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公開番号2024103545
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2024083250,2022126856
出願日2024-05-22,2009-05-27
発明の名称湿度を正確に制御するための加湿器チャンバ温度の制御
出願人フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61M 16/16 20060101AFI20240725BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】加熱加湿気体流を使用者に供給するための呼吸補助システムを提供する。
【解決手段】このシステムは、所定量の水を保持及び加熱し、且つ使用時に吸入口ポートを介して気体供給源から気体の流れを受け取る加湿器ユニットを含み、気体の流れは加湿器を通過し、出口ポートを介して出て、このシステムはさらに、加湿器ユニットを出る気体の温度を計測する温度センサと、加湿器ユニットに入る前の気体の温度を計測する周囲温度センサと、気体流の流量を計測する流量センサとを有し、このシステムはまた、温度センサ及び流量センサからのデータを受け取り、且つそれに応じて制御出力を決定するコントローラも有し、制御出力が加湿器ユニットに対するパワーを調整し、それにより加湿器ユニット出口ポートにおいて所望出力が実現される。
【選択図】図2b
特許請求の範囲【請求項1】
治療目的で加熱加湿気体流を使用者に供給するための呼吸補助システムであって、
吸入口ポートと出口ポートとを有する加湿器ユニットであって、前記加湿器ユニットが、使用時に前記吸入口ポートを介して気体供給源からの気体の流れを受け入れるように構成され、前記加湿器ユニットが、使用時に所定量の水を保持及び加熱するようにさらに構成され、使用時、前記気体の流れは前記加湿器ユニットを通過して加熱及び加湿された状態となり、前記加熱加湿気体は前記加湿器ユニット出口ポートを介して前記加湿器ユニットを出る、加湿器ユニットと、
前記加湿器ユニットを出る気体の温度を計測するように構成された出口ポート温度センサと、
気体の温度を前記気体が前記加湿器ユニットに入る前の場所で計測するように構成された周囲温度センサと、
前記システムを通る前記気体流の実流量を計測するように構成された流量センサと、
前記周囲温度センサからの計測温度に関するデータと、前記出口ポート温度センサからの計測温度に関するデータと、前記流量センサからの前記実流量に関するデータとを受け取るように構成されたコントローラであって、前記コントローラがそれに応じて制御出力を決定し、前記制御出力が前記加湿器ユニットに対するパワーを調整し、それにより前記加湿器ユニット出口ポートにおいて所望出力が実現される、コントローラと、
を含む、呼吸補助システム。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記制御出力が、所与の流量レベルに対する前記出口ポートにおける目標温度に関するとともに、前記所望出力は目標温度であり、前記制御出力は前記加湿器ユニットに対する前記パワーを調整して、前記出口ポートにおける前記計測温度を前記目標温度と一致させる、請求項1に記載の呼吸補助システム。
【請求項3】
前記制御出力が、前記コントローラにロードされたルールベースシステムから決定される、請求項1又は2に記載の呼吸補助システム。
【請求項4】
前記制御出力が、前記コントローラにロードされた少なくとも1つの数式から決定される、請求項1又は2に記載の呼吸補助システム。
【請求項5】
前記制御出力が、前記コントローラにロードされたルックアップテーブルから決定される、請求項1又は2に記載の呼吸補助システム。
【請求項6】
前記所望出力が目標露点温度である、請求項1~5のいずれか一項に記載の呼吸補助システム。
【請求項7】
前記目標露点温度が31~39℃の範囲である、請求項6に記載の呼吸補助システム。
【請求項8】
前記ユーザ設定目標露点温度が、実質的に44mg H
2
O/リットル空気の絶対湿度レベルを提供する、請求項6又は7に記載の呼吸補助システム。
【請求項9】
前記所望出力が目標絶対湿度である、請求項1に記載の呼吸補助システム。
【請求項10】
前記所望出力が目標温度及び相対湿度である、請求項1に記載の呼吸補助システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、治療目的で加熱加湿気体流を使用者に提供するデバイス内の気体の湿度レベル及び流量を制御するための方法及び装置に関する。本発明は、特に、呼吸加湿療法、高流量酸素療法、CPAP療法、Bi-PAP療法、OPAP療法等のための加湿空気、又は吹送法若しくはキーホール手術に用いられる気体の加湿を提供するデバイス内の気体流の湿度を制御するための方法及び装置に関する。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
治療目的で加湿された気体の流れを患者に提供するためのデバイス又はシステムは、当該技術分野において周知されている。このタイプの治療(例えば呼吸加湿)を提供するためのシステムは、気体が気体供給源から加湿器チャンバに供給される構造を有する。気体が加湿器チャンバ内の熱水の上又は加熱加湿空気中を通るとき、気体は水蒸気で飽和状態となる。次に、加熱加湿気体は、気体導管及びユーザインタフェースを介して加湿器チャンバより下流の使用者又は患者に供給される。気体供給システムは、別個のユニットから組み立てられているモジュール型システムであってもよく、気体供給源は補助呼吸ユニット又は送風器ユニットである。すなわち、加湿器チャンバ/加熱器及び送風器ユニットは別個の(モジュール型)アイテムである。これらのモジュールは、使用時、気体を送風器ユニットから加湿器ユニットに通過させるため、接続導管を介して直列に接続される。或いは、呼吸補助装置は一体型システムであってもよく、この場合、送風器ユニットと加湿器ユニットとは、使用時、同じハウジング内に収容される。モジュール型システムにおいても、及び一体型システムにおいても、送風器ユニットにより提供される気体は概して周囲大気を供給源とする。第3の一般的な形態の呼吸補助システムは、典型的には病院で使用され、呼吸補助システムがその使用気体の少なくとも一部を、典型的には利用範囲(例えば病室)の外部にある集中型気体供給源から受け取るものである。例えば病室の壁(等)に取り付けられた吸入口との間に、気体導管等が接続される。気体導管は使用時に加湿器チャンバに直接接続されるか、又は必要であれば、ステップダウン制御ユニット等が気体吸入口と加湿器チャンバとの間に直列に接続されてもよい。このタイプの呼吸補助システムは、概して患者又は使用者が酸素療法を必要とし得る場合に使用され、酸素は集中型気体供給源から提供される。気体供給源からの純酸素は、患者又は使用者に供給する前に、例えばステップダウン制御ユニットに位置するベンチュリを使用することにより大気と混和することが一般的である。気体の少なくともいくらかが集中型供給源から供給されるタイプのシステムでは、別個の流れ発生器又は送風器は不要である-気体は圧力下に吸入口から供給され、ステップダウン制御ユニットが圧力及び流れを必要レベルに変更する。
【0003】
大気気体のみを使用する公知の先行技術タイプのモジュール型システムの例が、図1に示される。
【0004】
典型的な一体型システム及びモジュール型システムでは、大気気体が主「送風器」ユニット又は補助呼吸ユニットに吸い込まれるか、又は他の方法で入り込み、ユニットがその吐出口に気体の流れを提供する。送風器ユニットと加湿器ユニットとは嵌合され、又は他の方法で加湿器ユニットが送風器ユニットと強固に接続される。例えば、加湿器ユニットは、スライドオン接続又はプッシュ接続によって送風器ユニットと嵌合され、それにより加湿器ユニットの主送風器ユニットに対する強固な接続及び所定位置への固定的な保持が確実となる。このタイプのシステムの例は、米国特許第7,111,624号明細書に図示及び記載されるFisher and Paykel Healthcare「スライドオン」ウォータチャンバシステムである。この設計の別の種類がスライドオン又はクリップオン設計であり、この場合チャンバは、使用時に一体型ユニットの一部に囲い込まれる。このタイプの例は、国際公開第2004/112873号パンフレットに記載されている。
【0005】
気体導管及びインタフェースを介して患者に加熱加湿気体の流れを提供するシステムが直面してきた問題の一つは、気体の特性の適切な制御である。明確には、患者に気体を供給するにおいては(すなわち気体がユーザインタフェースから出るときには)、気体が必要な治療を提供するよう厳密に正しい温度、湿度、流量、及び酸素割合(患者が酸素療法を受けている場合)であることが望ましい。的確な又は必要な特性の気体が患者に供給されなければ、その治療方式は無効となり得る。多くの場合に、最も望ましい状況は、水蒸気で飽和した(すなわち実質的に100%の相対湿度の)気体を使用者に一定の流量で供給することである。他のタイプ又は別種の治療方式は、100%未満の相対湿度を要求し得る。呼吸回路は定常状態のシステムではなく、気体が実質的に的確な特性で使用者に供給されることを確実にするのは困難である。所定範囲の周囲温度、周囲湿度レベル、及び供給点における所定範囲の気体流量にわたってこの結果を実現することは、困難であり得る。気体流の温度、流量及び湿度は、全て相互依存的な特性である。一つの特性が変化すると、他の特性も変化し得る。数多くの外部変数が呼吸回路内の気体に影響を及ぼし得るため、気体を実質的に適切な温度、流量及び湿度で使用者に供給することは困難となり得る。一例として、患者又は使用者と加湿器吐出口との間の供給導管は周囲大気条件にさらされており、気体が導管に沿って加湿器チャンバの出口ポートとユーザインタフェースとの間を移動するときに導管内の加熱加湿気体の冷却が起こり得る。この冷却により導管内に「レインアウト」(すなわち、導管の内表面における凝縮液の形成)が生じ得る。レインアウトは、国際公開第01/13981号パンフレットに詳細に説明される理由から、極めて望ましくないものである。
【0006】
所望の特性を有する気体による気体流の供給の実現を促進するため、先行技術のシステムは、呼吸回路全体にわたり様々な位置に設置されたセンサ(例えば温度センサ及び湿度センサ)を使用している。温度センサとしては、信頼性が高く安価なことから、概してサーミスタが用いられる。米国特許第6,895,803号明細書に記載されるものなどの湿度センサは、治療目的で加熱加湿気体を使用者に供給するシステムでの使用に好適である。
【0007】
気体を患者に的確な温度及び湿度で供給することを実現するためには、供給点における気体特性を計測若しくは検知するか、又はシステムの他の場所でとられた計測値から供給点における気体特性を計算若しくは推定することが必要となる。供給点における気体パラメータを直接計測するためには、センサは供給点又はその近傍-患者用導管の端部又はインタフェースの範囲内のいずれかに位置しなければならない。気体供給点又はその近傍に位置するセンサは、気体の状態の最も正確な指標を提供し得る。しかしながら、呼吸回路を設計するときの一つの考慮事項は、呼吸回路に使用される構成要素を、確実に高い信頼性を伴って繰り返し互いに接続したり、接続を外したりできるようにすることである。別の考慮事項は、使用時に患者が支える重量を最小限に抑えることであり、従って導管の患者端におけるセンサの数を最小限に抑えるか、又はそれらの必要性をまとめて取り除くことが望ましい。また、費用及び複雑性(例えば電気接続及び空気圧接続の数の増加)を抑制するため、システムにおけるセンサの総数も最小限に抑えることが望ましい。
【0008】
この問題を解消若しくは回避し、又は気体特性の正確な計測と、複雑性と、費用と、患者が支える重量と、信頼性との妥協点を見出すため、センサをシステム内の他の様々な点に設置して、それらの点で気体のパラメータを計測してもよく、及びコントローラがそれらのセンサの示度を用いることにより、供給点における気体の特性を推定又は計算してもよい。次に、それに従いコントローラがシステムの出力パラメータ(例えば、ファン速度、加湿器チャンバ加熱用プレートのパワー等)を調整する。このタイプの計算が行われるシステム及び方法の一例が国際公開第2001/13981号パンフレットに開示され、これは、導管の患者端にセンサがない装置について記載している。温度センサは、加熱用プレート温度を計測するため加熱用プレートの近位に位置する。加湿器チャンバを通る気体の流れが推定され、次に集中型コントローラにより加熱用プレートに適したパワーレベルが決定される。コントローラは、患者に供給される気体の最適な温度及び湿度を実現するため、加熱用加湿器プレートに対するパワー供給と、導管加熱用ワイヤによって要求されるパワーとを推定する。
【0009】
気体特性を推定するシステム及び方法(国際公開第2001/13981号パンフレットに開示されるシステム及び方法など)の一つの考えられ得る欠点は、用いられる推定及びアルゴリズムが必要な正確さに満たないことである。コントローラによって用いられる計算アルゴリズムの正確さに悪影響を及ぼし得る可変要因は多くある。それらの要因は、アルゴリズムが設計されたときに考慮されていなかった可能性がある。例えば、装置、特に加湿器チャンバは、特に通気された空間において、外部の空気流により生じる対流熱損失(「ドラフト」)を受け得る。空気の流速は、大きさ、方向及び増減頻度が変化する。0.05m/s未満から最高0.6m/sに至る平均気流速度、10%未満から最高70%に至る乱流強度、及び2Hzほどの高さの速度増減頻度が、増減する速度の計測標準偏差の最高90%に寄与することが、室内居住域において特定されている-一例について、HVAC&R Researchの第13巻、第6号-論文題目:「accuracy limitations for low velocity measurements and draft assessment in rooms」、A Melikov、Z Popiolek、及びM.C.G.Silva著を参照のこと。
【0010】
国際公開第2001/13981号パンフレットに開示されるシステムは、実質的にレインアウトを発生させることなく正確に湿度を制御するために必要な制御精度をもたらすことができない可能性が高い。使用者又は製造者は、より低い湿度レベルの気体の供給について、レインアウトの可能性の増加と、使用するセンサの数及び呼吸回路内でのそれらの位置との妥協点を見出さざるを得なくなり得る。例えば、(特に一体型送風器/加湿器呼吸補助システムにおいて)圧縮器又は送風器から加湿器チャンバに供給される流入気体の温度が上昇したとき、所望の露点を実現するようチャンバ温度が正確に補償されなければならない。チャンバに流れ込む空気が暖かく、流れの増加に伴い空気温度が上昇する場合、設定された計算アルゴリズムの不正確さは増し得る。
(【0011】以降は省略されています)

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