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公開番号2024087246
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-01
出願番号2022201951
出願日2022-12-19
発明の名称マグネトロンスパッタ装置
出願人AGC株式会社
代理人個人,個人
主分類C23C 14/34 20060101AFI20240624BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】マグネトロンスパッタ装置において、基板の成膜面に設置される膜の面内均一性を改善する。
【解決手段】本発明によるマグネトロンスパッタ装置は、真空槽と、中心軸に沿って延在する筒体を構成する基板ホルダと、複数の成膜室と、各成膜室に設置され、前記中心軸の方向に延在する直方体状のターゲットであって、前記中心軸の正方向に沿って最も遠い位置にある第1のターゲット端面、および前記中心軸の負方向に沿って最も遠い位置にある第2のターゲット端面を有する、ターゲットと、各成膜室に設置されたサブターゲットの組とを有する。サブターゲットの組は、第1のサブターゲットおよび第2のサブターゲットを有し、これらは、対応するターゲットに対して所定の配置で設置される。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
マグネトロンスパッタ装置であって、
真空槽と、
中心軸に沿って延在する筒体を構成する基板ホルダであって、前記筒体の外周または内周には、複数の基板が保持され、前記真空槽内において前記中心軸の周りで回転可能である、基板ホルダと、
前記基板ホルダと面するように提供され、仕切り板により仕切られた複数の成膜室と、
各成膜室に設置され、前記中心軸の方向に延在する直方体状のメインターゲットであって、前記中心軸の正方向に沿って最も遠い位置にある第1のターゲット端面、および前記中心軸の負方向に沿って最も遠い位置にある第2のターゲット端面を有する、メインターゲットと、
を有し、
当該マグネトロンスパッタ装置は、さらに、各成膜室に設置されたサブターゲットの組を有し、
該サブターゲットの組は、第1のサブターゲットおよび第2のサブターゲットを含み、前記第1のサブターゲットは、前記メインターゲットの前記第1のターゲット端面の側に配置され、前記第2のサブターゲットは、前記メインターゲットの前記第2のターゲット端面の側に配置され、
前記第1のサブターゲットは、板状の形状であり、相互に対向する第1のサブターゲット主表面および第2のサブターゲット主表面と、両サブターゲット主表面をつなぐ第1のサブターゲット端面とを有し、前記第2のサブターゲット主表面は、被スパッタリング表面であり、
前記第1のサブターゲット端面は、前記中心軸の負の方向に沿って最も遠い位置にある第1の端点と、前記中心軸の正の方向において最も遠い位置にある第2の端点と、を有し、
前記中心軸の方向において、前記第1の端点は、前記メインターゲットの前記第1のターゲット端面よりも負の方向にあり、または前記メインターゲットの前記第1のターゲット端面と同じ位置にあり、前記第2の端点は、前記メインターゲットの前記第1のターゲット端面よりも正の方向にあり、
前記第2のサブターゲットは、板状の形状であり、相互に対向する第3のサブターゲット主表面および第4のサブターゲット主表面と、両サブターゲット主表面をつなぐ第2のサブターゲット端面とを有し、前記第4のサブターゲット主表面は、被スパッタリング表面であり、
前記第2のサブターゲット端面は、前記中心軸の正の方向に沿って最も遠い位置にある第3の端点と、前記中心軸の負の方向において最も遠い位置にある第4の端点と、を有し、
前記中心軸の方向において、前記第3の端点は、前記メインターゲットの前記第2のターゲット端面よりも正の方向にあり、または前記メインターゲットの前記第2のターゲット端面と同じ位置にあり、前記第4の端点は、前記メインターゲットの前記第2のターゲット端面よりも負の方向にある、マグネトロンスパッタ装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1のサブターゲットの前記第1および第2のサブターゲット主表面は、円形状であり、
前記第1のサブターゲット端面は、単一の端面を有する、請求項1に記載のマグネトロンスパッタ装置。
【請求項3】
前記第1のサブターゲットの前記第1および第2のサブターゲット主表面は、矩形状であり、
前記第1のサブターゲット端面は、4つの端面を有し、前記第1の端点および前記第2の端点は、相互に対向する2つの端面のそれぞれに配置される、請求項1に記載のマグネトロンスパッタ装置。
【請求項4】
前記第2のサブターゲットの前記第3および第4のサブターゲット主表面は、円形状であり、
前記第2のサブターゲット端面は、単一の端面を有する、請求項1に記載のマグネトロンスパッタ装置。
【請求項5】
前記第2のサブターゲットの前記第3および第4のサブターゲット主表面は、矩形状であり、
前記第2のサブターゲット端面は、4つの端面を有し、前記第3の端点および前記第4の端点は、相互に対向する2つの端面のそれぞれに配置される、請求項1に記載のマグネトロンスパッタ装置。
【請求項6】
前記第1のサブターゲットは、前記第2のサブターゲット主表面が前記中心軸に対して傾斜角θ(θ<90゜)だけ傾斜するように配置され、
前記第2のサブターゲットは、前記第4のサブターゲット主表面が前記中心軸に対して傾斜角γ(γ<90゜)だけ傾斜するように配置される、請求項1に記載のマグネトロンスパッタ装置。
【請求項7】
前記基板ホルダは、略円筒状または略角筒状の筒体を構成するように構成される、請求項1に記載のマグネトロンスパッタ装置。
【請求項8】
前記中心軸に垂直な方向の前記筒体の断面の最大寸法は、1500mm~3200mmの範囲である、請求項1に記載のマグネトロンスパッタ装置。
【請求項9】
前記基板は、矩形板状であり、前記基板ホルダの前記中心軸の方向に沿った第1の長さと、該第1の長さに対して垂直な方向の第2の長さとを有し、
前記第1の長さは、1000mm以上であり、前記第2の長さは、500mm~1000mmの範囲である、請求項1に記載のマグネトロンスパッタ装置。
【請求項10】
前記筒体には、前記中心軸の方向に沿って、一枚の基板が設置可能であり、および/または
前記筒体には、周方向に沿って、同じ形状の基板が10枚以上設置可能である、請求項1に記載のマグネトロンスパッタ装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マグネトロンスパッタ装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
マグネトロンスパッタ装置は、基板の成膜面に所望の薄膜を成膜することができるため、各種産業において広く利用されている。中でもカルーセル型スパッタ装置は、生産性を高めることができる装置として注目されている。
【0003】
カルーセル型スパッタ装置では、複数の基板が設置された回転式の円筒状ホルダ(カルーセル)が使用される。カルーセルの外周に面して設置されたターゲットをスパッタすることにより、各基板に一度に薄膜を形成できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-22386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようなカルーセル型のマグネトロンスパッタ装置を用いて基板に膜を成膜した際、しばしば、得られる膜の面内均一性が劣ることが認められている。特に、基板の成膜面の外周部に近い領域では、膜の厚さが薄くなる傾向にある。また、そのような不均一な膜が形成された場合、膜厚を補正するために膜が厚くなる部分に着膜を防止する板を用いて膜厚を補正するか、円柱状ホルダの高さ方向に対してセットする基板の位置を制限するか、基板の外周部分を切除する後工程が必要になるため、製造コストが上昇してしまう。特にターゲット材料が高価である場合、上記の方法であってもターゲット材料が製品にならない材料が増えることでコストが上昇してしまう。
【0006】
本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、本発明では、基板の成膜面において、設置される膜の面内均一性を有意に高めることが可能な、マグネトロンスパッタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、マグネトロンスパッタ装置であって、
真空槽と、
中心軸に沿って延在する筒体を構成する基板ホルダであって、前記筒体の外周または内周には、複数の基板が保持され、前記真空槽内において前記中心軸の周りで回転可能である、基板ホルダと、
前記基板ホルダと面するように提供され、仕切り板により仕切られた複数の成膜室と、
各成膜室に設置され、前記中心軸の方向に延在する直方体状のターゲットであって、前記中心軸の正方向に沿って最も遠い位置にある第1のターゲット端面、および前記中心軸の負方向に沿って最も遠い位置にある第2のターゲット端面を有する、ターゲットと、
を有し、
当該マグネトロンスパッタ装置は、さらに、各成膜室に設置されたサブターゲットの組を有し、
該サブターゲットの組は、第1のサブターゲットおよび第2のサブターゲットを含み、前記第1のサブターゲットは、前記ターゲットの前記第1のターゲット端面の側に配置され、前記第2のサブターゲットは、前記ターゲットの前記第2のターゲット端面の側に配置され、
前記第1のサブターゲットは、板状の形状であり、相互に対向する第1のサブターゲット主表面および第2のサブターゲット主表面と、両サブターゲット主表面をつなぐ第1のサブターゲット端面とを有し、前記第2のサブターゲット主表面は、被スパッタリング表面であり、
前記第1のサブターゲット端面は、前記中心軸の負の方向に沿って最も遠い位置にある第1の端点と、前記中心軸の正の方向において最も遠い位置にある第2の端点と、を有し、
前記中心軸の方向において、前記第1の端点は、前記ターゲットの前記第1のターゲット端面よりも負の方向にあり、または前記ターゲットの前記第1のターゲット端面と同じ位置にあり、前記第2の端点は、前記ターゲットの前記第1のターゲット端面よりも正の方向にあり、
前記第2のサブターゲットは、板状の形状であり、相互に対向する第3のサブターゲット主表面および第4のサブターゲット主表面と、両サブターゲット主表面をつなぐ第2のサブターゲット端面とを有し、前記第4のサブターゲット主表面は、被スパッタリング表面であり、
前記第2のサブターゲット端面は、前記中心軸の正の方向に沿って最も遠い位置にある第3の端点と、前記中心軸の負の方向において最も遠い位置にある第4の端点と、を有し、
前記中心軸の方向において、前記第3の端点は、前記ターゲットの前記第2のターゲット端面よりも正の方向にあり、または前記ターゲットの前記第2のターゲット端面と同じ位置にあり、前記第4の端点は、前記ターゲットの前記第2のターゲット端面よりも負の方向にある、マグネトロンスパッタ装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、基板の成膜面において、設置される膜の面内均一性を有意に高めることが可能な、マグネトロンスパッタ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
従来のマグネトロンスパッタ装置の構成を概略的に示した上面図である。
従来のマグネトロンスパッタ装置における、基板とターゲットの間の相対位置関係を模式的に示した図である。
本発明の一実施形態によるマグネトロンスパッタ装置の構成を概略的に示した上面図である。
本発明の一実施形態によるマグネトロンスパッタ装置における、基板、ターゲット、およびサブターゲット組の間の相対位置関係を模式的に示した図である。
本発明の別の実施形態によるマグネトロンスパッタ装置の構成を概略的に示した上面図である。
本発明のさらに別の実施形態によるマグネトロンスパッタ装置の構成を概略的に示した上面図である。
本発明のさらに別の実施形態によるマグネトロンスパッタ装置の構成を概略的に示した上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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