TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024086074
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200967
出願日2022-12-16
発明の名称ポンプ設備、制御装置及び制御方法
出願人株式会社荏原製作所
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類F04D 15/00 20060101AFI20240620BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】ごみ詰まり時における回転速度の変更回数に伴う機器への負荷を抑えつつ、送水量が低下しているかの監視労力、回転速度の変更労力を低減する。
【解決手段】ポンプを駆動する電動機と、前記電動機の回転数を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、計算上の管路損出による管路抵抗曲線と運転時の回転数における流量揚程曲線の交点である運転点で運転されているか否かによってごみ詰まりの有無を判定し、ごみ詰まりと判定した場合、前記電動機の変化後の電動機回転数が回転速度設定値または回転速度変化量が回転速度変化量設定値になるように、前記電動機の回転数を変更所要時間設定値の時間をかけて変更させる制御部を有し、前記回転速度設定値または前記回転速度変化量設定値、及び前記変更所要時間設定値は、過去のデータに基づいて決定されている。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
ポンプを駆動する電動機と、
前記電動機の回転数を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、計算上の管路損出による管路抵抗曲線と運転時の回転数における流量揚程曲線の交点である運転点で運転されているか否かによってごみ詰まりの有無を判定し、ごみ詰まりと判定した場合、前記電動機の変化後の電動機回転数が回転速度設定値または回転速度変化量が回転速度変化量設定値になるように、前記電動機の回転数を変更所要時間設定値の時間をかけて変更させる制御部を有し、
前記回転速度設定値または前記回転速度変化量設定値、及び前記変更所要時間設定値は、過去のデータに基づいて決定されている
ポンプ設備。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記電動機の回転速度を変化させた場合の変化量または変化後の回転速度、当該回転速度の変更に要した変更時間、回転速度変化後のごみ解消の有無の判定結果とが関連付けられて記憶されている記憶部と、
前記記憶部を参照して、機械学習モデルまたは統計解析に従って回転速度の変化量を抑えつつごみ詰まり解消の確率を向上させるように、前記回転速度変化量設定値または回転速度設定値及び前記変更所要時間設定値を決定する設定部と、
を備える請求項1に記載のポンプ設備。
【請求項3】
前記機械学習モデルは、前記電動機の回転速度を変化させた場合の変化量または変化後の回転速度、当該回転速度の変更に要した変更時間を入力として含み、回転速度変化後のごみ詰まり解消の有無を出力として含み、
前記設定部は、機械学習モデルの出力に基づいて、前記回転速度変化量設定値または回転速度設定値及び前記変更所要時間設定値を決定する
請求項2に記載のポンプ設備。
【請求項4】
前記制御部は、前記ごみ詰まりが解消したか否か判定した結果、解消していない場合には、当該電動機の回転速度を変化させた場合の変化量または変化後の回転速度と、回転速度変化後のごみ解消無しの判定結果の組のデータを前記記憶部に追記させ、
前記ごみ詰まりが解消したか否か判定した結果、解消した場合には、当該電動機の回転速度を変化させた場合の変化量または変化後の回転速度と、回転速度変化後のごみ解消有りの判定結果の組のデータを前記記憶部に追記させ、
前記設定部は、機械学習モデルを再学習するか、統計解析を再度実行して前記回転速度変化量設定値または回転速度設定値及び前記変更所要時間設定値を決定する
請求項2または3に記載のポンプ設備。
【請求項5】
前記制御部は、電動機の回転速度変化量または変化後の電動機回転数毎に計数されたごみ詰まりが解消した累積数またはごみ詰まりが解消しなかった累積数に基づいて、前記回転速度変化量設定値または回転速度設定値を決定する
請求項2に記載のポンプ設備。
【請求項6】
前記制御部は、運転時の回転数における流量電流曲線に対して運転時の流量を適用することによって想定電流値を決定し、当該想定電流値と実測値とを比較し、比較結果に応じて、前記ポンプに絡まったごみの特性を予測する
請求項1に記載のポンプ設備。
【請求項7】
前記制御部は、当該想定電流値が実測値よりも大きい場合、比較的比重の大きなごみ詰まりの影響か、ごみの絡まりによる過度のトルクが発生していると判定し、当該想定電流値が実測値よりも小さい場合、比較的比重の小さなごみ詰まり及び/または空気だまりの影響であると判定する
請求項6に記載のポンプ設備。
【請求項8】
前記制御部は、前記電動機の回転数を変更させた後に、更に前記運転点で運転されているか否かによってごみ詰まりが解消したか否か判定し、ごみ詰まりが解消していない場合、前記回転速度設定値または前記回転速度変化量設定値及び/または回転速度設定値を変更し、前記電動機の変化量が回転速度変化量設定値または変化後の電動機回転数が回転速度設定値になるように、前記電動機の回転数を前記変更所要時間設定値で変更させる
請求項1に記載のポンプ設備。
【請求項9】
ポンプを駆動する電動機の回転数を制御する制御装置であって、
計算上の管路損出による管路抵抗曲線と流量揚程曲線の交点である運転点で運転されているか否かによってごみ詰まりの有無を判定し、ごみ詰まりと判定した場合、前記電動機の変化後の電動機回転数が回転速度設定値または回転速度変化量が回転速度変化量設定値になるように、前記電動機の回転数を変更所要時間設定値の時間をかけて変更させる制御部を備える制御装置。
【請求項10】
ポンプを駆動する電動機の回転数を制御する制御方法であって、
制御部が、計算上の管路損出による管路抵抗曲線と流量揚程曲線の交点である運転点で運転されているか否かによってごみ詰まりの有無を判定し、ごみ詰まりと判定した場合、前記電動機の変化後の電動機回転数が回転速度設定値または回転速度変化量が回転速度変化量設定値になるように、前記電動機の回転数を変更所要時間設定値の時間をかけて変更させる手順を有する制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ設備、制御装置及び制御方法に関する。例えばポンプ運転を阻害するごみなどが混在する排水を行うポンプの運用に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
背景技術について下水道施設を例に説明する。下水道処理施設の場合、下水を送るために送水元には立軸の汚水ポンプが多く用いられている。この汚水ポンプは床下のポンプ井に羽根車を水中に浸漬された状態で運転される。そのため通常は羽根車に近づけず、羽根車の状態を目視することができない。汚水ポンプの手前には一般に除塵設備が設けられており、大型の固形物等のごみは排除されるが、ひも状のごみはすり抜けてしまう。
そのため場合によっては、このひも状のごみが羽根車に絡まってしまう状態が起こりえる。このごみの付着が多くなると羽根車における下水の通過面積が狭くなってしまうため、通常よりも送水量が低下することとなる。ごみ詰まりにより適正の送水量が確保できないと下水の流入に処理が追いつかなくなり、問題となるためにごみ詰まりを解消する必要性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-221183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ごみ詰まりを解消するためには、回転している羽根車からごみを落とす必要がある。羽根車を停止することでごみを落とすことは可能だが、一般に下水処理場は常用設備のため駆動機として電動機が多く用いられており、電動機は起動頻度の制限があるため出来る限り停止したくない。また、送水先の薬品注入を伴う下水処理は平滑化運転したいため、ポンプを停止させることは好ましくない。そのため回転数を下げることでごみを振るい落す方法が取られる。
一方で、ごみ詰まりは特定の形状によるごみによって起こる訳ではなく、下水の質や流入量に寄っても変わる。また詰まり方に関しても羽根車にどの様に付着しているかは一律に決まるものではなく、かつ羽根車が水中にあるため操作員は把握することが出来ない。
つまり操作員は運転中の汚水ポンプに対して、水位と回転速度によって決定される送水量が出なくなった際に、ポンプの羽根車にごみ詰まりが生じたと判断し、経験則や勘により回転速度を変化させてごみ詰まりを解消している。
【0005】
この場合、経験則や勘が合っていればごみ詰まりはすぐに解消されるが、合っていない場合は回転速度を何回も変化させることになる。何度も変化させることは、機器に対して負荷がかかる。また回転速度を変化させる方法として、短時間に最低速度まで持って行くことは機器に対して負荷がかかる。また水位と回転速度によって決定される送水量が出なくなったかどうかに関しても操作員の経験知識が必要であり、現状は常に監視して操作しなければならなかった。このように、送水量が低下しているかの監視労力、回転速度の変更労力が操作員にかかっていた。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ごみ詰まり時における回転速度の変更回数に伴う機器への負荷を抑えつつ、操作員による労力を低減することを可能とするポンプ設備、制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係るポンプ設備は、ポンプを駆動する電動機と、前記電動機の回転数を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、計算上の管路損出による管路抵抗曲線と運転時の回転数における流量揚程曲線の交点である運転点で運転されているか否かによってごみ詰まりの有無を判定し、ごみ詰まりと判定した場合、前記電動機の変化後の電動機回転数が回転速度設定値または回転速度変化量が回転速度変化量設定値になるように、前記電動機の回転数を変更所要時間設定値の時間をかけて変更させる制御部を有し、前記回転速度設定値または前記回転速度変化量設定値、及び前記変更所要時間設定値は、過去のデータに基づいて決定されている。
【0008】
本発明の第2の態様に係るポンプ設備は、第1の態様に係るポンプ設備であって、前記電動機の回転速度を変化させた場合の変化量または変化後の回転速度、当該回転速度の変更に要した変更時間、回転速度変化後のごみ解消の有無の判定結果とが関連付けられて記憶されている記憶部と、前記記憶部を参照して、機械学習モデルまたは統計解析に従って回転速度の変化量を抑えつつごみ詰まり解消の確率を向上させるように、前記回転速度変化量設定値または回転速度設定値及び前記変更所要時間設定値を決定する設定部と、を備える。
【0009】
本発明の第3の態様に係るポンプ設備は、第2の態様に係るポンプ設備であって、前記機械学習モデルは、前記電動機の回転速度を変化させた場合の変化量または変化後の回転速度、当該回転速度の変更に要した変更時間を入力として含み、回転速度変化後のごみ詰まり解消の有無を出力として含み、前記設定部は、機械学習モデルの出力に基づいて、前記回転速度変化量設定値または回転速度設定値及び前記変更所要時間設定値を決定する。
【0010】
本発明の第4の態様に係るポンプ設備は、第2または3の態様に係るポンプ設備であって、前記制御部は、前記ごみ詰まりが解消したか否か判定した結果、解消していない場合には、当該電動機の回転速度を変化させた場合の変化量または変化後の回転速度と、回転速度変化後のごみ解消無しの判定結果の組のデータを前記記憶部に追記させ、前記ごみ詰まりが解消したか否か判定した結果、解消した場合には、当該電動機の回転速度を変化させた場合の変化量または変化後の回転速度と、回転速度変化後のごみ解消有りの判定結果の組のデータを前記記憶部に追記させ、前記設定部は、機械学習モデルを再学習するか、統計解析を再度実行して前記回転速度変化量設定値または回転速度設定値及び前記変更所要時間設定値を決定する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

ニデック株式会社
ファン
24日前
個人
液体の汲み上げ方法
23日前
株式会社不二工機
ポンプ
3か月前
株式会社不二工機
ポンプ
3か月前
日機装株式会社
遠心ポンプ
20日前
サンデン株式会社
電動圧縮機
1か月前
エドワーズ株式会社
真空ポンプ
2日前
川崎重工業株式会社
液圧ポンプ
2か月前
ミネベアミツミ株式会社
送風機
3か月前
川崎重工業株式会社
液圧回転機械
24日前
株式会社イーズ
ファンの取付構造
4か月前
株式会社酉島製作所
ポンプ
3か月前
川崎重工業株式会社
液圧回転機械
2か月前
株式会社ゴールドウイン
ポンプ装置
2か月前
ミネベアミツミ株式会社
ブロワ装置
3か月前
株式会社アイシン
バキュームポンプ
3か月前
株式会社不二越
ベーンポンプ
3か月前
三浦工業株式会社
送風機およびボイラ
1か月前
株式会社島津製作所
真空ポンプ
2か月前
株式会社島津製作所
真空ポンプ
3か月前
株式会社豊田自動織機
流体機械
3か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
9日前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
2か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
2か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
23日前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
2か月前
シナノケンシ株式会社
電動ポンプ
26日前
シナノケンシ株式会社
電動ポンプ
26日前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
2か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
20日前
株式会社吉野工業所
吐出器
24日前
株式会社リコー
ポンプ及び粉体充填装置
3か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
2か月前
株式会社豊田自動織機
遠心圧縮機
3か月前
株式会社神戸製鋼所
圧縮機ユニット
2か月前
株式会社ACB
送風装置
2か月前
続きを見る