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公開番号2024081972
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-19
出願番号2022195609
出願日2022-12-07
発明の名称磁気センサ素子の製造方法
出願人愛知製鋼株式会社
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類C23C 18/36 20060101AFI20240612BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】磁性体の溶解を防ぐことができる、磁気センサ素子の製造方法を提供すること。
【解決手段】磁性体2と、磁性体2の周りに巻回されたコイル部3と、磁性体2の一部が電気的に接続されるパッド部4と、磁性体2とパッド部4とを電気的に接続する接続導体部5とを、基板11上に形成してなる磁気センサ素子1を製造する方法であって、接続導体部5は、還元型の無電解メッキにて形成する、磁気センサ素子1の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
磁性体と、該磁性体の周りに巻回されたコイル部と、上記磁性体の一部が電気的に接続されるパッド部と、上記磁性体と上記パッド部とを電気的に接続する接続導体部とを、基板上に形成してなる磁気センサ素子を製造する方法であって、
上記接続導体部は、還元型の無電解メッキにて形成する、磁気センサ素子の製造方法。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
上記磁気センサ素子は、上記磁性体と上記コイル部との間に、両者間の電気的絶縁を図るための絶縁層を有し、
上記コイル部は、上記基板に近い側に形成された下側コイル部と、該下側コイル部の上に形成された上側コイル部とを有し、
上記絶縁層は、上記下側コイル部と上記磁性体とを電気的に絶縁する下側絶縁層と、上記磁性体と上記上側コイル部とを電気的に絶縁する上側絶縁層とを有し、
上記磁気センサ素子を製造するにあたっては、
上記基板上に、上記下側コイル部及び上記パッド部を形成し、
その後、上記下側コイル部の上に上記下側絶縁層を形成し、
その後、上記下側絶縁層の上に上記磁性体を配置すると共に固定し、
その後、上記接続導体部を形成し、
その後、上記磁性体の上に上記上側絶縁層を形成し、
その後、上側絶縁層の上に上記上側コイル部を形成し、
上記接続導体部の形成にあたっては、ネガ型のメッキレジストを塗布、露光、現像して、所定の箇所にレジストパターンを形成した後、還元型の無電解メッキを行う、請求項1に記載の磁気センサ素子の製造方法。
【請求項3】
上記接続導体部を介する上記パッド部と上記磁性体との間の距離は、1μm以下である、請求項1又は2に記載の磁気センサ素子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気センサ素子の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
磁気を検出するための磁気センサ素子として、例えば、特許文献1には、磁性体と該磁性体の周りに巻回されたコイル部とを有するMIセンサ素子が開示されている。このMIセンサ素子においては、磁性体の両端部が、基板上に形成されたパッド部に電気的に接続される。また、特許文献1には、コイル部等の形成にあたり、メッキを行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-78198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1には、基板上に形成したパッド部と磁性体とを電気的に接続する接続導体部については、特に開示されておらず、まして、当該接続導体部の製造方法について、何らの記載もない。
【0005】
発明者らは、接続導体部を電解メッキにより形成する際、磁性体の一部が局部的に溶解することがあることを見出した。かかる磁性体の溶解は、場合によっては、磁性体とパッド部との間の密着性、導電性、磁性体自体の品質低下等の問題を招くおそれがあり、ひいては、磁気センサ素子の品質低下につながるおそれが懸念される。
【0006】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、磁性体の溶解を防ぐことができる、磁気センサ素子の製造方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、磁性体と、該磁性体の周りに巻回されたコイル部と、上記磁性体の一部が電気的に接続されるパッド部と、上記磁性体と上記パッド部とを電気的に接続する接続導体部とを、基板上に形成してなる磁気センサ素子を製造する方法であって、
上記接続導体部は、還元型の無電解メッキにて形成する、磁気センサ素子の製造方法にある。
【発明の効果】
【0008】
上記磁気センサ素子の製造方法において、上記接続導体部は、還元型の無電解メッキにて形成する。これにより、磁気センサ素子の製造過程における磁性体の溶解を防ぐことができる。
【0009】
以上のように、本発明によれば、磁性体の溶解を防ぐことができる、磁気センサ素子の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態1における、磁気センサ素子の斜視図。
実施形態1における、多数の磁気センサ素子が形成された半導体ウエハの平面図。
実施形態1における、磁気センサ素子の展開斜視図。
実施形態1における、磁気センサ素子の製造方法の概略フロー図。
実施形態1における、基板上に下側コイル部等を形成した状態を示す、(a)平面図、(b)(a)のVb-Vb断面図、(c)(a)のVc-Vc断面図。
実施形態1における、基板上にアモルファスワイヤを配置した状態を示す、(a)平面図、(b)(a)のVIb-VIb断面図、(c)(a)のVIc-VIc断面図。
実施形態1における、基板上にメッキレジストを塗布した状態を示す、(a)平面図、(b)(a)のVIIb-VIIb断面図、(c)(a)のVIIc-VIIc断面図、(d)(a)のVIId-VIId断面図。
実施形態1における、メッキレジストを露光する工程を示すパッド部周辺の断面説明であって、(a)X方向に垂直な断面説明図、(b)(a)のVIIId-VIIId断面説明図。
実施形態1における、メッキレジストを現像した状態を示す、(a)平面図、(b)(a)のIXb-IXb断面図、(c)(a)のIXc-IXc断面図、(d)(a)のIXd-IXd断面図。
実施形態1における、ワークを触媒付与溶液に浸漬して、所定箇所に触媒を分散させる工程の説明図。
実施形態1における、(a)ワークを無電解メッキ液に浸漬した状態の説明図、(b)無電解メッキにて接続導体部が形成される様子を示す説明図。
実施形態1における、無電解メッキにて接続導体部が形成された状態を示す、(a)平面図、(b)(a)のXIIb-XIIb断面図。
実施形態1における、メッキレジストが除去された状態を示す、(a)平面図、(b)(a)のXIIIb-XIIIb断面図、(c)(a)のXIIIc-XIIIc断面図。
実施形態1における、上側絶縁層用の感光性樹脂を塗布した状態を示す、(a)平面図、(b)(a)のXIVb-XIVb断面図、(c)(a)のXIVc-XIVc断面図。
実施形態1における、上側絶縁層が形成された状態を示す、(a)平面図、(b)(a)のXVb-XVb断面図、(c)(a)のXVc-XVc断面図。
実施形態1における、シード層を成膜した状態を示す、(a)平面図、(b)(a)のXVIb-XVIb断面図、(c)(a)のXVIc-XVIc断面図。
実施形態1における、上側コイル部を形成して磁気センサ素子が得られた状態を示す、(a)平面図、(b)(a)のXVIIb-XVIIb断面図、(c)(a)のXVIIc-XVIIc断面図。
比較形態における、磁気センサ素子の製造方法の概略フロー図。
比較形態における、上側絶縁層用の感光性樹脂を塗布した状態を示す、(a)平面図、(b)(a)のXIXb-XIXb断面図、(c)(a)のXIXc-XIXc断面図、(d)(a)のXIXd-XIXd断面図。
比較形態における、上側絶縁層用の感光性樹脂を露光する工程を示すパッド部周辺の断面説明であって、(a)X方向に垂直な断面説明図、(b)(a)のXXd-XXd断面説明図。
比較形態における、上側絶縁層が形成された状態を示す、(a)平面図、(b)(a)のXXIb-XXIb断面図、(c)(a)のXXIc-XXIc断面図、(d)(a)のXXId-XXId断面図。
比較形態における、シード層を成膜した状態を示す、(a)パッド部付近の断面図、(b)(a)のXXIIb-XXIIb断面図。
比較形態における、ワークを電解メッキ液に浸漬した状態の説明図。
比較形態における、電解メッキにて接続導体部が形成された状態を示す、パッド部付近の断面図、(b)(a)のXXIVb-XXIVb断面図。
比較形態における、残渣が生じた状態にてシード層を成膜した状態を示す、(a)パッド部付近の断面図、(b)(a)のXXVb-XXVb断面図。
比較形態における、残渣が生じた状態にて電解メッキにて接続導体部が形成された状態を示す、パッド部付近の断面図。
(a)試料0のX方向断面画像、(b)試料0のY方向断面画像。
(a)試料1のX方向断面画像、(b)試料1のY方向断面画像。
比較形態の方法による、(a)電解メッキの前の状態のSEM写真、(b)電解メッキの後の状態のSEM写真。
実験例2における、評価方法の説明図。
実験例2における、評価結果を示す線図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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