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公開番号2024180223
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023136383
出願日2023-08-24
発明の名称ゴム組成物用フュームドシリカおよびフュームドシリカの圧縮方法
出願人株式会社トクヤマ
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類C01B 33/18 20060101AFI20241219BHJP(無機化学)
要約【課題】分割配合する回数が少なくてもゴム成分中に十分に分散できるフュームドシリカおよび当該フュームドシリカの圧縮方法を提供すること。
【解決手段】タップ密度が200g/L以上であり、かつ窒素吸着による吸着等温線に対しBJH法を適用して得られる細孔ピーク半径が22nm以上、細孔容積が1.6mL/g以上であるゴム組成物用フュームドシリカである。ゴム組成物用フュームドシリカのBET比表面積が180m2/g以上500m2/g以下であることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
タップ密度が200g/L以上であり、かつ窒素吸着による吸着等温線に対しBJH法を適用して得られる細孔ピーク半径が22nm以上、細孔容積が1.6mL/g以上であるゴム組成物用フュームドシリカ。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記ゴム組成物用フュームドシリカのBET比表面積が180m
2
/g以上500m
2
/g以下である請求項1に記載のゴム組成物用フュームドシリカ。
【請求項3】
前記ゴム組成物用フュームドシリカが未処理のゴム組成物用フュームドシリカである請求項1または2に記載のゴム組成物用フュームドシリカ。
【請求項4】
タップ密度が200g/L未満であるフュームドシリカに対して、一軸圧縮プレスを行うことによりタップ密度が200g/L以上である圧縮フュームドシリカを得るフュームドシリカの圧縮方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム組成物用フュームドシリカおよびフュームドシリカの圧縮方法に関する。具体的には、ゴム成分中に容易に十分に分散するフュームドシリカおよび当該フュームドシリカの圧縮方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
自動車のタイヤには、低燃費性であることに加えて、長寿命であることが求められる。長寿命を実現するには、タイヤの耐摩耗性や耐熱老化性を向上させる必要がある。耐摩耗性を向上させるために、タイヤ用ゴム組成物には、補強用充填剤としてカーボンブラックが配合されてきた。
【0003】
一方、低燃費性の改善には湿式シリカが有効であることが知られているが、湿式シリカを配合した場合の耐摩耗性は、カーボンブラックを配合した場合の耐摩耗性に劣る。そのため、湿式シリカを補強用充填剤として用いた場合、カーボンブラックの配合量の一部を湿式シリカが置換することになり、カーボンブラックの配合量が相対的に減少するため、タイヤ用ゴム材料の耐摩耗性の低下が免れないことが知られている。
【0004】
特許文献1には、湿式シリカの一部を乾式シリカで置換することが提案されている。特許文献1には、乾式シリカは、湿式シリカよりも低燃費性を改善し、ゴム硬度の低下を抑制できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-104840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、乾式シリカは嵩高い状態で配合されていると考えられる。このような嵩高い(タップ密度が低い)乾式シリカを、ゴム組成物の一般的な混練装置であるバンバリーミキサーを用いて配合する場合、乾式シリカがゴム成分中に噛み込まれず流出してしまうという問題があった。そのため、配合予定量の乾式シリカを分割して配合する必要があった。しかしながら、分割回数が多くなるほど、生産性が低下するという問題があった。
【0007】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、分割配合する回数が少なくてもゴム成分中に十分に分散できるフュームドシリカおよび当該フュームドシリカの圧縮方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、単にタップ密度を高くしたフュームドシリカを用いても、未加硫や加硫ゴム中に数十μmの凝集粒子が発生することがあるという知見を得た。この知見に基づき、本発明者は、タップ密度を高くするだけではなく、フュームドシリカの表面の細孔構造を所定の構造とすることにより、ゴム成分中に分配して配合する回数が少なくてもフュームドシリカが十分に分散できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
以上より、本発明の態様は、以下の通りである。
【0010】
[1]タップ密度が200g/L以上であり、かつ窒素吸着による吸着等温線に対しBJH法を適用して得られる細孔ピーク半径が22nm以上、細孔容積が1.6mL/g以上であるゴム組成物用フュームドシリカである。
[2]ゴム組成物用フュームドシリカのBET比表面積が180m
2
/g以上500m
2
/g以下である[1]に記載のゴム組成物用フュームドシリカである。
[3]ゴム組成物用フュームドシリカが未処理のゴム組成物用フュームドシリカである[1]または[2]に記載のゴム組成物用フュームドシリカである。
(【0011】以降は省略されています)

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