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公開番号2024068615
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-20
出願番号2023090665
出願日2023-06-01
発明の名称電子ペン
出願人株式会社ワコム
代理人個人,個人
主分類G06F 3/03 20060101AFI20240513BHJP(計算;計数)
要約【課題】 電子ペンとしての機能を低下させることなく、簡単な構成で防水機能と防塵機能とを備えた電子ペンを実現する。
【解決手段】 芯体4は、先端部が筐体2のフロントキャップ22の開口より突出するように、その後端部が筐体2内の芯体保持部材5に対して取り付けられて保持される。筐体2内には、芯体保持部2の後段に電子ペン機能を実現する電子部品が設けられ、筐体2内のペン先側に芯体4が貫通する筒状の内部構成部品である第2電極13が設けられる。第2電極13の側面の全周とフロントキャップ22の内壁面の全周とに密着するように、第1のリング状弾性部材16が設けられる。更に、芯体保持部材5の側面の全周と第2電極13の内壁面の全周とに密着するように、第2のリング状弾性部材17が設けられる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ペン先側が開口となった筒状の筐体と、
棒状の芯体と、
前記筐体内に設けられ、前記芯体の先端部が前記筐体の前記開口より突出するように前記芯体の後端部分を保持する芯体保持部と、
前記筐体内の前記芯体保持部の後段に設けられ、電子ペン機能を実現する電子部品と、
前記筐体内のペン先側において、前記芯体が貫通する筒状の内部構成部品と、
前記内部構成部品の側面の全周と前記筐体の内壁面の全周とに密着する第1のリング状弾性部材と、
前記芯体保持部の側面の全周と前記内部構成部品の内壁面の全周とに密着する第2のリング状弾性部材と
を備えることを特徴とする電子ペン。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記第1のリング状弾性部材は、中心を通る軸心方向に沿う方向に切断した場合に、前記筐体の内壁面に密着する側の側面が円弧状になっており、
前記第2のリング状弾性部材は、ペン先側の開口が小さく、後端側の開口が大きいことにより、側面が傾斜し、前記ペン先側の開口の内縁が前記芯体保持部の側面の全周と密着し、前記後端側の開口の外縁が前記内部構成部品の内壁面の全周と密着する
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項3】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記芯体保持部の後段には筆圧検出部が設けられており、
前記芯体及び前記芯体を保持する前記芯体保持部は、前記芯体にかけられる筆圧に応じて軸心方向に摺動移動し、前記筆圧検出部を押圧するようにされており、
前記第2のリング状弾性部材は、ペン先側の開口が小さく、後端側の開口が大きいことにより、側面が傾斜し、前記ペン先側の開口の内縁が前記芯体保持部の側面の全周と密着し、前記後端側の開口の外縁が前記内部構成部品の内壁面の全周と密着し、
前記第2のリング状弾性部材は、前記芯体及び前記芯体保持部の軸心方向へ摺動移動した場合に、前記芯体保持部との密着と、前記内部構成部品の内壁面との密着を維持して変形する
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項4】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記芯体は、少なくとも位置指示信号を送出するための中心電極を含み、
前記内部構成部品は、少なくとも電子ペンの傾き検出用信号を送出するための周辺電極であり、
前記電子部品は、前記位置指示信号を生成して第1の信号線路を通じて前記中心電極に供給する第1の送信回路と、前記傾き検出用信号を生成して第2の信号線路を通じて前記周辺電極に供給する第2の送信回路とを含む
前記第2のリング状弾性部材は、非導電性材料により形成されている
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項5】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記芯体は、少なくとも位置指示信号を送出するための中心電極と、前記中心電極のペン先側の端部から後端方向に所定の長さ分だけ前記中心電極を覆う保護部材とからなり、
前記芯体保持部は、導電材料により形成され、前記中心電極の後端部分を保持するものであり、
前記内部構成部品は、少なくとも電子ペンの傾き検出用信号を送出するための周辺電極であり、
前記電子部品は、前記位置指示信号を生成し、前記芯体保持部を通じて前記中心電極に供給する第1の送信回路と、前記傾き検出用信号を生成して前記周辺電極に供給する第2の送信回路とを含み、
前記芯体が前記芯体保持部に保持された場合にいて、前記保護部材の少なくとも前記筐体内に位置する部分は非導電性材料により形成されており、
前記第2のリング状弾性部材は非導電性材料により形成されており、
前記芯体の前記保護部材の後端部分と前記第2のリング状弾性部材とに密着し、前記芯体の前記中心電極と前記芯体保持部とからなる部分を絶縁する筒状の絶縁部材を備える
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項6】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記芯体保持部の後段には筆圧検出部が設けられており、
前記芯体保持部は、前記芯体を保持する保持部と、前記筆圧検出部を押圧する押圧部とからなる
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項7】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記芯体保持部の後段には筆圧検出部が設けられており、
前記芯体保持部材は、前記芯体を保持する保持部と、前記保持部の後段から延伸された延伸部と、前記筆圧検出部を押圧する押圧部とからなる
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項8】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記第1のリング状弾性部材と前記第2のリング状弾性部材との一方あるいは両方は、エラストマー素材により形成されている
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項9】
ペン先側が開口となった筒状の筐体と、
芯棒と、前記芯棒のペン先側の端部から後端方向に所定の長さ分だけ前記芯棒を覆う保護部材とからなる棒状の芯体と、
前記筐体内に設けられ、前記芯体の先端部が前記筐体の前記開口より突出するように前記芯体の後端部分を保持する芯体保持部と、
前記筐体内の前記芯体保持部の後段に設けられ、電子ペン機能を実現する電子部品と、
前記筐体内のペン先側において、前記芯体が貫通する筒状の内部構成部品と、
前記内部構成部品の側面の全周と前記筐体の内壁面の全周とに密着する外側リング状弾性部材と、
前記芯体の前記保護部材の後端部分の全周と前記内部構成部品の内壁面の全周とに密着する内側リング状弾性部材と
を備えることを特徴とする電子ペン。
【請求項10】
請求項9に記載の電子ペンであって、
前記芯棒は、少なくとも位置指示信号を送出するための中心電極であり、
前記内部構成部品は、少なくとも電子ペンの傾き検出用信号を送出するための周辺電極であり、
前記電子部品は、前記位置指示信号を生成して前記中心電極に供給する第1の送信回路と、前記傾き検出用信号を生成して前記周辺電極に供給する第2の送信回路とを含み、
前記内側リング状弾性部材は、非導電性材料により形成されている
ことを特徴とする電子ペン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、タブレットPC(Personal Computer)などの電子機器に搭載された位置検出装置に対する位置指示器としての機能を実現する電子ペンに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、タブレットPCなどの電子機器には、位置検出装置が搭載されている。位置検出装置は、位置検出センサと位置検出回路とからなり、位置検出センサが電子ペンからの位置指示信号を受信し、これに応じた位置検出センサからの出力信号に基づいて、位置検出回路が位置検出センサ上の電子ペンによる指示位置を検出する。電子ペンには種々の電子部品等が搭載されている。電子ペンには、例えば、位置指示信号を発信させる発信回路の他、ペン先に加わる圧力(筆圧)を検出する圧力検出部(筆圧検出部)が搭載されている場合もある。また、電子ペンの傾きの検出を可能にするための傾き検出用信号を発生される回路や傾き検出用信号を送信する電極が搭載される場合もある。この他にも制御ICや電源回路など、種々の電子部品が搭載される。
【0003】
タブレットPCなどの電子機器は、持ち運びが容易であるために、屋内の種々の場所、例えば台所などでも利用されるし、屋外に持ち出して利用されることも多い。このため、タブレットPCなどの電子機器については、防水機能や防塵機能を有するようにされたものも提供されている。このため、タブレットPCなどの電子機器と共に使用される電子ペンについても、防水機能や防塵機器を有するようにすることが考えられている。後に記す特許文献1には、防水及び防塵を実現した電子ペン(位置指示器)に関する発明が開示されている。具体的に特許文献1には、ケースの内面を周方向の全周にわたって覆い、かつ、芯体の後端の近傍でケースの開口部を塞ぐように弾性部を配置する電子ペン(位置指示器)に関する発明が開示されている。ケースの開口部を塞ぐように弾性部を配置することで、開口部から水分や塵がケース内に侵入することを防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6476140号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に開示された発明は、基本的にケースの開口部を塞ぐように弾性部を配置するといった簡単な構成で、電子ペンの防水、防塵の効果が得られるので有効な技術である。特許文献1に開示された発明は、構成が簡単であるため、例えば、スマートフォンで利用される極めて細型の電子ペンに適用して好適なものである。しかし、タブレットPCなどで用いられる電子ペンであって、一般的なボールペンなどと同程度の大きさの電子ペンに対して特許文献1に開示された発明を適用した場合には、開口部を塞ぐように配置する弾性部も筐体や開口部に応じて大きなものとなる。この場合、当該弾性部は直接に芯体に作用するものであるため、芯体に印加される筆圧が筆圧検出部に伝わり難くなる可能性がある。
【0006】
以上のことに鑑み、この発明は、電子ペンとしての機能を低下させることなく、簡単な構成で防水機能と防塵機能とを備えた電子ペンを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、
ペン先側が開口となった筒状の筐体と、
棒状の芯体と、
前記筐体内に設けられ、前記芯体の先端部が前記筐体の前記開口より突出するように前記芯体の後端部分を保持する芯体保持部と、
前記筐体内の前記芯体保持部の後段に設けられ、電子ペン機能を実現する電子部品と、
前記筐体内のペン先側において、前記芯体が貫通する筒状の内部構成部品と、
前記内部構成部品の側面の全周と前記筐体の内壁面の全周とに密着する第1のリング状弾性部材と、
前記芯体保持部の側面の全周と前記内部構成部品の内壁面の全周とに密着する第2のリング状弾性部材と
を備えることを特徴とする電子ペンを提供する。
【0008】
この発明の電子ペンによれば、芯体は、先端部が筐体の開口より突出するように、後端部が筐体内に設けられた芯体保持部に対して取り付けられて保持される。筐体内には、芯体保持部の後段に電子ペン機能を実現する電子部品が設けられている。また、筐体内には、ペン先側に芯体が貫通する筒状の内部構成部品が設けられている。当該内部構成部品の側面の全周と筐体の内壁面の全周とに密着するように、第1のリング状弾性部材が設けられる。更に、芯体保持部の側面の全周と内部構成部品の内壁面の全周とに密着するように、第2のリング状弾性部材が設けられる。これら第1のリング状弾性部材と第2のリング状弾性部材とによって、筐体の開口部分より侵入する水分や塵が、芯体保持部の後段の電子部品にまで到達しないようにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態の電子ペンの構成例を説明するための図である。
第1の実施の形態の電子ペンのペン先側の要部を説明するための図である。
第1の実施の形態の電子ペンの第2のリング状弾性部材の設置個所の拡大断面図である。
第1の実施の形態の電子ペンの等価回路を説明するための図である。
第1の実施の形態の電子ペンの他の例のペン先側の要部を説明するための図である。
第2の実施の形態の電子ペンのペン先側の要部を説明するための図である。
第2の実施の形態の電子ペンの他の例のペン先側の要部を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図を参照しながら、この発明による電子ペンの実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、搭載された発信回路により形成された位置指示信号を、芯体を通じて位置検出センサに向けて送信することにより、位置検出センサ上の位置を指示するアクティブ静電容量方式の電子ペンに適用した場合を例にして説明する。なお、以下に説明する実施の形態では、位置指示信号を形成する回路を「発信回路」としている。これは、発振器により発生させた信号をそのまま位置指示信号と用いる場合だけでなく、発振器により発生させた信号を種々の変調等を施して所望の位置指示信号を形成し、これを送信する場合もあるためである。このため、広く情報を送り出すことを意味する「発信」との文言を使用している。
(【0011】以降は省略されています)

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