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公開番号2024080618
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2023190860
出願日2023-11-08
発明の名称電子ビーム装置の調整方法、装置及びプログラム
出願人株式会社荏原製作所
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01J 37/147 20060101AFI20240606BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】荷電粒子マルチビーム装置において1次光学系の調整時間を短縮できる技術を提供する。
【解決手段】1次荷電粒子ビームを所定のパターンを有する照射対象に照射し、照射位置が2次元的に照射対象上を走査するようスキャン偏向器によって1次荷電粒子ビームを偏向させ、照射対象からの2次荷電粒子ビームによって形成される画像を取得するステップと、画像上でのパターンの直交度が目標値に近づくようスキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整するステップと、画像上でのパターンの縦横比および回転が目標値に近づくようスキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整するステップと、画像上でのパターンの倍率が目標値に近づくようスキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整するステップと、を含み、直交度調整ステップと、縦横比および回転調整ステップと、倍率調整ステップとを、この順に行うことを特徴とする。
【選択図】 図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数の1次荷電粒子から構成される1次荷電粒子ビームをステージ上の試料に照射する1次光学系と、前記1次荷電粒子ビームが照射された試料から放射される複数の2次荷電粒子から構成される2次荷電粒子ビームを検出器で検出する2次光学系と、を備える荷電粒子マルチビーム装置の前記1次光学系の調整を行う方法であって、
前記1次荷電粒子ビームを前記ステージ上の所定のパターンを有する照射対象に照射し、照射位置が2次元的に前記照射対象上を走査するようスキャン偏向器によって前記1次荷電粒子ビームを偏向させ、前記照射対象からの2次荷電粒子ビームによって形成される画像を取得するステップと、
前記画像上での前記パターンの直交度を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、直交度調整ステップと、
前記画像上での前記パターンの縦横比および回転を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、縦横比および回転角調整ステップと、
前記画像上での前記パターンの倍率を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、倍率調整ステップと、
を含み、
前記直交度調整ステップと、前記縦横比および回転調整ステップと、前記倍率調整ステップとを、この順に行うことを特徴とする方法。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
前記縦横比および回転調整ステップは、
前記画像上での前記パターンの縦横比を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、縦横比調整ステップと、
前記画像上での前記パターンの回転を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、回転調整ステップと、
を含み、
前記縦横比調整ステップと、前記回転調整ステップとを、この順に行うことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記照射対象上での前記パターンの形状は正方形であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記倍率調整ステップでは、
倍率レンズに第1の電圧または電流A1を供給した状態で、前記画像上での前記パターンの倍率および照射位置間のピッチを測定し、それぞれの測定値の目標値からの誤差ΔM1、ΔP1を求め、
前記倍率レンズに第2の電圧または電流A2を供給した状態で、前記画像上での前記パターンの倍率および照射位置間のピッチを測定し、それぞれの測定値の目標値からの誤差ΔM2、ΔP2を求め、
前記倍率レンズに供給される電圧または電流と前記誤差とを2軸とするグラフ上で、(A1、ΔM1)と(A2、ΔM2)とを結ぶ直線と、(A1、ΔP1)と(A2、ΔP2)とを結ぶ直線との交点における前記電圧または電流の値A3を求め、
前記倍率レンズに前記求めた電圧または電流A3を供給した状態で、前記画像上での前記パターンの倍率を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記画像上での照射位置の配置の回転を測定し、その測定値が目標値に近づくよう転送レンズに供給される電圧または電流を調整する、照射位置回転調整ステップと、
前記画像上での照射位置間のピッチを測定し、その測定値が目標値に近づくよう倍率レンズに供給される電圧または電流を調整する、照射位置ピッチ調整ステップと、
をさらに含み、
前記直交度調整ステップと、前記縦横比および回転調整ステップと、前記倍率調整ステップとを、前記照射位置回転調整ステップおよび照射位置ピッチ調整ステップより前に行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
前記照射位置回転調整ステップと、前記照射位置ピッチ調整ステップとを、この順に行うことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
複数の1次荷電粒子から構成される1次荷電粒子ビームをステージ上の試料に照射する1次光学系と、前記1次荷電粒子ビームが照射された試料から放射される複数の2次荷電粒子から構成される2次荷電粒子ビームを検出器で検出する2次光学系と、を備える荷電粒子マルチビーム装置の前記1次光学系の調整を行う装置であって、
命令を記憶するメモリと、
前記1次荷電粒子ビームを前記ステージ上の所定のパターンを有する照射対象に照射し、照射位置が2次元的に前記照射対象上を走査するようスキャン偏向器によって前記1次荷電粒子ビームを偏向させ、前記照射対象からの2次荷電粒子ビームによって形成される画像を取得するステップと、
前記画像上での前記パターンの直交度を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、直交度調整ステップと、
前記直交度調整ステップの後に、前記画像上での前記パターンの縦横比および回転を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、縦横比および回転調整ステップと、
前記縦横比および回転調整ステップの後に、前記画像上での前記パターンの倍率を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、倍率調整ステップと、
を行うための前記命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
を備えた装置。
【請求項8】
複数の1次荷電粒子から構成される1次荷電粒子ビームをステージ上の試料に照射する1次光学系と、前記1次荷電粒子ビームが照射された試料から放射される複数の2次荷電粒子から構成される2次荷電粒子ビームを検出器で検出する2次光学系と、を備える荷電粒子マルチビーム装置の前記1次光学系の調整を行うためのプログラムであって、
コンピュータに、
前記1次荷電粒子ビームを前記ステージ上の所定のパターンを有する照射対象に照射し、照射位置が2次元的に前記照射対象上を走査するようスキャン偏向器によって前記1次荷電粒子ビームを偏向させ、前記照射対象からの2次荷電粒子ビームによって形成される画像を取得するステップと、
前記画像上での前記パターンの直交度を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、直交度調整ステップと、
前記直交度調整ステップの後に、前記画像上での前記パターンの縦横比および回転を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、縦横比および回転調整ステップと、
前記縦横比および回転調整ステップの後に、前記画像上での前記パターンの倍率を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、倍率調整ステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項9】
請求項7に記載の装置を備えた荷電粒子マルチビーム装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、荷電粒子マルチビーム装置の1次光学系の調整を行う方法、装置及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
電子ビームを試料に照射し、試料から放出された電子ビームを観察する電子線観察装置が知られている(例えば特許文献1)。電子線観察装置は、試料に1次電子ビームを照射する1次光学系と、試料から生じる2次電子ビームを画像として検出する2次光学系から構成される。
【0003】
1次光学系における1次電子ビームを複数の電子で構成することにより、高スループット化を図れる。このような電子線観察装置においては、電子源から放出された電子ビームは、複数の開口が設けられたマルチビーム発生機構を通過することで、複数の1次電子から構成される1次電子ビームが生成される。生成された1次電子ビームは、転送レンズおよび対物レンズによって個々に集束され、試料の複数の箇所に等間隔に離散して照射される。また、1次電子ビームは、転送レンズと対物レンズとの間に配置されたスキャン偏向器によって2次元的に試料上を走査するよう偏向される。これにより、離散的に照射される1次電子ビームが試料上に万遍なく照射される。
【0004】
1次光学系が有するスキャン偏向器は、X方向およびY方向にそれぞれ電界または磁界を形成するための複数の電極またはコイルを有している。ここで、複数の電極またはコイルは、電子ビーム軸がその中心を通るようにX方向およびY方向のそれぞれに対称的に配置されていることが望ましく、またこのX方向、Y方向が表示画面上のX方向、Y方向と一致していることが望ましいが、実際はいくらかいびつな配置になっている。このような場合、画面に映し出される画像にも歪みや回転が生じてしまう。したがって、電子線観察装置においては、画像上での歪みや回転がなくなるようスキャン偏向器の各電極またはコイルに供給される電圧または電流を調整することが重要である。特許文献2には、像の回転(Rotation)、直交度(Orthgonality)、縦横比(Aspect ratio)および倍率(Magnification)(以下、これらをまとめてROAMと呼ぶことがある。)の調整に用いることができる制御回路の一例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2000-48755号公報
特開2000-311644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ROAMを順に調整する場合、その順序によっては、戻り作業(前に行った調整のし直し)が必要になることがある。たとえば、縦横比の調整が終わった状態で、次に直交度を調整しようとすると、直交度の変更に伴って縦横比も変更されてしまうため、縦横比の調整のし直しが必要となる。戻り作業が生じると、その分、調整時間が延びてしまう。
【0007】
本発明は、以上のような点を考慮してなされたものである。本発明の目的は、荷電粒子マルチビーム装置において1次光学系の調整時間を短縮できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様に係る方法は、
複数の1次荷電粒子から構成される1次荷電粒子ビームをステージ上の試料に照射する1次光学系と、前記1次荷電粒子ビームが照射された試料から放射される複数の2次荷電粒子から構成される2次荷電粒子ビームを検出器で検出する2次光学系と、を備える荷電粒子マルチビーム装置の前記1次光学系の調整を行う方法であって、
前記1次荷電粒子ビームを前記ステージ上の所定のパターンを有する照射対象に照射し、照射位置が2次元的に前記照射対象上を走査するようスキャン偏向器によって前記1次荷電粒子ビームを偏向させ、前記照射対象からの2次荷電粒子ビームによって形成される画像を取得するステップと、
前記画像上での前記パターンの直交度を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、直交度調整ステップと、
前記画像上での前記パターンの縦横比および回転を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、縦横比および回転角調整ステップと、
前記画像上での前記パターンの倍率を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、倍率調整ステップと、
を含み、
前記直交度調整ステップと、前記縦横比および回転調整ステップと、前記倍率調整ステップとを、この順に行うことを特徴とする。
【0009】
このような態様によれば、直交度の調整と、縦横比および回転の調整と、倍率の調整とを、この順に行うことで、戻り作業(前に行った調整のし直し)を無くすことができる。これにより、荷電粒子マルチビーム装置において1次光学系の調整時間を短縮できる。
【0010】
本発明の第2の態様に係る方法は、第1の態様に係る方法であって、
前記縦横比および回転調整ステップは、
前記画像上での前記パターンの縦横比を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、縦横比調整ステップと、
前記画像上での前記パターンの回転を測定し、その測定値が目標値に近づくよう前記スキャン偏向器に供給される電圧または電流を調整する、回転調整ステップと、
を含み、
前記縦横比調整ステップと、前記回転調整ステップとを、この順に行うことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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