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公開番号
2024098246
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-23
出願番号
2023001625
出願日
2023-01-10
発明の名称
シャント音による異常識別システム、シャント音による異常識別方法及びプログラム
出願人
国立大学法人 宮崎大学
,
東郷メディキット株式会社
代理人
個人
主分類
A61B
7/04 20060101AFI20240716BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】シャント部分において発生する狭窄や血栓などの異常を自動的に識別可能なシャント吻合部の音による異常識別システム、シャント音による異常識別方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】シャント音取得装置は、患者のシャント音の音声データを取得するシャント音収集部と、前記音声データの周波数解析を行なって画像を生成する波形出力部とを含み、前記機械学習装置は、前記画像を学習用データとして入力する学習用データ入力部と、前記患者のシャント部の異常の有無を示す判定結果をラベルとして入力するラベル入力部と、前記学習用データ及び前記ラベルの相関関係を示す学習済みモデルを生成する学習部と、前記画像を推定用データとして入力する推定用データ入力部と、前記学習済みモデル及び前記推定用データに基づいて前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する推定部と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
シャント音取得装置と、機械学習装置とを含み、
前記シャント音取得装置は、
患者のシャント音の音声データを取得するシャント音収集部と、
前記音声データの周波数解析を行なって画像を生成する波形出力部とを含み、
前記機械学習装置は、
前記画像を学習用データとして入力する学習用データ入力部と、
前記患者のシャント部の異常の有無を示す判定結果をラベルとして入力するラベル入力部と、
前記学習用データ及び前記ラベルの相関関係を示す学習済みモデルを生成する学習部と、
前記画像を推定用データとして入力する推定用データ入力部と、
前記学習済みモデル及び前記推定用データに基づいて前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する推定部と、を含む
シャント音による異常識別システム
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
前記波形出力部は、時間情報を含む周波数解析を行なって前記画像を生成する
請求項1記載のシャント音による異常識別システム
【請求項3】
前記推定部は、前記学習済みモデル及び前記推定用データに基づいて前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する第1の推定ステップと、
前記第1の推定ステップにおける推定結果及び学習済み線形SVMに基づいて前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する第2の推定ステップと、を実行する
請求項1記載のシャント音による異常識別システム
【請求項4】
前記シャント音収集部は、ストレス前の前記シャント音の第1の音声データ、及びストレス後の前記シャント音の第2の音声データをそれぞれ取得し、
前記波形出力部は、前記第1の音声データを周波数解析した第1の画像、及び前記第2の音声データを周波数解析した第2の画像を生成し、
前記学習用データ入力部は、前記第1及び第2の画像を混合して前記学習用データとして入力する
請求項1記載のシャント音による異常識別システム
【請求項5】
前記シャント音収集部は、ストレス前の前記シャント音の第1の音声データ、及びストレス後の前記シャント音の第2の音声データをそれぞれ取得し、
前記波形出力部は、前記第1の音声データを周波数解析した第1の画像、及び前記第2の音声データを周波数解析した第2の画像を生成し、
前記学習用データ入力部は、前記第1の画像を第1の学習用データ、前記第2の画像を第2の学習用データとしてそれぞれ入力し、
前記ラベル入力部は、ストレス前の前記患者のシャント部の異常の有無を示す前記判定結果を第1のラベル、及びストレス後の前記患者のシャント部の異常の有無を示す前記判定結果を第2のラベルとしてそれぞれ入力し、
前記学習部は、前記第1の学習用データ及び前記第1のラベルの相関関係を示す第1の学習済みモデル、及び前記第2の学習用データ及び前記第2のラベルの相関関係を示す第2の学習済みモデルをそれぞれ生成し、
前記推定用データ入力部は、前記第1の画像を第1の推定用データ、及び前記第2の画像を第2の推定用データとして入力し、
前記推定部は、前記第1の学習済みモデル及び前記第1の推定用データに基づく第1の推定ステップと、前記第2の学習済みモデル及び前記第2の推定用データに基づく第2の推定ステップと、
前記第1及び第2の推定ステップにおける推定結果と、重回帰分析、決定木、ランダムフォレスト又はSVMのいずれかにより前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する第3の推定ステップと、を実行する
請求項1記載のシャント音による異常識別システム
【請求項6】
患者のシャント音の音声データの周波数解析により生成された画像を学習用データとして入力する学習用データ入力部と、
前記患者のシャント部の異常の有無を示す判定結果をラベルとして入力するラベル入力部と、
前記学習用データ及び前記ラベルの相関関係を示す学習済みモデルを生成する学習部と、
前記画像を推定用データとして入力する推定用データ入力部と、
前記学習済みモデル及び前記推定用データに基づいて前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する推定部と、を含む
シャント音による異常識別装置。
【請求項7】
患者のシャント音の音声データの周波数解析により生成された画像を学習用データとして入力する学習用データ入力ステップと、
前記患者のシャント部の異常の有無を示す判定結果をラベルとして入力するラベル入力ステップと、
前記学習用データ及び前記ラベルの相関関係を示す学習済みモデルを生成する学習ステップと、
前記画像を推定用データとして入力する推定用データ入力ステップと、
前記学習済みモデル及び前記推定用データに基づいて前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する推定ステップと、を含む
シャント音による異常識別方法。
【請求項8】
請求項7記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はシャント音による異常識別システム、シャント音による異常識別方法及びプログラムに関し、例えばシャントの吻合部分において発生するトラブルを早期に識別する技術に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
血液透析を行うために静脈と動脈を直接つなぎ、大量の血液の出入り口となるように形成した血管をシャントという。シャントは血液透析が必要な患者の命綱とも言われており、シャント部分で生じる狭窄や血栓等のトラブルを早期に発見することが重要である。
【0003】
シャントの動脈と静脈を吻合している部分(吻合部)では、動脈と静脈の圧格差から生じる乱流が血管壁を振動(スリル)させることにより生じる雑音(シャント音)が一番大きく聞こえる。シャント音、より具体的にはシャント音に含まれる周波数は、一部の要因を除き、狭窄や血栓等のシャントのトラブルによって変化が生じる。そのため、医師は患者へシャントのスリルや聴診によるセルフケアの方法を教育し、日頃よりシャントへのトラブルに気を配るように促してきた。しかしながら、最近は多くの患者が高齢による加齢性難聴により、シャント音(に含まれる周波数の違い)がわからなくなっている。このように、シャントのトラブルをいち早く発見すべき患者によるシャントのセルフケアができなくなってきていることで、シャントトラブルの重症化(要手術等)が懸念されている。また、医師や透析室で専任勤務する看護師や臨床工学技士でも患者固有のシャント音の日々の変化に気づくことは容易ではない。
【0004】
特許文献1では、シャントの吻合部で発生するシャント音を聴診器で聞くことで、狭窄の有無や程度を判断する手法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-185124号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1記載の手法では、シャントにトラブルが生じてくると、医師が患者のシャントを診察(聴診含む)して理学的な評価を行い、狭窄や血栓等の異常の有無や程度を識別する必要がある。しかし、そのような判断には少なからず知識と経験が必要であり、日頃より患者固有のシャント音を記憶しておくことも必要だが容易ではない。
【0007】
そこで、シャント音が聞こえにくい又は聞こえない患者であっても、シャント音を採音する手技さえ覚えておけば、シャントトラブルを早期に発見できるようなシステムが必要である。
【0008】
本発明は、例えばこのような患者によるシャントセルフケアの問題点を解決するためになされたものであり、シャントの吻合部分において発生するトラブルを自動的に識別可能なシャント音による異常識別システム、シャント音による異常識別方法及びプログラムを提供することを目的とする。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施の形態において、シャント音による異常識別システムは、シャント音取得装置と、機械学習装置とを含み、前記シャント音取得装置は、患者のシャント音の音声データを取得するシャント音収集部と、前記音声データの周波数解析を行なって画像を生成する波形出力部とを含み、前記機械学習装置は、前記画像を学習用データとして入力する学習用データ入力部と、前記患者のシャント部の異常の有無を示す判定結果をラベルとして入力するラベル入力部と、前記学習用データ及び前記ラベルの相関関係を示す学習済みモデルを生成する学習部と、前記画像を推定用データとして入力する推定用データ入力部と、前記学習済みモデル及び前記推定用データに基づいて前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する推定部と、を含む。
一実施の形態において、前記波形出力部は、時間情報を含む周波数解析を行なって前記画像を生成する。
一実施の形態において、前記推定部は、前記学習済みモデル及び前記推定用データに基づいて前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する第1の推定ステップと、前記第1の推定ステップにおける推定結果及び学習済み線形SVMに基づいて前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する第2の推定ステップと、を実行する。
一実施の形態において、前記シャント音収集部は、ストレス前の前記シャント音の第1の音声データ、及びストレス後の前記シャント音の第2の音声データをそれぞれ取得し、前記波形出力部は、前記第1の音声データを周波数解析した第1の画像、及び前記第2の音声データを周波数解析した第2の画像を生成し、前記学習用データ入力部は、前記第1及び第2の画像を混合して前記学習用データとして入力する。
一実施の形態において、前記シャント音収集部は、ストレス前の前記シャント音の第1の音声データ、及びストレス後の前記シャント音の第2の音声データをそれぞれ取得し、前記波形出力部は、前記第1の音声データを周波数解析した第1の画像、及び前記第2の音声データを周波数解析した第2の画像を生成し、前記学習用データ入力部は、前記第1の画像を第1の学習用データ、前記第2の画像を第2の学習用データとしてそれぞれ入力し、前記ラベル入力部は、ストレス前の前記患者のシャント部の異常の有無を示す前記判定結果を第1のラベル、及びストレス後の前記患者のシャント部の異常の有無を示す前記判定結果を第2のラベルとしてそれぞれ入力し、前記学習部は、前記第1の学習用データ及び前記第1のラベルの相関関係を示す第1の学習済みモデル、及び前記第2の学習用データ及び前記第2のラベルの相関関係を示す第2の学習済みモデルをそれぞれ生成し、前記推定用データ入力部は、前記第1の画像を第1の推定用データ、及び前記第2の画像を第2の推定用データとして入力し、前記推定部は、前記第1の学習済みモデル及び前記第1の推定用データに基づく第1の推定ステップと、前記第2の学習済みモデル及び前記第2の推定用データに基づく第2の推定ステップと、前記第1及び第2の推定ステップにおける推定結果と、重回帰分析、決定木、ランダムフォレスト又はSVMのいずれかにより前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する第3の推定ステップと、を実行する。
一実施の形態において、シャント音による異常識別装置は、患者のシャント音の音声データの周波数解析により生成された画像を学習用データとして入力する学習用データ入力部と、前記患者のシャント部の異常の有無を示す判定結果をラベルとして入力するラベル入力部と、前記学習用データ及び前記ラベルの相関関係を示す学習済みモデルを生成する学習部と、前記画像を推定用データとして入力する推定用データ入力部と、前記学習済みモデル及び前記推定用データに基づいて前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する推定部と、を含む。
一実施の形態において、シャント音による異常識別方法は、患者のシャント音の音声データの周波数解析により生成された画像を学習用データとして入力する学習用データ入力ステップと、前記患者のシャント部の異常の有無を示す判定結果をラベルとして入力するラベル入力ステップと、前記学習用データ及び前記ラベルの相関関係を示す学習済みモデルを生成する学習ステップと、前記画像を推定用データとして入力する推定用データ入力ステップと、前記学習済みモデル及び前記推定用データに基づいて前記患者の前記シャント部の異常の有無を推定する推定ステップと、を含む。
一実施の形態において、プログラムは、上記方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、シャントの吻合部分において発生するトラブルを自動的に識別可能なシャント音による異常識別システム、シャント音による異常識別方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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