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公開番号2024089194
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204401
出願日2022-12-21
発明の名称耐電圧試験装置及び耐電圧試験方法
出願人エスペック株式会社
代理人個人,個人
主分類G01R 31/12 20200101AFI20240626BHJP(測定;試験)
要約【課題】複数の供試体を耐電圧試験する場合に、絶縁破壊した供試体の状態を正確に把握する。
【解決手段】耐電圧試験装置10は、電源部14と、電源部14に対して並列に設けられる個別配線23と、個別配線23に接続された各供試体Sに電流が流れるかどうかを監視する電流監視部35と、個別配線のそれぞれに対応して設けられた切替部40と、を備える。個別配線23は、切替部40によって電源部14の一方の接続端に断接されるとともに供試体Sの一方の端子に接続可能な一側配線32と、電源部14の他方の接続端に接続されるとともに供試体Sの他方の端子に接続可能な他側配線33と、を含む。切替部40は、電源部14の一方の接続端と一側配線32とが導通可能な状態から、一側配線32が他側配線33と同電位の逃がし配線37に接続される状態に切り替え可能である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
電源部と、
前記電源部に対して並列に設けられるとともにそれぞれ絶縁部を有する供試体が接続可能に構成された複数の個別配線と、
各個別配線に接続された前記各供試体に、前記電源部による印加電圧を受けて電流が流れるかどうかを監視するための電流監視部と、
前記複数の個別配線のそれぞれに対応して設けられた切替部と、を備え、
前記各個別配線は、前記切替部によって前記電源部の一方の接続端に電気的に断接されるとともに前記供試体の一方の端子に電気的に接続可能に構成された一側配線と、前記電源部の他方の接続端に電気的に接続されるとともに前記供試体の他方の端子に電気的に接続可能に構成された他側配線と、を含み、
各切替部は、当該切替部が設けられた前記個別配線の前記一側配線と前記電源部の前記一方の接続端とが導通可能な状態から、当該切替部が設けられた前記個別配線の前記一側配線が前記電源部の前記一方の接続端から電気的に切り離されて当該切替部が設けられた前記個別配線の他側配線と同電位のところに電気的に接続される状態に切り替え可能である、耐電圧試験装置。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記供試体を配置する試験室を有するチャンバーを備えており、
前記各切替部は、前記チャンバーの外に配置されている、請求項1に記載の耐電圧試験装置。
【請求項3】
前記他側配線と同電位のところに電気的に接続された逃がし配線が設けられ、
前記各切替部はそれぞれ、前記電源部の前記一方の接続端に電気的に接続された第1コネクタと、前記逃がし配線に設けられた第2コネクタと、前記一側配線に電気的に接続され前記第1コネクタと前記第2コネクタとに選択的に接続される切替コネクタと、を備える、請求項1又は2に記載の耐電圧試験装置。
【請求項4】
電源部に並列に接続された複数の個別配線のそれぞれに、絶縁部を有する供試体を接続し、
各個別配線に電圧がかかるように前記電源部を起動し、
各供試体において、前記電源部による印加電圧を受けて電流が流れていないかを監視しつつ前記電源部による電圧の印加を継続し、
個別配線のうち前記電流が流れたことが確認された供試体の一方の端子に電気的に繋がる一側配線については、前記電源部の一方の接続端から電気的に切り離すとともに、前記一側配線を、前記電源部の他方の接続端に電気的に接続されるとともに前記供試体の他方の端子に電気的に接続された他側配線と同電位のところに接続する、耐電圧試験方法。
【請求項5】
複数の供試体のうちの一部の供試体に電流が流れたことが確認されると、前記電源部による電圧の印加を停止し、
前記電流が流れたことが確認された供試体に繋がる前記一側配線を前記他側配線と同電位のところに電気的な接続を切り替えた後、前記電源部による印加を再開する、請求項4に記載の耐電圧試験方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐電圧試験装置及び耐電圧試験方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、たとえば、下記特許文献1に開示されているように、電気製品、電気部品、半導体部品等において、使用電圧に対して十分な絶縁耐力があるかどうか、すなわち絶縁破壊をしないかどうかを確認する、あるいは、絶縁抵抗を測定するための耐電圧試験装置が知られている。耐電圧試験装置は、高電圧(たとえば1kV以上の高電圧)を発生する電源部と、電源部と供試体を互いに接続する配線と、を有し、供試体に高電圧を印加できるように構成されている。特許文献1に開示された耐電圧試験装置では、複数の供試体を同時に試験できるように、電源部には、供試体を接続可能な複数の配線が並列につながっている。そして、複数の供試体に同時に高電圧を印加し、絶縁破壊した供試体があると、その供試体に繋がる配線を遮断するようになっている。一方で、絶縁破壊していない供試体については継続して高電圧を印加し続ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開昭48-84275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された耐電圧試験装置では、絶縁破壊した供試体に繋がる配線については、電源部側の配線から遮断されるが、絶縁破壊していない供試体については引き続き高電圧を印加し続けるため、絶縁破壊した供試体に接続されていた電源部側の配線にも高電圧がかかった状態となる。そのため、この電源部側の配線にかかる高電圧によって、絶縁破壊した供試体に繋がる配線が帯電してしまう可能性がある。その場合、絶縁破壊した供試体にさらに電圧がかかることになるため、供試体の状態が絶縁破壊したときの状態から変化することになる。そのため、供試体を事後分析しようとしても、絶縁破壊したときの供試体の状態を正確に把握できないという問題が生ずる。
【0005】
そこで、本発明は、前記従来技術を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の供試体を同時に耐電圧試験するときでも、絶縁破壊した供試体の状態を正確に把握できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するため、本発明に係る耐電圧試験装置は、電源部と、前記電源部に対して並列に設けられるとともにそれぞれ絶縁部を有する供試体が接続可能に構成された複数の個別配線と、各個別配線に接続された前記各供試体に、前記電源部による印加電圧を受けて電流が流れるかどうかを監視するための電流監視部と、前記複数の個別配線のそれぞれに対応して設けられた切替部と、を備える。前記各個別配線は、前記切替部によって前記電源部の一方の接続端に電気的に断接されるとともに前記供試体の一方の端子に電気的に接続可能に構成された一側配線と、前記電源部の他方の接続端に電気的に接続されるとともに前記供試体の他方の端子に電気的に接続可能に構成された他側配線と、を含む。各切替部は、当該切替部が設けられた前記個別配線の前記一側配線と前記電源部の前記一方の接続端とが導通可能な状態から、当該切替部が設けられた前記個別配線の前記一側配線が前記電源部の前記一方の接続端から電気的に切り離されて当該切替部が設けられた前記個別配線の他側配線と同電位のところに電気的に接続される状態に切り替え可能である。
【0007】
本発明に係る耐電圧試験装置では、電源部に並列に接続された複数の個別配線にそれぞれ絶縁部を有する供試体を接続し、この状態で電源部によって供試体に電圧を印加することができる。このとき、電流監視部によって、各供試体に電流が流れているかどうかを監視することにより、供試体が絶縁破壊していないかを確認することができる。また、複数の供試体のうち、何れかの供試体において絶縁破壊が生じた場合には、切替部により、当該絶縁破壊した供試体が接続されている個別配線において、一側配線と電源部の一方の接続端とが導通可能な状態から、当該個別配線の一側配線が電源部の一方の接続端から電気的に切り離されて当該他側配線と同電位のところに接続される状態に切り替えることができる。これにより、当該一側配線が帯電してしまう状態になることを防止できる。
【0008】
すなわち、耐電圧試験装置のように高圧の電圧を印加するものにおいては、電源部の一方の接続端から印加された高圧の電圧によって、一側配線が帯電し得る。あるいは場合によっては、隣の供試体に繋がる個別配線に印加される電圧によって、絶縁破壊した供試体に繋がる一側配線が帯電し得る。これらの場合、絶縁破壊した供試体にさらに電圧がかかった状態となり得る。しかしながら、切替部が、一側配線が他側配線と同電位のところに接続された状態に切り替えられるため、絶縁破壊した供試体を挟んで一側配線と他側配線とが同電位になり、そのために、絶縁破壊した供試体に電圧がかかった状態になることを回避できる。したがって、絶縁破壊した供試体に電圧がかかった状態に維持されることを防止できるため、絶縁破壊したときの供試体の状態を事後的に正確に把握することができる。なお、「他側配線と同電位のところ」は、他側配線や、他側配線に接続された配線であってもよく、あるいは他側配線が接地されている場合には、接地されたところであってもよい。
【0009】
前記供試体を配置する試験室を有するチャンバーを備えてもよい。この場合において、前記各切替部は、前記チャンバーの外に配置されていてもよい。この態様では、切替部による切り替え操作時に試験者が試験室内にアクセスする必要がないため、試験室内の温度、湿度等の試験環境が変動しないようにすることができる。
【0010】
前記他側配線と同電位のところに電気的に接続された逃がし配線が設けられてもよい。前記各切替部はそれぞれ、前記電源部の前記一方の接続端に電気的に接続された第1コネクタと、前記逃がし配線に設けられた第2コネクタと、前記一側配線に電気的に接続され前記第1コネクタと前記第2コネクタとに選択的に接続される切替コネクタと、を備えてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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