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公開番号2024086874
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-28
出願番号2024064000,2022126045
出願日2024-04-11,2022-08-08
発明の名称廃液処理設備の運転方法、処理後廃液の性質を予測する方法、運転システム及び予測システム
出願人栗田工業株式会社
代理人弁理士法人IPX
主分類G06Q 50/04 20120101AFI20240621BHJP(計算;計数)
要約【課題】廃液の性質の変動に柔軟に対応することができる廃液処理設備の運転方法等を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、製品生産プロセスからの廃液を処理する廃液処理設備の運転方法が提供される。この運転方法は、データ取得工程と、廃液予測値出力工程と、運転条件設定工程と、を備える。データ取得工程では、第1の時間における製品生産プロセスでの製品生産プロセスデータを含む第1のデータを取得する。廃液予測値出力工程では、第1のデータと、廃液の性質を予測する予測モデルと、に基づき、第1の時間以降の第2の時間における製品生産プロセスからの廃液の性質に関する予測値を出力する。ここで、予測モデルは、製品生産プロセスにおける過去の製品生産プロセスデータと、その際に排出された廃液の性質に関するデータと、が関連付けられて作成されたモデルである。運転条件設定工程では、廃液予測値出力工程で出力された廃液の性質に関する予測値に基づき、廃液処理設備の運転条件パラメータを設定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
製品生産プロセスからの廃液を処理する廃液処理設備の運転方法であって、
データ取得工程と、廃液予測値出力工程と、運転条件設定工程と、を備え、
前記データ取得工程では、第1の時間における前記製品生産プロセスでの製品生産プロセスデータを含む第1のデータを取得し、
前記廃液予測値出力工程では、前記第1のデータと、廃液の性質を予測する予測モデルと、に基づき、前記第1の時間以降の第2の時間における前記製品生産プロセスからの廃液の性質に関する予測値を出力し、
ここで、前記予測モデルは、前記製品生産プロセスにおける過去の製品生産プロセスデータと、その際に排出された廃液の性質に関するデータと、が関連付けられて作成されたモデルであり、
前記運転条件設定工程では、前記廃液予測値出力工程で出力された前記廃液の性質に関する予測値に基づき、前記廃液処理設備の運転条件パラメータを設定する、廃液処理設備の運転方法。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の廃液処理設備の運転方法において、
前記予測モデルは、前記廃液予測値出力工程が実行される前に更新可能に構成されるモデルである、廃液処理設備の運転方法。
【請求項3】
請求項1に記載の廃液処理設備の運転方法において、
前記予測モデルは、前記製品生産プロセスで生産される製品の所定のパラメータ、がさらに関連付けられて作成されたモデルであり、
前記データ取得工程で取得される前記第1のデータは、前記製品の所定のパラメータに関する情報をさらに含む、廃液処理設備の運転方法。
【請求項4】
製品生産プロセスからの廃液を処理する廃液処理設備の処理後廃液の性質を予測する方法であって、
データ取得工程と、処理後廃液予測値出力工程と、を備え、
前記データ取得工程では、第1の時間における前記製品生産プロセスでの製品生産プロセスデータ及び前記廃液処理設備が実行しようとする運転条件パラメータを含む第2のデータを取得し、
前記処理後廃液予測値出力工程では、前記第2のデータと、処理後廃液の性質を予測する予測モデルと、に基づき、前記第1の時間以降の第2の時間における廃液処理設備の処理後廃液の性質に関する予測値を出力し、
ここで、前記予測モデルは、前記製品生産プロセスにおける過去の製品生産プロセスデータと、その際に排出された廃液の性質に関するデータと、その際に前記廃液処理設備が排出された廃液を処理した運転条件パラメータと、処理後廃液の性質と、が関連付けられて作成されたモデルである、処理後廃液の性質を予測する方法。
【請求項5】
請求項4に記載の処理後廃液の性質を予測する方法において、
データ再取得工程と、処理後廃液予測値再出力工程と、をさらに備え、
前記データ再取得工程では、前記処理後廃液予測値出力工程で出力された前記処理後廃液の性質に関する予測値が所定の範囲に属さない場合、前記廃液処理設備が実行しようとする運転条件パラメータを再設定の上、前記第2のデータを取得し、
前記処理後廃液予測値再出力工程では、前記データ再取得工程で取得した前記第2のデータと、処理後廃液の性質を予測する前記予測モデルと、に基づき、前記第2の時間における前記廃液処理設備の処理後廃液の性質に関する予測値を再出力する、処理後廃液の性質を予測する方法。
【請求項6】
請求項4に記載の処理後廃液の性質を予測する方法において、
前記予測モデルは、前記処理後廃液予測値出力工程が実行される前に更新可能に構成されるモデルである、処理後廃液の性質を予測する方法。
【請求項7】
請求項4に記載の処理後廃液の性質を予測する方法において、
前記予測モデルは、前記廃液の温度及び/又は温度の推移と、これらに対応した生物処理能力と、がさらに関連付けられて作成されたモデルであり、
前記データ取得工程で取得される前記第2のデータは、前記廃液の温度及び/又は温度の推移に関する情報をさらに含む、処理後廃液の性質を予測する方法。
【請求項8】
請求項4に記載の処理後廃液の性質を予測する方法において、
前記データ取得工程は、前記廃液処理設備が実行しようとする運転条件パラメータの一部に対する制約条件が設定可能に構成される、処理後廃液の性質を予測する方法。
【請求項9】
請求項4に記載の処理後廃液の性質を予測する方法において、
前記予測モデルは、前記製品生産プロセスで生産される製品の所定のパラメータ、がさらに関連付けられて作成されたモデルであり、
前記データ取得工程で取得される前記第2のデータは、前記製品の所定のパラメータに関する情報をさらに含む、処理後廃液の性質を予測する方法。
【請求項10】
製品生産プロセスからの廃液を処理する廃液処理設備の運転システムであって、
データ取得部と、廃液予測値出力部と、運転条件設定部と、を備え、
前記データ取得部は、第1の時間における前記製品生産プロセスでの製品生産プロセスデータを含む第1のデータを取得し、
前記廃液予測値出力部は、前記第1のデータと、廃液の性質を予測する予測モデルと、に基づき、前記第1の時間以降の第2の時間における前記製品生産プロセスからの廃液の性質に関する予測値を出力し、
ここで、前記予測モデルは、前記製品生産プロセスにおける過去の製品生産プロセスデータと、その際に排出された廃液の性質に関するデータと、が関連付けられて作成されたモデルであり、
前記運転条件設定部は、前記廃液予測値出力部が出力した前記廃液の性質に関する予測値に基づき、前記廃液処理設備の運転条件パラメータを設定する、運転システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、廃廃液処理設備の運転方法、処理後廃液の性質を予測する方法、運転システム及び予測システムに関する。
続きを表示(約 4,100 文字)【背景技術】
【0002】
工場の生産プロセスにおいては、原料の溶解、生産ラインの洗浄、冷却等の様々な用途で水が使用されており、これらの水は、通常、廃棄時に特定の処理が施されることとなる。ここで、処理対象となる水は、処理原料の変化、生産品目や生産量の変化に伴い、その性質も変わってくるため、排水処理工程に対する工夫が必要となることがある。
【0003】
これに関連する技術として、特許文献1に開示された技術が知られている。特許文献1には、互いに異なる複数の予測モデルと、プラント設備の稼働実績データ、現在の稼働状況に関するデータ、気象観測データ、及び天気予報に関するデータとを用いて、プラント設備の監視対象量の一次予測値を複数算出する一次予測ステップと、前記一次予測ステップにおいて予測された各一次予測値に二次予測ステップの実行タイミングに応じた重みを付与し、重みが付与された複数の一次予測値を用いてプラント設備の監視対象量の二次予測値をプラント設備の監視対象量の予測値として算出する二次予測ステップと、を含むことを特徴とする監視対象量予測方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-161336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、本発明者らが検討したところ、廃液処理の条件を最適化させるという点については、依然として改善の余地があることがわかってきた。
【0006】
本発明では上記事情に鑑み、廃液の性質の変動に柔軟に対応することができる廃液処理設備の運転方法等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
具体的に、本発明は以下のものを提供する。
(1)
製品生産プロセスからの廃液を処理する廃液処理設備の運転方法であって、
データ取得工程と、廃液予測値出力工程と、運転条件設定工程と、を備え、
前記データ取得工程では、第1の時間における前記製品生産プロセスでの製品生産プロセスデータを含む第1のデータを取得し、
前記廃液予測値出力工程では、前記第1のデータと、廃液の性質を予測する予測モデルと、に基づき、前記第1の時間以降の第2の時間における前記製品生産プロセスからの廃液の性質に関する予測値を出力し、
ここで、前記予測モデルは、前記製品生産プロセスにおける過去の製品生産プロセスデータと、その際に排出された廃液の性質に関するデータと、が関連付けられて作成されたモデルであり、
前記運転条件設定工程では、前記廃液予測値出力工程で出力された前記廃液の性質に関する予測値に基づき、前記廃液処理設備の運転条件パラメータを設定する、廃液処理設備の運転方法。
(2)
(1)に記載の廃液処理設備の運転方法において、
前記予測モデルは、前記廃液予測値出力工程が実行される前に更新可能に構成されるモデルである、廃液処理設備の運転方法。
(3)
(1)又は(2)に記載の廃液処理設備の運転方法において、
前記予測モデルは、前記製品生産プロセスで生産される製品の所定のパラメータ、がさらに関連付けられて作成されたモデルであり、
前記データ取得工程で取得される前記第1のデータは、前記製品の所定のパラメータに関する情報をさらに含む、廃液処理設備の運転方法。
(4)
製品生産プロセスからの廃液を処理する廃液処理設備の処理後廃液の性質を予測する方法であって、
データ取得工程と、処理後廃液予測値出力工程と、を備え、
前記データ取得工程では、第1の時間における前記製品生産プロセスでの製品生産プロセスデータ及び前記廃液処理設備が実行しようとする運転条件パラメータを含む第2のデータを取得し、
前記処理後廃液予測値出力工程では、前記第2のデータと、処理後廃液の性質を予測する予測モデルと、に基づき、前記第1の時間以降の第2の時間における廃液処理設備の処理後廃液の性質に関する予測値を出力し、
ここで、前記予測モデルは、前記製品生産プロセスにおける過去の製品生産プロセスデータと、その際に排出された廃液の性質に関するデータと、その際に前記廃液処理設備が排出された廃液を処理した運転条件パラメータと、処理後廃液の性質と、が関連付けられて作成されたモデルである、処理後廃液の性質を予測する方法。
(5)
(4)に記載の処理後廃液の性質を予測する方法において、
データ再取得工程と、処理後廃液予測値再出力工程と、をさらに備え、
前記データ再取得工程では、前記処理後廃液予測値出力工程で出力された前記処理後廃液の性質に関する予測値が所定の範囲に属さない場合、前記廃液処理設備が実行しようとする運転条件パラメータを再設定の上、前記第2のデータを取得し、
前記処理後廃液予測値再出力工程では、前記データ再取得工程で取得した前記第2のデータと、処理後廃液の性質を予測する前記予測モデルと、に基づき、前記第2の時間における前記廃液処理設備の処理後廃液の性質に関する予測値を再出力する、処理後廃液の性質を予測する方法。
(6)
(4)又は(5)に記載の処理後廃液の性質を予測する方法において、
前記予測モデルは、前記処理後廃液予測値出力工程が実行される前に更新可能に構成されるモデルである、処理後廃液の性質を予測する方法。
(7)
(4)ないし(6)のいずれか1項に記載の処理後廃液の性質を予測する方法において、
前記予測モデルは、前記廃液の温度及び/又は温度の推移と、これらに対応した生物処理能力と、がさらに関連付けられて作成されたモデルであり、
前記データ取得工程で取得される前記第2のデータは、前記廃液の温度及び/又は温度の推移に関する情報をさらに含む、処理後廃液の性質を予測する方法。
(8)
(4)ないし(7)のいずれか1項に記載の処理後廃液の性質を予測する方法において、
前記データ取得工程は、前記廃液処理設備が実行しようとする運転条件パラメータの一部に対する制約条件が設定可能に構成される、処理後廃液の性質を予測する方法。
(9)
(4)ないし(7)のいずれか1項に記載の処理後廃液の性質を予測する方法において、
前記予測モデルは、前記製品生産プロセスで生産される製品の所定のパラメータ、がさらに関連付けられて作成されたモデルであり、
前記データ取得工程で取得される前記第2のデータは、前記製品の所定のパラメータに関する情報をさらに含む、処理後廃液の性質を予測する方法。
(10)
製品生産プロセスからの廃液を処理する廃液処理設備の運転システムであって、
データ取得部と、廃液予測値出力部と、運転条件設定部と、を備え、
前記データ取得部は、第1の時間における前記製品生産プロセスでの製品生産プロセスデータを含む第1のデータを取得し、
前記廃液予測値出力部は、前記第1のデータと、廃液の性質を予測する予測モデルと、に基づき、前記第1の時間以降の第2の時間における前記製品生産プロセスからの廃液の性質に関する予測値を出力し、
ここで、前記予測モデルは、前記製品生産プロセスにおける過去の製品生産プロセスデータと、その際に排出された廃液の性質に関するデータと、が関連付けられて作成されたモデルであり、
前記運転条件設定部は、前記廃液予測値出力部が出力した前記廃液の性質に関する予測値に基づき、前記廃液処理設備の運転条件パラメータを設定する、運転システム。
(11)
製品生産プロセスからの廃液を処理する廃液処理設備の処理後廃液の性質を予測する予測システムであって、
データ取得部と、処理後廃液予測値出力部と、を備え、
【0008】
前述の特許文献1に開示された技術は、あくまで排水の処理を行うプラントそれ自体の稼働状況にしか着目がされていない。これに対し、本願の廃液処理設備の運転方法においては、廃液発生の上流に位置付けられる製品生産プロセスに関するデータを活用し、これによって廃液処理設備の運転条件を最適化し得るものである。
より詳細には、製品生産プロセスデータと、廃液処理データとを関連付けることにより、廃液の性質の変動等を予測し、廃液処理設備の運転条件を最適化することができる。また、これにより廃液処理設備の運転コストや環境負荷の最小化を行うことが可能である。
また、廃液処理設備の限られた処理能力の中であっても、製品生産プロセスに紐づく廃液処理データに関するパラメータを調整することで、追加の設備投資等を行うことなく、目標とする廃液の性質(廃水水質基準値等)を達成することができる。
【0009】
このことから、上記態様によれば、廃液の性質の変動に柔軟に対応することができる廃液処理設備の運転方法等が提供されるといえる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
情報処理システム100の全体構成を示す図である。
情報処理装置1のハードウェア構成を示す図である。
情報処理装置1の機能を示す機能ブロック図である。
情報処理装置1等を用いた情報処理の流れを表すアクティビティ図である。
情報処理装置1等を用いた情報処理の流れを表すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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