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公開番号2024074704
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-31
出願番号2022186034
出願日2022-11-21
発明の名称エステル化合物の製造方法、含フッ素エステル化合物の製造方法、及び含フッ素エステル化合物
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C07C 67/14 20060101AFI20240524BHJP(有機化学)
要約【課題】フッ素化を収率良く進行できるエステル化合物の製造方法等を提供する。
【解決手段】水酸基を有する化合物とカルボン酸ハロゲン化物とを反応させて、エステル化合物を得る工程を含み、カルボン酸ハロゲン化物は、塩素原子の数が1分子当たり3以上である、エステル化合物の製造方法及びその応用。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水酸基を有する化合物とカルボン酸ハロゲン化物とを反応させて、エステル化合物を得る工程を含み、
前記カルボン酸ハロゲン化物は、塩素原子の数が1分子当たり3以上である、エステル化合物の製造方法。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記カルボン酸ハロゲン化物は、下記式(1)で表される化合物である、請求項1に記載のエステル化合物の製造方法。


COX …(1)
式(1)中、


は、炭素数1~20のハロゲン化アルキル基、又は、エーテル性酸素原子を有する炭素数2~20のハロゲン化アルキル基であり、
Xは、ハロゲン原子である。
【請求項3】
前記式(1)中、


は、炭素数1~10のペルクロロアルキル基である、請求項2に記載のエステル化合物の製造方法。
【請求項4】
前記式(1)中、
Xは、塩素原子である、請求項2に記載のエステル化合物の製造方法。
【請求項5】
前記式(1)中、


は、炭素数1~10のペルクロロアルキル基であり、
Xは、塩素原子である、請求項2に記載のエステル化合物の製造方法。
【請求項6】
前記水酸基を有する化合物は、下記式(2)又は式(3)で表される化合物である、請求項1に記載のエステル化合物の製造方法。




CHOH …(2)
HO-R

-OH …(3)
式(2)中、


及びR

はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、1価の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、エーテル性酸素原子を有する炭化水素基、又はエーテル性酸素原子を有するハロゲン化炭化水素基であり、
式(3)中、


は、2価の炭化水素基、2価のハロゲン化炭化水素基、エーテル性酸素原子を有する2価の炭化水素基、又はエーテル性酸素原子を有する2価のハロゲン化炭化水素基である。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のエステル化合物の製造方法により、1分子当たり2つ以上の水素原子を有するエステル化合物を得る工程と、
前記エステル化合物を液相中でフッ素化して、前記2つ以上の水素原子を2つ以上のフッ素原子に変換し、含フッ素エステル化合物を得る工程と、を含む、含フッ素エステル化合物の製造方法。
【請求項8】
請求項3又は請求項5に記載のエステル化合物の製造方法により、エステル化合物を得る工程と、
前記エステル化合物を液相中でフッ素化して、含フッ素エステル化合物を得る工程と、
前記含フッ素エステル化合物を熱分解して、カルボン酸ハロゲン化物を得る工程と、
水酸基を有する化合物と、熱分解によって得られたカルボン酸ハロゲン化物とを反応させて、エステル化合物を得る工程を含む、エステル化合物の製造方法。
【請求項9】
下記式(4)又は式(5)で表される、含フッ素エステル化合物。

AF

BF
CFOC(=O)-R
h1
…(4)

h2
-(O=)CO-R
CF
-OC(=O)-R
h3
…(5)
式(4)中、

AF
及びR
BF
はそれぞれ独立に、フッ素原子、ペルハロゲン化アルキル基、又はエーテル性酸素原子を有するペルハロゲン化アルキル基であり、

h1
は、ペルクロロアルキル基である。
式(5)中、

CF
は、ペルフルオロアルキレン基、又はエーテル性酸素原子を有するペルフルオロアルキレン基であり、

h2
及びR
h3
はそれぞれ独立に、ペルクロロアルキル基である。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、エステル化合物の製造方法、含フッ素エステル化合物の製造方法、及び含フッ素エステル化合物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
含フッ素エステル化合物には産業上有用な化合物が多く存在し、従来から様々な製造方法が開発されてきた。また、含フッ素エステル化合物を得るための原料として、エステル化合物が用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、R

CH

OH等の化合物IとXCOR

等の化合物IIを反応させてR

CH

OCOR

等の化合物IIIとし、液相中でフッ素化してR
AF
CF

OCOR
BF
等の化合物IVとし、R
AF
COF等の化合物Vおよび/またはR
BF
COF等の化合物VIに変換する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2000/56694号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、エステル化合物のフッ素化において、さらなる収率の向上が求められる場合があった。
【0006】
本発明の一実施形態における課題は、フッ素化を収率良く進行できるエステル化合物の製造方法を提供することにある。
本発明の別の実施形態における課題は、上記エステル化合物を用いて含フッ素エステル化合物を製造する含フッ素エステル化合物の製造方法、及び、含フッ素エステル化合物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示には、以下の態様が含まれる。
<1>
水酸基を有する化合物とカルボン酸ハロゲン化物とを反応させて、エステル化合物を得る工程を含み、
カルボン酸ハロゲン化物は、塩素原子の数が1分子当たり3以上である、エステル化合物の製造方法。
<2>
カルボン酸ハロゲン化物は、下記式(1)で表される化合物である、<1>に記載のエステル化合物の製造方法。


COX …(1)
式(1)中、


は、炭素数1~20のハロゲン化アルキル基、又は、エーテル性酸素原子を有する炭素数2~20のハロゲン化アルキル基であり、
Xは、ハロゲン原子である。
<3>
式(1)中、


は、炭素数1~10のペルクロロアルキル基である、<2>に記載のエステル化合物の製造方法。
<4>
式(1)中、
Xは、塩素原子である、<2>又は<3>に記載のエステル化合物の製造方法。
<5>
式(1)中、


は、炭素数1~10のペルクロロアルキル基であり、
Xは、塩素原子である、<2>~<4>のいずれか1つに記載のエステル化合物の製造方法。
<6>
水酸基を有する化合物は、下記式(2)又は式(3)で表される化合物である、<1>~<5>のいずれか1つに記載のエステル化合物の製造方法。




CHOH …(2)
HO-R

-OH …(3)
式(2)中、


及びR

はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、1価の炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、エーテル性酸素原子を有する炭化水素基、又はエーテル性酸素原子を有するハロゲン化炭化水素基であり、
式(3)中、


は、2価の炭化水素基、2価のハロゲン化炭化水素基、エーテル性酸素原子を有する2価の炭化水素基、又はエーテル性酸素原子を有する2価のハロゲン化炭化水素基である。
<7>
<1>~<6>のいずれか1つに記載のエステル化合物の製造方法により、1分子当たり2つ以上の水素原子を有するエステル化合物を得る工程と、
エステル化合物を液相中でフッ素化して、2つ以上の水素原子を2つ以上のフッ素原子に変換し、含フッ素エステル化合物を得る工程と、を含む、含フッ素エステル化合物の製造方法。
<8>
<1>~<7>のいずれか1つに記載のエステル化合物の製造方法により、エステル化合物を得る工程と、
エステル化合物を液相中でフッ素化して、含フッ素エステル化合物を得る工程と、
含フッ素エステル化合物を熱分解して、カルボン酸ハロゲン化物を得る工程と、
水酸基を有する化合物と、熱分解によって得られたカルボン酸ハロゲン化物とを反応させて、エステル化合物を得る工程を含む、エステル化合物の製造方法。
<9>
下記式(4)又は式(5)で表される、含フッ素エステル化合物。

AF

BF
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、フッ素化を収率良く進行できるエステル化合物の製造方法が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、上記エステル化合物を用いて含フッ素エステル化合物を製造する含フッ素エステル化合物の製造方法、及び、含フッ素エステル化合物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において、各成分の量は、各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、複数種の物質の合計量を意味する。
本開示において、式(1)で表される化合物を化合物1と記す。他の式で表される化合物、基等もこれに準ずる。
【0010】
[エステル化合物の製造方法]
本開示のエステル化合物の製造方法は、水酸基を有する化合物とカルボン酸ハロゲン化物とを反応させて、エステル化合物を得る工程を含み、カルボン酸ハロゲン化物は、塩素原子の数が3以上である。
(【0011】以降は省略されています)

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