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公開番号2024091736
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-05
出願番号2024064313,2023009031
出願日2024-04-11,2018-02-20
発明の名称歯科切削加工用ジルコニア被切削体及びその製造方法並びに歯科切削加工用ジルコニア被切削体用透明性向上液及びその使用方法
出願人株式会社松風
代理人個人
主分類A61K 6/818 20200101AFI20240628BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】
高い強度を維持しつつ、種々の安定化材を含有したジルコニア原料粉末から製造される歯科切削加工用ジルコニア被切削体よりも優れた透光性及び優れた色調の彩度を有し、かつ、変形を生じないジルコニア完全焼結体を提供する。
【解決手段】
本発明の歯科切削加工用ジルコニア被切削体は、セラミックス粒子の半焼成体を含む半焼成歯科切削加工用ジルコニア被切削体であり、歯科切削加工用ジルコニア被切削体は、酸化ジルコニウムと、酸化物からなる安定化材と、カルシウム、マグネシウム及び希土類元素から選択される少なくとも一つの元素を含む酸化物ではない水溶性化合物塩とを含んでおり、セラミックス粒子の半焼成体における安定化材の量は2~7mol%であり、かつ、歯科切削加工用ジルコニア被切削体における水溶性化合物塩の量は0.1~3.5 mol%である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
歯科切削加工用ジルコニア被切削体を熱処理した歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物であって、
前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体は、セラミックス粒子の半焼成体を含む半焼成歯科切削加工用ジルコニア被切削体であり、
前記セラミックス粒子は、酸化ジルコニウム、及び、酸化物換算で2~7mol%の量の酸化物からなる安定化材を含み、
前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体は、カルシウム、マグネシウム及び希土類元素から選択される少なくとも一つの元素を含む酸化物ではない水溶性化合物塩を含んでおり、
前記セラミックス粒子の半焼成体の表面に、前記水溶性化合物塩が担持されており、
前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体における前記水溶性化合物塩の量は酸化物換算で0.1~3.5mol%であり、
前記水溶性化合物塩が有機酸塩を含むことを特徴とする歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
歯科切削加工用ジルコニア被切削体を熱処理した歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物であって、
前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体は、セラミックス粒子の半焼成体を含む半焼成歯科切削加工用ジルコニア被切削体であり、
前記セラミックス粒子は、酸化ジルコニウム、及び、酸化物換算で2~7mol%の量の酸化物からなる安定化材を含み、
前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体は、カルシウム、マグネシウム及び希土類元素から選択される少なくとも一つの元素を含む酸化物ではない水溶性化合物塩を含んでおり、
前記セラミックス粒子の半焼成体の表面に、前記水溶性化合物塩が担持されており、
前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体における前記水溶性化合物塩の量は酸化物換算で0.1~3.5mol%であり、
前記セラミックス粒子の半焼成体の相対密度が50~70%であることを特徴とする歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物。
【請求項3】
歯科切削加工用ジルコニア被切削体を熱処理した歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物であって、
前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体は、セラミックス粒子の半焼成体を含む半焼成歯科切削加工用ジルコニア被切削体であり、
前記セラミックス粒子は、酸化ジルコニウム、及び、酸化物換算で2~7mol%の量の酸化物からなる安定化材を含み、
前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体は、カルシウム、マグネシウム及び希土類元素から選択される少なくとも一つの元素を含む酸化物ではない水溶性化合物塩を含んでおり、
前記セラミックス粒子の半焼成体の表面に、前記水溶性化合物塩が担持されており、
前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体における前記水溶性化合物塩の量は酸化物換算で0.1~3.5mol%であり、
前記セラミックス粒子の半焼成体の比表面積が0.5~10m

/gであることを特徴とする歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物であって、
前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体は、前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体の表面から前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体の重心に向かって、前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体の前記表面から前記重心までの寸法の45~55%の位置における前記水溶性化合物塩の含有量が、前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体の前記表面から前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体の前記重心に向かって、前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体の前記表面から前記重心までの前記寸法の10~20%の位置における前記水溶性化合物塩の含有量の、50~150%であることを特徴とする歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物。
【請求項5】
請求項1~3のいずれかに記載の歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物であって、
前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体は、着色材として、Pr、Er、Fe、Co、Ni、Mn又はCuを含有することを特徴とする歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物。
【請求項6】
請求項5に記載の歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物であって、
前記歯科切削加工用ジルコニア被切削体は、前記酸化物からなる安定化材、及び、前記着色材の少なくとも一方の含有量が異なる複数の層からなることを特徴とする歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物であって、
ディスク形状もしくはブロック形状であることを特徴とする歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物から作製された歯科用補綴装置。
【請求項9】
請求項1~7のいずれかに記載の歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物を完全焼結した完全焼結体。
【請求項10】
歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物の製造方法であって、
酸化ジルコニウム、及び、2~7mol%の酸化物からなる安定化材を含むセラミックス粒子を半焼成する工程、及び、
半焼成したセラミックス粒子を含む歯科切削加工用ジルコニア被切削体に、カルシウム、マグネシウム及び希土類元素から選択される少なくとも一つの元素を含む酸化物ではない水溶性化合物塩溶液を含浸させる工程、及び、
歯科切削加工用ジルコニア被切削体を熱処理する工程、
を含み、
前記水溶性化合物塩がイットリウムの有機酸塩を含むことを特徴とする歯科切削加工用ジルコニア被切削体熱処理物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2017年2月21日に日本国特許庁に出願された日本国特許出願2017-29797号、2017年3月31日に日本国特許庁に出願された日本国特許出願2017-71954号、及び、2017年12月19日に日本国特許庁に出願された日本国特許出願2017-242860号、に基づく優先権を主張する。当該出願の内容は全体としてあらゆる目的のために本出願に組み込まれる。
本発明は、歯科切削加工用ジルコニア被切削体及びその製造方法並びに歯科切削加工用ジルコニア被切削体用透明性向上液及びその使用方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、歯冠欠損部の歯科治療においては、一般に鋳造クラウン・ブリッジや義歯による補綴修復が行われている。具体的には、陶材焼付用の鋳造用合金で作製した金属フレーム表面に陶材を焼付けて、歯冠形態を再現させた陶材焼付クラウン・ブリッジの臨床応用が挙げられる。
【0003】
一方、金属アレルギーの発症や貴金属の相場に左右される価格高騰等の観点及び天然歯の色調を模倣することができる審美性の観点から、アルミナ、アルミノシリケートガラス、二ケイ酸リチウムガラス等を用いたディッピング法やセラミックスインゴットを用いたプレス法などの技法により作製された補綴装置、いわゆるオールセラミックスが注目されてきている。
【0004】
近年、歯科用CAD/CAMシステムを用いた切削加工により補綴装置を作製する技術が急速に普及してきている。これにより、ジルコニア、アルミナ、アルミノシリケートガラス、二ケイ酸リチウムガラスで製造されたブロックやディスクなどのブランク材のような被切削体を切削加工して、容易に補綴装置を作製することが可能となってきている。
【0005】
特に、ジルコニアは、高い強度を有していることから様々な症例で臨床応用されている。完全焼結したジルコニア(以下、本願明細書において「ジルコニア完全焼結体」ともいう)は、硬度が高いため、歯科用CAD/CAMシステムを用いて切削加工することができない。そのため、歯科切削加工用ジルコニア切削体には、完全焼結まで行わず低い焼成温度で仮焼し、切削加工可能な硬度に調整した、いわゆる予備焼結体が用いられている。
【0006】
一般的な歯科切削加工用ジルコニア切削体は、ジルコニア原料粉末をプレス成形等により成形した後、約800~1200℃で仮焼して製造されている。
【0007】
歯科切削加工用ジルコニア被切削体の特性、つまりはジルコニア完全焼結体の特性は、使用するジルコニア原料粉末の特性に影響を受ける。
【0008】
例えば、特許文献1には、3 mol%のイットリウムを含有したジルコニア原料粉末を用いて歯科切削加工用ジルコニアブランク(被切削体)を作製し、当該ジルコニアブランクから作製したジルコニア完全焼結体が開示されている。当該焼結体は、高い強度を有していることから、4ユニット以上のブリッジフレーム等で臨床応用されている。しかしながら、当該焼結体は、透光性が低いため、天然歯に類似した色調再現が困難であった。
【0009】
特許文献2には、アルミナ含有量を低減させた3 mol%のイットリウムを含有したジルコニア原料粉末を用いて歯科切削加工用ジルコニアブランクを作製し、当該ジルコニアブランクから作製したジルコニア完全焼結体が開示されている。当該焼結体は、高い強度を維持しつつ、透光性を向上させているため、4ユニット以上のロングスパンブリッジや臼歯部フルクラウン等で臨床応用されている。しかしながら、当該焼結体においても、透光性が不十分であるため、前歯部など高い審美性が求められる症例への適用は困難であった。
【0010】
特許文献3には、4~6.5 mol%のイットリウムを含有したジルコニア原料粉末を用いて歯科切削加工用ジルコニアブランクを作製し、当該ジルコニアブランクから作製したジルコニア完全焼結体が開示されている。当該焼結体は、高い透光性を有しているため、前歯部など高い審美性が求められる症例にも用いられてきている。しかしながら、当該焼結体は、透光性は高いものの、強度が低いため、4ユニット以上のロングスパンブリッジへの適用が困難であることや切端部が破折するなどの問題を抱えていた。
(【0011】以降は省略されています)

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