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公開番号2024087074
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-28
出願番号2024073866,2021528231
出願日2024-04-30,2020-06-15
発明の名称光学フィルタ、撮像装置および光学センサー
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類G02B 5/20 20060101AFI20240621BHJP(光学)
要約【課題】本発明は、近赤外光の長波長域、特には、850~1100nmの波長域の光を効果的に遮蔽できるとともに、可視光の透過率、特に緑色や赤色の透過率を十分に高く維持できる光学フィルタ、および該光学フィルタを用いた色再現性に優れる撮像装置および光学センサーの提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、透明樹脂と、最大吸収波長が850~1100nmの波長領域にある近赤外線吸収色素(A)を含有する吸収層と、誘電体多層膜とを有する光学フィルタであって、(3-2)~(3-8)の要件をすべて満足する、光学フィルタに関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
透明樹脂と、最大吸収波長が850~1100nmの波長領域にある近赤外線吸収色素(A)を含有する吸収層と、誘電体多層膜とを有する光学フィルタであって、
下記(3-2)~(3-8)の要件をすべて満足する、光学フィルタ。
(3-2)入射角0度で測定される光学特性において、490~560nmの波長領域における平均透過率T
AVE490-560(0°)
が82%以上である。
(3-3)入射角0度で測定される光学特性において、590~630nmの波長領域における平均透過率T
AVE590-630(0°)
が50%以上である。
(3-4)600~800nmの波長領域において、入射角0度で透過率が50%となる波長λ
50%(0°)
と入射角30度で透過率が50%となる波長λ
50%(30°)
の差の絶対値|λ
50%(30°)
-λ
50%(0°)
|が5nm以下である。
(3-5)入射角30度で測定される490~560nmの波長領域における平均透過率T
AVE490-560(30°)
が80%以上である。
(3-6)入射角30度で測定される、前記近赤外線吸収色素(A)の最大吸収波長λ
max(A)TR
±10nmの波長領域における最小OD値が3以上である。
(3-7)600~800nmの波長領域において、入射角0度で透過率が50%となる波長λ
50%(0°)
と入射角50度で透過率が50%となる波長λ
50%(50°)
の差の絶対値|λ
50%(50°)
-λ
50%(0°)
|が15nm以下である。
(3-8)入射角50度で測定される490~560nmの波長領域における平均透過率T
AVE490-560(50°)
が70%以上である。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
入射角0度で測定される光学特性において下記(3-1)の要件を満足する請求項1に記載の光学フィルタ。
(3-1)前記近赤外線吸収色素(A)の最大吸収波長λ
max(A)TR
±10nmの波長領域における最小OD値が4以上である。
【請求項3】
さらに、下記(3-9)の要件を満足する請求項1または2に記載の光学フィルタ。
(3-9)入射角50度で測定される、前記近赤外線吸収色素(A)の最大吸収波長λ
max(A)TR
±10nmの波長領域における最小OD値が3以上である。
【請求項4】
前記(3-4)の要件において、前記絶対値|λ50%(30°)-λ50%(0°)|が4nm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
【請求項5】
前記(3-7)の要件において、前記絶対値|λ
50%(50°)
-λ
50%(0°)
|が10nm以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
【請求項6】
前記吸収層は、下記(2-1)および(2-2)を満足する請求項1~5のいずれかに1項に記載の光学フィルタ。
(2-1)490~560nmの波長領域における平均内部透過率T
AVE490-560(AL)
が88%以上である。
(2-2)590~630nmの波長領域における平均内部透過率T
AVE590-630(AL)
が70%以上である。
【請求項7】
前記吸収層は、下記(2-3)を満足する請求項6に記載の光学フィルタ。
(2-3)600~700nmの波長領域に内部透過率が50%となる波長λ
50%
を有する。
【請求項8】
前記吸収層は、下記(2-4)を満足する請求項6に記載の光学フィルタ。
(2-4)600~1200nmの波長領域において内部透過率が30%以下となる波長域の幅の合計が250nm以上である。
【請求項9】
前記透明樹脂は、ポリイミド樹脂である請求項1~8のいずれかに1項に記載の光学フィルタ。
【請求項10】
さらに透明基板を有し、前記吸収層および前記誘電体多層膜は、それぞれ前記透明基板の主面上に設けられる請求項1~9のいずれか1項記載の光学フィルタ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、可視波長領域の光を透過し、近赤外波長領域の光を遮蔽する光学フィルタおよび該光学フィルタを備えた撮像装置および光学センサーに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
固体撮像素子を用いた撮像装置には、色調を良好に再現し鮮明な画像を得るため、可視域の光(以下「可視光」ともいう)を透過し近赤外域の光(以下「近赤外光」ともいう)を遮蔽する光学フィルタが用いられる。該光学フィルタとしては、ガラス基材上に、近赤外吸収色素と樹脂を含む吸収層と、近赤外光を遮蔽する誘電体多層膜からなる反射層とを設けた近赤外カットフィルタが知られている。
【0003】
このような近赤外カットフィルタは、環境光センサーなどの用途に用いられており、その場合、近赤外光の特定の長波長域の光を吸収し、可視光域は高い透過率を有することが求められていた。
【0004】
環境光センサー用の光学フィルタとして、例えば、特許文献1には、近赤外光の長波長域である波長850~1050nmに吸収能をもつ色素を用いた光学フィルタが開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、近赤外光の長波長域に吸収を有する吸収ガラスに代わって、該波長域における吸収特性が良好であるとともに、小型で肉厚の薄い形状が容易に得られ、なおかつ研磨加工時に微小欠陥が発生しにくく、コストと生産性に優れた近赤外線カットフィルタの技術が記載されている。特許文献2では、ジイモニウム系色素、シアニン系色素およびオニウム塩を組み合わせた色素と透明樹脂を含有する光学フィルムを用いて上記特性の近赤外線カットフィルタを得る技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2017/094672号
日本国特開2008-303130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、近赤外光の長波長域において吸収能を有する特定の色素と透明樹脂を含有する吸収層を用いた上記の光学フィルタにおいては、可視光の透過率、特に視感に強く影響する緑色や赤色の透過率が十分に高いとは言えなかった。
【0008】
本発明は、近赤外光の長波長域、特には、850~1100nmの波長域の光を効果的に遮蔽できるとともに、可視光の透過率、特に緑色や赤色の透過率を十分に高く維持できる光学フィルタ、および該光学フィルタを用いた色再現性に優れる撮像装置および光学センサーの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る光学フィルタは、透明樹脂と、最大吸収波長が850~1100nmの波長領域にある近赤外線吸収色素(A)を含有する吸収層と、誘電体多層膜とを有する光学フィルタであって、
下記(3-2)~(3-8)の要件をすべて満足する。
(3-2)入射角0度で測定される光学特性において、490~560nmの波長領域における平均透過率T
AVE490-560(0°)
が82%以上である。
(3-3)入射角0度で測定される光学特性において、590~630nmの波長領域における平均透過率T
AVE590-630(0°)
が50%以上である。
(3-4)600~800nmの波長領域において、入射角0度で透過率が50%となる波長λ
50%(0°)
と入射角30度で透過率が50%となる波長λ
50%(30°)
の差の絶対値|λ
50%(30°)
-λ
50%(0°)
|が5nm以下である。
(3-5)入射角30度で測定される490~560nmの波長領域における平均透過率T
AVE490-560(30°)
が80%以上である。
(3-6)入射角30度で測定される、前記近赤外線吸収色素(A)の最大吸収波長λ
max(A)TR
±10nmの波長領域における最小OD値が3以上である。
(3-7)600~800nmの波長領域において、入射角0度で透過率が50%となる波長λ
50%(0°)
と入射角50度で透過率が50%となる波長λ
50%(50°)
の差の絶対値|λ
50%(50°)
-λ
50%(0°)
|が15nm以下である。
(3-8)入射角50度で測定される490~560nmの波長領域における平均透過率T
AVE490-560(50°)
が70%以上である。
【0010】
本発明はまた、本発明の光学フィルタを備えた撮像装置および光学センサーを提供する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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