固体電解質の被膜を効果的に形成することを目的として非晶質のLAGPが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、結晶化させることにより、高いイオン伝導度を発揮するNASICON型結晶構造のリチウムイオン伝導酸化物粉末を得ることができる前駆体である、非晶質LAGP粉末を得る方法が提案されている。
【0004】
一方、特許文献2には、第1集電体層と、高い導電率を有するとともに、大気中で安定しているNASICON型結晶構造を有する固体電解質からなる固体電解質層と、第2集電体層とからなる積層単位を複数積層した全固体電池が記載されており、全固体電池の電池容量を確保する観点から、固体電解質層は薄いほど好ましいことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-98643号公報
特開2020-187897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
全固体電池において、イオン伝導度を高め、さらに電池容量を確保するための方策として、特許文献2に記載される積層構造を有する全固体電池の固体電解質層へ、特許文献1に記載の非晶質LAGP粉末を焼成して結晶化させることにより、高いイオン伝導度を発現するNASICON型結晶構造を有する固体電解質を採用することが考えられた。
【0007】
本発明者らは、特許文献1に記載されているような非晶質LAGP粉末を用いて圧粉成型体を作製し、その後に焼成して、焼結された成型体(本発明において「焼結成型体」と記載する場合がある。)を調製した。しかし、調製された焼結成型体は空隙率が高いことが判明した。ここで、特許文献2に記載されるように、全固体電池において、空隙率が高い焼結成型体で構成された固体電解質層を薄くした場合、電池として短絡する場合がある。
【0008】
本発明は、上述した状況の下でなされたものであり、その解決しようとする課題は、非晶質の前駆体粉末(本発明において「非晶質前駆体粉末」と記載する場合がある。)を焼成して結晶化させることにより、高いイオン伝導度を発現するNASICON型結晶構造を主相として有する粉末を得られるとともに、当該非晶質前駆体粉末を成型して成型体とした後、焼結して得られる焼結成型体として、空隙率の低い焼結成型体を得ることができる、当該非晶質前駆体粉末とその製造方法、当該成型体、当該焼結成型体の製造方法、当該NASICON型結晶構造を主相として有する粉末の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するため、本発明者らは研究を行った結果、リチウム、アルミニウム、ゲルマニウム、リンを含む非晶質前駆体粉末において、その組成比を、NASICON型結晶構造を有するLAGPの一般式Li
1+x
Al
x
Ge
2-x
P
3
O
12
と表記され0<x≦1.0であるストイキオメトリ組成のリチウム、アルミニウム、ゲルマニウム、リンの各原子のモル比率の比例式であるLi:Al:Ge:P=(1+x):x:(2-x):3よりも、リチウム原子とリン原子とを過剰に含ませた組成とし、当該非晶質前駆体を成型し、焼成して、固体電解質層となる焼結成型体としたときに、当該焼結成型体の空隙率低下(密度向上)を図ることができるという知見を得た。
【0010】
そして、当該知見に基づき、本発明に係る非晶質前駆体粉末において、リチウム原子のモル比率およびリン原子のモル比率を、上述のストイキオメトリ組成のモル比率より、所定範囲内において過剰なものとし、かつ、ストイキオメトリ組成から過剰にしたリチウム原子とリン原子とのモル比率(P/Li)を所定範囲内とすることに想到した。
(【0011】以降は省略されています)
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