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公開番号2024092987
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2023216273
出願日2023-12-21
発明の名称W/O/W型乳化組成物
出願人株式会社資生堂
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 8/06 20060101AFI20240701BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】優れた安定性を示す、W/O/W型乳化組成物を提供する。
【解決手段】内水相と、
前記内水相が分散されている油相と、
前記油相が分散されている外水相と、
を含む、W/O/W型乳化組成物であって、
前記内水相は浸透圧調整剤を含み、ここで前記浸透圧調整剤は前記内水相と前記外水相の間に浸透圧を生じさせるものであり、
前記浸透圧調整剤がトレハロースであり、
前記油相は、総油相に対して0.5質量倍以上のシリコーン油と、主骨格がシリコーン骨格であり、側鎖に親水基を有するシリコーン系界面活性剤と、を含み、
前記外水相は、アルキル基を持つ増粘剤を含む、組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
内水相と、
前記内水相が分散されている油相と、
前記油相が分散されている外水相と、
を含む、Ｗ／Ｏ／Ｗ型乳化組成物であって、
前記内水相は浸透圧調整剤を含み、ここで前記浸透圧調整剤は前記内水相と前記外水相の間に浸透圧を生じさせるものであり、
前記浸透圧調整剤がトレハロースであり、
前記油相は、総油相に対して０．５質量倍以上のシリコーン油と、主骨格がシリコーン骨格であり、側鎖に親水基を有するシリコーン系界面活性剤と、を含み、
前記外水相は、アルキル基を持つ増粘剤を含む、組成物。
続きを表示（約 420 文字）【請求項２】
前記アルキル基を持つ増粘剤が、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、（アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム／メタクリル酸ベヘネス－２５）クロスポリマー、および（アクリレーツ／メタクリル酸ステアレス－２０）コポリマーからなる群から選択される１種以上である、請求項１に記載の組成物。
【請求項３】
前記浸透圧調整剤の、前記組成物に対する配合量が０．１～０．５重量％である、請求項１に記載の組成物。
【請求項４】
前記外水相にポリオールがさらに添加される、請求項１に記載の組成物。
【請求項５】
前記外水相に添加される前記ポリオールが、グリセリン、１，３－ブチレングリコール、およびジプロピレングリコールからなる群から選択される一種以上である、請求項４に記載の組成物。
【請求項６】
化粧用組成物である、請求項１～５のいずれか一項に記載の組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、Ｗ／Ｏ／Ｗ型乳化組成物に関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
化粧品分野におけるクリームは、高分子等の増粘剤、界面活性剤および高級アルコールによるα－ゲル形成、または内相比を大きくするなどの手法により、系の増粘が図られることがある。
【０００３】
一方で、高分子増粘剤の添加は、べたつきが生じやすくなるなど使用性が悪化する場合があり、また水相中へのα－ゲル形成は比較的大量の界面活性剤が必要となり、さらにＯ／Ｗ型乳化組成物で内相（油相）比を上げれば、油量の増大によりみずみずしさが失われる等、これらの手法にはそれぞれ欠点があった。
【０００４】
これに対し、クリームとして使用可能な、特許文献１に示すようなＷ／Ｏ／Ｗ型乳化組成物は、製造時には内水相を少量としておき、Ｗ／Ｏ／Ｗ型乳化組成物を調製した後に浸透圧差により外水相より内水相に水分を移行させている。このため、比較的少量の油相により高内相（油相＋内水相）比を得ることができ、高粘度でありながらみずみずしさが得られるとともに、肌への塗布時に内水相の放出に伴う独特の転相感が得られる。
【０００５】
また、Ｗ／Ｏ／Ｗ型乳化組成物は、内水相に薬剤などを添加することにより、該薬剤を油相、外水相で被覆することとなり、耐酸化性等、安定性を向上させることができる。
【０００６】
一方で、浸透圧調整型のＷ／Ｏ／Ｗ型乳化組成物は、油相成分の選択性が高く、処方の自由度が低いという問題があった。例えば、シリコーン油を高配合すると、組成物の安定性が低下しやすくなる傾向があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
特開２００２－２７５０２９
【発明の概要】
【０００８】
本発明者らは、トレハロースを含有したＷ／Ｏ／Ｗ型乳化組成物が優れた安定性を示すことを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
【０００９】
よって、本発明は、優れた安定性を示す、トレハロース含有Ｗ／Ｏ／Ｗ型乳化組成物を提供する。
【００１０】
本発明によれば、以下の発明が提供される。
（１）内水相と、
前記内水相が分散されている油相と、
前記油相が分散されている外水相と、
を含む、Ｗ／Ｏ／Ｗ型乳化組成物であって、
前記内水相は浸透圧調整剤を含み、ここで前記浸透圧調整剤は前記内水相と前記外水相の間に浸透圧を生じさせるものであり、
前記浸透圧調整剤がトレハロースであり、
前記油相は、総油相に対して０．５質量倍以上のシリコーン油と、主骨格がシリコーン骨格であり、側鎖に親水基を有するシリコーン系界面活性剤と、を含み、
前記外水相は、アルキル基を持つ増粘剤を含む、組成物。
（２）前記アルキル基を持つ増粘剤が、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、（アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム／メタクリル酸ベヘネス－２５）クロスポリマー、および（アクリレーツ／メタクリル酸ステアレス－２０）コポリマーからなる群から選択される１種以上である、（１）に記載の組成物。
（３）前記浸透圧調整剤の、前記組成物に対する配合量が０．１～０．５重量％である、（１）に記載の組成物。
（４）前記外水相にポリオールがさらに添加されている、（１）に記載の組成物
（５）前記外水相に添加される前記ポリオールが、グリセリン、１，３－ブチレングリコール、およびジプロピレングリコールからなる群から選択される一種または二種以上である、（４）に記載の組成物。
（６）化粧用組成物である、（１）～（５）のいずれかに記載の組成物。
（【００１１】以降は省略されています）

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