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公開番号2024088851
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022203848
出願日2022-12-21
発明の名称画像形成体の判別方法及びプログラム
出願人独立行政法人 国立印刷局
代理人
主分類G07D 7/206 20160101AFI20240626BHJP(チェック装置)
要約【課題】 本発明は、観察距離で画像が変化する画像形成体を対象とした、携帯端末を活用した判別方法ならびにプログラムに関する。
【解決手段】 本発明は、画像領域内に第1画像と第2画像とが形成され、第1画像を判別するための第1比較画像と、第2画像を判別するための第2比較画像とを記憶した情報処理装置が、画像領域を撮影した撮像領域を取り込み、撮像領域から第1画像を撮影した第1観察画像と、第2画像を撮影した第2観察画像とを取得し、第1観察画像と第1比較画像とで第1照合を行い、第2観察画像と第2比較画像とで第2照合を行い、第1照合によって第1観察画像が第1比較画像に対して第1閾値以内であり、かつ、第2照合によって第2観察画像が第2比較画像に対して第2閾値以内であれば、撮像領域にある画像が画像形成体であると判別する画像形成体の判別方法。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
基材上の少なくとも一部の画像領域内に第1画像と第2画像とが形成され、前記第1画像が第1距離で視認され、前記第2画像が第2距離で視認される画像形成体の判別方法であって、
前記第1画像を判別するための第1比較画像と、前記第2画像を判別するための第2比較画像とを記憶した情報処理装置が、
前記画像領域を撮影した少なくとも一つの撮像領域を取り込み、
前記撮像領域から、前記第1画像を撮影した第1観察画像と、
前記第2画像を撮影した第2観察画像と、を取得し、
前記第1観察画像と前記第1比較画像とで第1照合を行い、
前記第2観察画像と前記第2比較画像とで第2照合を行い、
前記第1照合によって、前記第1観察画像が前記第1比較画像に対して第1閾値以内であり、かつ、前記第2照合によって、前記第2観察画像が前記第2比較画像に対して第2閾値以内であれば、前記撮像領域にある画像が前記画像形成体であると判別することを特徴とする画像形成体の判別方法。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記第1観察画像が、前記画像領域を前記第1距離から撮像して取得され、
前記第2観察画像が、前記画像領域を前記第2距離から撮像して取得されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成体の判別方法。
【請求項3】
前記第1観察画像及び前記第2観察画像が、前記画像領域を同じ距離から撮像して取得され、
前記第1観察画像及び前記第2観察画像が、前記画像領域を互いに異なる倍率で撮像するか、又は、前記画像領域を互いに異なる被写界深度で撮像して取得されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成体の判別方法。
【請求項4】
前記情報処理装置が、撮像手段を有する携帯型端末であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成体の判別方法。
【請求項5】
基材上の少なくとも一部の画像領域内に第1画像と第2画像とが形成され、前記第1画像が第1距離で視認され、前記第2画像が第2距離で視認される画像形成体の判別を実行するためのプログラムであって、
前記第1画像を判別するための第1比較画像と、前記第2画像を判別するための第2比較画像とを記憶した情報処理装置が、
前記画像領域を撮影した少なくとも一つの撮像領域を取り込むステップと、
前記撮像領域から、前記第1画像を撮影した第1観察画像と、前記第2画像を撮影した第2観察画像とを取得するステップと、
前記第1観察画像と前記第1比較画像とで第1照合を行うステップと、
前記第2観察画像と前記第2比較画像とで第2照合を行うステップと、
前記第1照合によって、前記第1観察画像が前記第1比較画像に対して第1閾値以内であり、かつ、前記第2照合によって、前記第2観察画像が前記第2比較画像に対して第2閾値以内であれば、前記撮像領域にある画像が前記画像形成体であると判別するステップと、
を前記情報処理装置に実行させることを特徴とする画像形成体の判別プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、銀行券、株券、有価証券、通行券、パスポート、カード等の画像形成体の判別方法、画像形成体の真偽判別方法及び画像形成体判別プログラムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
肉眼で観察可能な画像を変化させる技術として、空間周波数を利用するものが存在する。空間周波数とは、明暗の繰返しを波(周波数)として考えたものである。人の視覚(網膜内に投影される画像)は、空間周波数の高低に対して、細かすぎる縞または粗すぎる縞が見えにくいという性質がある。
【0003】
空間周波数の特性を活用した技術の一例として、空間周波数の異なる2つの濃淡画像を合成したハイブリッドイメージ(非特許文献1参照)が存在する。ハイブリッドイメージとは、例えば、画像処理によって、第一の人物写真から低周波成分だけを抜き出した第一の画像と、第二の人物写真から高周波成分だけを抜き出した第二の画像を合成することで形成されている。
ハイブリッドイメージは、観察距離の変化によって網膜内に投影される画像の大きさが変化し、これに伴い空間周波数も変化する。したがって、ハイブリッドイメージを遠距離から観察すると、視覚の感度が低周波成分と合致し、第一の画像が視認できる。一方、近距離から観察すると、視覚の感度が高周波成分と合致することで、第二の画像が視認できる。
【0004】
肉眼で観察可能な画像を変化させる別の技術として、明るさの対比を利用する技術も存在する。明るさの対比とは、ある領域がそれよりも暗い領域に囲まれると、その領域はより明るく見え、逆にそれより明るい領域に囲まれると、その領域はより暗く見える現象である。加えて、ある色で形成された領域が、それとは異なる色の領域で囲まれたとき、囲まれた領域の色が目立って見える現象でもある。
【0005】
空間周波数の特性と明るさの対比の特性とを活用した技術の一例として、画像形成体(10)(特許文献1参照)が存在する。図12(a)は、画像形成体(10A)の一例を示す図であり、マトリクス上に配置された画素に対して、画素内部の画素と異なる色の要素の有無で近距離画像(図12(b)参照)が形成され、かつ、画素の大きさの大小で遠距離画像(図12(c)参照)が形成されている。
画像形成体(10A)は、観察距離の変化によって網膜内に投影される画像の大きさが変化し、これに伴い各々の要素における明るさの対比の効果に強弱が生じる。したがって、遠距離から観察すると、画素自体の大小に対して明るさの対比が強調され、図12(c)に示す遠距離画像(22A)が視認できる。一方、近距離から観察すると、画素内部の画素と異なる色の要素に対して明るさの対比の効果が強調され、図12(b)に示す近距離画像(21A)が視認できる。
【0006】
一方、近年では、スマートフォンに代表される携帯端末が広く一般に普及・活用されている。活用の方法についても、通話やメール、SNSによる情報交換のほかに、付属のカメラ機能で二次元コードから読み取ったアドレスを用いてホームページを閲覧する、読取結果に基づきスマートフォンの画面上に所定の3Dモデルを表示させる、などといった技術が広く用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2015-39831号公報
【非特許文献】
【0008】
“The Art of Hybrid Images: Two for The View of One”,Aude Oliva,Art & Perception 1(2013)65-74
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
非特許文献1及び特許文献1に示した技術は、肉眼かつ観察距離を変化させることが前提である。しかし、観察者の視力は、近視や遠視、乱視を含めた差異が個人差として存在するので、視力によっては画像自体を大きくしないと視認ができない、2種類の画像のうち一方しか視認できないといった視認の可否の問題、画像が切り替わって観察されるまでに腕の曲げ伸ばし以上の距離が必要になるなどといった視認距離の問題が生じてしまう。
特に、銀行券、株券、有価証券、通行券、パスポート、カード等を対象とする場合、限られた面積に縮小して配置することになるため、画像の視認の可否及び視認距離の個人差の問題が大きくなってしまう。
また、目視による確認が前提の技術であるため、単に券面上に配置しただけでは、観察者の注目を引きにくくなるとともに、観察者が観察距離を変化させるという行動を覚えていないと、当該技術を十分に活用してもらえないといった問題が存在した。
【0010】
また、携帯端末のカメラ機能で画像形成体(10)を観察しながら撮影距離を前後させることで、携帯端末のデジタル画面を通じて画像の変化を観察することは可能であるが、肉眼で観察することに変わりはなく、個人差の問題は引き続き存在した。
(【0011】以降は省略されています)

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