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公開番号2024076034
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-05
出願番号2022187379
出願日2022-11-24
発明の名称硫化物系固体電解質の製造方法および硫化物系固体電解質の製造装置
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類H01B 13/00 20060101AFI20240529BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電池性能に優れた硫化物系固体電解質を安定的に生産可能な、硫化物系固体電解質の製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】熱処理炉に硫化物系固体電解質材料を供給し、加熱処理する硫化物系固体電解質の製造方法であって、前記熱処理炉は、硫化物系固体電解質材料を加熱処理する加熱部と、前記加熱部を貫通する回転部材と、前記回転部材における摺動部に設けられた加圧室と、を有し、前記加圧室の圧力を前記加熱部の圧力及び外気圧よりも高い圧力に制御しながら前記硫化物系固体電解質材料を加熱処理する硫化物系固体電解質の製造方法。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
熱処理装置に硫化物系固体電解質材料を供給し、加熱処理する硫化物系固体電解質の製造方法であって、
前記熱処理装置は、前記硫化物系固体電解質材料を加熱処理する加熱部と、前記硫化物系固体電解質材料を前記加熱部により加熱しながら搬送する回転部材と、前記回転部材の軸線方向の端部側に配設された位置不動の固定部材と、前記回転部材と前記固定部材との境界部を加圧する加圧室とを有し、
前記加圧室の圧力を前記加熱部の圧力及び外気圧よりも高い圧力に制御しながら前記硫化物系固体電解質材料を加熱処理する硫化物系固体電解質の製造方法。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記硫化物系固体電解質材料は、硫化物系固体電解質原料をメカニカルミリング又は加熱溶融して得られる、請求項1に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
【請求項3】
前記加圧室の酸素ガス濃度は10体積ppm以上である、請求項1又は2に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
【請求項4】
前記加熱部における加熱温度は300℃以上である、請求項1又は2に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
【請求項5】
前記加圧室の圧力と、前記加熱部の圧力及び外気圧との圧力差は、それぞれ0.1kPa以上である、請求項1又は2に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
【請求項6】
前記硫化物系固体電解質材料を連続的に供給し加熱処理する、請求項1又は2に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
【請求項7】
硫化物系固体電解質材料を加熱処理する加熱部と、
前記硫化物系固体電解質材料を前記加熱部により加熱しながら搬送する回転部材と、
前記回転部材の軸線方向の端部側に配設された位置不動の固定部材と、
前記回転部材と前記固定部材との境界部を加圧する加圧室と
を備える硫化物系固体電解質の製造装置。
【請求項8】
さらに、前記加圧室に酸素ガスを供給する酸素ガス供給部を備える、請求項7に記載の硫化物系固体電解質の製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硫化物系固体電解質の製造方法および硫化物系固体電解質の製造装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池は、携帯電話やノート型パソコン等の携帯型電子機器に広く用いられている。従来、リチウムイオン二次電池においては液体の電解質が使用されてきた。一方で、安全性の向上や高速充放電、ケースの小型化等が期待できる点から、近年、固体電解質をリチウムイオン二次電池の電解質として用いる全固体型リチウムイオン二次電池が注目されている。
【0003】
全固体型リチウムイオン二次電池に用いられる固体電解質として、例えば硫化物系固体電解質が挙げられる。
【0004】
硫化物系固体電解質の合成方法として、硫化物系固体電解質原料をメカニカルミリングする方法や、加熱溶融して融液を調製し、これを冷却固化する方法が挙げられる。しかし、得られる硫化物系固体電解質は結晶構造が安定していなかったり、硫化物系固体電解質表面等に不純物としての硫黄が付着するなどにより、二次電池用の固体電解質としての性能が不十分となる。そこで、固体電解質の電池性能向上のために、さらに熱処理等が行われている。
【0005】
例えば、特許文献1には、原料組成物をメカニカルミリング等により非晶質化して得られた硫化物ガラスを、大気圧下及び大気圧未満の減圧下で回転流動させながら加熱することによって、硫化物ガラスを結晶化し、且つ、硫化物ガラスに不純物として混入する単体硫黄を除去する、硫化物系固体電解質方法が開示されている。
また、特許文献2には、原料組成物をメカニカルミリング等により非晶質化して得られた硫化物ガラス等の粗粒材料を粉砕処理により微粒材料とし、微粒材料に対して物理的刺激を与えながら熱処理して結晶化させる、硫化物系固体電解質微粒子の製造方法が開示されている。
【0006】
他方、熱処理装置を用いて加熱処理を行う場合、加熱処理によって生じる副生成物等が熱処理装置内部に固着することを抑制し、熱処理装置の操業を妨げないようにする必要がある。特に、大量生産を目的として連続的な処理を行う場合、熱処理装置は、処理材料を加熱しながら搬送可能な回転部材を含むことが多い。この場合、副生成物の固着により回転部材の駆動が阻害される部分、すなわち、熱処理装置における回転部材と固定部材との境界部に副生成物等が固着することで、回転部材の回転が妨げられるのを抑制する必要がある。
【0007】
熱処理装置に対する副生成物等の固着抑制方法として、例えば、特許文献3には、リチウム原料と硫化水素ガスとを反応させて硫化リチウムを連続的に製造する製造方法において、リチウム原料の移動方向に沿ってその上流から下流に向かって、且つリチウム原料を反応槽内に供給する位置よりも下流側から、硫化水素ガスを反応槽内に供給することによって、反応副生物である水を吸収したリチウム原料が原料ホッパーや原料供給管等に固着することを抑制する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第7035772号公報
特許第6946791号公報
特許第6718774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献1や2には、メカニカルミリングにより得られた硫化物系固体電解質材料を加熱処理することで結晶化し、不純物である単体硫黄を除去し得る旨は開示されているものの、除去された硫黄の製造装置への固着を抑制する方法については記載されていない。
上記特許文献3には、電解質の熱処理方法や固着防止方法については開示されていない。また、特許文献3に開示されているような反応槽へのガスの吹込み方法では、吹き込まれたガスの直下では固着防止効果を奏するが、その周辺部においては、周囲の雰囲気を巻き込んでしまうため、安定して固着を抑制することが困難である。また、上述した副生成物の固着による回転部材の回転阻害を抑制する点については言及されていない。
【0010】
したがって本発明の目的は、回転部材を有する熱処理装置を用いて硫化物系固体電解質材料を加熱搬送し硫化物系固体電解質を製造する方法において、熱処理装置、特に回転部材と固定部材との境界部への硫黄の固着を抑制し、電池性能に優れた硫化物系固体電解質を安定的に生産できる、硫化物系固体電解質の製造方法および製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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