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公開番号2024053978
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160531
出願日2022-10-04
発明の名称銅粒子、導電性ペースト及び基板
出願人古河機械金属株式会社
代理人個人
主分類B22F 1/00 20220101AFI20240409BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】焼成開始温度が高温である銅粒子、それを用いた導電性ペースト及び基板を提供する。
【解決手段】下記方法により算出される炭素含有率が0.1質量%以上2.5質量%以下である銅粒子。
[炭素含有率の算出方法]
銅粒子0.5gを秤量し、助燃剤としてタングステン粉1.5g、鉄粉0.5gおよびスズ粉0.5gを加え、炭素・硫黄分析装置を用いて、酸素気流中、流量:3L/min、燃焼方法:高周波加熱、燃焼時間:60sec、検出方法:赤外線吸収法の条件で測定し、炭素含有率を算出する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記方法により算出される炭素含有率が0.1質量%以上2.5質量%以下である銅粒子。
[炭素含有率の算出方法]
銅粒子0.5gを秤量し、助燃剤としてタングステン粉1.5g、鉄粉0.5gおよびスズ粉0.5gを加え、炭素・硫黄分析装置を用いて、酸素気流中、流量:3L/min、燃焼方法:高周波加熱、燃焼時間:60sec、検出方法:赤外線吸収法の条件で測定し、炭素含有率を算出する。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
請求項1に記載の銅粒子において、
下記方法により算出される収縮率1.0%の温度が650℃以上である銅粒子。
[収縮率1.0%の温度の算出方法]
銅粒子を1g秤量し、直径5mmの円柱状の成型金型へ充填し、油圧プレス機(吐出圧力10MPa)にて前記銅粒子をプレス成型する。プレス成型により得られたペレットを砕いて、顆粒サンプルを得る。前記顆粒サンプルを0.67g秤量し、直径5mmの円柱状の成形金型へ充填し、油圧プレス機(吐出圧力10MPa)にて前記顆粒サンプルをプレス成型し、直径5mm、高さ5mmの円柱状のペレットを測定用サンプルとして得る。
熱機械分析計を用いて、Ar流量:200mL/min、測定荷重:10mN、測定温度域:23~1000℃、昇温速度:5℃/minの条件で測定し、収縮率1.0%の温度を算出する。
【請求項3】
請求項1または2に記載の銅粒子において、
下記方法により算出されるD
90
粒子径が0.1μm以上5.0μm以下である、銅粒子。
[D
90
粒子径の算出方法]
銅粒子0.1gを0.1質量%分散剤水溶液1mLと混合し、レーザー回折/散乱式粒子径測定装置を用いて、装置内超音波を5min照射した後、銅粒子の累積体積90%粒子径を測定し、D
90
粒子径を算出する。
【請求項4】
請求項1または2に記載の銅粒子において、
下記方法により算出されるD
50
粒子径が0.05μm以上5.0μm以下である、銅粒子。
[D
50
粒子径の算出方法]
銅粒子0.1gを0.1質量%分散剤水溶液1mLと混合し、レーザー回折/散乱式粒子径測定装置を用いて、装置内超音波を5min照射した後、銅粒子の累積体積50%粒子径を測定し、D
50
粒子径を算出する。
【請求項5】
請求項1または2に記載の銅粒子を含む導電性ペースト。
【請求項6】
請求項5に記載の導電性ペーストまたは前記導電性ペーストの焼結体を含む基板。
【請求項7】
低温焼成積層セラミックス基板である請求項6に記載の基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、銅粒子、導電性ペースト及び基板に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
低温焼成積層セラミックス基板(LTCC基板)は、配線導体とセラミックス基板を同時焼成して作る基板である。LTCC基板は、耐熱性・耐湿性に優れ、高周波回路において良好な周波数特性を示すことから、車載向け電子基板用途でよく使用されている。LTCC基板内の配線導線には、銅粒子の導電性ペーストが用いられる。
【0003】
銅粒子の導電性ペーストは広く使用されている。銅粒子の製造方法に関する技術としては、例えば、特許文献1(特開2011-052284号)や特許文献2(特開2020-050888号)に記載のものが挙げられる。
【0004】
特許文献1には、金属化合物が溶解あるいは分散している液中で、ゼラチンの存在下、前記金属化合物が持つ金属イオンを還元することにより、金属微粒子を得る方法において、前記ゼラチンの種類を選択することによって前記金属微粒子の粒子径を制御することを特徴とする、金属微粒子の製造方法によれば、所望の平均粒子径に制御された金属微粒子を簡便に製造することができることが記載されている。
【0005】
特許文献2には、湿式法によって製造された銅粉を、pH8~14のアルカリ水溶液、又はpH0~4の酸水溶液と接触させる、pH処理工程、を含む、易解砕性銅粉の製造方法によれば、乾燥ケーキからの解砕と分級の工程の負担を低減しつつ、二次粒子の残存が十分に低減された、易解砕性の銅粉を得ることができることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-052284号公報
特開2020-050888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
LTCC基板は、配線導線とセラミックス基板を同時に焼成するため、配線導線に用いられる銅粒子は焼結開始温度が高温であることが求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、焼成開始温度が高温である銅粒子、それを用いた導電性ペースト及び基板を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討を重ね、炭素含有率が0.1質量%以上2.5質量%以下である銅粒子は、焼成開始温度が高温であることを見出して、本発明を完成させた。
【0009】
[1]下記方法により算出される炭素含有率が0.1質量%以上2.5質量%以下である銅粒子。
[炭素含有率の算出方法]
銅粒子0.5gを秤量し、助燃剤としてタングステン粉1.5g、鉄粉0.5gおよびスズ粉0.5gを加え、炭素・硫黄分析装置を用いて、酸素気流中、流量:3L/min、燃焼方法:高周波加熱、燃焼時間:60sec、検出方法:赤外線吸収法の条件で測定し、炭素含有率を算出する。
[2]前記[1]に記載の銅粒子において、
下記方法により算出される収縮率1.0%の温度が650℃以上である銅粒子。
[収縮率1.0%の温度の算出方法]
銅粒子を1g秤量し、直径5mmの円柱状の成型金型へ充填し、油圧プレス機(吐出圧力10MPa)にて前記銅粒子をプレス成型する。プレス成型により得られたペレットを砕いて、顆粒サンプルを得る。前記顆粒サンプルを0.67g秤量し、直径5mmの円柱状の成形金型へ充填し、油圧プレス機(吐出圧力10MPa)にて前記顆粒サンプルをプレス成型し、直径5mm、高さ5mmの円柱状のペレットを測定用サンプルとして得る。
熱機械分析計を用いて、Ar流量:200mL/min、測定荷重:10mN、測定温度域:23~1000℃、昇温速度:5℃/minの条件で測定し、収縮率1.0%の温度を算出する。
[3]前記[1]または[2]に記載の銅粒子において、
下記方法により算出されるD
90
粒子径が0.1μm以上5.0μm以下である、銅粒子。
[D
90
粒子径の算出方法]
銅粒子0.1gを0.1質量%分散剤水溶液1mLと混合し、レーザー回折/散乱式粒子径測定装置を用いて、装置内超音波を5min照射した後、銅粒子の累積体積90%粒子径を測定し、D
90
粒子径を算出する。
[4]前記[1]~[3]のいずれかに記載の銅粒子において、
下記方法により算出されるD
50
粒子径が0.05μm以上5.0μm以下である、銅粒子。
[D
50
粒子径の算出方法]
銅粒子0.1gを0.1質量%分散剤水溶液1mLと混合し、レーザー回折/散乱式粒子径測定装置を用いて、装置内超音波を5min照射した後、銅粒子の累積体積50%粒子径を測定し、D
50
粒子径を算出する。
[5]前記[1]~[4]のいずれかに記載の銅粒子を含む導電性ペースト。
[6]前記[5]に記載の導電性ペーストまたは前記導電性ペーストの焼結体を含む基板。
[7]低温焼成積層セラミックス基板である前記[6]に記載の基板。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、焼成開始温度が高温である銅粒子、それを用いた導電性ペースト及び基板を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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