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公開番号2024103101
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2023007253
出願日2023-01-20
発明の名称リチウムコバルト系複合酸化物粒子及びその製造方法
出願人日本化学工業株式会社
代理人弁理士法人あしたば国際特許事務所
主分類C01G 51/00 20060101AFI20240725BHJP(無機化学)
要約【課題】焼結温度の低温化及び焼結性の向上が可能であり、また、非水系リチウム二次電池や全固体電池の正極活物質として用いたときに、正極材の軽量化、薄型化も可能となるリチウムコバルト系複合酸化物粒子及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】SEM観察による平均粒子径が0.10~2.00μmである微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子と、水溶性リチウム化合物と、からなり、前記水溶性リチウム化合物が前記微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子の粒子表面の少なくとも一部に付着していること、を特徴とするリチウムコバルト系複合酸化物粒子。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
SEM観察による平均粒子径が0.10~2.00μmである微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子と、水溶性リチウム化合物と、からなり、
前記水溶性リチウム化合物が前記微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子の粒子表面の少なくとも一部に付着していること、
を特徴とするリチウムコバルト系複合酸化物粒子。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記水溶性リチウム化合物が水酸化リチウムであること、
を特徴とする請求項1に記載のリチウムコバルト系複合酸化物粒子。
【請求項3】
前記水溶性リチウム化合物の含有量が、前記微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子に対してリチウム原子換算で0.01~10.0質量%であること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のリチウムコバルト系複合酸化物粒子。
【請求項4】
SEM観察による平均粒子径が0.10~2.50μmであること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のリチウムコバルト系複合酸化物粒子。
【請求項5】
BET比表面積が2.0m

/g以上であること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のリチウムコバルト系複合酸化物粒子。
【請求項6】
前記微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子は、850℃で加熱した際の重量減少率が1.5質量%以下であること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のリチウムコバルト系複合酸化物粒子。
【請求項7】
SEM観察による平均粒子径が0.10~2.00μmである微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子と、水溶性リチウム化合物とを含む水性スラリーを調製し、該水性スラリーを噴霧乾燥処理する表面処理工程を有することを特徴とするリチウムコバルト系複合酸化物粒子の製造方法。
【請求項8】
前記微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子が、少なくともリチウム化合物と、SEM観察による平均粒子径が0.05~1.00μmであるコバルト化合物と、を含有する原料混合物を調製する原料混合物調製工程と、該原料混合物を、500~850℃で焼成する本焼成工程と、を含む工程を行い得られたものであること、
を特徴とする請求項7に記載のリチウムコバルト系複合酸化物粒子の製造方法。
【請求項9】
前記水溶性リチウム化合物が水酸化リチウムであること、
を特徴とする請求項7に記載のリチウムコバルト系複合酸化物粒子の製造方法。
【請求項10】
前記水溶性リチウム化合物と、前記微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子と、を前記水溶性リチウム化合物の含有量が前記微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子に対してリチウム原子換算で0.01~10.0質量%となるように添加し水性スラリーを調製すること、
を特徴とする請求項7又は8に記載のリチウムコバルト系複合酸化物粒子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、非水系リチウム二次電池、全固体電池等の正極材として有用なリチウムコバルト系複合酸化物粒子及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
携帯機器、ノート型パソコン、電気自動車、及び産業用ロボットなどの電源として非水系リチウム二次電池が利用されている。また、近年では、可燃性の有機溶媒を含む電解質を使用する非水系リチウム二次電池に代えて、安全性の高い固体電解質を使用した全固体電池の開発が盛んに進められている。
【0003】
全固体電池の製造方法について、例えば、特許文献1において、正極層、固体電解質層、及び負極層の各材料の粉末をペースト化し、塗布乾燥してグリーンシートを作製し、係るグリーンシートを積層し、作製した積層体を好ましくは700~1100℃の温度で同時焼成し焼結する工程を経て製造する方法が記載されている。
【0004】
このため、全固体電池で用いる正極活物質粉末として、700~1100℃で焼結するようなリチウムコバルト系複合酸化物が求められている。
正極層の活物質としてリチウムコバルト系複合酸化物を用い、1000℃を超えない比較的低温で焼結する方法として、例えば、特許文献2において、正極活物質としてのコバルト酸リチウム及び焼結助剤としてのリン酸リチウムを含む成形体を900℃で3時間焼成して焼結体を作製する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-220099号公報
特開2010-177024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば900℃以下で焼成した場合において、一層焼結反応を促進させつつ低温での焼結を可能とすることが望まれていた。
【0007】
また、最近では、非水系リチウム二次電池も全固体電池も、用途により更なる軽量化、薄型化が求められている。電池の軽量化、薄型化には、電池を構成する部材を小型化する必要があり、例えば、正極材を小型化することができれば、電池の軽量化、薄型化に繋がる一つの要因となる。
【0008】
従って、本発明の目的は、焼結温度の低温化及び焼結性の向上が可能であり、また、非水系リチウム二次電池や全固体電池の正極活物質として用いたときに、正極材の軽量化、薄型化も可能となるリチウムコバルト系複合酸化物粒子及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記実情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、SEM観察による平均粒子径が0.10~2.00μmである微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子の粒子表面の少なくとも一部に水溶性リチウム化合物が付着したものが、焼結温度の低温化及び焼結性の向上が可能となり、また、非水系リチウム二次電池や全固体電池の正極活物質として用いたときに、正極材の軽量化、薄型化も可能になること等を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明(1)は、SEM観察による平均粒子径が0.10~2.00μmである微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子と、水溶性リチウム化合物と、からなり、
前記水溶性リチウム化合物が前記微粒リチウムコバルト複合酸化物粒子の粒子表面の少なくとも一部に付着していること、
を特徴とするリチウムコバルト系複合酸化物粒子を提供するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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