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公開番号2024092066
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2022124555
出願日2022-08-04
発明の名称GHG排出量算出方法およびGHG排出量算出システム
出願人丸紅株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G06Q 50/10 20120101AFI20240701BHJP(計算;計数)
要約【課題】統一的な基準によってScope3排出量を可視化し、段ボール調達の実態に近いより詳細なGHG排出量を算出すること。
【解決手段】段ボール調達に伴うGHG排出量算出方法であって、エンドユーザから、対象となる段ボール規格に関する情報、製紙工場および加工工場に関する情報、および段ボール規格ごとの調達量の入力を受け付け、製紙工場から、製紙プロセスに関わる物質の量、並びに製紙工場から加工工場までの輸送に関する情報の入力を受け付け、加工工場から、加工プロセスに関わる物質の量、並びに加工工場からエンドユーザまでの輸送に関する情報の入力を受け付けるステップと、製紙工場における製紙プロセスに関わる物質の量と、加工工場における加工プロセスに関わる物質の量と、排出係数マスタデータとを用いて、段ボール規格ごとに段ボール調達に伴うGHG排出量を算出するステップと、を含む方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
コンピュータシステムによって実行される段ボール調達に伴うGHG(Greenhouse Gas)排出量算出方法であって、
段ボールが納入されるエンドユーザから、GHG排出量算出の対象となる段ボール規格に関する情報、前記段ボール規格の調達に関わる製紙工場および加工工場に関する情報、および前記エンドユーザの前記段ボール規格ごとの調達量の入力を受け付けるステップと、
前記製紙工場から、前記段ボール規格ごとに、前記製紙工場における製紙プロセスにおいて用いられる、および発生する物質の量、並びに前記製紙工場から前記加工工場までの前記製紙プロセスの生産物の輸送に関する情報の入力を受け付けるステップと、
前記加工工場から、前記段ボール規格ごとに、前記加工工場における加工プロセスにおいて用いられる、および発生する物質の量、並びに前記加工工場から前記エンドユーザまでの前記加工プロセスの生産物の輸送に関する情報の入力を受け付けるステップと、
前記製紙工場における製紙プロセスにおいて用いられる、および発生する物質の量と、前記加工工場における加工プロセスにおいて用いられる、および発生する物質の量と、排出係数マスタデータと、を用いて、前記段ボール規格ごとに、段ボール調達に伴うGHG排出量を算出するステップと、
を含む、GHG排出量算出方法。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記製紙工場における製紙プロセスにおいて用いられる、および発生する物質の量は、前記製紙工場全体における第1の物質の量と、前記製紙工場で稼働するマシンごとの第2の物質の量と、を含む、請求項1に記載のGHG排出量算出方法。
【請求項3】
前記製紙工場における製紙プロセスにおいて用いられる、および発生する物質の量は、エネルギー、マテリアル、または水の量である、請求項1に記載のGHG排出量算出方法。
【請求項4】
前記製紙工場から、前記製紙工場における製紙プロセスにおいて発生する廃棄物に関する情報の入力を受け付けるステップをさらに含む、請求項1に記載のGHG排出量算出方法。
【請求項5】
前記加工工場における加工プロセスにおいて用いられる、および発生する物質の量は、エネルギー、マテリアル、または水の量である、請求項1に記載のGHG排出量算出方法。
【請求項6】
前記加工工場から、前記加工工場における加工プロセスにおいて発生する廃棄物に関する情報の入力を受け付けるステップをさらに含む、請求項1に記載のGHG排出量算出方法。
【請求項7】
前記エンドユーザの前記段ボール規格の調達量は、前記段ボール規格が前記エンドユーザに納入されるまでの前記製紙工場から前記加工工場、および前記加工工場から前記エンドユーザまでの取引ルートごとの調達量であり、
前記段ボール調達に伴うGHG排出量を算出するステップは、前記取引ルートごとに前記GHG排出量を算出する、請求項1に記載のGHG排出量算出方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の方法を実行するコンピュータシステム。
【請求項9】
請求項1から7のいずれかに記載の方法をコンピュータシステムに実行させるコンピュータプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、GHG排出量算出方法およびGHG排出量算出システムに関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化の原因とされる温室効果ガス(GHG:Greenhouse Gas)の削減が重要視されている。また、例えば非特許文献1に示されるように、事業者自らのGHG排出量(Scope1、Scope2)のみならず、Scope3排出量を含む、サプライチェーンにおける事業活動に伴って発生する一連のGHG排出量(サプライチェーン排出量)を考慮するという考え方がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
環境省,“グリーン・バリューチェーンプラットフォーム:サプライチェーン排出量算定をはじめる方へ”,[online],環境省,[令和4年6月20日検索],インターネット<https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/supply_chain.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、段ボール業界においても、従来よりGHG排出量の算出を行おうとする試みがなされてきた。しかしながら、GHG排出量は段ボールの製紙メーカや加工メーカなどのサプライヤ企業ごとに算出されるのが一般的であった。また、GHG排出量を算出する際の明確な基準がなく、サプライヤ企業ごとに異なる基準に基づいてGHG排出量が算出されていた。すなわち、各企業のGHG排出量は統一的な基準により算出されていなかった。また、従来段ボール業界においてなされていたGHG排出量の算出は、各企業のGHG排出量についてなされたものであり、Scope3排出量を含むサプライチェーン排出量を算出するようなシステムは存在しなかった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、統一的な基準によってScope3排出量を可視化し、段ボール調達の実態に近いより詳細なGHG排出量を算出することを可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、コンピュータシステムによって実行される段ボール調達に伴うGHG(Greenhouse Gas)排出量算出方法であって、段ボールが納入されるエンドユーザから、GHG排出量算出の対象となる段ボール規格に関する情報、前記段ボール規格の調達に関わる製紙工場および加工工場に関する情報、および前記エンドユーザの前記段ボール規格ごとの調達量の入力を受け付けるステップと、前記製紙工場から、前記段ボール規格ごとに、前記製紙工場における製紙プロセスにおいて用いられる、および発生する物質の量、並びに前記製紙工場から前記加工工場までの前記製紙プロセスの生産物の輸送に関する情報の入力を受け付けるステップと、前記加工工場から、前記段ボール規格ごとに、前記加工工場における加工プロセスにおいて用いられる、および発生する物質の量、並びに前記加工工場から前記エンドユーザまでの前記加工プロセスの生産物の輸送に関する情報の入力を受け付けるステップと、前記製紙工場における製紙プロセスにおいて用いられる、および発生する物質の量と、前記加工工場における加工プロセスにおいて用いられる、および発生する物質の量と、排出係数マスタデータと、を用いて、前記段ボール規格ごとに、段ボール調達に伴うGHG排出量を算出するステップと、を含む、GHG排出量算出方法である。
【0007】
本発明の他の態様は、上記の方法を実行するコンピュータシステムである。
本発明の他の態様は、上記の方法をコンピュータシステムに実行させるコンピュータプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態に係るGHG排出量算出システムおよびGHG排出量算出方法の概要を示す図である。
本発明の一実施形態に係るGHG排出量算出システムにおいて実行されるGHG排出量算出方法における処理ステップの一例を示す図である。
段ボール規格の材質情報の一例を示す図である。
取引経路別情報の一例を示す図である。
製紙メーカ情報の一例を示す図である。
加工メーカ情報の一例を示す図である。
エンドユーザ情報の一例を示す図である。
排出係数・GJ換算係数マスタデータの一例を示す図である。
製紙メーカの各工場から加工メーカの各工場までの片道輸送距離の一例である。
加工メーカの各工場からエンドユーザの各工場までの片道輸送距離の一例である。
製品ごとに利用可能な段ボールの箇所と各マテリアルの含有の有無を示す情報の一例を示す図である。
各マスタデータの一例を示す図である。
各製紙メーカの工場ごとに入力される一次情報(工場別エネルギーデータ)の一例を示す図である。
各製紙メーカの工場ごとに入力される一次情報(工場別廃棄物情報)の一例を示す図である。
各製紙メーカの工場ごとに入力される一次情報(工場別マシン別情報)の一例を示す図である。
各製紙メーカの工場ごとに入力される一次情報(各マシンにおける製品別の年間生産量)の一例を示す図である。
各製紙メーカの工場ごとに入力される一次情報(加工メーカの各工場への製品別年間納入量)の一例を示す図である。
各加工メーカの工場ごとに入力される一次情報(工場別エネルギー情報)の一例を示す図である。
各加工メーカの工場ごとに入力される一次情報(工場別水・マテリアル情報)の一例を示す図である。
各加工メーカの工場ごとに入力される一次情報(工場別廃棄物情報)の一例を示す図である。
各加工メーカの工場ごとに入力される一次情報(各規格におけるエンドユーザ工場別の年間納入量)の一例を示す図である。
各製紙メーカの工場ごとに入力される一次情報(製紙工場別輸送燃料情報)または各加工メーカの工場ごとに入力される一次情報(加工工場別輸送燃料情報)の一例を示す図である
エンドユーザ工場から予め入力される一次情報の一種であって、エンドユーザ工場ごとの各規格の調達量を示す情報の一例を示す図である。
GHG排出量算出システムの構成の一例を示す図である。
GHG排出量算出システムに含まれる各コンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
(GHG排出量算出システムの概要)
本実施形態においては、段ボール調達におけるScope3排出量の算出を行うGHG排出量算出方法、および当該GHG排出量算出方法を実行するGHG排出量算出システムについて説明する。本実施形態に係るGHG排出量算出方法およびシステムは、例えば飲料メーカなどのエンドユーザが自社製品を梱包するための段ボールを調達する際に、段ボール調達に係るGHG排出量をより正確に把握することを可能とする。また、従来はサプライヤ企業ごとにGHG排出量を算出するのが一般的であったが、本実施形態に係るGHG排出量算出方法およびGHG排出量算出システムでは、段ボール製造に関わる製紙メーカおよび加工メーカのサプライヤ企業の工場ごとに、かつ各工場における製品ごとにGHG排出量を算出することを可能とする。
【0010】
図1は、本実施形態に係るGHG排出量算出システムおよびGHG排出量算出方法の概要を示す図である。本実施形態においては、段ボール調達に関わるサプライヤ企業として、段ボール用の製紙を行う複数の製紙メーカ50の各工場(サプライヤA社A工場50a、サプライヤB社B工場50b)と加工を行う複数の加工メーカ60の各工場(サプライヤX社X工場60x、サプライヤY社Y工場60y)とが存在するものとする。コンピュータシステムである本実施形態に係るGHG排出量算出システム1は、製紙メーカ50と加工メーカ60とから工場ごとに、GHG排出量の算出に必要な情報の入力を受け付ける。そして、コンピュータ装置上で動作するコンピュータプログラムとして実現されるGHG排出量算出アルゴリズム10によってA社A工場、B社B工場、X社X工場、Y社Y工場において生産される製品ごとのScope3排出量が算出される。算出結果は、例えばエンドユーザ40のコンピュータ装置に出力される等して、エンドユーザ40は自身が使用している製品ごとのGHG排出量を確認することができる。また、製品ごとのGHG排出量に基づいて、いずれの製紙メーカと加工メーカとを組合せるべきかの最適化を行うことも可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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