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公開番号2024074514
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-31
出願番号2022185724
出願日2022-11-21
発明の名称積層シート、剥離方法及び貼合方法
出願人AGC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B32B 27/00 20060101AFI20240524BHJP(積層体)
要約【課題】剥離欠点を抑制できる積層シートを提供し、積層シートの剥離方法及び、積層シートを用いた貼合方法を提供する。
【解決手段】積層シートは、第1の樹脂基板と中間層と第2の樹脂基板とが、この順で積層された積層シートであって、第1の樹脂基板の表面の法線方向から見た外形が四角形であり、周縁領域に切込み線により区画された少なくとも2つの切取り部を有し、各切取り部は、頂点を含んでおり、切込み線は、第1の樹脂基板と中間層とを貫通し、かつ第2の樹脂基板の厚み方向の途中まで達する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1の樹脂基板と中間層と第2の樹脂基板とが、この順で積層された積層シートであって、
前記第1の樹脂基板の表面の法線方向から見た外形が四角形であり、
周縁領域に切込み線により区画された少なくとも2つの切取り部を有し、
前記各切取り部は、頂点を含んでおり、
前記切込み線は、前記第1の樹脂基板と前記中間層とを貫通し、かつ前記第2の樹脂基板の厚み方向の途中まで達する、積層シート。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記切込み線は、前記切込み線が延びる方向と直交する方向における前記中間層及び前記第2の樹脂基板の断面においてテーパー状であり、かつ前記第2の樹脂基板の厚み方向における切込み長さが前記中間層の厚みよりも長い、請求項1に記載の積層シート。
【請求項3】
第1の樹脂基板と中間層と第2の樹脂基板とが、この順で積層された積層シートであって、
前記第1の樹脂基板の表面の法線方向から見た外形が四角形であり、
直線状の第1の切込み線と、前記第1の切込み線と結合し、かつ前記第1の切込み線と直交する方向に延びる直線状の第2の切込み線とで区画された切取り部を有し、
前記第1の切込み線は、前記積層シートの外縁の一辺まで延び、
前記第2の切込み線は、前記積層シートの前記一辺とは異なる前記外縁の他の辺まで延びており、
前記第1の切込み線及び前記第2の切込み線は、前記第1の樹脂基板と前記中間層とを貫通し、かつ前記第2の樹脂基板の厚み方向の途中まで達する、積層シート。
【請求項4】
前記第1の切込み線は、前記第1の切込み線が延びる方向と直交する方向における前記中間層及び前記第2の樹脂基板の断面においてテーパー状であり、前記第2の切込み線は、前記第2の切込み線が延びる方向と直交する方向における前記中間層及び前記第2の樹脂基板の断面においてテーパー状であり、かつ前記第1の切込み線及び前記第2の切込み線は、前記第2の樹脂基板の厚み方向における切込み長さが前記中間層の厚みよりも長い、請求項3に記載の積層シート。
【請求項5】
前記中間層は、シリコーン樹脂層である、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層シート。
【請求項6】
前記第1の樹脂基板及び前記第2の樹脂基板は、ポリエチレンテレフタレート基板である、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層シート。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載の積層シートから、前記切取り部を剥離する工程を有し、
前記剥離する工程は、前記切取り部を前記積層シートの外縁から内側の方向に向かって剥離する、剥離方法。
【請求項8】
第1の樹脂基板と中間層と第2の樹脂基板とが、この順で積層され、前記第1の樹脂基板の表面の法線方向から見た外形が四角形である積層シートに対して、前記第1の樹脂基板と前記中間層とを貫通し、かつ前記第2の樹脂基板の厚み方向の途中まで達する切込み線を周縁領域に形成し、前記切込み線により、頂点を含む切取り部を少なくとも2つ形成する工程と、
前記切取り部を剥離する工程とを有し、
前記剥離する工程は、前記切取り部を前記積層シートの外縁から内側の方向に向かって剥離する、剥離方法。
【請求項9】
第1の樹脂基板と中間層と第2の樹脂基板とが、この順で積層され、前記第1の樹脂基板の表面の法線方向から見た外形が四角形である積層シートに対して、前記積層シートの外縁の一辺まで延びる直線状の第1の切込み線と、前記第1の切込み線と結合し、かつ前記第1の切込み線と直交する方向に延び、前記積層シートの前記一辺とは異なる前記外縁の他の辺まで延びる直線状の第2の切込み線とにより切取り部を形成する工程と、
前記切取り部を剥離する工程とを有し、
前記第1の切込み線及び前記第2の切込み線は、前記第1の樹脂基板と前記中間層とを貫通し、かつ前記第2の樹脂基板の厚み方向の途中まで達するものであり、
前記剥離する工程は、前記切取り部を前記積層シートの外縁から内側の方向に向かって剥離する、剥離方法。
【請求項10】
請求項1~4のいずれか1項に記載の積層シートから、前記切取り部を剥離する工程と、
前記第2の樹脂基板を剥離し、前記中間層を露出させて、前記露出した前記中間層をガラス基板に貼合する工程とを有する、貼合方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層シート、剥離方法及び貼合方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
太陽電池;液晶パネル(LCD);有機ELパネル(OLED);電磁波、X線、紫外線、可視光線、赤外線等を感知する受信センサーパネル;等の電子デバイスを製造する際に、ポリイミド樹脂層が基板として用いられる。ポリイミド樹脂層は、ガラス基板上に設けられた積層体の状態で用いられ、積層体が電子デバイスの製造に提供されている。
ポリイミド樹脂層を有する積層体は、例えば、ガラス基板上に、シリコーン樹脂層等の吸着層が設けられ、この吸着層上にポリイミド樹脂層が形成されている。
ポリイミド樹脂層を有する積層体を形成する場合、ガラス基板上のシリコーン樹脂層等の吸着層上に保護フィルムが設けられている。
ポリイミド樹脂層を有する積層体の製造には、例えば、離型フィルムと吸着層と保護フィルムとの積層体が用いられる。この積層体において、離型フィルムと吸着層とを切断した後、不要部を取り除いた後、保護フィルムを剥離して、吸着層をガラス基板に貼合して、吸着層をガラス基板上に設ける。ガラス基板上に吸着層がある状態で、上述のように吸着層上にポリイミド樹脂層が形成される。
【0003】
上述の離型フィルムと吸着層と保護フィルムとの積層体の切断方法が提案されている(特許文献1)。より具体的には、特許文献1では、四角の枠状にハーフカット処理して、ハーフカット処理された部分が剥離ロールにより連続的にカス取りが行われ、カス取りロールで巻き取られることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-137255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、四角の枠状にハーフカット処理された部分をカスとしてカス取りを行う際、すなわち、不要部を剥離する際に、取り除く不要部が残る部分に接触する等して剥離欠点が生じやすく、その改善が必要であった。
本発明は、剥離欠点を抑制できる積層シートを提供することを目的とする。
また、本発明は、積層シートの剥離方法及び、積層シートを用いた貼合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下の構成により上述の課題を解決できることを見出した。
(1)第1の樹脂基板と中間層と第2の樹脂基板とが、この順で積層された積層シートであって、第1の樹脂基板の表面の法線方向から見た外形が四角形であり、周縁領域に切込み線により区画された少なくとも2つの切取り部を有し、各切取り部は、頂点を含んでおり、切込み線は、第1の樹脂基板と中間層とを貫通し、かつ第2の樹脂基板の厚み方向の途中まで達する、積層シート。
(2)切込み線は、切込み線が延びる方向と直交する方向における中間層及び第2の樹脂基板の断面においてテーパー状であり、かつ第2の樹脂基板の厚み方向における切込み長さが中間層の厚みよりも長い、(1)に記載の積層シート。
【0007】
(3)第1の樹脂基板と中間層と第2の樹脂基板とが、この順で積層された積層シートであって、第1の樹脂基板の表面の法線方向から見た外形が四角形であり、直線状の第1の切込み線と、第1の切込み線と結合し、かつ第1の切込み線と直交する方向に延びる直線状の第2の切込み線とで区画された切取り部を有し、第1の切込み線は、積層シートの外縁の一辺まで延び、第2の切込み線は、積層シートの一辺とは異なる外縁の他の辺まで延びており、第1の切込み線及び第2の切込み線は、第1の樹脂基板と中間層とを貫通し、かつ第2の樹脂基板の厚み方向の途中まで達する、積層シート。
(4)第1の切込み線は、第1の切込み線が延びる方向と直交する方向における中間層及び第2の樹脂基板の断面においてテーパー状であり、第2の切込み線は、第2の切込み線が延びる方向と直交する方向における中間層及び第2の樹脂基板の断面においてテーパー状であり、かつ第1の切込み線及び第2の切込み線は、第2の樹脂基板の厚み方向における切込み長さが中間層の厚みよりも長い、(3)に記載の積層シート。
(5)中間層は、シリコーン樹脂層である、(1)~(4)のいずれか1つに記載の積層シート。
(6)第1の樹脂基板及び第2の樹脂基板は、ポリエチレンテレフタレート基板である、(1)~(5)のいずれか1つに記載の積層シート。
【0008】
(7)(1)~(6)のいずれか1つに記載の積層シートから、切取り部を剥離する工程を有し、剥離する工程は、切取り部を積層シートの外縁から内側の方向に向かって剥離する、剥離方法。
(8)第1の樹脂基板と中間層と第2の樹脂基板とが、この順で積層され、第1の樹脂基板の表面の法線方向から見た外形が四角形である積層シートに対して、第1の樹脂基板と中間層とを貫通し、かつ第2の樹脂基板の厚み方向の途中まで達する切込み線を周縁領域に形成し、切込み線により、頂点を含む切取り部を少なくとも2つ形成する工程と、切取り部を剥離する工程とを有し、剥離する工程は、切取り部を積層シートの外縁から内側の方向に向かって剥離する、剥離方法。
(9)第1の樹脂基板と中間層と第2の樹脂基板とが、この順で積層された積層シートに対して、積層シートの外縁の一辺まで延びる直線状の第1の切込み線と、第1の切込み線と結合し、かつ第1の切込み線と直交する方向に延び、積層シートの一辺とは異なる外縁の他の辺まで延びる直線状の第2の切込み線とにより切取り部を形成する工程と、切取り部を剥離する工程とを有し、第1の切込み線及び第2の切込み線は、第1の樹脂基板と中間層とを貫通し、かつ第2の樹脂基板の厚み方向の途中まで達するものであり、剥離する工程は、切取り部を積層シートの外縁から内側の方向に向かって剥離する、剥離方法。
【0009】
(10)(1)~(6)のいずれか1つに記載の積層シートから、切取り部を剥離する工程と、第2の樹脂基板を剥離し、中間層を露出させて、露出した中間層をガラス基板に貼合する工程とを有する、貼合方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、不要部を取り除く際に、剥離欠点を抑制できる積層シートを提供できる。また、本発明によれば、積層シートの剥離方法及び、積層シートを用いた貼合方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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