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公開番号2024074761
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-31
出願番号2023114855
出願日2023-07-13
発明の名称Tie2活性化剤
出願人キューサイ株式会社,国立大学法人北海道大学
代理人個人,個人
主分類A23L 33/105 20160101AFI20240524BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】 毛細血管が徐々に消失する「血管のゴースト化」を予防、改善するTie2活性の向上に関与する植物由来の成分と、それを含む飲食料品を提供することにある。
【解決手段】 Tie2活性化能を有する植物であるインディアンデーツの含有成分からTie2活性化能を有する複数の成分を見つけ出した。また、Tie2活性化能を有するプロアントシアニジン4量体成分の単離に至った。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
EGCG、ミリセチン、モリン、エピカテキンガラート、ガロカテキンガレートから選択される1種または2種以上を含むことを特徴とするTie2活性化剤。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
Tie2を活性化させる成分が下記一般式(1)で示されるプロアントシアニジン4量体であることを特徴とするTie2活性化剤。
[化1]
TIFF
2024074761000015.tif
83
160
・・・(1)
【請求項3】
請求項1または2に記載の成分を含むことを特徴とする加工飲食料品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は体内でのTie2活性化剤、特に新規の植物由来成分に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
サプリメントなどの宣伝として近年、「血管のゴースト化」を防ぐというような表現を聞くことがある。「ゴースト血管化」とは、ヒトの毛細血管がダメージを受けることによって末端まで血液が流れなくなることで、毛細血管が徐々に消失し始めることを指す。「血管のゴースト化」が生じると、毛細血管から機能維持のための成分を受けている組織は徐々に機能維持に支障を来し、衰え始める。その原因として、毛細血管の壁細胞と内皮細胞が本来密着して安定を保っているところ、加齢、紫外線、疾患等によって血管の外側に位置する壁細胞がダメージを受け、毛細血管に隙間が生じて血管やリンパ管の構造が徐々に不安定になることが挙げられる。通常は壁細胞から分泌される成分「アンジオポエチン-1」が内皮細胞に存在する受容体Tie2(tyrоsin kinase with Ig and EGF hоmоlоgy dоmain-2)を活性化することで内皮細胞と壁細胞が密着し、毛細血管の安定を保っている。そこで前述の毛細血管の「ゴースト血管化」を予防・改善するためにTie2を活性化することで血管の維持を図ることができるとされている。
これは体内に留まらず、肌や毛髪(頭皮)などについても同様で毛細血管のゴースト化はヒトの外見にも影響を及ぼす。そこでTie2を活性化することでアンチエイジングにも繋がるとして医学分野や美容分野において研究がなされている。
健康食品や化粧品の分野においては、様々な食品抽出物にTie2活性向上機能があることが報告されている。例えば、ヒハツエキス(特許文献1)、エゾウコギ、高麗人参(特許文献2)などである。
今回、発明者らが選択したインディアンデーツにもTie2活性化向上機能があることも報告がされている(特許文献3)。しかし、具体的にどの成分が関与しているかは分かっていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6293402号
特許第5926895号
特許第6246859号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の解決すべき課題は、Tie2活性の向上に寄与する植物由来成分を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らが検討した結果、インディアンデーツ((タマリンド) Tamarindus indica L.)中にあるTie2活性を向上させる成分を特定して以下の発明を完成させるに至った。
(1) EGCG、ミリセチン、モリン、エピカテキンガラート、ガロカテキンガレートから選択される1種または2種以上を含むことを特徴とするTie2活性化剤。
(2) Tie2を活性化させる成分が下記一般式(1)で示されるプロアントシアニジン4量体であることを特徴とするTie2活性化剤。
[化1]
TIFF
2024074761000002.tif
83
160
・・・(1)
(3) 上記(1)、(2)に記載の成分を含むことを特徴とする加工飲食料品。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係るTie2活性化剤を経口で摂取することにより、血管の不安定化を予防し、血管の成熟化を促す。さらに、血管の透過性を抑制し、血管を正常化する機能、及び、リンパ管を安定化する機能が期待できる。また、外用として肌等に塗布することによって、しわなどの改善が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
インディアンデーツエキスパウダーの初期分離後の活性試験結果とそれぞれのウェスタンブロッティングの結果図である。
EGCGのリン酸化Tie2と総Tie2の比(p-Tie2/Tie2)を示した結果とウェスタンブロッティングの結果図である。
エピカテキン、ガロカテキンガレート、ミリセチン、モリン、D-ピニトールのリン酸化Tie2と総Tie2の比(p-Tie2/Tie2)を示した結果である。
エピガロカテキン、エピカテキンガラート、タキシフォリン、アピゲニン、ケンペロールのリン酸化Tie2と総Tie2の比(p-Tie2/Tie2)を示した結果とウェスタンブロッティングの結果図である。
SephadexLH-20分画後のリン酸化Tie2と総Tie2の比(p-Tie2/Tie2)を示した結果とウェスタンブロッティングの結果図である。
SephadexLH-20分画前(画分2-3)と分画後(画分2-3-1~2-3-3)のNMRスペクトル図である。
画分2-3-3のLC-MS分析図である。
プロアントシアニジン4量体のリン酸化Tie2と総Tie2の比(p-Tie2/Tie2)を示した結果(とウェスタンブロッティングの結果)図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
発明者らは、インディアンデーツの含有化合物を調べたところ、一部の含有化合物にTie2活性を向上させる機能があることが示された。
さらに、インディアンデーツエキスからTie2活性を向上させる成分の単離に至った。
【0009】
以下にインディアンデーツに含まれる代表的な化合物を示す。
【0010】
[カテキン類]
主要なカテキン類として、[化2]の構造式で示されるEC(エピカテキン)とそのヒドロキシ体である[化3]の構造式で示されるEGC(エピガロカテキン)、及びそれらの没食子酸エステルである[化4]の構造式で示されるECG(エピカテキンガラート)と[化5]の構造式で示されるECGC(没食子酸エピガロカテキン)がある。これらのカテキンの一部が容易にエピマー化され、[化6]の構造式で示されるGCG(ガロカテキンガレート)などの異性体が生成される。
[化2]
TIFF
2024074761000003.tif
54
160
[化3]
TIFF
2024074761000004.tif
45
160
[化4]
TIFF
2024074761000005.tif
58
160
[化5]
TIFF
2024074761000006.tif
53
160
[化6]
TIFF
2024074761000007.tif
51
160
(【0011】以降は省略されています)

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