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公開番号2024100736
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-26
出願番号2024003090
出願日2024-01-12
発明の名称複数の検出器を用いるライブ化学撮像
出願人オックスフォード インストルメンツ ナノテクノロジー ツールス リミテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01N 23/2206 20180101AFI20240719BHJP(測定;試験)
要約【課題】顕微鏡内で試料を分析する方法を提供する。
【解決手段】本方法は、電子検出器と、第1のX線検出器と、第2のX線検出器とを用いて複合画像フレームのシリーズを取得する段階であって、複合画像フレームを取得する段階が、集束電子ビームに試料の領域を横断させる段階と、電子セットを電子検出器を用いてモニタする段階と、得られるX線の第1及び第2のセットをそれぞれ第1のX線検出器及び第2のX線検出器を用いてモニタする段階と、複合画像フレームを生成するように第1の画像フレームと1又は2以上の第2の画像フレームとを組み合わせる段階とを含む上記取得する段階と、各複合画像フレームを順番に示すように更新される視覚ディスプレイ上に複合画像フレームのシリーズを表示する段階とを含む。顕微鏡内で試料を分析するためのシステムも提供する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
顕微鏡内で試料を分析する方法であって、
電子検出器と、第1のX線検出器と、第2のX線検出器とを用いて複合画像フレームのシリーズを取得する段階であって、
前記第1のX線検出器が、前記試料と集束電子ビームが前記試料に向けてそこから射出する電子ビーム源との間に位置決めされ、かつ前記第1のX線検出器には、前記第1のX線検出器と前記試料との間に挟まれて前記第1のX線検出器上への電子の入射を低減するように構成されたフィルタ部材が設けられ、
前記第2のX線検出器には、前記第2のX線検出器上への電子の入射を低減するように構成された偏向器配置が設けられ、かつ
前記複合画像フレームを取得することが、
(a)前記集束電子ビームに前記試料の領域を横断させる段階、
(b)第1の画像フレームを取得するために前記電子検出器を用いて前記試料の前記領域内の複数の場所から放出された、得られる電子のセットをモニタする段階であって、前記第1の画像フレームが、前記複数の場所に対応する複数のピクセルであって、前記複数の場所から放出されてモニタされた電子から導出された値を有する前記複数のピクセルを含む、前記モニタする段階、
(c)前記複数の場所に対応する複数のピクセルであって、それぞれの化学元素に特徴的であって前記複数の場所から放出されてモニタされたX線から、第1の判断基準に従って導出された値を有する前記複数のピクセルを各々が含む1又は2以上の第2の画像フレームを取得するために、それぞれ前記第1のX線検出器及び前記第2のX線検出器を用いて、前記複数の場所から放出された、得られるX線の第1及び第2のセットをモニタする段階であって、前記電子のセットと前記X線の第1及び第2のセットが、前記試料から実質的に同時に放出される、前記モニタする段階、及び
(d)前記複合画像フレームが、前記領域内の前記複数の場所から放出されてモニタされた電子及びX線から導出されたデータを提供するような前記複合画像フレームを生成するために、前記第1の画像フレームと前記1又は2以上の第2の画像フレームとを組み合わせる段階、
を含む、
前記取得する段階と、
前記複合画像フレームのシリーズを視覚ディスプレイ上に表示する段階であって、前記視覚ディスプレイが各複合画像フレームを順番に示すように更新される、前記視覚ディスプレイ上に表示する段階と、
を含む方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記1又は2以上の第2の画像フレームの各々に関して:
それぞれの前記化学元素に従って第1の判断基準がそれぞれ構成され、
前記第2の画像フレームによって含まれる前記複数のピクセルの前記値は、それぞれの前記第1の判断基準に従って導出される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の判断基準は、段階(c)が、
合計データを、モニタされた前記X線の第1のセットを表すデータをモニタされた前記X線の第2のセットを表すデータと合計することにより、かつ前記1又は2以上の第2の画像フレームのうちの各々の前記ピクセルの前記値が前記合計データから取得されるように取得する段階、
を更に含むように構成されている、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の判断基準は、前記1又は2以上の第2の画像フレームの各々に関して、前記第1の判断基準に従った前記ピクセルの値の前記導出が、それぞれの前記化学元素を表す第1及び第2の値のセットを取得するように前記第1及び第2のX線検出器の各々から取得されたデータを処理する段階を含むように構成され、
前記ピクセルの値は、前記第1及び第2の値のセットから取得される、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記ピクセルの値を取得することは、前記第1及び第2の値のセットを合計することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ピクセルの値を取得することは、前記第1及び第2の値のセットのうちの選択されたものから前記ピクセルの値を取得することを含む、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記ピクセルの値を取得することは、重み付き関数に従って、前記第1及び第2の値のセットを組み合わせることを含む、請求項4~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記第1の判断基準は、モニタされた前記X線の第1のセットから導出された第1のX線データ及びモニタされた前記X線の第2のセットから導出された第2のX線データの各々の信号対ノイズ比をそれぞれ表す第1及び第2の信号対ノイズパラメータのうちの少なくとも一方に基づいている、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
第2の画像フレームに関して、前記ピクセルの値が、それぞれの前記化学元素に関してより高い信号対ノイズ比を有する前記第1のX線データ及び前記第2のX線データのうちのX線データから優先的に導出されるように、前記第1の判断基準が前記第1及び第2の信号対ノイズパラメータの比較に基づいている、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
各第2の画像フレームに関して、ピクセルの値が、前記第2の画像フレームに対応する前記化学元素に特徴的なX線に関して前記第1及び第2のX線検出器の各々によって出力された信号の強度に従って導出されるように、前記第1の判断基準が構成されている、請求項1~9のいずれかに記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションを改善して高データ品質及び高速で試料の元素分析を提供するために電子検出器と共に複数のX線検出器を使用して電子顕微鏡内の試料に関する分析撮像データを取得すること及びそのための方法及びシステムに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
図1は、試料の面を探査するために走査電子顕微鏡(SEM)内で使用される典型的なシステムを示している。電子ビームは、減圧チャンバの内側に生成され、通常は磁気又は静電レンズの組合せによって集束される。ビームが試料に衝突すると、一部の電子は、試料から後方散乱され(後方散乱電子又はBSE)、又は試料と相互作用して2次電子(SE)とX線のようないくつかの他の放出物とを生成する。
【0003】
図2は、走査電子顕微鏡(SEM)100内のX線分析のための公知の装置を示している。
【0004】
従来の分析では、X線スペクトルは、試料101によってそれが集束電子ビーム102によって衝突された時に放出される個々のX線光子のエネルギを感知及び測定することによって測定される。(本明細書では、慣例は、電子ビームが試料に向けて垂直下向きに進行し、これが「下方」及び「上方」のような言葉に対する背景であることに注意されたい。実際に、電子ビームは、垂直上向きを含むあらゆる方向に向けることができる。)各X線光子は、エネルギ粒子であり、エネルギは、典型的には、固体検出器105を使用してX線エネルギに相関する電荷に変換される。電荷は、計数を記録することができるように測定され、記録された測定値のヒストグラムは、デジタルX線エネルギスペクトルを表している。化学元素に固有のピークは、X線エネルギスペクトル内で識別され、これらのピークの強度は、電子ビーム102の直ぐ下にある材料の元素含有量を決定するための判断基準として使用することができる。
【0005】
X線検出器105、電子顕微鏡の最終磁極片104、及び試料101は、通常は、全て同じ真空チャンバ内にある。真空は、電子を数keVエネルギまで加速してガス分子上で散乱することなく幅狭ビームに集束することができるように主として必要である。しかし、試料がより高い圧力の領域にある間に電子ビームが真空領域内に集束される場合がある代替構成がある。X線検出器は、電子ビームと同じ真空領域に又はより高い圧力の領域に位置付けられる場合がある。X線信号以外に、試料から後方散乱した電子(BSE)からの信号も、材料から後方散乱した電子の割合が材料の平均原子番号(Z)と共に増大するので、異なる材料を区別するのに有用である。その結果、多くの場合に、後方散乱電子検出器(BSED)が、試料101の上方かつ磁極片104の下方に位置決めされる。BSED検出器106は、典型的には、集束ビーム102が試料に達する時に通過する中心孔の周りに位置決めされた1又は2以上のセンサーセグメントを含む。この配置は、集束ビームが試料に衝突する点である「プローブスポット」でBSEDセグメントによって範囲が定められる収集立体角を最大に拡大し、それによってBSE信号を最大に強めるように設計される。試料内で発生し、面から射出する2次電子を検出し、それによって「SE」信号を生成するために、典型的に「Everhart-Thornley」型のものであってチャンバの一方の側に装着された追加の検出器が使用される。SE信号は、通常はBSE信号よりもかなり強く、入射ビームに対する面の向きに非常に高い感度を有する。
【0006】
集束入射ビームを磁気的又は静電的に偏向し、試料面上のピクセル位置の2D格子にわたって順番に配置することによってビームがいずれかの他のパターンでラスター化又は走査される場合に、モニタ上に表示することができて試料の拡大像を提供するデジタル画像は、各位置でのSE信号又はBSE信号を用いて構成することができる。この原理は、走査電子顕微鏡(SEM)に関する公知の作動原理であり、特にSE画像は、面トポグラフィを示すので、試料の付近をナビゲートするのに非常に有利である。試料上にいずれかのトポグラフィが存在する場合に、いずれかの傾斜面ファセットも、その向きに依存してある一定の方向に強くなるBSE信号を生成することになる。BSE信号は、電子ビームに対する法線から離れたファセットの傾斜方向にあるセンサー領域に関して強く、反対方向にあるセンサーに関して弱い。面傾斜に対するこの感度は、走査領域内の材料の組成変化によって生成される「原子番号コントラスト」又は「Zコントラスト」と干渉する「トポグラフィコントラスト」を画像内に生成する。BSE信号に対するトポグラフィの方向効果を最小にするために、BSE検出器の全感知区域が、入射電子ビームに対して対称に位置決めされることが必須である。理想的には、感知区域が中心孔の周りに完全回転対称性を有する円盤であることが考えられるが、回転対称性を維持しながら全感知区域を含む複数の独立したセンサーセグメントを使用するのにいくつかの利点がある。例えば、Micron Semiconductorのカタログ:http://79.170.44.80/micronsemiconductor.co.uk/wp-ontent/uploads/2017/03/MSL-OEM-Catalogues.pdfに見られるように、4回回転対称性を有する「4四分円」配置が一般的である。マルチセグメント化BSE検出器の全てのセグメントがビームの周りに対称に電子を収集するのに使用される場合に、トポグラフィコントラストではなく「原子番号」コントラストが優勢であることは公知である。例えば、ウィキペディア掲載記事:https://en.wikipedia.org/wiki/Scanning_electron_microscope#Detection_of_backscattered_electronsを参照されたい。
【0007】
すなわち、磁極片直下の106へのBSE検出器の配置は、BSE信号に関して良好な収集効率を提供するだけでなく、局所面傾斜よりも材料の平均原子番号の方をより的確に表す信号を収集することも可能にする。各ピクセル位置でのBSE信号を用いて、各ピクセル強度が当該位置での材料の原子番号を示す画像を構成することができる。
【0008】
同じ位置106を用いて、環状X線検出器に関する収集立体角を最大に拡大することができる。しかし、位置106にあるBSEDをX線検出器で置換することにより、トポグラフィに対する感度を持たないBSE信号を検出する性能が奪われることが考えられる。Soltau他(Microsc Microanal15(相補2)、2009年、204 5)は、BSEに対するセンサーセグメントのリングをX線センサーセグメントの外側リングで取り囲むことによってこの問題を解消する方法を提案している。
【0009】
BSE検出器セグメントは、中心孔に最も近く、かつその周りに対称に位置決めされるが、一方でX線検出器セグメントも同じく対称に位置決めされ、かつ中心孔からは遠い。
【0010】
この配置は、BSEDセグメントとX線センサーセグメントとの両方を試料に近づけてBSEDの全感知区域に関して4回回転対称性を維持するが、X線センサーセグメントに関する収集立体角は、BSEDセンサーを受け入れるために中心孔から離れた場所に位置決めされることによって損なわれる。更に、所与の区域に関して個々のX線センサーセグメントが「シリコンドリフト検出器」(SDD)型のもの(例えば、https://en.wikipedia.org/wiki/Silicon_drift_detectorを参照されたい)である場合に、円形センサーセグメントで最適な応答時間が得られ、従って、周囲リング配置にあるX線センサーセグメントの細長形状は、所与の感知区域に関する応答時間に関して最適ではない。
(【0011】以降は省略されています)

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