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公開番号
2024146668
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023087683
出願日
2023-05-29
発明の名称
化学蓄熱装置
出願人
愛知製鋼株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F28D
20/00 20060101AFI20241004BHJP(熱交換一般)
要約
【課題】伝熱部材に熱応力が発生するのを抑制可能な化学蓄熱装置を提供することを課題とする。
【解決手段】化学蓄熱装置1は、収容部22を内部に区画する反応器2と、収容部22に配置される蓄熱体4と、収容部22に配置され、蓄熱体4と熱の授受を行う熱媒体が通過する熱媒体流路52を内部に区画する伝熱部材5と、以下の(A)および(B)のうち、少なくとも一方を備える。(A)伝熱部材5または反応器2を支持し、伝熱部材5に熱応力が発生するのを抑制するために、隣接部材2、5に対して移動可能である支持部材7、87。(B)蓄熱体4を構成し、伝熱部材5の熱変形に応じて、互いに独立して移動可能である複数の分割体40。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
収容部を内部に区画する反応器と、
前記収容部に配置される蓄熱体と、
前記収容部に配置され、前記蓄熱体と熱の授受を行う熱媒体が通過する熱媒体流路を内部に区画する伝熱部材と、
を備え、
さらに、以下の(A)および(B)のうち、少なくとも一方を備える化学蓄熱装置。
(A)前記伝熱部材または前記反応器を支持し、前記伝熱部材に熱応力が発生するのを抑制するために、隣接部材に対して移動可能である支持部材。
(B)前記蓄熱体を構成し、前記伝熱部材の熱変形に応じて、互いに独立して移動可能である複数の分割体。
続きを表示(約 920 文字)
【請求項2】
前記支持部材は、前記伝熱部材に熱応力が発生するのを抑制するために、前記隣接部材に対して移動可能である請求項1に記載の化学蓄熱装置。
【請求項3】
前記隣接部材は、前記反応器および前記伝熱部材のうち少なくとも一方であり、前記支持部材に対向する対向面を有し、
前記支持部材は、前記収容部に配置され、前記伝熱部材を支持し、前記対向面に摺接する摺動部を有する請求項2に記載の化学蓄熱装置。
【請求項4】
さらに、前記反応器を外側から覆う外側容器を備え、
前記隣接部材は、前記反応器および前記外側容器のうち少なくとも一方であり、前記支持部材に対向する対向面を有し、
前記支持部材は、前記反応器と前記外側容器との間の空間に配置され、前記反応器を支持し、前記対向面に摺接する摺動部を有する請求項2に記載の化学蓄熱装置。
【請求項5】
前記支持部材は、基部と、前記基部と前記摺動部との間に介在する介在部と、を有し、
前記介在部は、前記摺動部に向かってV字状に先細る請求項3に記載の化学蓄熱装置。
【請求項6】
前記支持部材は、前記蓄熱体を複数の前記分割体に仕切り、
複数の前記分割体は、前記伝熱部材の熱変形に応じて、互いに独立して移動可能である請求項3に記載の化学蓄熱装置。
【請求項7】
前記支持部材は、前記伝熱部材の熱変形方向に対して、直交する方向に延在する請求項6に記載の化学蓄熱装置。
【請求項8】
前記支持部材は、前記伝熱部材の熱変形方向に沿って、複数並置され、
隣り合う二つの前記分割体の間には、隣り合う二つの前記支持部材により、隙間が区画される請求項6に記載の化学蓄熱装置。
【請求項9】
前記隣接部材は、前記反応器であり、
前記支持部材は、前記伝熱部材に固定される請求項6に記載の化学蓄熱装置。
【請求項10】
前記摺動部は、前記対向面に対して平行に延在する請求項4に記載の化学蓄熱装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、化学反応熱を利用して可逆的に蓄熱、放熱を行うことができる化学蓄熱装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、器胴と、複数の邪魔板と、複数の伝熱管と、を備える熱交換器が開示されている。器胴は、水平方向に延在している。器胴の側周壁には、流入口と、流出口と、が開設されている。伝熱管は、器胴の内部に収容されている。伝熱管は、水平方向に延在している。複数の邪魔板は、器胴の内部に収容されている。複数の邪魔板は、所定間隔ずつ離間して、器胴の内面から垂直方向に立設されている。邪魔板は、伝熱管の側周壁部を支持している。
【0003】
第一の液体は、流入口から流出口に向かって、複数の邪魔板を迂回しながら、器胴の内部を流動する。第二の液体は、伝熱管の内部を流動する。伝熱管の側周壁部を介して、第一の液体と第二の液体との間で熱交換が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特公昭46-28750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
仮に、同文献の熱交換器を化学蓄熱装置に転用する場合を想定する。この場合、蓄熱体は、器胴の内部に配置されることになる。すなわち、蓄熱体は、器胴の内部において、伝熱管や邪魔板の隙間に充填されることになる。このため、蓄熱体が、伝熱管や邪魔板に固着しやすい。したがって、伝熱管の熱変形が阻害されてしまう。よって、伝熱管に熱応力が発生しやすい。そこで、本開示は、伝熱部材に熱応力が発生するのを抑制可能な化学蓄熱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記課題を解決するため、本開示の化学蓄熱装置は、収容部を内部に区画する反応器と、前記収容部に配置される蓄熱体と、前記収容部に配置され、前記蓄熱体と熱の授受を行う熱媒体が通過する熱媒体流路を内部に区画する伝熱部材と、を備え、さらに、以下の(A)および(B)のうち、少なくとも一方を備えることを特徴とする。(A)前記伝熱部材または前記反応器を支持し、前記伝熱部材に熱応力が発生するのを抑制するために、隣接部材に対して移動可能である支持部材。(B)前記蓄熱体を構成し、前記伝熱部材の熱変形に応じて、互いに独立して移動可能である複数の分割体。
【0007】
(A)によると、支持部材は、伝熱部材を支持している。または、支持部材は、反応器を介して、伝熱部材を支持している。支持部材は、隣接部材(支持部材が隣接している部材)に対して移動可能である。このため、伝熱部材の熱変形が拘束されにくい。したがって、伝熱部材に熱応力が発生するのを抑制することができる。また、伝熱部材に既に発生した熱応力を、簡単に逃がすことができる。
【0008】
(B)によると、伝熱部材に密着しやすい蓄熱体が、複数の分割体により構成されている。複数の分割体は、互いに独立して移動可能である。このため、伝熱部材の熱変形が拘束されにくい。したがって、伝熱部材に熱応力が発生するのを抑制することができる。また、伝熱部材に既に発生した熱応力を、簡単に逃がすことができる。
【0009】
(2)上記(1)の構成において、前記支持部材は、前記伝熱部材に熱応力が発生するのを抑制するために、前記隣接部材に対して移動可能である構成とする方がよい。支持部材は、伝熱部材を支持している。または、支持部材は、反応器を介して、伝熱部材を支持している。支持部材は、隣接部材(支持部材が隣接している部材)に対して移動可能である。このため、伝熱部材の熱変形が拘束されにくい。したがって、伝熱部材に熱応力が発生するのを抑制することができる。また、伝熱部材に既に発生した熱応力を、簡単に逃がすことができる。
【0010】
(3)上記(2)の構成において、前記隣接部材は、前記反応器および前記伝熱部材のうち少なくとも一方であり、前記支持部材に対向する対向面を有し、前記支持部材は、前記収容部に配置され、前記伝熱部材を支持し、前記対向面に摺接する摺動部を有する構成とする方がよい。
(【0011】以降は省略されています)
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