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公開番号2025107613
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-18
出願番号2025080797,2025517866
出願日2025-05-13,2024-11-20
発明の名称ケイ酸塩鉱物及びその製造方法
出願人株式会社スーパーナノデザイン
代理人個人
主分類C01B 33/20 20060101AFI20250711BHJP(無機化学)
要約【課題】数100nmよりも大きな平均粒子径を有するケイ酸塩鉱物を、結晶質シリカ等の不純物を含むことなく提供可能にする。
【解決手段】本発明のケイ酸塩鉱物粉末は、結晶質シリカの含有量が0.05重量%以下であり、アスベストの含有量が0.1重量%以下である。当該鉱物は、炭酸塩を含有することが好ましく、100nm以上の平均粒子径を有することが好ましい。また、本発明のケイ酸塩鉱物粉末は、天然のケイ酸塩鉱物をpH4以上9.4以下で温水若しくは熱水処理又は水熱反応処理することで得られる。その際、温水若しくは熱水処理又は水熱反応処理での温度が120℃以上370℃以下であり、圧力が水の飽和蒸気圧以上であり、処理時間が1分以上10時間以下である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
結晶質シリカの含有量が0.05重量%以下であり、アスベストの含有量が0.1重量%以下であるケイ酸塩鉱物粉末。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
炭酸塩を含有する請求項1に記載のケイ酸塩鉱物粉末。
【請求項3】
一次粒子の平均粒子径が100nm以上である、請求項1に記載のケイ酸塩鉱物粉末。
【請求項4】
天然鉱物由来のケイ酸塩鉱物をpH4以上9.4以下で温水若しくは熱水処理又は水熱反応処理する工程を含み、
前記温水若しくは前記熱水処理又は前記水熱反応処理での温度が120℃以上370℃以下であり、圧力が水の飽和蒸気圧以上であり、処理時間が1分以上10時間以下である、ケイ酸塩鉱物粉末の製造方法。
【請求項5】
前記温水若しくは前記熱水処理又は前記水熱反応処理は、炭酸又はCO

の共存下で行われる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記温水若しくは前記熱水処理又は前記水熱反応処理は、Mgイオン共存下で行われる、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
回分装置又は半回分装置を用いて前記温水若しくは前記熱水処理又は前記水熱反応処理を行う、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
流通式装置を用いて、前記ケイ酸塩鉱物を水に懸濁状態で供給し、前記温水若しくは前記熱水処理又は前記水熱反応処理を行う、請求項4に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ケイ酸塩鉱物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ケイ酸化合物は、鉱物の中でも多種多様で、化粧品、食品、医薬品、工業製品に広く使われている。地底深く、地下水が火山活動で加熱され、高温高圧の熱水(亜臨界・超臨界水)となり、岩石を溶かし超臨界水溶液状態となり、地上近くで減圧、冷却されると、溶解度が低下して析出する。これが、鉱脈ができる原理である。地上の土砂成分を見れば分かるように、ケイ酸化合物はその中でも主構成成分である。ケイ酸化合物としては、シリカSiO

だけでなく、Al、Ca、Fe、K、Na、Mg等々多くの金属を含んだ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸鉄、ケイ酸ナトリウム等、あるいは複数金属を含んだ鉱物、及びそれらの水和物も多く形成される。
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2025107613000002.jpg
72
148
【0003】
その析出原理から、当然のことながら、不純物が含まれることも多々ある。その中で、構成成分であるSiO

を不純物として含むことも多い。
【0004】
本発明は、ケイ酸塩鉱物の析出過程で生じるこれらの不純物を除去することを目的としたものであり、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸鉄等及びそれらの水和物を対象とする。以下に含水ケイ酸マグネシウム(タルク、滑石等とも称される。)を例に本技術を説明するが、原理的に他のケイ酸塩鉱物にも適用できる技術である。
【0005】
含水ケイ酸マグネシウムは、化粧品、食品、医薬品、工業製品に広く使われているが、天然鉱物であるために、不純物を含む場合が多い。商用的な利用に際しては、毒性物質や重金属等は分離除去されて利用される。しかしながら、多くの場合、天然鉱物であるタルクを始めとするこれらの材料には、SiO

のような鉱物生成時に同時析出しやすい成分が混入しやすく、これら同時析出しやすい成分が製品に混入することが多い。例えば、アスベストに起因するトレモライト、クリソタイルを少量含む場合が多い。アスベストの混入は、化粧品、食品、医薬品等はもちろん。工業製品においても許諾されないし、それ以外の結晶性SiO

(結晶性シリカ、石英等とも称される。)の混入も最近問題視されるようになっている。
【0006】
しかしながら、地底での鉱物の生成は、その温度圧力による析出であり、鉱物の採掘される場所によって析出物組成は異なる。上記の不純物をほとんど含まない部分を精査、選択して用いることが、唯一の解決策とされてきたが、それでも不純物が微量に含まれる場合も多く、特に、医療、食品、化粧品等への応用分野においては大きな問題となっている。
【0007】
また、結晶性SiO

に着目すると、含水ケイ酸マグネシウムとSiO

の比重等、既存の組成分離に求められる物性がほとんど同じため、遠心分離、沈降分離、比重分離はもちろんクロマトグラフィー法等の吸着操作によっても、それらの分離は不可能とされてきた。
【0008】
ここで、超臨界場を含めた水熱合成を用いて微小粒子形状のタルクを人工的に合成することが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特表2014-520743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載の手法で得られる合成タルクは、粒子径が20nm~100nmと小さい。タルク等の含水ケイ酸化合物が実際に使われている応用分野では、天然鉱物を粉砕によりふるい分けして使われるため、数10μm以上、小さい場合でもサブμm以上であるし、使用者の安全面(ナノリスク)の観点から、より大きな粒子径のタルクを提供することが望ましい。原理的には、粒子径を成長させることは、水熱法等で可能ではあるが、人工合成には、製造コスト面と生産性、性状の最適化に課題があり、実際には数100nm以上の粒子を工業的に生産する手法とはならない。
(【0011】以降は省略されています)

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