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公開番号2024089456
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204831
出願日2022-12-21
発明の名称X線分析装置
出願人株式会社日立ハイテクサイエンス
代理人個人
主分類G01N 23/22 20180101AFI20240626BHJP(測定;試験)
要約【課題】 X線光路上の鏡や高額で高精度な試料ステージを用いなくても所望の位置にX線を正確に照射することが可能になるX線分析装置を提供すること。
【解決手段】 試料Sを載置する試料ステージ2と、試料ステージ上の照射ポイントに一次X線X1を照射するX線源3と、試料から放射される二次X線X2を検出するX線検出器4と、前記信号を分析する分析器5と、試料ステージとX線源及びX線検出器とを相対的に移動させて照射ポイントを移動可能なステージ移動機構6と、予め照射ポイントに焦点が一致していると共に照射ポイントを含む周囲を撮像可能で、互いに異なる位置に配された複数の観察光学系7A,7Bと、複数の観察光学系で撮像した複数の画像を比較して得た視差に基づいて試料の高さ位置のずれ量を算出し、ずれ量に基づいて一次X線の光軸から視た画像を作成する演算部8とを備えている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
試料を載置する試料ステージと、
前記試料ステージ上の照射ポイントに一次X線を照射するX線源と、
前記一次X線が照射された前記試料から放射される二次X線を検出し、前記二次X線のエネルギー情報を含む信号を出力するX線検出器と、
前記信号を分析する分析器と、
前記試料ステージと前記X線源及び前記X線検出器とを相対的に移動させて前記照射ポイントを移動可能なステージ移動機構と、
予め前記照射ポイントに焦点が一致していると共に前記照射ポイントを含む周囲を撮像可能で、互いに異なる位置に配された複数の観察光学系と、
前記複数の観察光学系で撮像した複数の画像を比較して得た視差に基づいて前記試料の高さ位置のずれ量を算出し、前記ずれ量に基づいて前記一次X線の光軸から視た画像を作成する演算部とを備えていることを特徴とするX線分析装置。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
請求項1に記載のX線分析装置において、
前記複数の観察光学系が、撮像素子と、レンズとを備え、それぞれ前記一次X線の光軸に対しシャインプルーフ光学系を形成していることを特徴とするX線分析装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のX線分析装置において、
前記複数の観察光学系が、前記一次X線の光軸に対して左右対称の位置に配されている2つの観察光学系であることを特徴とするX線分析装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、小型電子部品等の試料中に含まれる金属元素の検出等が可能なX線分析装置に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
X線分析は、試料を非破壊で分析することが可能であるという特性から、小型電子部品などの試料に一次X線(入射X線)を照射して、試料から放射される二次X線(蛍光X線等)を分析して、試料について元素の定量分析や、多層構造の膜厚等を分析する製品検査用途等に用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1及び2には、X線源と、X線源からのX線を細いビーム状に成型するビーム成型機構と、試料を設置する試料ステージと、試料を観察するための観察光学系とを備えた蛍光X線分析装置が記載されている。
この蛍光X線分析装置では、X線照射位置が試料上の所望の位置となるように観察光学系の観察像で試料の位置調整が可能となるように、X線の光路上にX線を透過可能な鏡を配置することで、X線の光軸と同軸観察可能な光学系配置を用いている。
【0004】
しかし、この装置の場合、X線光軸中に鏡を配置する必要があるため、X線のビーム成型機構を最適な配置にできない問題がある。
このため、例えば特許文献3では、X線の光軸と観察光学系の光軸とを所定の距離だけ離して配置し、観察光学系で試料位置を合わせたのち、観察光学系の光軸とX線ビームの光軸との間の所定の距離に相当する量だけ、試料ステージを動作させることで所望の位置にX線を照射させる方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6521384号公報
特開昭61-25006号公報
特開平5-118999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
上記特許文献3では、ビーム成型機構から試料までの距離を短くする必要がある場合には特に有効に作用するが、観察光学系の光軸とX線の光軸との差に相当する所定の距離だけ試料を移動させる機構が正確に動作することが前提となる。
しかしながら、ステージプレート上に置かれた試料の移動距離は、ステージの真直度やヨー運動などの影響を受けて、ステージのスライダの移動距離に対して変動を受け、ステージ上のすべての場所で正確に所望の場所にX線を照射するためには、高額な高精度ステージを用いる必要があり、システム全体が高額になってしまうという不都合があった。特にステージプレートが大きく、測定対象の試料がステージのスライダから離れた場所にある場合にこの影響は顕著となる。
【0007】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、X線光路上の鏡や高額で高精度な試料ステージを用いなくても所望の位置にX線を正確に照射することが可能になるX線分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るX線分析装置は、試料を載置する試料ステージと、前記試料ステージ上の照射ポイントに一次X線を照射するX線源と、前記一次X線が照射された前記試料から放射される二次X線を検出し、前記二次X線のエネルギー情報を含む信号を出力するX線検出器と、前記信号を分析する分析器と、前記試料ステージと前記X線源及び前記X線検出器とを相対的に移動させて前記照射ポイントを移動可能なステージ移動機構と、予め前記照射ポイントに焦点が一致していると共に前記照射ポイントを含む周囲を撮像可能で、互いに異なる位置に配された複数の観察光学系と、前記複数の観察光学系で撮像した複数の画像を比較して得た視差に基づいて前記試料の高さ位置のずれ量を算出し、前記ずれ量に基づいて前記一次X線の光軸から視た画像を作成する演算部とを備えていることを特徴とする。
【0009】
このX線分析装置では、予め照射ポイントに焦点が一致していると共に照射ポイントを含む周囲を撮像可能で、互いに異なる位置に配された複数の観察光学系と、複数の観察光学系で撮像した複数の画像を比較して得た視差に基づいて試料の高さ位置のずれ量を算出し、ずれ量に基づいて一次X線の光軸から視た画像を作成する演算部とを備えているので、一次X線軸の長さを増大させる鏡等の要素の追加が不要であり、常時観察が可能で試料又は試料ステージの高さ位置を調整可能になる。
したがって、折り返しミラー等を一次X線の光軸上に配する必要が無いと共に、高額な高精度ステージが不要になり、一次X線の光軸方向から観察した試料像を常時観察・表示可能になる。
【0010】
第2の発明に係るX線分析装置は、第1の発明において、前記複数の観察光学系が、撮像素子と、レンズとを備え、それぞれ前記一次X線の光軸に対しシャインプルーフ光学系を形成していることを特徴とする。
すなわち、このX線分析装置では、複数の観察光学系が、撮像素子と、レンズとを備え、それぞれ一次X線の光軸に対しシャインプルーフ光学系を形成しているので、レンズ主面と試料面(物面)とが平行でなく、近距離と遠距離とを同時に焦点を合わせることができ、より広い視野で画像を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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