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公開番号
2024096766
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-17
出願番号
2024060297,2021547511
出願日
2024-04-03,2020-02-13
発明の名称
繊毛病の治療
出願人
エスリス ゲーエムベーハー
,
ethris GmbH
代理人
個人
主分類
A61K
31/7088 20060101AFI20240709BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】繊毛病の治療に使用する医薬組成物および毛様体形成に対する効果を分析する方法を提供する。
【解決手段】繊毛病に罹患している対象において繊毛病の治療に使用するためのポリリボヌクレオチドを含む医薬組成物であって、前記ポリリボヌクレオチドは、欠損が繊毛病に関連するタンパク質の機能的バージョンをコードし、かつ、前記医薬組成物の前記対象の呼吸器系への投与は、前記対象が呼吸器系の炎症を示す場合に行われる、医薬組成物を提供する。さらに、本開示は、ポリリボヌクレオチドの毛様体形成に対する効果を分析する方法であって、前記ポリリボヌクレオチドは、毛様体形成に関連するおよび/または必要とされるタンパク質をコードする、方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
繊毛病に罹患している対象において繊毛病の治療に使用するためのポリリボヌクレオチ
ドを含む医薬組成物であって、前記ポリリボヌクレオチドは、欠損が前記繊毛病に関連す
るタンパク質の機能的バージョンをコードし、かつ、前記医薬組成物の前記患者の呼吸器
系への投与は、前記患者が前記呼吸器系の炎症を示す場合に行われる(effected
)、医薬組成物。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記繊毛病が、原発性繊毛機能不全症(PCD)である、前出請求項のいずれかに記載
の繊毛病の治療に使用するためのポリリボヌクレオチドを含む医薬組成物。
【請求項3】
前記繊毛病が、コイルドコイルドメイン含有40(CCDC40)タンパク質の欠損お
よび/またはコイルドコイルドメイン含有39(CCDC39)タンパク質の欠損に関連
する、前出請求項のいずれかに記載の繊毛病の治療に使用するためのポリリボヌクレオチ
ドを含む医薬組成物。
【請求項4】
繊毛病に罹患している対象の呼吸器系の炎症の有無が、血液試料を分析することによっ
て、および/または吐き出された一酸化窒素の量を分析することによって決定される、前
出請求項のいずれかに記載の繊毛病の治療に使用するためのポリリボヌクレオチドを含む
医薬組成物。
【請求項5】
前記医薬組成物の投与が、鼻腔スプレーおよび/またはネブライザーを使用する投与お
よび/または吸入による投与を含む、前出請求項のいずれかに記載の繊毛病の治療に使用
するためのポリリボヌクレオチドを含む医薬組成物。
【請求項6】
前記医薬組成物が、週あたり少なくとも1回および/または少なくとも4週間の間投与
される、前出請求項のいずれかに記載の繊毛病の治療に使用するためのポリリボヌクレオ
チドを含む医薬組成物。
【請求項7】
前記医薬組成物が、N-アセチルシステイン(NAC)および/または、塩化ナトリウ
ムを含む高張溶液をさらに含む、前出請求項のいずれかに記載の繊毛病の治療に使用する
ためのポリリボヌクレオチドを含む医薬組成物。
【請求項8】
前記医薬組成物が、multiciliate differentiation a
nd DNA synthesis associated cell cycle(M
CIDAS)タンパク質をコードするポリリボヌクレオチドをさらに含み、かつ/または
、前記医薬組成物が、MCIDASタンパク質をコードするポリリボヌクレオチドを含む
第2の医薬組成物と一緒に投与される第1の医薬組成物である、前出請求項のいずれかに
記載の繊毛病の治療に使用するためのポリリボヌクレオチドを含む医薬組成物。
【請求項9】
前記医薬組成物が、式(V):
JPEG
2024096766000073.jpg
27
127
に示される構造を有するリピドイドをさらに含む、前出請求項のいずれかに記載の繊毛病
の治療に使用するためのポリリボヌクレオチドを含む医薬組成物。
【請求項10】
欠損が繊毛病に関連するタンパク質をコードするポリリボヌクレオチド、およびN-ア
セチルシステイン(NAC)、塩化ナトリウムを含む高張溶液、ならびに/あるいはLF
92製剤を含む、医薬組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊毛病に罹患している対象において繊毛病の治療に使用するためのポリリボ
ヌクレオチドを含む医薬組成物であって、前記ポリリボヌクレオチドは、欠損が前記繊毛
病に関連するタンパク質の機能的バージョンをコードし、かつ、前記医薬組成物の前記対
象の呼吸器系への投与は、前記対象が前記呼吸器系の炎症を示す場合に行われる(eff
ected)、医薬組成物に関する。本発明はさらに、ポリリボヌクレオチドの毛様体形
成に対する効果を分析する方法であって、前記ポリリボヌクレオチドは、毛様体形成に関
連するおよび/または必要とされるタンパク質をコードする、方法に関する。
続きを表示(約 7,800 文字)
【背景技術】
【0002】
酸素は、細胞のエネルギー供給にとってきわめて重要であるため、多くの多細胞生物に
とってきわめて重要である。哺乳動物では、空気中に含まれる酸素が呼吸に関連する器官
を指す呼吸器系を介して生物に入ることができる。これらには、例えば、鼻、喉、喉頭、
気管、気管支、および肺が含まれる。後者において、環境からのガスは内部血液循環系に
含まれるガスと交換され、これは酸素を肺から生物の異なる部分の細胞に輸送する。しか
しながら、必要とされる酸素の他に、汚染物質、病気を引き起こす物質および病原体(例
えば、ウイルスおよび細菌)を含む、空気中に含まれる刺激物質のような他の成分も、呼
吸器系を介して生物に入り得る。したがって、呼吸器系から刺激剤を排出するための咳反
射やくしゃみ等の防御機構が存在する。排出のために、刺激剤は、呼吸器系の上皮細胞に
よって分泌され、その後、繊毛細胞によって上皮表面を横切って輸送される粘稠な粘液中
に埋め込まれる。
【0003】
繊毛細胞は、多動性の運動性繊毛の同期拍動によって、粘液や刺激剤を上皮表面を横切
って輸送することができる。毛様体は膜で囲まれた管状構造であり、上皮表面から、環境
と接触している呼吸器系の空間内に延びている。細胞内では、繊毛の軸糸は固定構造を介
して基底小体に固定されている。軸糸は微小管の中心束で、9本の外側のダブレット微小
管が中心の一対のシングレット微小管(すなわち呼吸繊毛)を取り囲んでいる。外側のダ
ブレット微小管と中心の微小管対は放射状のスポークでつながっている。9本の外側のダ
ブレット微小管はそれぞれA管およびB管からなり、そのダブレットはネキシン-ダイニ
ン調節複合体によって円周状に結合している。内ダイニン腕と外ダイニン腕はそれぞれの
A管につながっている。これらのダイニンアームは微小管に沿って歩くことができるモー
タンパク質を含み、これは、曲がり、したがって繊毛の拍動をもたらす(例えば、Lod
ish et al, 2000, Molecular Cell Biology,
4
th
edition, New York: W. H. Freeman, S
ection 19.4を参照)。モデルTrypanosoma bruceiを用い
た毛様体構造の研究は、これらの構造部品のいくつかが急速な代謝回転を示すのに対して
、放射状スポーク、中央対および外側ダイニンアームの骨格成分は発生の間に毛様体構造
の遠位端に主に組み込まれることを示した(Vincensini et al., B
iol Cell, 2018, 110:1-15)。
【0004】
繊毛細胞の同期叩解は、上皮表面を横切る体液の輸送に不可欠であるため、繊毛構造の
乱れは重篤な障害を引き起こす可能性がある。拍動および/または非同期性の減少した振
幅および/または周波数を含む運動性欠損は例えば、ダイニンアームの減少または喪失、
ミスローカライゼーションを含む微小管配置の解体、および軸索あたりの微小管の総数の
変化、ならびにそれらの組合せの結果として生じ得る。既知の限り、これらの機能的軸糸
元素の変化は、根底にある遺伝的欠損によって引き起こされる。これらは主に、上記のも
のを含む軸糸成分をコードする遺伝子の配列の変化によるものである。遺伝子はmRNA
のようなポリリボヌクレオチドに転写され、次にタンパク質に翻訳され得るので、遺伝子
のDNA配列は量および機能性の観点から、それぞれのタンパク質の合成に影響を及ぼす
。繊毛障害、すなわち、塩基配列の変化によって引き起こされる繊毛障害は遺伝するため
、胚または新生児を含むすべての発生段階における繊毛の運動障害と関連していることか
ら、繊毛障害は生体にとって重大な結果をもたらす可能性がある。
【0005】
繊毛障害の周知な例は、肺機能の低下としばしば関連する進行性疾患である原発性繊毛
ジスキネジア(PCD)である。このように、周波数の増加に伴い粘液クリアランスを高
めるため、また重症例では肺移植でも、例えば胸部打診や体位ドレナージを含む長期治療
が必要である。さらに、PCD患者はしばしば、低妊孕性、水頭症および身体の左右差、
すなわち、左右軸、欠損、ならびに網膜および/または神経学的問題からも、肺および/
または耳における再発性感染症に罹患している。しかし、ほとんどの繊毛病の深刻さにも
かかわらず、PCDのような繊毛病を扱うための標準化された効果的な戦略は、これまで
のところ存在していない。現在の治療法は例えば、嚢胞性線維症から外挿され、ほとんど
の場合、例えばPCDのような、治療すべき特定の繊毛症について検証されていない。し
たがって、PCDのような繊毛病を患っている対象を効率的に治療することができるため
の解決策を手元に有する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願は、特許請求の範囲に記載の実施形態を提供することによって、PCD等の繊毛
病に罹患している対象における繊毛機能を回復させる必要性に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
特に、本発明は、繊毛病に罹患している対象において繊毛病の治療に使用するためのポ
リリボヌクレオチドを含む医薬組成物であって、前記ポリリボヌクレオチドは、欠損が前
記繊毛病に関連するタンパク質の機能的バージョンをコードし、かつ、前記医薬組成物の
前記対象の呼吸器系への投与は、前記対象が前記呼吸器系の炎症を示す場合に行われる(
effected)、医薬組成物に関する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1:CCDC40 mRNAの翻訳効率。2/1.4/0.3/0.2/0.05x10^6 HEK293細胞を6ウェルプレートに播種した。Lipofectamine2000を用いて、種苗細胞を、異なるCCDC40構築物(ETH031T06-T10、2.5μg/9.5cm
2
)で24時間トランスフェクトした。トランスフェクションの6、24、48、72および144時間後に細胞溶解を行った。50μgの総タンパク質溶解物をSDS-PAGEおよびウェスタンブロットで分析した。CCDC40はAtlas Antibodies由来の抗CCDC40抗体(HPA022974)(1:2000)を用いて検出され、GAPDHはローディング対照としての役割を担った。GFPは、トランスフェクションコントロールとしての役割を担った。
図2:BEAS-2B、RPMI2650、およびHEK293細胞におけるCCDC40 mRNA構築物の翻訳効率:2x10^6 HEK293、7.5x10^5 BEAS-2B、および5x10^5 RPMI 2650細胞を6ウェルプレートに播種した。播種の24時間後、細胞を、Lipofectamine2000を使用して、異なるCCDC40構築物(2.5μg/9.5cm
2
)でトランスフェクトした。トランスフェクションの6時間後に細胞溶解を行った。タンパク質溶解物をSDS-PAGEおよびウェスタンブロット(HEK293:50μg、RPMI 2650:20μg、BEAS-2B:総溶解物30μg)で分析し、Atlas Antibodies(1:2000)からの抗CCDC40抗体(HPA022974)を用いてCCDC40を検出した。
図3:LF92/CCDC40トランスフェクション後の高速ビデオ顕微鏡(HSVM)結果。患者由来のALI培養物を、3μgのLF92/CCDC40で1日おきにトランスフェクトした。トランスフェクションの前およびトランスフェクションの24時間後ごとに、ビデオ(インサートあたり20)を採取し、SAVA(Sisson-Ammonsビデオ分析)ソフトウェアを用いてCFB(毛様拍動頻度)を計算した。16個全部のトランスフェクション(1ヶ月)を行った。測定は、40倍のマグニフィケーションを用いて37℃で行った。毛様体拍動周波数測定値の平均値を計算する(全磁場解析、WFA)。
図4:粘膜繊毛クリアランス(MCC)は、Z-投影およびポーラーグラフとして示される。CCDC40患者ALI培養物を、3μg/インサートの濃度のCCDC40 mRNA/LF92で、エアリフトで18日間トランスフェクトした。ALI培養物を、実験の間、培地G中で維持した。トランスフェクション(TF)を週1回、4週間実施した(=4xTF)。粘膜繊毛クリアランス(MCC)を、0.5μm蛍光ビーズを用いて20倍の倍率で測定した。異なる領域の30のビデオを撮影し、最後のTFの1週間後にニコンからのポーラーグラフソフトウェアで分析した。1つの例示的な写真が示されている。
図5:健常(右下)制御のtdTomatoおよびポーラーグラフについて、Z投影(左上)およびポーラーグラフ(右上)として示される粘膜繊毛クリアランス(MCC)。上段:ALI培養においてCCDC40変異を有する患者からの細胞を、エアリフトの18日後に、3μg/インサートの濃度でtdTomato mRNA/LF111でトランスフェクトした。ALI培養物を、実験の間、培地G中で維持した。トランスフェクション(TF)を週1回、4週間実施した(=4xTF)。粘膜繊毛クリアランス(MCC)を、0.5μm蛍光ビーズを用いて30倍の倍率で測定した。異なる領域の20のビデオを撮影し、最後のTFの1週間後にニコンからのポーラーグラフソフトウェアで分析した。1つの例示的なビデオが示された。右下:健康なWT ALI培養物の粒子追跡。MCCは、0.5μmの蛍光ビーズを用いて20倍の倍率で測定した。異なる領域の20のビデオを撮影し、最後のTFの1週間後にニコンからのポーラーグラフソフトウェアで分析した。1つの例示的な画像および2つの分析されたROIが示されている。
図6:ALI培養におけるCCDC40変異を有する患者由来の細胞を、空気リフト時に18dの3μg/挿入物の用量でtdTomato mRNA/LF111またはCCDC40 mRNA/LF92のいずれかでトランスフェクトした。ALI培養物を、実験の間、培地G中で維持した。トランスフェクション(TF)を週1回、4週間実施した(=4xTF)。対照として、健康な鼻ブラシからのWT ALIを使用した。CCDC40 mRNAおよびtdTomato mRNAで処理したALI膜を20μmで切断し、抗GAS8(赤色)、抗アセチル化チューブリン(緑色)およびDAPI(青色)で染色した。共焦点顕微鏡で写真を撮った。1つの例示的な画像が示されている。スケールバーは10μmを表す。
図7:ALI培養物中のCCDC40変異を有する患者由来の細胞を、3μg/挿入物の用量でtdTomato mRNA/LF111またはCCDC40 mRNA/LF92のいずれかでトランスフェクトし、空気リフト時に18dトランスフェクトした。ALI培養物を、実験の間、培地G中で維持した。トランスフェクション(TF)を週1回、4週間実施した(=4xTF)。対照として、健常対照からのALIを使用した。CCDC40 mRNAおよびtdTomato mRNAで処理したALI膜を20μmで切断し、防DNALI1(赤色)、防アセチル化チューブリン(緑色)およびDAPI(青色)で染色した。共焦点顕微鏡で写真を撮った。1つの例示的な画像が示されている。スケールバーは10μmを表す。
図8:ALI培養におけるCCDC40変異を有する患者由来の細胞を、空気リフト時に18dの3μg/挿入物の用量でtdTomato mRNA/LF111またはCCDC40 mRNA/LF92のいずれかでトランスフェクトした。ALI培養物を、実験の間、培地G中で維持した。トランスフェクション(TF)を週1回、4週間実施した(=4xTF)。対照として、健常対照からのALIを使用した。CCDC40 mRNAおよびtdTomato mRNAで処理したALI膜を20μmで切断し、抗CCDC39(1:200、赤)、抗アセチル化チューブリン(1:10.000、緑)およびDAPI(青)で染色した。共焦点顕微鏡で写真を撮った。1つの例示的な画像が示されている。拡大率40倍。
図9:HEK-293およびBEAS-2BにおけるCCDC39タンパク質(110kDa)発現、トランスフェクション後6時間および24時間。1.4x10^5 HEK-293細胞および3.5x10^5 BEAS-2B細胞を6つのウェルプレートでシードし、CCDC39-RNA(ETH047T02、ミニマル5’UTR、Lipofectamine MessengerMax;比1:1.5)でトランスフェクトした。6時間および24時間後、細胞をM-PERおよびTriton(登録商標) X-100緩衝液で溶解した。50 μgのタンパク質溶解物をウェスタンブロット分析に使用した。対照として、非トランスフェクト(UT)およびEGFPトランスフェクト細胞の溶解物を使用した。高用量=0.5μg/cm
2
、低用量=0.25μg/cm
2
。
図10:未処理ALI培養物におけるCCDC39タンパク質(110kDa)式。2つの挿入を、軸索抽出プロトコールを使用して抽出した。30、10および5μLのタンパク質溶解物をウェスタンブロット分析に使用した。Active Area: Insert 39.9 = 71.25%、Insert 41.2 = 59.88%
図11:プロテアソーム阻害剤処理後の16HBE14におけるCCDC39タンパク質(110kDa)式。6.0x10^5×16HBE14ocellを6ウェルプレートに播種し、CCDC39-RNA(Lipofectamine MessengerMax;比 1:1.5)をトランスフェクトした。6時間後、細胞をM-PER緩衝液で溶解した。20 μgのタンパク質溶解物をウェスタンブロット分析に使用した。対照として、非トランスフェクト(UT)およびEGFPトランスフェクト細胞の溶解物を使用した。高用量=0.5μg/cm
2
、低用量=0.25μg/cm
2
。RNA:ETH047T02:ミニマル5’UTR、ETH047T03:TISU、ETH047T04:CYBA、ETH047T05:SP30。
図12:プロテアソーム阻害剤での16HBE14oafter処理におけるCCDC39タンパク質(110kDa)式。6.0x10^5 16HBE14ocellを6ウェルプレートにシードし、CCDC39-RNA(ETH047T03、TISU 5’UTR、Lipofectamine Messenger Max;比1:1.5)でトランスフェクトした。24時間後、細胞をM-PER緩衝液で溶解した。20μgのタンパク質溶解物をウェスタンブロット分析に使用した。対照として、非トランスフェクト(UT)およびEGFPトランスフェクト細胞の溶解物を使用した。高用量=0.5μg/cm
2
、低用量=0.25μg/cm
2
。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は細胞(繊毛のタンパク質複合体の特定のタンパク質に欠損を示し、その欠損が
適正繊毛機能の喪失をもたらす)を、前記タンパク質の機能的バージョンをコードするポ
リリボヌクレオチドでトランスフェクトすることによって、適正繊毛機能を実際に回復さ
せることが可能であるという知見に基づく。しかし、この効果を得るためには、繊毛細胞
を分化の初期段階でトランスフェクトしなければならないこともわかった。このことは、
繊毛を担う上皮細胞の前駆細胞、すなわち基底細胞は上皮内のより深く下方に位置し、表
面に露出していないため、気道系を介したトランスフェクションのためにアクセスできな
いため、実用上の問題につながる。本発明によれば、ポリリボヌクレオチドの投与による
上皮細胞のトランスフェクションは、繊毛病を患う対象が呼吸器系の炎症を示す場合に行
われる。呼吸器系の炎症の間、気道上皮は繊毛細胞の前駆細胞、すなわち繊毛形成をまだ
開始していない基底細胞を接近できるようにする病変および傷を示す。それぞれのタンパ
ク質の機能的バージョンを発現する上記のようなポリリボヌクレオチドでこれらの細胞を
トランスフェクトすることは、これらの細胞を、それぞれの症状の実質的な軽減を導き得
る機能的繊毛または少なくとも部分的に機能的繊毛を形成する細胞にすることを可能にす
る。
【0010】
本発明の文脈において、用語「繊毛病」は、繊毛細胞の欠損に関連するおよび/または
それによって特徴付けられる疾患をいう。このように、毛様症は、毛様固定構造、毛様構
造が細胞内に固定されている基底小体、および/または毛様機能を含む、毛様構造の障害
を含む。繊毛病の例には、PCD、Bardet-Biedl症候群、Simpson-
Golabi-Behmel症候群(2型)、leber先天性黒内障、ネフロン癆、頭
蓋外胚葉形成異常症(Sensenbrenner)が含まれる(例えば、Mitchi
son et al., 2017, Ultrastructural Pathol
ogy,41(6):415-427を参照)。
(【0011】以降は省略されています)
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