TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024089115
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204287
出願日2022-12-21
発明の名称半導体装置の製造方法及び半導体装置の検査方法
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H01L 21/336 20060101AFI20240626BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】積層欠陥の種類を特定可能な技術を提供する。
【解決手段】半導体基板102上に積層したエピ層104内にpnダイオード構造を含む半導体装置1の製造方法は、前記エピ層内に形成される積層欠陥の種類を特定する特定工程、を備えており、前記特定工程は、前記pnダイオード構造を介して通電する第1ステップS1と、前記第1ステップの後に、前記積層欠陥に依存する電気特性値を測定する第2ステップS2と、前記第2ステップの後に、前記pnダイオード構造を介して通電する第3ステップS3と、前記第3ステップの後に、前記積層欠陥に依存する電気特性値を測定する第4ステップS4と、を備えている。
【選択図】図13
特許請求の範囲【請求項1】
半導体基板(102)上に積層したエピ層(104)内にpnダイオード構造を含む半導体装置(1)の製造方法であって、
前記エピ層内に形成される積層欠陥の種類を特定する特定工程、を備えており、
前記特定工程は、
前記pnダイオード構造を介して通電する第1ステップ(S1)と、
前記第1ステップの後に、前記積層欠陥に依存する電気特性値を測定する第2ステップ(S2)と、
前記第2ステップの後に、前記pnダイオード構造を介して通電する第3ステップ(S3)と、
前記第3ステップの後に、前記積層欠陥に依存する電気特性値を測定する第4ステップ(S4)と、を備える、半導体装置の製造方法。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記第1ステップの通電時間は、前記エピ層内に形成される前記積層欠陥のうち三角状欠陥(2)の拡張が開始してから停止したと推定されるまでの拡張推定時間に設定される、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記エピ層は、n型のドリフト層(12)と、p型のボディ層(13)と、を有しており、
前記拡張推定時間は、前記エピ層のオフ角(θ)と前記ドリフト層の厚み(Dt)から算出される前記三角状欠陥の拡張長さを前記積層欠陥の拡張速度で除して算出される、請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記積層欠陥の前記拡張速度は、通電時の電流密度と前記エピ層の温度に基づいて設定される、請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記半導体基板が炭化珪素である、請求項1~4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
半導体基板(102)上に積層したエピ層(104)内にpnダイオード構造を含む半導体装置(1)の検査方法であって、
前記エピ層内に形成される積層欠陥の種類を特定する特定工程、を備えており、
前記特定工程は、
前記pnダイオード構造を介して通電する第1ステップ(S1)と、
前記第1ステップの後に、前記積層欠陥に依存する電気特性値を測定する第2ステップ(S2)と、
前記第2ステップの後に、前記pnダイオード構造を介して通電する第3ステップ(S3)と、
前記第3ステップの後に、前記積層欠陥に依存する電気特性値を測定する第4ステップ(S4)と、を備える、半導体装置の検査方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、半導体装置の製造方法及び半導体装置の検査方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
特定種類の半導体装置は、半導体基板上に積層したエピ層内にpnダイオード構造を含むことがある。例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)と称される種類の半導体装置は、半導体基板上に積層したエピ層内にn型のドリフト層とp型のボディ層で構成されるpnダイオード構造を含んでいる。このようなpnダイオード構造を介して電流が流れると、電子と正孔の再結合エネルギーによってエピ層内に積層欠陥が形成されることが知られている。積層欠陥の形成は、半導体装置のオン抵抗を増加させてしまう。
【0003】
特許文献1は、順方向抵抗値が飽和するまでpnダイオード構造を介して通電し、通電前後の順方向抵抗値の変化度合いから積層欠陥の有無を検出する方法を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2014/148294号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
積層欠陥には複数の種類があり、例えば三角状欠陥、帯状欠陥、コ型欠陥が知られている。三角状欠陥は、エピ層内において比較的小さな面積で形成されるので、半導体装置のオン抵抗を増加させる影響は小さい。一方、帯状欠陥及びコ型欠陥は、エピ層内において比較的大きな面積で形成されるので、半導体装置のオン抵抗を増加させる影響は大きい。特に、帯状欠陥及びコ型欠陥は、エピ層内の位置によっては大面積化し、半導体装置のオン抵抗を大幅に増加させる可能がある。このため、帯状欠陥及びコ型欠陥が形成され得る製造プロセスは、改善する必要がある。
【0006】
特許文献1の技術では、積層欠陥の有無については検出できるものの、積層欠陥の種類については特定することができない。本願明細書は、積層欠陥の種類を特定可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書は、半導体基板上に積層したエピ層内にpnダイオード構造を含む半導体装置を製造する方法を提供することができる。この製造方法は、前記エピ層内に形成される積層欠陥の種類を特定する特定工程を備えていてもよい。前記特定工程は、前記pnダイオード構造を介して通電する第1ステップと、前記第1ステップの後に、前記積層欠陥に依存する電気特性値を測定する第2ステップと、前記第2ステップの後に、前記pnダイオード構造を介して通電する第3ステップと、前記第3ステップの後に、前記積層欠陥に依存する電気特性値を測定する第4ステップと、を備えていてもよい。前記第1ステップと前記第3ステップの通電は、連続して実施されてもよい。即ち、前記第2ステップの測定は連続した通電中に実施され、前記第2ステップの測定前を前記第1ステップとし、前記第2ステップの測定後を前記第3ステップとしてもよい。
【0008】
本明細書はまた、半導体基板上に積層したエピ層内にpnダイオード構造を含む半導体装置を検査する方法を提供することができる。この検査方法は、前記エピ層内に形成される積層欠陥の種類を特定する特定工程を備えていてもよい。前記特定工程は、前記pnダイオード構造を介して通電する第1ステップと、前記第1ステップの後に、前記積層欠陥に依存する電気特性値を測定する第2ステップと、前記第2ステップの後に、前記pnダイオード構造を介して通電する第3ステップと、前記第3ステップの後に、前記積層欠陥に依存する電気特性値を測定する第4ステップと、を備えていてもよい。前記第1ステップと前記第3ステップの通電は、連続して実施されてもよい。即ち、前記第2ステップの測定は連続した通電中に実施され、前記第2ステップの測定前を前記第1ステップとし、前記第2ステップの測定後を前記第3ステップとしてもよい。
【0009】
上記半導体装置の製造方法及び検査方法では、前記第1ステップで通電を開始すると、前記エピ層内に前記積層欠陥の形成が始まる。前記積層欠陥の形成が開始してから拡張が停止するまでの時間は、前記積層欠陥の種類に応じて異なる。上記製造方法及び上記検査方法によると、前記第2ステップで測定された前記電気特性値と前記第4ステップで測定された前記電気特性値の間に優位な差があれば、前記第1ステップの通電では拡張が停止せず、前記第3ステップの通電でも拡張が継続する種類の前記積層欠陥が存在していることを特定することができる。このように、上記半導体装置の製造方法及び検査方法では、少なくとも一部の前記積層欠陥の種類を特定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本明細書が開示する半導体装置のアクティブ領域と終端領域の平面レイアウトを模式的に示す半導体層の平面図である。
本明細書が開示する半導体装置の半導体層の要部断面図を模式的に示しており、図1のII-II線に対応した断面図である。
本明細書が開示する半導体装置の半導体層に形成される積層欠陥を模式的に示す図である。
本明細書が開示する半導体装置に内蔵するpnダイオード構造を介して通電したときに、ドリフト層内における三角状欠陥の拡張が開始した直後の様子を模式的に示す図である。
本明細書が開示する半導体装置に内蔵するpnダイオード構造を介して通電したときに、ドリフト層内における三角状欠陥の拡張途中の様子を模式的に示す図である。
本明細書が開示する半導体装置に内蔵するpnダイオード構造を介して通電したときに、ドリフト層内における三角状欠陥の拡張が停止した後の様子を模式的に示す図である。
本明細書が開示する半導体装置のドリフト層内に形成された三角状欠陥を平面視したときの形状を模式的に示す図である。
本明細書が開示する半導体装置に内蔵するpnダイオード構造を介して通電したときの、異なる電流密度における積層欠陥の拡張速度と半導体層の温度の関係を示す図である。
本明細書が開示する半導体装置に内蔵するpnダイオード構造を介して通電したときの、通電時間とオン抵抗変動量の関係を示す図である。
図9の通電時間t1における、半導体層に形成される積層欠陥を模式的に示す図である。
図9の通電時間t2における、半導体層に形成される積層欠陥を模式的に示す図である。
図9の通電時間t3における、半導体層に形成される積層欠陥を模式的に示す図である。
本明細書が開示する半導体装置の製造方法の一部のフローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社デンソー
ヒートポンプモジュール
2日前
株式会社豊田中央研究所
車輪モジュール
2日前
株式会社デンソー
演算装置およびプリフェッチ制御方法、プリフェッチ制御プログラム
2日前
東レ株式会社
二次電池
24日前
個人
安全なNAS電池
24日前
ユニチカ株式会社
負極集電材
24日前
ローム株式会社
磁気部品
6日前
エイブリック株式会社
半導体装置
6日前
オムロン株式会社
電磁継電器
6日前
オムロン株式会社
電磁継電器
9日前
オムロン株式会社
電磁継電器
16日前
マクセル株式会社
電池
5日前
オムロン株式会社
電磁継電器
6日前
株式会社半導体エネルギー研究所
電池
2日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
6日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
2日前
株式会社カネカ
太陽電池
2日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
2日前
東レ株式会社
有機粒子およびフィルム
12日前
中国電力株式会社
変圧器取付具
5日前
オムロン株式会社
スイッチ
9日前
株式会社ダイヘン
蓄勢装置
3日前
株式会社デンソートリム
電子装置
3日前
日本航空電子工業株式会社
構造体
16日前
株式会社東京精密
シート剥離装置
2日前
ローム株式会社
半導体装置
12日前
オムロン株式会社
スイッチ
9日前
ローム株式会社
半導体装置
16日前
アイホン株式会社
インターホン機器
16日前
三菱電機株式会社
高周波パッケージ
2日前
富士電機株式会社
電磁接触器
24日前
矢崎総業株式会社
端子
3日前
マクセル株式会社
全固体電池
6日前
ミクロエース株式会社
基板処理方法
27日前
後藤電子 株式会社
積層電線
16日前
オムロン株式会社
電磁継電器
6日前
続きを見る