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公開番号2024107996
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-09
出願番号2023012227
出願日2023-01-30
発明の名称車両の冷却装置
出願人マツダ株式会社
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類F01P 3/20 20060101AFI20240802BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】変速機の潤滑及び冷却用の流体の温度を適切に保つこと。
【解決手段】車両の冷却装置3は、内燃機関11を冷却するための第1クーラントが循環する第1クーラント回路4と、電気駆動装置2を冷却するための第2クーラントが循環する第2クーラント回路5と、変速機15内の摩擦締結要素を潤滑しかつ冷却するための流体が循環する流体回路(ATF回路6)と、を備え、流体回路は、第1熱交換器(第1ATFウォーマクーラ47)と、第2熱交換器(第2ATFウォーマクーラ53)と、第1熱交換器を通過する流体の流量を変更する第1調整器(切替バルブ64)と、第2熱交換器を通過する前記流体の流量を変更する第2調整器(第2サーモスタットバルブ66)と、を有している。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内燃機関及び電気駆動装置に接続されかつ、前記内燃機関及び前記電気駆動装置の少なくとも一方の出力を変速して車両の駆動輪へ出力する変速機と、
前記内燃機関を冷却するための第1クーラントが循環する第1クーラント回路と、
前記第1クーラント回路から独立した回路であって、前記電気駆動装置を冷却するための第2クーラントが循環する第2クーラント回路と、
前記変速機内の摩擦締結要素を潤滑しかつ冷却するための流体が循環する流体回路と、を備え、
前記流体回路は、
前記流体と前記第1クーラントとの間で熱交換を行う第1熱交換器と、
前記第1熱交換器と直列な熱交換器であって、前記流体と前記第2クーラントとの間で熱交換を行う第2熱交換器と、
前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量を変更する第1調整器と、
前記第2熱交換器を通過する前記流体の流量を変更する第2調整器と、を有している、
車両の冷却装置。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の車両の冷却装置において、
前記第1調整器は、前記第2熱交換器の前記流体の通過流量から独立して、前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量を変更する、車両の冷却装置。
【請求項3】
請求項1に記載の車両の冷却装置において、
前記流体回路は、前記第1熱交換器をバイパスする第1バイパス流路をさらに有し、
前記第1調整器は、制御器に接続されかつ、前記制御器からの信号に基づいて、前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量と、前記第1バイパス流路を通過する前記流体の流量との割合を変更する、車両の冷却装置。
【請求項4】
請求項3に記載の車両の冷却装置において、
前記制御器は、前記流体の温度が第1温度未満の場合に、前記第1調整器へ通電信号を出力し、それによって前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量が大となり、
前記制御器は、前記流体の温度が前記第1温度以上の場合に、前記第1調整器への通電信号を停止し、それによって前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量が、前記第1温度未満の場合よりも小となる、車両の冷却装置。
【請求項5】
請求項4に記載の車両の冷却装置において、
前記制御器は、前記流体の温度が第2温度(但し、第2温度>第1温度)以上の場合に、前記第1調整器へ通電信号を出力し、それによって前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量が、前記第1温度以上前記第2温度未満の場合よりも大となる、車両の冷却装置。
【請求項6】
請求項5に記載の車両の冷却装置において、
前記制御器は、前記流体の温度が前記第2温度以上でかつ、前記第1クーラントの温度が第3温度(但し、第3温度<第2温度、第3温度≒第1温度)以上の場合に、前記第1調整器へ通電信号を出力し、それによって前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量が大となり、
前記制御器は、前記流体の温度が前記第2温度以上でかつ、前記第1クーラントの温度が前記第3温度未満の場合に、前記第1調整器への通電信号を停止し、それによって前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量が、前記第3温度以上の場合よりも小となる、車両の冷却装置。
【請求項7】
請求項5に記載の車両の冷却装置において、
前記制御器は、前記流体の温度が前記第1温度以上前記第2温度未満でかつ、前記第1クーラントの温度が第4温度(但し、第4温度>第3温度、第4温度≒第2温度)以上の場合に、
前記第2クーラントの温度が第5温度未満であれば、前記第1調整器へ通電信号を出力し、それによって前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量が大となり、
前記第2クーラントの温度が前記第5温度以上であれば、前記第1調整器への通電信号を停止し、それによって前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量が、前記第5温度未満の場合よりも小となる、車両の冷却装置。
【請求項8】
請求項4に記載の車両の冷却装置において、
前記第1クーラント回路は、前記第1クーラントの温度が第3温度未満の場合に、前記第1熱交換器を通過する前記第1クーラントの流量を、前記第3温度以上の場合よりも小にする第3調整器を有し、
前記制御器は、前記流体の温度が第1温度未満でかつ、前記第1クーラントの温度が前記第3温度以上の場合に、前記第1調整器へ通電信号を出力し、それによって前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量が大となり、
前記制御器は、前記流体の温度が前記第1温度未満でかつ、前記第1クーラントの温度が前記第3温度未満の場合に、前記第1調整器への通電信号を停止し、それによって前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量が、前記第3温度以上の場合よりも小となる、車両の冷却装置。
【請求項9】
請求項3~8のいずれか1項に記載の車両の冷却装置において、
前記流体回路は、前記変速機内においてシャフトに接続されかつ、前記シャフトの回転によって駆動する、循環用の流体ポンプを有し、
前記制御器は、前記流体ポンプが停止している場合は、前記第1調整器への通電信号を停止する、車両の冷却装置。
【請求項10】
請求項4に記載の車両の冷却装置において、
前記流体回路は、前記第2熱交換器をバイパスする第2バイパス流路をさらに有し、
前記第2調整器は、前記流体の温度に応じて、前記第2熱交換器を通過する前記流体の流量と、前記第2バイパス流路を通過する前記流体の流量との割合を変更するサーモスタットバルブであり、
前記第2調整器は、前記流体の温度が前記第1温度未満の場合に、前記第2熱交換器を通過する前記流体の流量を小とし、
前記制御器は、前記流体の温度が前記第1温度以上の場合に、前記第2熱交換器を通過する前記流体の流量を、前記第1温度未満の場合よりも大とする、車両の冷却装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
ここに開示する技術は、車両の冷却装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両の冷却装置が記載されている。従来の冷却装置は、内燃機関と電気駆動装置と変速機とを備えた車両に搭載されている。従来の冷却装置は、ATF(Automatic Transmission Fluid)の温度管理を行う。ATFは、変速機内の摩擦締結要素を潤滑しかつ冷却する。
【0003】
具体的に、冷却装置は、ATFが循環するATF回路と、第1クーラント回路と、第2クーラント回路と、を備えている。第1クーラント回路は、内燃機関を冷却するための第1クーラントが循環する回路である。第2クーラント回路は、電気駆動装置を冷却するための第2クーラントが循環する回路である。ATF回路は、第1熱交換器と、第1熱交換器と直列な第2熱交換器とを有している。第1熱交換器は、ATFと第1クーラントとの間で熱交換を行う。第2熱交換器は、ATFと第2クーラントとの間で熱交換を行う。従来の冷却装置は、二つの熱交換器を用いるため、ATFの冷却に有利である。
【0004】
従来の冷却装置のATF回路はまた、サーモスタットバルブを有している。サーモスタットバルブは、第2熱交換器を通過するATFの流量を、ATFの温度に応じて調整する。より詳細に、ATF回路は、第2熱交換器をバイパスするバイパス流路を有している。サーモスタットバルブは、ATFの温度が高くなると、第2熱交換器の通過流量を大にかつ、バイパス流路の通過流量を小にし、ATFの温度が低くなると、第2熱交換器の通過流量を小にかつ、バイパス流路の通過流量を大にする。従来の冷却装置は、サーモスタットバルブによって、ATFを適切な温度に維持しようとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-156310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、変速応答性の向上、変速感の向上、及び/又は、燃費/電費性能の向上を目的として、車両に搭載された変速機がトルクコンバーターレスである場合、変速機は、摩擦締結要素(つまり、クラッチ及び/又はブレーキ)を使って、車両の発進時のトルク伝達を行う。トルクコンバーターレスの変速機は、摩擦締結要素が発熱しやすいという技術課題を有している。特にオフロード走行時又はトーイング走行時には、摩擦締結要素が高温になりやすい。
【0007】
従来の冷却装置は、二つの熱交換器によってATFが高温になることを抑制できるから、オフロード走行時又はトーイング走行時の摩擦締結要素の冷却に有利である。しかし、通常走行時には、摩擦締結要素の発熱が抑えられているため、ATFの温度が相対的に低くなる。従来の冷却装置におけるATFの温度低下は、第1熱交換器において第1クーラントの温度を必要以上に低下させる恐れがある。第1クーラントの温度低下は、内燃機関の潤滑油の温度を下げるから、内燃機関の摩擦損失を増大させる。つまり、従来の冷却装置は、内燃機関の燃費性能の悪化を招く恐れがある。
【0008】
ここに開示する技術は、変速機の潤滑及び冷却用の流体の温度を適切な温度に保つ。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ここに開示する技術は、車両の冷却装置に係る。この冷却装置は、
内燃機関及び電気駆動装置に接続されかつ、前記内燃機関及び前記電気駆動装置の少なくとも一方の出力を変速して車両の駆動輪へ出力する変速機と、
前記内燃機関を冷却するための第1クーラントが循環する第1クーラント回路と、
前記第1クーラント回路から独立した回路であって、前記電気駆動装置を冷却するための第2クーラントが循環する第2クーラント回路と、
前記変速機内の摩擦締結要素を潤滑しかつ冷却するための流体が循環する流体回路と、を備え、
前記流体回路は、
前記流体と前記第1クーラントとの間で熱交換を行う第1熱交換器と、
前記第1熱交換器と直列な熱交換器であって、前記流体と前記第2クーラントとの間で熱交換を行う第2熱交換器と、
前記第1熱交換器を通過する前記流体の流量を変更する第1調整器と、
前記第2熱交換器を通過する前記流体の流量を変更する第2調整器と、を有している。
【0010】
流体回路は、第1熱交換器と第2熱交換器との二つの熱交換器を有している。変速機の潤滑及び冷却用の流体は、第1熱交換器において、第1クーラントと熱交換し、第2熱交換器において、第2クーラントと熱交換する。冷却装置は、二つの熱交換器を使って流体が高温になることを抑制できる。例えば変速機がトルクコンバーターレスであって、変速機の摩擦締結要素が発熱しやすい場合であっても、冷却装置は、流体の温度を下げて摩擦締結要素を適切に冷却できる。
(【0011】以降は省略されています)

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