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公開番号2024087383
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-01
出願番号2022202182
出願日2022-12-19
発明の名称散水装置および膜分離活性汚泥処理設備の立ち上げ方法
出願人株式会社クボタ
代理人弁理士法人芳野国際特許事務所
主分類B01D 65/00 20060101AFI20240624BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】親水化剤が抜けた後の分離膜の乾燥を効率的に抑えることができる散水装置および膜分離活性汚泥処理設備の立ち上げ方法を提供すること。
【解決手段】散水装置3は、膜分離装置23が設置された水処理施設の水供給源に接続され、水を導く給水配管31と、給水配管31に接続され、被処理水を貯留する膜分離槽4に配置されて浸漬される膜分離装置23が有する分離膜の表面に給水配管31により導かれた水を供給する散水部32と、を備える。散水部32は、膜分離装置23の上方に配置され、給水配管31により導かれた水を通す本体321と、本体321に設けられ、本体321を通った水を分離膜の表面に向かって噴射するノズル322と、水処理施設に設置された部材52、53に取り付けられ、分離膜に対するノズル322の位置を決める位置決め部323と、を有する。
【選択図】図2

特許請求の範囲【請求項1】
被処理水を貯留する膜分離槽に配置されて浸漬される膜分離装置が有する分離膜の表面に水を供給する散水装置であって、
前記膜分離装置が設置された水処理施設の水供給源に接続され、前記水を導く給水配管と、
前記給水配管に接続され、前記給水配管により導かれた前記水を前記分離膜の前記表面に供給する散水部と、
を備え、
前記散水部は、
前記膜分離装置の上方に配置され、前記給水配管により導かれた前記水を通す本体と、
前記本体に設けられ、前記本体を通った前記水を前記分離膜の前記表面に向かって噴射するノズルと、
前記水処理施設に設置された部材に取り付けられ、前記分離膜に対する前記ノズルの位置を決める位置決め部と、
を有することを特徴とする散水装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記部材は、前記膜分離装置を前記膜分離槽に設置する際に前記膜分離装置を案内し前記膜分離槽に対する前記膜分離装置の位置を決める案内部材であり、
前記本体は、前記膜分離槽を跨いで配置され、
前記位置決め部は、前記本体の両端部に設けられており、前記案内部材の上端部に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の散水装置。
【請求項3】
前記部材は、前記膜分離槽に設置された前記膜分離装置の浮きを抑える安定部材であり、
前記本体は、前記膜分離槽を跨いで配置され、
前記位置決め部は、前記本体の両端部に設けられており、前記安定部材の上端部に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の散水装置。
【請求項4】
前記散水部は、前記本体の中央部に設けられ単独または前記本体と共に輪を形成する吊り輪をさらに有し、
前記吊り輪は、前記位置決め部が前記部材に取り付けられた状態において水平に延びたことを特徴とする請求項1に記載の散水装置。
【請求項5】
前記散水部は、前記本体に設けられ前記給水配管に接続されて前記水を前記本体に導く接続部をさらに有し、
前記接続部は、前記吊り輪が延びた向きと同じ向きに延びたことを特徴とする請求項4に記載の散水装置。
【請求項6】
前記散水部は、前記水処理施設に仮設されることを特徴とする請求項2~5のいずれか1項に記載の散水装置。
【請求項7】
前記部材は、前記膜分離槽の上部に設置され前記膜分離槽の少なくとも一部を覆う覆蓋であり、
前記位置決め部は、前記ノズルを挟む位置で前記本体に設けられており、前記覆蓋に形成された点検口に嵌められることを特徴とする請求項1に記載の散水装置。
【請求項8】
前記散水部は、前記本体に設けられ前記給水配管に接続されて前記水を前記本体に導く接続部をさらに有し、
前記接続部は、前記本体が延びた方向と同じ方向に延びたことを特徴とする請求項7に記載の散水装置。
【請求項9】
前記散水部は、前記水処理施設に常設されたことを特徴とする請求項7または8に記載の散水装置。
【請求項10】
他の水処理設備からの余剰汚泥または活性汚泥を種汚泥として用いる膜分離活性汚泥処理設備の立ち上げ方法であって、
被処理水を貯留する膜分離槽に配置されて浸漬される膜分離装置の膜ろ過の試運転を前記膜分離装置が前記膜分離槽に清水で浸漬された状態で行うステップと、
前記試運転を行った後に、前記膜分離槽から前記清水を排出するステップと、
前記膜分離槽に設置された前記膜分離装置が有する分離膜の表面に水を供給する散水装置を用いて前記分離膜の前記表面に前記水を定期的に供給しつつ、前記種汚泥を前記膜分離槽に供給し前記膜分離活性汚泥処理設備に適した所定のMLSSに活性汚泥を馴養するステップと、
を備えたことを特徴とする膜分離活性汚泥処理設備の立ち上げ方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、膜分離槽に配置されて浸漬される膜分離装置が有する分離膜の表面に水を供給する散水装置、および他の水処理設備からの余剰汚泥または活性汚泥を種汚泥として用いる膜分離活性汚泥処理設備の立ち上げ方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
生活排水のような一般的な都市下水や産業廃水等(以下、「汚水」という。)の浄化処理を行うために、膜分離活性汚泥法を採用した汚水処理設備(以下、「膜分離活性汚泥処理設備」という。)が構築されている。膜分離活性汚泥処理設備は、例えば、汚水を嫌気処理する嫌気槽、嫌気処理された汚水から窒素を除去する無酸素槽、有機物及びアンモニア性窒素を好気処理する好気槽(曝気槽)、好気処理された汚水から処理水を膜ろ過する膜分離装置を備えた膜分離槽等を備える。
【0003】
膜分離活性汚泥処理設備は、膜分離装置により活性汚泥の固液分離を行うので、MLSS(Mixed Liquor Suspended Solids:活性汚泥法の曝気槽中混合液の浮遊物質)を高い濃度に維持できるため、槽の容積を小さくでき、あるいは槽内での反応時間を短縮できる等の利点がある。また、最終沈殿池が不要となるので処理施設全体の敷地面積を減らすことができる等の利点がある。
【0004】
膜分離装置が有する分離膜は、基本的に疎水性の物質であり、親水化剤を分離膜に浸透させることにより通水性能を確保している。しかし、分離膜が膜分離槽において一旦浸漬されて親水化剤が抜けた後、分離膜が乾燥すると、分離膜の膜ろ過機能が失われる。そのため、親水化剤が抜けた後に分離膜を乾燥させないことが必要である。
【0005】
例えば、膜分離装置が設置された膜分離槽の清掃や改造工事が実施される場合、膜分離槽から被処理水等を排出して膜分離槽を空にする必要がある。そのため、作業期間中に分離膜を乾燥させないことが必要である。
【0006】
また、例えば、他の水処理設備からの余剰汚泥または活性汚泥を種汚泥として用いて膜分離活性汚泥処理設備を立ち上げる場合、事前に清水を用いた膜ろ過の試運転が行われる。膜分離槽から清水を排出し膜分離槽を空にした後で種汚泥を膜分離槽に供給する場合、処理施設の規模が大きくなると膜分離槽の容量も大きくなるため、分離膜が再び浸漬されるまでに例えば1日以上の長い時間を要する場合がある。このような場合、種汚泥の供給期間中に分離膜を乾燥させないように注意する必要がある。
【0007】
特許文献1には、使用された分離膜を運転休止後に保管する方法が開示されている。特許文献1に記載された固液分離膜の保管方法では、使用された分離膜を乾燥状態で保管する際、分離膜を洗浄液により洗浄し、ついで、親水化剤を含む水溶液により膜面を親水化させた後、分離膜を乾燥し、保管する。
【0008】
しかし、親水化剤が抜け、分離膜が乾燥した後に、親水化剤を分離膜に浸透させることは容易ではない。また、例えば限外ろ過(UF:Ultra Filtration)膜の場合など、分離膜の種類によっては、親水化剤が抜け、分離膜が乾燥した後に、親水化剤を分離膜に浸透させることはできない場合がある。
【0009】
親水化剤が抜けた後に分離膜を乾燥させない手段の一策として、作業者が膜分離槽の清掃や改造工事などの作業期間中に分離膜の表面に定期的に散水することが挙げられる。しかし、24時間体制で散水を行う必要性が生ずる場合があるため、安全性や手間の点において問題がある。
【0010】
他方、特許文献2および3には、所定のBOD/SS負荷よりも高いBOD/SS負荷で運転管理される他の水処理装置からの余剰汚泥または活性汚泥を種汚泥に用いることにより、短時間で膜分離活性汚泥処理装置を立ち上げる技術が開示されている。しかし、いずれも、清水を用いた膜ろ過の試運転が行われた後、膜分離槽から清水を排出せずに種汚泥を供給して馴養運転を開始する。そのため、馴養運転の開始直後のMLSSを高くして馴養運転期間を短縮する点においては、なお改良の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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