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公開番号2024091050
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022207331
出願日2022-12-23
発明の名称モデル作成装置、予測装置、モデル作成プログラムおよびモデル作成方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類B22D 11/16 20060101AFI20240627BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】多変量解析に基づく異常検知手法または物理モデルに依存することなく、鋳型内の溶鋼流動の変化の結果生じる事象を可及的に精度良く予測できるようにする。
【解決手段】モデル作成装置(2)は、連続鋳造機の鋳型(M)に配置された測温装置(1A)が、鋳造中の所定時間に亘って鋳型(M)を測温することにより得られる温度観測値の変化(Xv)から特徴量(Zt)を抽出する特徴量抽出部(243)と、特徴量(Zt)と、変化(Xv)に対応する事象との関係性に基づいて予測モデル(f(・))を構築する予測モデル作成部(246)と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
連続鋳造機の鋳型に配置された測温装置が、鋳造中の所定時間に亘って前記鋳型を測温することにより得られる温度観測値の変化から特徴量を抽出する特徴量抽出部と、
前記特徴量と、前記変化に対応する事象との関係性に基づいて予測モデルを構築する予測モデル作成部と、
を備えるモデル作成装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記特徴量抽出部は、
第一パラメータを用いて第一特徴量を抽出する第一特徴量抽出部と、
前記第一パラメータとは異なる第二パラメータを用いて前記第一特徴量とは異なる第二特徴量を抽出する第二特徴量抽出部と、
を備え、
前記予測モデル作成部は、前記第一特徴量に対応する第一予測モデル、および前記第二特徴量に対応する第二予測モデルをそれぞれ構築する、
請求項1に記載のモデル作成装置。
【請求項3】
前記特徴量抽出部は、非線形、または確率的な生成モデルを用いて前記特徴量を抽出する、
請求項1に記載のモデル作成装置。
【請求項4】
前記特徴量抽出部は、変分オートエンコーダを用いて前記特徴量を抽出する、
請求項3に記載のモデル作成装置。
【請求項5】
前記特徴量抽出部は、第一時刻における第一温度観測値、および前記第一時刻よりも前の第二時刻における第二温度観測値を含む温度観測値群を入力とする特徴量抽出モデル、または前記第一温度観測値と前記第二温度観測値との時間差分を入力とする特徴量抽出モデルを用いて前記特徴量を抽出する、
請求項1に記載のモデル作成装置。
【請求項6】
前記特徴量抽出部は、現在時刻における温度観測値、または前記現在時刻よりも前の過去時刻における温度観測値を入力とし、前記現在時刻よりも後の未来時刻における温度観測値を出力とする予測モデルを用いて前記特徴量を抽出する、
請求項1に記載のモデル作成装置。
【請求項7】
請求項1に記載のモデル作成装置が備える予測モデル作成部が構築した前記予測モデルに新たな特徴量を入力することによって、新たな温度観測値の変化に対応する事象を予測する予測部を備える、予測装置。
【請求項8】
前記予測の結果を出力する予測結果出力部をさらに備える、
請求項7に記載の予測装置。
【請求項9】
前記事象には、前記鋳型内の溶鋼流動状態、または鋳造される鋳片表面におけるピンホールの発生、が含まれる、
請求項7に記載の予測装置。
【請求項10】
前記モデル作成装置が備える前記特徴量抽出部は、
第一パラメータを用いて第一特徴量を抽出する第一特徴量抽出部と、
前記第一パラメータとは異なる第二パラメータを用いて前記第一特徴量とは異なる第二特徴量を抽出する第二特徴量抽出部と、
を備え、
前記予測モデル作成部は、前記第一特徴量に対応する第一予測モデル、および前記第二特徴量に対応する第二予測モデルをそれぞれ構築し、
前記第一予測モデル、および前記第二予測モデルの中から予測時に使用する予測モデルを決定する予測モデル決定部をさらに備える、
請求項7に記載の予測装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モデル作成装置、予測装置、モデル作成プログラムおよびモデル作成方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
連続鋳造における鋳型内部の溶鋼流動は、鋳造する鋳片の品質に影響する。しかし、鋳型内の溶鋼流動を直接観測して操業することは困難である。そこで、多変量解析を利用して、観測可能な鋳型の温度から溶鋼流動の状態を推定する技術が種々提案されている。例えば特許文献1には、鋳型に設置した熱電対を用いて測定した温度を主成分分析して得られる主成分スコアを指標としてスラブ表面の欠陥発生有無を判定する技術が記載されている。この技術は、多変量解析における異常検知であり、具体的には、主成分スコアの次元ごとに設定した閾値によって異常、つまり欠陥が発生したことを判定する。欠陥が発生したと判定された場合は、表面欠陥を除去してからスラブを圧延工程へ搬送する。
【0003】
また、多変量解析の代わりに物理モデルを利用して溶鋼流動の状態を推定する技術も種々提案されている。例えば特許文献2には、鋳型湯面付近に設置した熱電対を用いて測定した温度に基づいて湯面形状を表す湯面流動パターンを検出し、湯面流動のパターンの一致性から鋳片の欠陥有無、欠陥位置及び欠陥原因などを予測し、鋳片の欠陥が予測される場合には鋼片の表面に生じた傷や不純物を燃料ガスと酸素で熱化学的に溶削するスカーフィングなどの処理を行う技術が記載されている。特許文献3には、鋳型に設置した熱電対を用いて測定した温度を算出式に代入して、凝固シェル界面の溶鋼流速や偏流度(溶鋼流速のばらつきの大きさを表す、複数点で算出される溶鋼流速の最大値と最小値の差、最大流速と平均流速の差、または流速分布の標準偏差などの値)を算出する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-160239号公報
特表2015-522428号公報
特開2012-66278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に記載されたように主成分分析における主成分スコアや再構成誤差を指標として外れ値を異常(欠陥)とする場合、主成分分析の学習データの中に異常(欠陥)のデータが存在しないか、または十分に少ないことが前提になる。しかしながら、実際には、学習データの中に異常(欠陥)時のデータや、異常(欠陥)が顕在化していないものの発生しやすい状態のデータが含まれる可能性は高い。従って、主成分分析のような教師なし学習による異常検知の枠組みには限界がある。また、主成分分析では一般に逆行列を求めるため、データが大量になると計算が複雑化する。また、主成分分析は線形な次元縮約手法であるため鋳型の熱電対間の線形の関係性しか考慮することができず、熱電対を等間隔に設置することが望ましいなどの制約が生じる。
【0006】
一方、特許文献2に記載されたように湯面形状を表す湯面流動パターンを検出したり、特許文献3に記載されたように凝固シェル界面の溶鋼流速や偏流度を算出したりすることによって計算をある程度単純化することができる。しかしながら、鋳型内全体の溶鋼流動の状態が鋳型湯面付近や凝固シェル界面の溶鋼流動状態に影響する場合(例えば浸漬ノズルからの吐出流が電磁ブレーキによって反転流になって鋳型湯面付近に向かう場合等)があるため、上記の手法によって溶鋼流速を高い予測精度で予測することは困難である。このように、既に提案されている多変量解析や物理モデルを用いて鋳型内の溶鋼流動の状態を推定する方法には、予測精度の点で限界がある。
【0007】
そこで、本発明は、多変量解析に基づく異常検知手法または物理モデルに依存することなく、鋳型内の溶鋼流動の変化の結果生じる事象を可及的に精度良く予測できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るモデル作成装置は、連続鋳造機の鋳型に配置された測温装置が、鋳造中の所定時間に亘って前記鋳型を測温することにより得られる温度観測値の変化から特徴量を抽出する特徴量抽出部と、前記特徴量と、前記変化に対応する事象との関係性に基づいて予測モデルを構築する予測モデル作成部と、を備える。
【0009】
また、本発明の他の態様に係る予測装置は、上記モデル作成装置が備える予測モデル作成部が構築した前記予測モデルに新たな特徴量を入力することによって、新たな温度観測値の変化に対応する事象を予測する予測部を備える。
【0010】
また、本発明の他の態様に係るモデル作成プログラムは、上記モデル作成装置としてコンピュータを機能させるためのモデル作成プログラムであって、前記特徴量抽出部および前記予測モデル作成部としてコンピュータを機能させる。
(【0011】以降は省略されています)

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