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公開番号2024080396
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193549
出願日2022-12-02
発明の名称洗掘防止マットの設置方法、洗掘防止工の施工方法および洗掘防止マット
出願人鹿島建設株式会社,日本海上工事株式会社
代理人個人
主分類E02D 27/32 20060101AFI20240606BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】洗掘防止マットを損傷を防止しつつ安定した姿勢で吊り下げて水底に設置できる洗掘防止マットの設置方法、洗掘防止工の施工方法および洗掘防止マットを提供する。
【解決手段】洗掘防止マット1は、中央に孔3が形成されたマット本体2と、マット本体2の外縁4側と内縁5側のそれぞれにおいて周方向に所定の間隔で露出する複数の吊り部6、7とを具備する。洗掘防止工36を施工するには、まず、マット本体2の外縁4側の吊り部6を吊り下げる外枠14と内縁5側の吊り部7を吊り下げる内枠15とからなる吊り天秤13を用いて、洗掘防止マット1を水底に吊り下ろして設置する。その後、洗掘防止マット1の孔3を貫通するように、杭状の水中構造体を打設し、マット本体2の内縁5と水中構造体との隙間の上方に、網体に石又は砕石が充填されたフィルターユニット33を設置する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
水底への洗掘防止マットの設置方法であって、
洗掘防止マットは、
中央に孔が形成されたマット本体と、
前記マット本体の外縁側と内縁側のそれぞれにおいて、周方向に所定の間隔で露出する複数の吊り部と、
を具備し、
前記マット本体の外縁側に露出する前記吊り部を吊り下げる外枠と、前記マット本体の内縁側に露出する前記吊り部を吊り下げる内枠とからなる吊り天秤を用いて、前記洗掘防止マットを水底に吊り下ろすことを特徴とする洗掘防止マットの設置方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記吊り天秤は、前記吊り部が水底に着底後に解除するオートリリース機構を有することを特徴とする請求項1記載の洗掘防止マットの設置方法。
【請求項3】
前記オートリリース機構は、前記外枠及び前記内枠のそれぞれに対して周方向に移動する移動部材を有し、前記移動部材の周方向の位置によって前記吊り部を吊り下げる吊り部材を動作させ、前記吊り部材が前記吊り部を引っ掛けた状態と前記吊り部から抜けた状態とを切り替え可能であり、
前記移動部材を周方向に移動させることで、前記外枠に吊り下げられた複数の前記吊り部と、前記内枠に吊り下げられた複数の前記吊り部を、それぞれ一括して解除可能であることを特徴とする請求項2記載の洗掘防止マットの設置方法。
【請求項4】
前記マット本体の内縁側と外縁側にまたがるように、前記マット本体の内部にワイヤが埋設され、
前記吊り部が、前記ワイヤの両端部に設けられて、前記マット本体の内縁側と外縁側において露出することを特徴とする請求項1記載の洗掘防止マットの設置方法。
【請求項5】
前記ワイヤは、一方の端部に前記マット本体の内縁側に露出する一つの前記吊り部が設けられ、他方の端部に前記マット本体の外縁側に露出する複数の前記吊り部が設けられることを特徴とする請求項4記載の洗掘防止マットの設置方法。
【請求項6】
前記洗掘防止マットの内周部から外周部までの径方向の長さに対して、前記吊り天秤の前記外枠と前記内枠との径方向の距離が大きいことを特徴とする請求項1記載の洗掘防止マットの設置方法。
【請求項7】
前記洗掘防止マットの内周部から外周部までの径方向の長さに対して、前記吊り天秤の前記外枠と前記内枠との径方向の距離が小さいことを特徴とする請求項1記載の洗掘防止マットの設置方法。
【請求項8】
水中構造体の周囲の水底に形成される洗掘防止工の施工方法であって、
中央に孔が形成されたマット本体と、前記マット本体の外縁側と内縁側のそれぞれにおいて周方向に所定の間隔で露出する複数の吊り部とを具備する洗掘防止マットを水底に設置する工程aと、
前記洗掘防止マットの孔を貫通するように、杭状の水中構造体を打設する工程bと、
前記マット本体の内縁と前記水中構造体との隙間の上方に、網体に石又は砕石が充填されたフィルターユニットを設置する工程cと、
を具備し、
前記工程aにおいて、前記マット本体の外縁側に露出する前記吊り部を吊り下げる外枠と、前記マット本体の内縁側に露出する前記吊り部を吊り下げる内枠とからなる吊り天秤を用いて、前記洗掘防止マットを水底に吊り下ろすことを特徴とする洗掘防止工の施工方法。
【請求項9】
水中構造体の周囲の水底に設置される洗掘防止マットであって、
中央に孔が形成されたマット本体と、
前記マット本体の内縁側と外縁側にまたがるように、前記マット本体の内部に埋設されたワイヤと、
前記ワイヤの両端部に設けられて、前記マット本体の外縁側と内縁側のそれぞれにおいて、周方向に所定の間隔で露出する複数の吊り部と、
を具備することを特徴とする洗掘防止マット。
【請求項10】
前記ワイヤは、一方の端部に前記マット本体の内縁側に露出する一つの前記吊り部が設けられ、他方の端部に前記マット本体の外縁側に露出する複数の前記吊り部が設けられることを特徴とする請求項9記載の洗掘防止マット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、洗掘防止マットの設置方法、洗掘防止工の施工方法および洗掘防止マットに関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、洋上風力発電施設の杭等の基礎や、堤防や橋脚では、周辺の砂泥分が水の流れで吸い出されたり掘り込まれたりする洗掘現象が問題となっている。この現象は、構造物による局所的な水流の乱れに伴う加速、渦の発生によるものである。洗掘を防止するための洗掘防止工として、不透水性のシートやマット等の被覆体を短冊状にして水底に設置し、継ぎ目に錘を設置するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7123709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の洗掘防止工では、シートやマット等の被覆体を短冊状にするため、継ぎ目の処理が必要となり、継ぎ目からの砂の吸出しの恐れがある。
【0005】
一方、短冊ではなく一体で敷設する場合には、このような継ぎ目の問題はないが、水中構造体の大型化に伴い、洗掘防止工も大きくする必要がある。大きな円形もしくは多角形の大面積で重いマットを敷設する際、マットを外縁のみで吊ることはマット自身の健全性を維持する上で困難である。特に、丸めることが困難なマットの場合には、吊り下げた時の過度の撓みなどにより局部的な曲げやせん断によって被覆体に損傷が生じたり、マットに埋め込まれた吊り金具の部分で洗掘防止マットが破れたりする懸念がある。このため、図14(a)に示すように洗掘防止マット101に吊り金具102を多数設置して局所的な曲げが生じないようにする必要がある。しかし、洗掘防止マット101内に径及び周方向、格子状、あるいは千鳥状の多数の吊り金具102を配置して、図14(b)に示すように吊り天秤103で洗掘防止マット101を撓まないように平面状態で吊って水中へ吊り下ろす場合、洗掘防止マット101の下面の水の抵抗や波や水流などにより、多数の吊り金具102が受ける吊り荷重が変動し且つ局部的に大きく不均等になる懸念がある。さらに、水中へ吊り下ろしする前の多数の吊り金具102との接続作業や、洗掘防止マット101を水底へ設置する際に水上から遠隔操作にて吊り金具102を一斉解放するためのオートリリースの問題など、敷設作業が容易ではない。
【0006】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、洗掘防止マットの損傷を防止しつつ安定した姿勢で吊り下げて水底に設置できる洗掘防止マットの設置方法、洗掘防止工の施工方法および洗掘防止マットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために第1の発明は、水底への洗掘防止マットの設置方法であって、洗掘防止マットは、中央に孔が形成されたマット本体と、前記マット本体の外縁側と内縁側のそれぞれにおいて、周方向に所定の間隔で露出する複数の吊り部と、を具備し、前記マット本体の外縁側に露出する前記吊り部を吊り下げる外枠と、前記マット本体の内縁側に露出する前記吊り部を吊り下げる内枠とからなる吊り天秤を用いて、前記洗掘防止マットを水底に吊り下ろすことを特徴とする洗掘防止マットの設置方法である。
【0008】
第1の発明では、中央に孔が形成されたマット本体の外縁側と内縁側のそれぞれに複数の吊り部を設け、外枠と内枠とからなる吊り天秤で吊り部を吊り下げる。これによりマット内に多数の吊り金具を設けた場合と比較して、洗掘防止マットの損傷を防止しつつ安定した姿勢で吊り下げることができる。
【0009】
前記吊り天秤は、前記吊り部が水底に着底後に解除するオートリリース機構を有することが望ましい。
これにより、多数の吊り部を水上から遠隔操作にてダイバー作業なしでリリースすることができるので、施工時の安全性が向上する。この場合でも、外枠と内枠とからなる吊り天秤で吊り部を吊り下げることにより、マット内に多数の吊り金具を設けた場合と比較して吊り部の位置を減らすことができるため、よりリリース漏れ防止の信頼性を高めることができる。
【0010】
前記オートリリース機構は、前記外枠及び前記内枠のそれぞれに対して周方向に移動する移動部材を有し、前記移動部材の周方向の位置によって前記吊り部を吊り下げる吊り部材を動作させ、前記吊り部材が前記吊り部を引っ掛けた状態と前記吊り部から抜けた状態とを切り替え可能であり、前記移動部材を周方向に移動させることで、前記外枠に吊り下げられた複数の前記吊り部と、前記内枠に吊り下げられた複数の前記吊り部を、それぞれ一括して解除可能であることが望ましい。
これにより、全ての吊り部を短時間で確実にリリースすることができる。移動部材は線状あるいは棒状などの部材である。
(【0011】以降は省略されています)

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