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公開番号2024073791
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-30
出願番号2022184688
出願日2022-11-18
発明の名称機能性自溶合金皮膜の形成方法
出願人第一高周波工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C23C 4/18 20060101AFI20240523BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】優れた耐摩耗性および耐食性とともに優れた潤滑性を発揮することができ、灰(クリンカ)の付着・堆積の抑制効果を長期にわたり抑制できる機能性自溶合金皮膜の形成方法を提供すること。
【解決手段】自溶合金の溶射皮膜を基材の表面に形成する溶射皮膜形成工程と、潤滑剤組成物含浸工程と、前記潤滑剤組成物が含浸された前記溶射皮膜を乾燥して前記溶剤を除去することにより、前記固体潤滑剤粒子を含有する溶射皮膜を形成する乾燥工程と、前記固体潤滑剤粒子を含有する前記溶射皮膜を加熱して、前記自溶合金を再溶融させる自溶合金再溶融工程とを含む。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
自溶合金の溶射皮膜を基材の表面に形成する工程と、
固体潤滑剤粒子および溶剤を含有する潤滑剤組成物を前記溶射皮膜に含浸させる工程と、
前記潤滑剤組成物が含浸された前記溶射皮膜を乾燥して前記溶剤を除去することにより、前記固体潤滑剤粒子を含有する溶射皮膜を形成する工程と、
前記固体潤滑剤粒子を含有する前記溶射皮膜を加熱して、前記自溶合金を再溶融させる工程と、
を含む機能性自溶合金皮膜の形成方法。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記溶射皮膜における前記自溶合金の充填率が65~85%であり、前記固体潤滑剤粒子の平均粒径が10μm以下である請求項1に記載の機能性自溶合金皮膜の形成方法。
【請求項3】
前記潤滑剤組成物における前記固体潤滑剤粒子の濃度が0.02~10重量%である請求項2に記載の機能性自溶合金皮膜の形成方法。
【請求項4】
前記基材が燃焼炉用構造体の構成物である請求項1~3の何れかに記載の機能性自溶合金皮膜の形成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は機能性自溶合金皮膜の形成方法に関し、更に詳しくは、耐摩耗性および耐食性に優れているとともに、潤滑性(摺動性)にも優れている自溶合金皮膜を形成する方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
廃棄物焼却施設等において、廃棄物の燃焼時に発生する灰(クリンカ)が、伝熱管等の配管に付着・堆積して、配管の伝熱効率を経時的に低下させたり、配管の腐食を促進したりするという問題がある。
【0003】
このような問題を解決するため、下記特許文献1には、燃焼炉用構造体を構成する基材表面に形成される皮膜の形成方法であって、当該皮膜のトップコートの形成工程として、酸化物セラミックスと、層状結晶構造を有する化合物と、シリコーンと、有機溶媒とを含むスラリー状の摺動性材料を塗布又はスプレーし、その後、摺動性材料の塗膜を焼成して成膜する工程を含む方法が開示されている。
【0004】
特許文献1に記載の方法により形成される皮膜によれば、層状結晶構造を有する化合物(例えば窒化ホウ素)によって発現されるトップコートの潤滑性(摺動性)により、衝突した灰粒子をスリップさせるとともに、付着した灰の脱落性を向上させることにより、灰の付着・堆積を抑制するとされている。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の方法により形成された皮膜では、潤滑性を発現するトップコートが十分な耐食性および耐摩耗性を有するものでないため、当該トップコートの腐食や磨耗などによって、比較的短時間で灰の付着・堆積の抑制効果が失われてしまう。
【0006】
なお、特許文献1には、耐食性および耐摩耗性が良好なニッケル-クロム合金の溶射皮膜などをベースーコートとし、このベースーコートの表面に摺動性材料を塗布し、摺動性材料の塗膜を焼成してトップコートを積層形成することにより二層構成の皮膜を形成することが開示されているが、耐食性や耐摩耗性の良好な材料でベースーコートを形成しても、トップコートの耐食性および耐摩耗性の向上を図ることはできない。
【0007】
他方、本発明者らは、自溶合金粉末と固体潤滑剤粒子と結着樹脂と溶剤とを含むスラリー状組成物を基材表面に塗布し、溶剤除去後の乾燥塗膜を、高周波誘導加熱装置で1000~1200℃に加熱することによって、結着樹脂を熱分解除去するとともに、自溶合金粉末と固体潤滑剤粒子とを焼結させて機能性自溶合金皮膜を形成する方法を提案している(下記の特許文献2参照)。
【0008】
特許文献2に記載の形成方法によれば、自溶合金および固体潤滑剤粒子が併存する単一層からなる皮膜を形成することができる。
【0009】
しかしながら、自溶合金粉末と固体潤滑剤粒子とを焼結させる特許文献2に記載の方法によっては緻密な皮膜を形成することができず、形成される皮膜は気孔率の高いポーラス状となる。このため、特許文献2に記載の方法によって形成される皮膜は、十分な強度を有するものとならず、自溶合金を含有させることによって期待した耐食性および耐摩耗性の向上効果を十分に奏することはできない。
【0010】
また、必要な皮膜の厚みを確保するためには、スラリー状組成物の塗布と乾燥を繰り返し行って塗膜の膜厚を確保する必要があり、施工性の観点からも問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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